
総合評価
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powered by ブクログ実際の出来事をもとに制作された映画のノベライズ。本当は映画を観てから読んだ方がいいのだろうけれど、映画が公開されるのは来月(二〇二五年十月現在)なので、こちらを先に読んだ。トランスジェンダー当事者としては、映画の中での扱われ方が非常に腹立たしく尊厳を傷つけられた『ミッドナイトスワン』(二〇二〇年)と、シスジェンダーの俳優ではなくトランスジェンダー女性の俳優を主演に据えて生活や心象を丁寧に描き出した『片袖の魚』(二〇二一年)を、まず思い出す。本作の価値はもちろん映画を観てみなければわからないのだけれど、このノベライズでは「幸せ」が大きなテーマになっていて、私は職場から自宅に戻る途中の通勤電車内で、吊り革につかまりながら読んでいて、思わず落涙した。
1投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ中川千英子『ブルーボーイ事件』朝日文庫。 2025年11月公開の実話を基にした映画の小説版。文章が極めて簡潔なので読み易い。 様々な考え方があり、自分の考えを持つのことは自由であるはずなのに、今流行りのLGBTQを管理職の必須教育として強制されるものだから頭に来る。 今や世界でもLGBTQなる性的マイノリティの方々への認識は当事者にとって良い方向に変わりつつあるのだ。 個人的にはLGBTQなる性的マイノリティは非常に受け入れ難いことで、嫌いな人物ではあるのだが、米国のトランプ大統領の『世の中には男と女しか居ない』という発言にだけには同意出来る。 昔はゲイとかオカマと呼ばれる方々は日陰でひっそりと生きていたものだが、何時の日からか同性婚を始めとする様々な権利を認めろと騒ぎ出したことから状況がややこしくなったのだ。様々な性嗜好があるのは解るが、それを権利として主張し、それが認められるというのは異常な状況だと思う。 そのうちロリコンとか盗撮、痴漢なども個人的な性嗜好だと言って、婚姻年齢を下げろとか、盗撮、痴漢は個人の自由だなどと、変な権利を主張しかねない。LGBTQを認め、それを強制する奴等はこうした事態の到来を覚悟しておいた方が良いだろう。 1965年、華やかな東京五輪が開催される裏では、世界にクリーンな日本をアピールするために浮浪者や娼婦の排除など徹底した風紀の取り締りが行われていた。それまで、東京ではゴミなどは道端に適当に捨てられていたが、ゴミの集積所が設けられたのも、この頃だったように思う。 そんな中、売春禁止法では取り締まれない『ブルーボーイ』と呼ばれる男娼に対して対抗するために見せしめに性転換手術を行った医師を逮捕するという事件が起きる。逮捕された医師に対する裁判では性転換手術の是非が問われ、証人として出廷した被告となった医師による性転換手術を受けた『ブルーボーイ』たちは世間から奇異の目で見られた。 裁判で証言台に残した『ブルーボーイ』たちの発言は…… 裁判の行く方は…… 本体価格860円 ★★★★
58投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログこのような事件があったことを初めて知った。現代はLGBTQという言葉が浸透しているけど、今の制度や価値観が広がるまで、辛い思いをした人がたくさんいたのだなと思う。もちろん今でも生きづらい人はたくさんいると思う。 私には全てを分かり切ることはできないけど、男だからとか女だからではなく、自分らしく生きられる人が増えるきっかけがこれからもたくさん出来て欲しい。もし自分の子供が同じように産まれてきたら、全力でその子の意思を尊重したい。
7投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログただありのままに生きていきたいだけの人が、嘲笑され、男としての責任から逃避していると批判され、挙句の果てにはああいう連中がいるから日本が堕落するとまで決めつけられる描写を見て、言い尽くせないほど痛ましい気持ちになりました。 時代が進むごとに多様性が認められてきているとはいえ、この作品で見られるような謂れのない差別が完全に無くなることはないのでしょう。性的葛藤に苦しむ人たちが容赦なく糾弾されていた過去がこの国にもあったことを知り、他人事であるとは到底思えなくなりました。
0投稿日: 2025.10.14
