
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【「偶然」はどのようにあなたをつくるのか】 ブライアン・クラース 著 「万事は理由があって起こる」という収束性と、「物事は単に起こる」という偶発性との大きく二分類を比較し、後者に力点を置いた本です。 冒頭、具体例として原爆投下の事例を紹介します。かつて京都を訪れた米国人夫婦がその美しさに魅了され、その後、夫が原爆投下チームに配属。チームでは一番打撃の大きいと思われる京都への投下計画がなされるなか、京都に魅了された彼が強硬に反対して広島・小倉などへと変更。広島投下後、小倉への投下は当日雲が多くて「標的」が確認できず、長崎への投下に急遽変更。「もし」この夫妻が京都を訪問していなければ、「もし」小倉上空が晴れ渡っていたら、ことは大きく変わってきますが、これには「理由がある」のか「単なる偶然」なのかと切り出していきます。 このほかにも、リンカーン暗殺前の予言、911で生死を分けた「偶然」など、偶発性の議論は別にしても、こんなことがあったのかという「トレビアの泉」満載です。因みに、米メジャー・リーグが「マネー・ボール」化(データを精緻に分析して選手獲得や試合運びをすること)でどの試合も均一となり、2023年から偶然のアクションを重んじる「脱マネー・ボール」化に切り替えたというのは初めて知りました。 “世界が絡み合った偶発的なものとして受け容れると、何もコントロールできないようでいながら、実はあらゆることに影響を与えることとなり、一人ひとりの一切の行動が大切になる”と結語で言います。また、このことから(偶然性に身を任せ)「あてどなく探索すること」で真新しい未来が訪れるという著者のメッセージでも元気になれた一冊です。
0投稿日: 2025.11.11
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偶然の積み重ねて、自分の人生が成り立っているなと改めて実感させられた本。 私たちの意思とは何なのか私たちが自分が決定しているって思ったことがどんな些細なことでも周りに影響与えているそのつながりが人生を作るそんなことがわかったような本でした。 エピソードやそこに書いてある表現がとても面白くてもう一度読んでみたいなと思ったんです。 そして最後に、私たちはいかに効率性とかそういうのを大事にしがち。だけど、その無機質な感じでいいのか、その偶然を考えるとか、偶然がわかる余裕がないみたいなそんな気がしました。
0投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO91993440X11C25A0MY6000/
0投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログブライアン・クラースの本を読んで、「偶然」に対する見方が変わった。 自分の考え方も、生き方も、出会った人も――すべて偶然の積み重ねだと思うと、「自由に考えたっていいじゃないか、どう考えてもいい」と、心が少し軽くなった。 私たちは何もコントロールしていないかもしれない。それでも、誰かに影響を与えている。という帯の言葉にもあるように、だからこそ、比べず、焦らず、今を丁寧に生きようと思う。 この本から、未来を考えすぎず、ただ「人に優しくある」そうありたいと思っている。 それだけで、世界は少しずつ変わっていくのだと思う。
0投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログ人は、その感情さえも所詮は脳内化学物質のやり取りでしかないのだから、つまるところアルゴリズムなのだ…テクノロジーの進歩とともに人もアルゴリズムの1つになってきている…という主張をどこかで見て引っ掛かりを覚えていたが、本書はこのモヤモヤをキレイに晴らしてくれた。全くもってアルゴリズムそのものだが、私たちの感情や行動は他人や周りの環境に何らか影響を与え、それがまた自分にも影響を与えるすごい複雑系なのだと。 だから、この世の全てはXだからYになるという単純な話ではなく、どこかに予測不可能な偶然性が常にひそんでいる。自己啓発のような人間の努力はもちろん大切だが、偶然性や複雑系によりアウトプットが変わっていくことは受け入れなければな…と思った。 それは決してマイナスなニュアンスはなく、むしろ未来に何があるかなんて結局は誰も分からないから、とにかく今を大事に明るく生きようと思えた。
2投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログカオス理論とか意思決定とか大好きなので、結論はまあそうだろうねって感じだけど、エピソード等々面白く読めました。訳者もすごく上手。
7投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログ第1章 はじめに 第2章 何を変えてもすべてが変わる 第3章 万事が理由があって起こるわけではない 第4章 私たちの脳はなぜ現実を歪めるのか? 第5章 制御も予測も不可能な人間の大群 第6章 ヘラクレイトスの不確実性の世界 第7章 物語を語る動物 第8章 地球の籤引き 第9章 誰もがチョウのように 第10章 私たちの人生を支配する時計と暦 第11章 計量化と馬鹿げた方程式 第12章 自由意志は世界を変えられるのか? 第13章 私たちのすることのいっさいが大切な理由
0投稿日: 2025.10.09
