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道の果て、朝はまた来る
道の果て、朝はまた来る
いぬじゅん/実業之日本社
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総合評価

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    Amazonの紹介より 人生の交差点に立ったとき、伝説の空色タクシーは現れる。もしも「あの時」に戻れたら、誰に、何を、伝えますか―― とめどなく、泣いて、泣いて、泣く! 切なく温かな人間ドラマに、感動の涙が止まらない! その変哲もない黒タクシーは、辛い過去を抱える者にだけ「空色」に見えるという。ドライバーの四井創空(よつい そら)は、そんな不思議なタクシーで彼らを「目的地」へと連れて行く。――それは、時空を超えた「乗客の後悔が残る場所」。「あの時」に時間を巻き戻して、大切な人へ伝えたい言葉がある。 果たして人生の岐路に立つ乗客たちは、降車先で誰と会い、何を得て、未来への一歩を踏み出すのか。 癒しのヒューマンファンタジーの名手・いぬじゅんが、人生を旅するあなたへ捧げる、極上の感涙作品! 突如現れた謎のタクシー。そのタクシーに乗ると、過去に遡ることができ、今迄会いたかった人と出会い、心の内を吐き出していきます。 といっても、出会う世界は、並行しているパラレルワールドであるが、後悔なく出会い、現実世界へと戻る姿は、りりしくもあり、微笑ましくもありました。 またそこが、感動を誘うので、心が救われたような気持ちになりました。 全4章で、物語の構成としては、ある一人の乗客を乗せて、「旅」をしていくのですが、雑談の中で、こういうお客を乗せたというエピソードを各章ごとに紹介していくという展開になっています。 どの乗客も、心に引っ掛かった後悔と向き合うために「旅」をするのですが、どのエピソードも再会する場面にジーンときてしまいました。 特に乗りたかったわけではなく、突如目の前にタクシーが現れ、それが必然なのか、偶然なのか、空色タクシーだということがわかります。運転手の方は、誰が乗ってくるのか?どんな後悔をお持ちなのか?すでに把握していることにちょっと驚きはありつつも、乗客と共に過去へワープしていきます。 出会う人達は、もうこの世にいなかったり、ある理由で逢えなかったりと、パラレルワールドでしか逢えない人ばかりです。 制限時間は1時間。限られた時間の中で、後悔したことを吐露していきます。なぜあの時、あんな状況だったのかなどその空間では、色んな物語があって楽しめました。 運転手の粋な計らいもほっこりとしました。 色んなエピソードがあるということで、運転手の色んな「顔」を知りましたが、運転手自身の正体がわからなかったので、そこが気になるところでした。 なぜ運転手になったのか?どんな過去を持っているのか?シリーズになるかもしれないので、そこも描かれてほしいなと思います。 なかなか人生において、後悔なく生きるというのは難しい印象ですが、それでも一つ一つの時間を大切にしなきゃいけないと感じました。 もしも、目の前に空色タクシーが現れたら・・。ぜひ利用してみたいです。

    7
    投稿日: 2025.11.12
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    よくある話の展開として不憫な主人公が過去に戻り人生をやり直す、というパターンがあるが、この作品は少し違う。どんな行動をしてもその人の未来に影響しない別の時間軸の過去に戻り、それぞれが抱える心の問題に取り組む、というものなのだ。その発想がおもしろく、また時にはせっかく切望していた大切な人と再会できても別れなければ行けないという切ない運命に心が震えた。空色タクシーのドライバーである四井さん自身の物語も興味がある。続編がもしあるのなら彼の物語を読んでみたい。

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    投稿日: 2025.11.08
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    ずっと愛読しているシリーズ第四弾も 楽しく読みました。 小節ごとのお話は自分と重なる部分もあり 涙が止まらなかったです。 こんな空色タクシーがあったら 乗ってみたい。 もしあの日に戻れるのなら、私はもう その世界から帰らないことを 選択すると思う。

    0
    投稿日: 2025.10.13