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秘儀(上)(新潮文庫)
秘儀(上)(新潮文庫)
マリアーナ・エンリケス、宮崎真紀/新潮社
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総合評価

5件)
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    アルゼンチン発のホラー小説……らしい。この国の作家が書いた本はホラーに限らずたぶん読んだことがない。そもそもほとんどなにも知らないに等しい。舞台となるのは1981年から1986年までのアルゼンチン。作中にも断片的に書かれているが、かなりやばい事態だったようだ。 冒頭、筋骨たくましい父親と少年が車で旅する場面は魅力的だった。が、中程に挟まる短いがグロテスクな謎の章、そして最後は成長した少年を主人公とするモダンホラー的な章(キングの『スタンド・バイ・ミー』や『IT』を思い出す)で終わる。うーん、要するに悪魔を崇拝する教団とその手先となる霊媒を巡る話か? だが、語られる内容が明確に繋がらず意味がわからない。 もやもやしたまま下巻へ。

    2
    投稿日: 2025.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物語の舞台は、1960年代から90年代にかけてのアルゼンチン。当時の社会状況を色濃く映し出したゴシックホラー。読み始めは全体像がつかみにくく戸惑ったけれど、読み進めるうちに断片がつながり、気づけば深く物語の中に引き込まれていた。教団をめぐる人物関係は複雑で少し覚えづらく、家系図を作って整理すると理解しやすかった(家系図を作ったのは『百年の孤独』以来かも)。 フアンと教団に関わるパートは不気味さと恐怖が強く、一方でガスパルと友人たちの場面にはYA文学のような瑞々しさがあり、その対比も印象的。フアンがガスパルを傷つけてしまう場面は胸が痛み、読んでいてつらくなった。普段あまり手に取らないジャンルだけど、予想以上に面白く、すっかりハマっている。下巻を読むのが楽しみ!

    3
    投稿日: 2025.12.20
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    超★5 上下巻1100ページ超え、今年筆頭のバケモノ作品! アルゼンチンの超ド級幻想ホラー #秘儀 ■あらすじ 霊媒の能力をもっているフアンは、アルゼンチンの政財界で力をもつ教団に利用されていた。ある日、妻ロサリオを事故で亡くしてしまった彼は、息子ガスパルと共に逃亡の旅に出る。ガスパルは父と同じ能力を持っているようで… ■きっと読みたくなるレビュー 超★5 2025年筆頭のバケモノ作品、そして上下巻合計1,100ページを超えるメガノベル。 本作はアルゼンチンのホラー小説ではありながら、幻想小説、青春小説、犯罪小説、社会派ミステリーの要素も含んでいるという、超ド級のエンタメな作品なのです。 覚悟を決めて下さい、パワフルな本ですよ~。超長い上に密度も濃すぎるので、読むのにカロリーを使います。ただ物語自体はめっちゃ面白いからどんどん読めちゃう。そしてこれまで味わったことのない次元の体験をすることができます。 それにこの作品は文庫オリジナルなので上下巻セットで買っても2,530円なんですよね~。こんな怪物級の作品がこの価格で読めるのはお得です。 ただし、普段読書しない初心者の方にはおすすめはしません。我こそはと言う方は、ぜひチャレンジしてみて下さい。 ○章立てごとに作品の顔が様変わりする 本作は章ごとに作品のジャンルが変わるという特徴があります。 上巻は親子のロードノベルから始まり、中盤にかけて徐々にホラー味を帯びてくる。後半は息子目線の青春小説に様変わりする。下巻に入ると、教団の歴史が語れ、さらに犯罪小説、ラテンアメリカ史を踏まえつつ物語が展開していき、終盤は… ただ読んでる間は、ずーっとどういう物語かさっぱりわかりません。意味が分かってくるのは下巻の中盤辺りからですね。でも、これが他作品にはない唯一無二の面白さなんです。ちなみに上巻後半の青春小説が好き、ガスパルの優しさにうっとりです。 ○何処までも広がる忌わしさ この作品、やっぱりよくわかんない。ただただ不気味な雰囲気の渦に巻き込まれっぱなし。 主人公のフアンに何やら特別な力があるってのはわかるんだけど、まともな説明が全くされません。ただ何やら「この世のものではない何か」と繋がっているようで、そのシーンがもうね… 耐えられません! また彼を引き込む教団メンバーたちもミステリアスだし、怖すぎなのよ。 私がガクブルが止まらなかったのは、上巻後半のエピソード、ガスパルの友人アデラに関わる場面ですね。なぜ彼女は片手がないのか、彼女と母親はどうなってしまうのか… その後、背景が明かされていき、なんと… もう言えない! 無類の狂気っぷりでしたね。底のない大きな穴に突き落とされ、永遠に深く落ちていくような感覚に襲われました。 レビューの続きは下巻にて https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4102410627

    109
    投稿日: 2025.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    謎の儀式を行い〈闇〉と接触することを本懐とする〈教団〉、そして〈闇〉を呼び出すことが出来る力をもつばかりに〈教団〉に振り回される霊媒のフアンとその息子ガスパルを主軸として展開する、この世の暗い部分を全て詰め込んだかのような作品 序盤に二人で旅行に出かけるシーンは、何か違和感がありつつも和やかな感じだったのに、タリに会ってからはエログロのオンパレードという具合でびっくりした フアンがガスパルのことを愛しているのはよく分かるんだけど、病気で今にも死にそうだという焦燥感や敵の強大さが起因してるのか、愛情表現が大変にバグってる しかもこの小説、敵の本拠地に行っても一部を除いてエグい描写ないのに、ホームにいるときは残酷な描写が多いというのが安心感を損なわせる フアンがサラッと行う魔術・儀式の描写は、それ自体のカッコ良さとそれを終えたあとのフアンの憔悴もあって、結構好き 序盤から散々引っ張られた〈本儀式〉の内容については、血の温度と肉の感触が伝わってくるほどの、予想を上回るエグさ タダでさえエグいのに加えて、それに参加する連中の恍惚感が詳しく描写されるから、より〈教団〉の異質さとおぞましさを感じる 第3章、ガスパルが主人公になってから現れた「ひとけのない家」の正体が何なのかが下巻で明らかにされると思うとワクワクする 夏休みに屋敷でガスパルが本当はどんな目に遭ったのか、ガスパルに残る淡い記憶から考えるとフアンが霊媒となって何らかの術をかけたのだろうけど、詳細が気になる フアンとは結局仲直り?出来ずじまいで死別したのが辛い。 色々と謎は残ってるから下巻を読むのが楽しみ

    8
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルとカバー写真見てこれはもう買うしかないと、そして中身はぎっしりです。 上から下までぎっしり文字が!隙間がないページがほとんどで活字中毒のための本かもしれない。 儀式、怪しい組織、魔術のようなものを使える主人公、血と肉と狂気が詰まった儀式シーンは圧巻ですね。 後半から息子のガスパル視点になり、フアンが一つも説明してくれないことに読んでるこっちも不安になってくる。見て覚えろ、やってみろ精神なのか口下手なのか。 闇を神と崇めている組織があり、それを出現させるための霊媒がフアンであり、その力を息子ガスパルも引き継いでいるので組織に狙われているようですね。 章ごとに視点が変わるので下巻では誰になり、どんな物語が語られるのか! 楽しみです。

    63
    投稿日: 2025.10.10