
総合評価
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powered by ブクログ人生を無駄にしないために必要な足場。それが人間の基本であると言っています。 本書の最後のことば 「常時ばかりではなく、非常時にも対応できる人間であるために、その基本となるのは一人ひとりの人生体験しかありません。強烈で濃厚で濃密な体験、それを支える道徳という名の人間性の基本、やはりそれらがその人間を作り上げるのです。」が結論かとおもいます。 気になった言葉は次です。 ・私はある皮肉な外国人が「人は皆、その年齢ほどに見える」と言った言葉が好きなんです。つまり年を取れば、人は誰も体験がふえ、精神の内容も豊かにある。ということです。 ・足場というか、基本というのは、実に大切なものです。それがないと流されます。流されれば、自分を失いますし、死んでしまうこともあります。 ・理想というものは、自分自身の生活と体験によってしかがっちり捕まえることはできませんし、知識だけで人生を渡って行くことは無理な話です。それがわからないと、現実感覚まで狂い始めるでしょう。 ・粗末に扱われているものからは、臭気がするんです。 ・どんな状況でも自分の頭で考え、想像し、工夫して生きることが人間の基本だと私はずっと思ってきました。 ・戦後、日教組が「人間はみな平等」というおかしな平等意識を作り上げましたが、先生と生徒は決して平等ではありません。 ・そもそも人間は、「他人は自分を理解してくれない」という覚悟の上に、長い人生を立てていかなくてはならないのです。 ・日本の教育は、この「あなた自身の頭で考える」という部分が抜け落ちてしまっているようです。 ・人間も世の中も中心となる軸、芯がしっかりしないと、そこから外れているという意識もなくなっていきます。 ・世の中の常識というものは、自分があるからこそ認められるのです。自分と常識とが違っていることを十分にわかっているからこそそれに従える。大勢の人が育ことだから価値があって正しいと考えるのは間違っています。 ・自分自身の価値観や好みを隠して他人に迎合することに慣れてしまうと、いつまでたっても人として芽が出ないばかりでなく、抑圧された欲望が、奇怪な人間の性格を生むことになります。 ・ルールという表面的なことにとらわれると自由を失いますし、なぜそういうことをするかと、尋ねられても、人を納得させる返事はできません。・ ・人間の基本から叩いて叩き潰してから、人間としてスタートさせる。それこそが教育を与えられる強みだろうと思いますし、そうでないと修羅場を乗り越える力も、それより以前に、自分で物事を考える習慣も身につきません。 ・自分の持って生まれたものが、その目標に適しているかどうか、何より本人が早いうちに気づかなければならないんですけどね。 ・労働というのは、プロとアマの2つにはっきりと分けられます。アマは、労働時間でもって労賃を得る人のことで、プロというのは、時間と全く関係がない働き方です。本当のプロの仕事というのは趣味娯楽の領域にあるものだと私は思っています。 ・酔狂とは、前後左右も見境いなく、ひたすら、惚れた相手に愚かしく入れあげることですから。 ・私はむしろ、へそ曲がりをしていれば食える、と考えるほうです。とにかく、人がいかない方向を選ぶ、他人がやりたがらないことをすれば少しは自分の生きる道があるかもしれない、ということです。 ・ユーモアとは人間の真実をとらえた瞬間の笑いであって、人間はあまりに本当のことを言われるとつい笑ってしまうものです。 ・真実を見る、というのはまず自分をきっちり見ることです。自分を見つめていればこそユーモアが生まれるのに、そうならないのは幼稚な証拠、つまり真実を見抜く力もないし、人間というものに対するごく一般的な恐れや同感のない証拠です。 ・戦後教育は、「生」を唱えるばかりで、人間の「老・病・死」をしっかり見つめることを教えてきませんでした。 ・延命ではなく、最後の希望をかなえてあげるのが人間の幸せだと考えていることに、私は心の底から感動しました。 ・生きて行く上で困難がない人生なんて、多分この世にはないでしょうから。その困難の中から、生き方を発見し、その困難の意味を見つけるという過程を体験したことは、私にも何度もあります。 ・私自身が年を取ってからますますはっきりと、非常時には老いた人間から使い捨てる、広い意味でのトリアージがあっていいとおもうになりました。 ・もともと私は自分も他人も信用していないんです。 ・人間は、自分が生まれた場所と時間を変えることも、過去まで遡って運命や歴史を変えることもできません。 目次は、以下のとおりです。 はじめに 第1章 人間本来の想像力とは 第2章 「乗り越える力」をつける教育 第3章 ルールより人としての常識 第4章 すべてのことに両面がある 第5章 プロの仕事は道楽と酔狂 第6章 ほんとうの教養 第7章 老・病・死を見すえる 第8章 「人間の基本」に立ち返る
10投稿日: 2022.09.05
powered by ブクログうーん…わたしには共感できない部分がたくさんあった。正しいことを言ってると理解できるところはたくさんあるけど、もう少し他人を理解して、優しく生きたいと思う。
0投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ●本書は、やや決め付け的かつ説教的な表現が多いので、取分け若者には賛否両論あると思います。これは、著者の自信の表れと思います。しかし、読んでみると、共感する事も沢山あります。 ●例を上げると、❰主張①❱多数に従うのは自分の個性を失うことではなく、他の存在を認めること。 ▶私の意見①;私は若かりし頃、会議の場で自説に拘った発言を繰り返しました。その時、私の尊敬する人が私の発言に一定の理解を示した上で、多数の意見を尊重すべきだと諭され、バランス感覚の重要性を認識しました。 ❰主張②❱年長者が年下の者に、様々な話をする事で世間の機微を伝えていくのは、人間社会にとって大事な事。 ▶私の意見②;私は会社勤めの時に良き先輩と上司に恵まれました。人を思いやる心、特に弱い立場の人への配慮。感謝の気持ち、自分一人では何も出来ない・・等、です。最後に、受け入れられない筆者の主張を書きます。❰主張③❱月に一冊の本も読まないのでは、近い将来、馬鹿みたいな老人になることは目に見えています。 ▶私の意見③;読書は人間形成に必要と考えています。しかし、経験も大切と思います。従って、主張③は多様性を認めない表現で納得出来ません。 ●但し、冒頭に書きましたように、経験に裏打ちされた、含蓄に富む内容も多々あるので、一読の価値はあります。
15投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログ幼稚園から大学まで聖心という育ちのためか、一般市民からは生粋のお嬢様と思われている作者だが、15歳の時に縁談が破談となったり、母娘ともに父から暴力を受け続けていたりと悲惨な青春時代を送っており、社会に出てからも60歳を過ぎた両親を熟年離婚させたりと、なかなかの苦労人である。本書は教育・常識・教養など、人間の「基本」となる部分をしっかりと確立もせずに、見た目やルール・そして金銭面の損得という「末端」ばかりを重視する今の風潮に流されずに「凛々しく」生きるためのアドバイスが詰まっている。例えば「貧乏」とは贅沢が出来ないことではなく、「今日の晩御飯を食べることが出来ないという状態」であると論じ、アフリカなどの僻地と比べると別世界であり、世界的に見ても恵まれた暮らしを送っている日本人の甘えを叱咤する。時に愚痴っぽい言い回しや、また上から目線も少し気になるが、人生の大先輩からの心優しいお説教と思いながら読んでみたい。
3投稿日: 2020.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
曽野綾子さんの本は初めてである。ブックオフで何冊か買ったまま置いてあったうちの一冊。 2012年刊行の本であるのでやや古いが、「人間の基本」という大きなテーマを扱われた本であるし、当時の年齢でも80歳と、人間としても作家としても熟されている著者の語りであるので、「人生哲学」とか「人間学」的な話が聞けるだろうと期待して購入した。 「帯」にそれらしきことがたくさん書かれている。 ・「恐るべきは精神の貧困である」 ・「人生を無駄にしないための全八話」 はじめにでは、「足場というか、基本というのは、実に大切なものです。それがないと流されます。流されれば、自分を失いますし、死んでしまうこともあります。でも今の日本は、足場や基本は問題ではなくて、末端が大切な時代になりました。」というような問題提起がなされていた。 著者は、この頃、「人間の・・」とか、「人生の・・」とかの本を多数書かれているようだ。逆にこういうテーマの本は、駆け出しの作家にはかけず、大御所的な作家であればこそ扱えるテーマだろうと思う。 確かに、目次の流れから見ても、著者の人生経験を通しての、教育論、常識論、善悪論、プロ論、教養論、生死観、そして人間の基本に関する考えが述べられた本だと思うが、一部のレビュアーもおっしゃっているように、なんとなくスッキリ感がなく、腑に落ちない後味の悪さが残っているのはなぜなのか? 一つは、曽野さんの時代の人に比べて、現代の若者を無能扱いしている点に違和感を感じるのだと思う。上記のはしがきの言葉は、昔の人(著者も含め)は、足場や基本を問題にするのに、現代の若者は些末なことにとらわれているという論調だ。 今の若いものは、自分の知恵がなかったり、苦労知らずであったり、付和雷同的であったり、我慢が足りなかったり、の傾向がみられ、要するに人間の基本がなってないということを指摘されているように聞こえる。 そしてまた、若者がターゲットであると並行して、「日本人というものは・・・というような批判もある。 確かに経験豊かな大先輩の言葉であり、教訓に満ちているのかもしれないが、独断的な言い回しに、個人的にはやや反発を感じる部分も多い。 例えば、「私がよく『東大法学部は駄目』というのは、高度成長期に作られた、有名大学から一流企業に入れば一生安泰、という錯覚がどうしようもなく刷り込まれているからでしょうね。人は学歴だけでは生きていけない。」という文。 あえて、「東大法学部」と限定してして言う必要があるのでしょうかね。これがあるために、独断・偏見の匂いがしてくる。 また少し後に出てきた、「犬の飼い主が『シッ』とやって教えるように、幼児にも、初めは家の中でも外でもしていけないことをはっきりと教える。可愛がるのはいいんですが、ベタベタの猫かわいがりは絶対にだめということです。」という文。 著者の主張は主張として、仮に受け入れてみるとしても、この犬と人間をおなじように扱うデリカシーのなさというか、作家であれば、同じことを言うにしても、もう少し工夫ができるのではと感じた。 こういう感触を最初のほうで持ってしまったので、後半は走り読みとなった。著者の重要な主張は、次の2点として、自分なりに整理したい。 ・物事には全て二面性がある(裏表、善悪、平等不平等、権利義務・・・)。一面にのみとらわれるな。 ・自分の頭で考えて、自分で選択し、自分で経験し、自分で乗り越えよ。
15投稿日: 2020.07.25
powered by ブクログピースするなとか、ナイフをもたないと人間としてなってないとか、やりすぎな主張も多かったが、参考になる考えはたくさんあった。 人間の基本は非常時やライフラインがないところでも、いかに工夫して生きられるかということか。戦後の恵まれた環境で生きたことしかない人には酷な意見な気もする。 他人は自分を理解してくれないという覚悟、ダグダー、善悪の間に人間の性質がある、他人を信じるな自分も信じるな、昨日のことを今日の眼でみない、自由というものは義務を果たしてこそ自由、は覚えておきたい。
3投稿日: 2019.11.26
powered by ブクログ北さんの推薦本。 本作で述べられている事柄は、作者の、圧倒的な人生経験(戦争経験、僻地の貧困体験等)から述べられている。(驚くべき行動力だと思う) ために、心に響くべきだと思うのだが、案外、反発する所が多くあった自分に驚いた。 つまるところ、「個」の重視と「公」の重視について、色々な観点から述べられているとのだと思うが、作者の言うところの、オールオアナッシングではないということだろうか。 答えを求めて読書してはいけない。自分の頭で考えろ。ということだろうか。 以下、どきっとした文章の引用 作文は、自分が、何をどう感じ取ったかを書く訓練ですから、それに対して他人がどう思うかという葛藤なり、衝突なりが伴います。それで誉められることもあれば、貶められたり、馬鹿にされたりもするわけですが、他者を通した結果を受け止めることで、自分を見つめることができる胆力も鍛えられます。作文能力、表現力というのは、一種の武器なんですよ。武道と同じように。
0投稿日: 2017.05.16
powered by ブクログ曽野綾子さんの本は、 自らの人生について考える上で、 将来のことを考える上で、 更には自分のこれからの時間の使い方を考える上で 非常に参考になる点が多いです。 これも勉強になった1冊でした。
2投稿日: 2016.03.28
powered by ブクログ著者が残り少ない人生の中で、残したいメッセージの一部だと感じ伝わってきました。ありがたい内容であり、教育として受け継いでいくべきものだと思います。少し突っ込み過ぎの内容もありましたが枝葉であり、幹としては良書だと思います。
1投稿日: 2015.01.03
powered by ブクログ読み易いし、間違った主張も少ないような気がするし、いや、寧ろ、同意見であることが多い。しかし、頭に残らない。
0投稿日: 2014.01.11
powered by ブクログ人間のとしてあるべき心の持ち方を説いており、良い事を言ってはいるが、全体的に面白味のない内容でもある。
0投稿日: 2013.10.31
powered by ブクログ曽野綾子さん、82歳・・・って思ってなかった! 年齢としてはお婆ちゃんなんだけども、なんだか若々しいイメージがあった。 曽野さんの論説や対談は好きで、この「人間の基本」も再読。 ご自身の経験から、人生における様々な要点について曽野なりの視点でズバリと解説されている。 所によっては、何だか怒られているような気持ちにもなるけども、やはり、曽野さんの正しさをの感覚に触れるのは気持ちがいい。 ユーモアに溢れ、人間にとっての芯を持った方の素敵な本。 話の所々にいろいろな運命が潜んでいるのを感じることができる。 「そもそも相手の中のなにかを批判するときは、翻って自分の中にも同じものが含まれていることを理解する必要があるのです。それが自分を笑いものにできるユーモアに通じるんですから。」 「教養はもしかするとその人間の肝の据わり方だともいえます。他人にどう思われようと、自分は自分なのだという強烈な個を備えながら、大切なことを静かに語れる。人間総体としての教養と魅力を言うもの 」 ---------------- 【内容(「BOOK」データベースより)】 人生を無駄にしないために必要な足場、それが人間の基本である。末端ばかりを大切にする時代にあって、それがなければ、周りに流され、やがては自分を失い、死んでしまうこともある。ルールより常識を、附和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を…常時にも、非常時にも、どんな時代でも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞をもとに語りつくす全八章。 ---------------- 第1章 人間本来の想像力とは 第2章 「乗り越える力」をつける教育 第3章 ルールより人としての常識 第4章 すべてのことに両面がある 第5章 プロの仕事は道楽と酔狂 第6章 ほんとうの教養 第7章 老・病・死を見すえる 第8章 「人間の基本」に立ち返る ----------------
1投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログ人間は誰でも善と悪、生と死の両面を持っていて否定するのではなく、それを認めて生きて行くという事を当たり前として考えている様な哲学的な本の様な感じ。 作者のバッサリ切り捨てる様な感じの中に、そうなんだと納得出来るところもあった。
1投稿日: 2013.10.18
powered by ブクログ人間には両面性がありどちらも受け入れて生きて行くことが、必要。 結論として強い主張があるわけではないが、著者の考え方はよくわかった。
0投稿日: 2013.10.07
powered by ブクログいざという時に、どう対処できるかで人の大きさは決まる。 そのために持つべき、考えるべき、人としての基本を全8章に亘って綴る。 書かれた内容には概ね納得できる。 日頃からこのようなことを考えているかいないかで、 いざという時の対応には雲泥の差が出るのは頭で考えても分かる。 しかし、個人でその域に達するのはやはり限界があると感じる。 改めて、教育の果たす重要性を感じるとともに、 その転換点に今来ているのだとも感じた。
0投稿日: 2013.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正直なところ、曽野さんの本は苦手な部類に入ります。基本的に人生論や哲学などの人文系は好きな分野なのですが、なぜなんだろう。 本書もそうですが、氏の著作に書かれている内容は、きれいごとや建前を排して、人間の本音ともいうべき欲望と、それでも人が生きていくにはどうするか、という根源的な投げかけに満ちています。一つ一つに対して、なるほどと思いつつ、どうしても最終的に心の奥のほうに落ちてこない感覚がある。 おそらくですが、飾りを剥ぎ取られ、本質を突きつけてくるその文体に、自分の中で、現実的な人間くささを実感できないからなのだと思います。このような本音で迫る生き方を自分はしていないし、またそういう人にも直接的に会ったことがおそらくない。 曽野さんには講演会なども含めて、お会いしたことがありませんが、逆にいえば、生の声を聞くと、本当の意味で目から鱗という体験ができるかもしれない、と思ったりもします。
1投稿日: 2013.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
平和な時代の穏やかな気持ちでいるときにこそ、読んで気持ちを引き締めたいと思う。教育を考えるときに、子どもが幸せになるためには、甘やかしてばかりではいけないということを痛感させられる。自分の頭と手を使って、どんな状況の中でも生きていけるような精神力と技術をみにつけないと・・。 厳しさの中に、どんな辛い中でも一筋の明かりをみつけて打開していく力があるんだ、ということを愛情を持って教えてくれる本だった。
0投稿日: 2013.05.16
powered by ブクログ「人間の基本」というテーマが広すぎるためか、多方向に話題が進み、散漫な印象を受けた。いろいろな話題が楽しめてそれはそれで良いのかもしれないが、個人的にはあまり入り込めなかった。 どんな物事にも善悪両面ある、現地に行って「空気」をかぐことが大事といった聴くべき内容もあるが、失礼ながらお年寄りの繰り言としか受け止められない部分もあった。 著者が何を考えているのか、これまでどのような体験をしてきたのか、ということは分かった。
0投稿日: 2013.05.14
powered by ブクログ自分にも他人にも厳しい曽野女史による、例によって言いたい放題な本。「本当の貧乏とは、今晩食べる米がないこと」「いちばん幸せなのは、小金を持った庶民」など、いつもの主張が小気味よく響いている。
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログすべての人を対象に「人生を無駄にしないための智恵」を語りかけてくれる一冊です。甘い言葉は決して多くありません。むしろ耳が痛いような指摘が続きますが、人の生き方の基準となる考えが書かれており、参考になります。
0投稿日: 2013.03.05
powered by ブクログ視点が時にラディカルに感じられるのは、それだけ著者が生きた時代と現代が違う様相を呈しているからだろう。 著者のアイデアとして紹介されている一年間の国民総動員奉仕活動は、聞こえ方は徴兵制のようで反発を呼びそうだけれど、ドイツでは似たような制度が有ると以前友人から聞いた。すぐに大学受験戦争に突入するよりは、そういった機会がある方がよっぽど学生も「考えて決める」人間になるのではないか。「他に与える」成果を若者に経験させる必要性は確かに有ると思う。
0投稿日: 2013.02.24
powered by ブクログぜひ、読んで欲しい本です。 きっと、いろんなヒントがつかめると思います。ルールより人としての常識を考えるーdo-gooder いいところを見せびらかす人には、なりたくないと思いました。
0投稿日: 2013.02.10
powered by ブクログ良悪の両面のバランスについての記述が多い。 昔のよさを説いてると感じる。まあそうなんかも知れんが、あまり好きではない。
0投稿日: 2013.02.09
powered by ブクログ若輩者の私には、理屈はわかるが感情的にはわかりたくない老人の戯言としか思えない部分も多かった。年をとって読み返せばもっと素直に受け入れられる気がする。しっかりした自分を持って、自分で考えて生きていく事や、人間は神でも悪魔でもないので絶対的な悪人も善人もいない、といったことは心に残った。
0投稿日: 2013.02.03
powered by ブクログ■マインド A.知識というものは方向性を持たせて集約しないと、あまり役に立たない。 B.人間は「他人は自分を理解してくれない」という覚悟の上に、長い人生を立てていかなくてはならない。 C.悪い状況、もっと言えば修羅場を経験する意味というのは、肉体や筋肉と同じように精神に負担かをかけることにある。 D.自由というものは義務を果たしてこそあるもの。 E.アマは労働時間をもって労賃を得、プロは時間と全く関係ない軸での働き方である。 F.他人より面白い人生を送るとするならば、危険を冒すこと。 G.「喜べ」とは、物事の見方を意識して変えること。 この世はオール・オア・ナッシングではないのだから、どんな悲惨の中にあっても一脈の希望の光明は見つけられるし、一方で、どんなに順調と思える時でもひっくり返される脅威は常にある。
0投稿日: 2013.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人間としての基本ができていない人は何もやる資格がない。 人間はみな生まれながらにして違うし,望みもそれぞれ異なっていて当然なのに一律横並びの光景を見るたびに,希望まで同じなのかと,ちょっと気の毒になります。 自分自身の価値観や好みを隠して他人を迎合することに慣れてしまうと,いつまでたっても人としての芽が出ないばかりでなく,抑圧された欲望が,怪奇な人間の性格を生むことになります。 自分というものを大事にしないで,他人と同じことをするということは怖いことなのです。 ルールという表面的なことにとらわれると,自由を失いますし,なぜそういうことをするのか,人を納得させることができない。 常識の大局さえ外さなければ,各自が自分のいいと思ったことをすればよい。ただし,理由を問われた時には,その人なりの明確な回答ができなければならない。
0投稿日: 2012.12.17
powered by ブクログ自分の足で立ち、いざというときに冷静に対処できる。知識だけでなく人生を幅広く体験しておく。平等、公正はそもそも存在しない。それを当たり前と捉える。
0投稿日: 2012.11.23
powered by ブクログエッセイ?のような。 著者の考えがあって、それを押し付けられている感じ。 立派な方だと思うけど、「私はこうだったけどね」みたいな話が多くてなじめなかった。 エピソード自体は面白いものもあった。
0投稿日: 2012.11.17
powered by ブクログ女性の人生訓的な本は、歯切れが良くて とても良いのだけど。 なんだか、育ちの良さが出ているバックグラウンドが 感じられてしまってね。
0投稿日: 2012.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者の人間味のある語り口がまさしく「人間の基本」なのかと感じた。 最後の 「常時ばかりではなく、非常時にも対応できる人間であるために、その基本となるのは一人ひとりの人生体験しかありません。強烈で濃厚で濃密な体験、それを支える道徳という名の人間性の基本、やはりそれらがその人間を作り上げるのです。」 は最後まで読むと言わんとしていることが良く伝わってくる。
0投稿日: 2012.11.02
powered by ブクログ面と向かって言われたらグサグサと突き刺さりそうな言葉が多いけれど、それだけ説得力のある書き方だから読んでいて気持ちがいい。「宇宙の法則が...」とか言われる自己啓発書よりかはよっぽど好きだ。
0投稿日: 2012.10.21
powered by ブクログちょっと、そこまでは と思ったり 私はそう思わない と思ったりするところもありますが、 根本の、主義には納得、似た考えです。
0投稿日: 2012.10.07
powered by ブクログ人を見下したような文体や一方的な決めつけにイラッとしたけど、なるほどなと感じる部分もあったので星3つで!
0投稿日: 2012.10.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
え?この人って「保守」なの?最近の保守ってこんな小泉思想みたいなのばっかりなの? 孤独とプライベート、格差がない社会と右にならえの社会を混同してて可哀想。わざとなのかも知れないけど。 それと自由の権利は義務を果たした人しか与えられるべきでない(当然でしょ?)みたいなことも言っててますます可哀想。 都合の良い自己責任の使い分けも。 「東京大空襲のショックで一週間、口がきけなくなった。それはやっぱりあたしの心が弱かったからですね」というような記述に唖然…トラウマってやっぱり心が弱いのが原因なんだね!(「ホシュ」の人にとっては) この人に似たような似非保守が自民党内にのさばり始めた結果が現代の日本の姿となったんじゃないかなぁ。
0投稿日: 2012.10.03
powered by ブクログ人間の基本とは、どのような状況でも自ら考え、想像し、工夫していきることであるという主張に賛同を覚えた。自分の同じことを考えていると思いつつ、本を読み進めたが、筆者は更に上位レベルで物事を考えていることに気が付かされた。 特に身にしみたのは、人間という本質を的確に捉えていることである。 人は親切に、優しく、礼儀正しく生きてくべきという教育や躾を通して大人になる。しかし、あるとき、自分の裏の面に気が付き嫌悪感を覚え、自分はまだまだな人間だという劣等感に苛まされることがある。 だが、筆者は人間は表もあれば裏もある、それを含めてすべて人間であると主張している点に、安心感を覚える。 様々なボランティア活動を実践して実績を出している筆者だけに、妙に説得力がある。 自分の置かれた状況を今の自分の目だけで見るのではなく、遠目で、日本という枠を外して、時代を戻して見た時に、本当はどのような状況にあるのか?日本の中で生活していることはどういうことなのか?をもう一度考えてみたくなる。その中で、何が真実なのかをもう一度考えさせる本だと思う。
0投稿日: 2012.10.02
powered by ブクログ人生を無駄にしない為に足場が必要であると著者は語る。末端ばかりを大切にする時代では、足場がなければ、周りに流されやがて自分を失う。 生きること、動物的本能を優先させて食べる。生への執念の存在させ感じされないほど餌が補給されるとその環境に甘えるようになる。人生はいいことばかりでない。その環境に生き抜く力が必要
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログたまに大量に購入して街頭で配りたくなるほど読んで欲しくなるような本と出逢うことがある。本書はそういう本。 養老孟司ふうに言うとすれば、つべこべ言わずに読んでみろ、と。
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログ曽野さんは、ガツンと励ましてくれるので、読んでいて気持ちいいです。 司書さんと話をしていて、「自分がウジウジしている時に読むと、スッキリするんです。」という会話になりました。 その通りだなぁ、と思いました。分かっているつもりなんだけど、自分の中でグルグル、ウジウジしている時があるので、なんだか励ましてもらいました。
0投稿日: 2012.09.15
powered by ブクログ現代の日本人は物事を自分の頭で考えなくなった、ネットで検索して答えを見つけるようになった、情報が溢れ実体験しなくなった等々、人間の基本が弱体化していると警告を鳴らす著者の考えは、納得出来るものばかりだった。著者の体験をもベースに書かれているので、説得力もある。充実の一冊でした。
1投稿日: 2012.09.04
powered by ブクログちきりんの「自分の頭で考えよう」と重なる点あり。 作られたルールなんかが急に機能不全に陥った時、人間の基本に立ち返って、自分で考えて答えん出すことはみんな出来た筈なのに戦後の日本教育がそれをダメにしてしまったと。耳が痛いけど、痛いと思えるなら、まだ救いあり。
0投稿日: 2012.09.03
powered by ブクログ現代の日本社会への批判の本だ。今のニッポンは、甘ったれすぎ!過保護すぎ!他人任せすぎ!もっとしっかりせい!という説教だな。だが私にとっては共感するところが多かった。世間の言説をそのまま受け入れるのではなく、もっと自分の頭使って自分で考えろと。 100%の善人もいなければ100%の悪人もいない。誰もがその中間にいる。なんでも善か悪かに二分する考え方は幼稚すぎ。 ふむふむ。おもしろいわい。著者はかなり年上だけど。
0投稿日: 2012.09.02
powered by ブクログ人間性を考え直す本。世の中に平等なんてないし、表裏のない人間もいない。だから決めつけない。ありのままで、自分を認めて、そこからどうするかを考える。人間の基本について考えさせられるいい本でした。
0投稿日: 2012.09.01
powered by ブクログ「人間が人間に対して何を出来るか」ということを考えること。 それが「人間の基本」について考えること。 今、自分や社会がもっている「常識」を事あるごとに疑っていく。 それが現在失われつつある、人間が本来持っているはずの「強さ」を取り戻すことに繋がるようです。
0投稿日: 2012.08.31
powered by ブクログ曽野綾子氏の文章は初めて読んだが、その印象は、しっかりとした芯のあるおばあ様といった感じで、明瞭な言葉の数々には押し付けがましさはなく、むしろ「洗練」という言葉が適切に思う。 『日本の自殺』(文春新書)で指摘されている、文明の内部崩壊のプロセスと共通する内容もあり興味深く思ったが、簡単に言えばその基本にあるのは「これからの日本人に対する憂い」である。 混沌のない世の中など蒸留水みたいで魚も飼えない、という曽野氏の言葉はまさにその通りで、混沌は恐れるものではなく、人生を豊かにする楽しみだ。 混沌を楽しめるか否か。憂いに対する答えの一つはそこにある。
3投稿日: 2012.08.29
powered by ブクログ人間の基本ってなんだ?と思って購入。 人間って思いやりができることがいいよね。でも結局自分勝手な部分があって。でもそれを理解した上で人付き合いができて、楽しい生活ができたらいいよね。 何事に対しても疑問を持って生活することは 生きるという事に対してとても重要なことだと思う。 なんでそういうことをしているのか 常に自問自答することができるのは 人間だけの特性だと思う。 この本では著者の経験をもとに書かれている(ほとんどの本ってそうだが。。。)が、こころのどこかで引っかかる部分が必ず出てくると思う。 当たり前のことを見落としていたり、疑問を持つことを忘れている自分に気付かされる。 そんな本。
0投稿日: 2012.08.23
powered by ブクログ本の帯に書かれた「足場のない人は、人生を無駄にする」につられて買ってしまいました とてもスパスパといろんな事柄を切って書かれてあることに、スッキリ感を読んだあとに 味わえました もちろん、耳の痛いお話もありましたが(笑) こうやって年齢を重ねても自律して、様々なことを考え、自分の意見を持っていることに 憧れを感じるし、自分もそうでありたいと思いました 例のごとく付箋だらけなのですが、その中から抜粋すると・・・ ・登山の価値は、実際に山に登って辛い思いをすることでしか理解できない。同じように ニーチェの思想も流行の「超訳」を読んだぐらいでわかるものではありません。 知識と体験は全く別物なのであって、体験に知識が供給される時に初めて、思想としての 命が吹き込まれる。(p11) ・どんな状況でも自分の頭で考え、想像し、工夫して生きることが人間の基本だと私は ずっと思って来ました。(p33) ・そもそも人間は「他人は自分を理解してくれない」という覚悟の上に、長い人生を 立てて行かなくてはならないのです。(p42) ・個とは、個人主義だとか大げさな思想めいたものではなく、人生を自分の頭で考える 自分の趣味で選ぶという人間としてごく当たり前のことです。(p63) ・もともと人間は、どこかで自分の好みに従って自らを鍛える存在であるはずですが 現実にそれができない人が増えているのは、自分自身の、自分なりの目標も考えも 持たないからだと思います。(p65) ・同じように、人間は平等であると、と望んだとしても、現実にはどこまで行っても人間は 平等ではありません。しかし細部で、平等であるように心がける。その二つをごちゃまぜにして 平等でないとなるとたちまち不平不満を訴えるのは、現実を見ていないんでしょうね。(p76) ・プロとして上に立つ人の仕事には、持って生まれた質だけでなく、それだけの努力の量が 含まれているのです。(p105) ・運というものは人生にも通じます。どれだけ計算したところで、思い通りにうまく行くものではない ということです。逆に、大した計算もしなくても棚ボタもあるから、その時は素直に喜べばいい。 大事なことは、幸福の絶頂でも、絶望のどん底でも運はゼロではないということです。(p181) ・この先どれほどIT技術が進歩して、ボタン操作一つですばやく答えが見つかろうと、そこには 体験と呼ぶに値するものなど何もありません。限られた人生の時間を無駄にし続ける、硬直した 精神の貧困な人間をつくるだけです。(p191) 私がこの本の中で印象的だったのがp148から始める「生きることへの緊張感」です 著者が骨折した足の金属を抜くために一人で入院した そうしたら病院関係者に「家族は誰もいないのか?」と何度も聞かれたと・・・ 著者は看護師さんがいるから付き添いはいらないのにと思ったと・・・ 私はこのエピソードで3月に亡くなった祖母が入退院を繰り返していた頃を思い出しました 母から聞いた話ですが、相部屋になった祖母と同年代の女性、かなり重い病気だったようですが 誰も付き添いはいないし、お見舞いもそんなに来ない、可哀想にと・・・ 私はこの「可哀想に」にとても違和感を感じました なんで「可哀想に」なんだと・・・ まぁここで「可哀想に」論で母を叱りまくった私ですが(苦笑) その女性がどんな状況なのかは分かりません でも私にはとても自律した大人の女性に感じました まぁそれに反して、あれやこれやと手を出してもらった祖母はどんどん我儘になっていきましたが・・・ この話や付箋抜粋以外でも、痛快で共感できる内容が多かったです! また読み返してみたいと思います
0投稿日: 2012.08.16
powered by ブクログ効率至上主義の中で、見落とされてきた人間としての基本。自分自身、足りない部分がたくさんあるなと反省。特に、差別についての考え、教育の在り方についての記述は、興味深かった。今までの自分の価値観とはかけ離れている。曽野さんのように自分の足場を固めるにはもっともっと勉強が必要だ。詰め込んだ知識としてのものではなく、自分の頭で考える勉強が。
0投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログ足場というか、基本というのは、実に大切なものです。それがないと流されます。流されれば、自分を失いますし、死んでしまうこともあります。でも今の日本は、足場や基本は問題ではなくて、末端が大事な時代になりました。・・・そういう時に、ふと流れの傍に立って、半分立ち腐れのまま、川の中に立っている棒杭の姿に見とれることがあります。この本の背景には、そんな光景があるのかもしれません。(本帯より) 『老いの才覚』で目からうろこを落とされたので、またまた買ってみました。やはり。またしても・・!『老い~』ほどではないけれど、はっきり自分の意見を言うなぁ・・この人・・っていうかんじで、すっきりしました。ここまで自分の考えがしっかりしていると気持ちいいだろうなぁ。『恐るべきは精神の貧困である』・・・なるほど。いつもいつもガツンとやられます。
0投稿日: 2012.08.12
powered by ブクログ筆者特有の警句で満載。 「自分と常識とが違っていることが十分に分かっているからそれに従える。」 日本郵政の社外取締役だけれど「(郵便事業は)もう止めた方がいい」 「沖縄の全駐労のように、米軍基地は出て行け、しかし首切りは反対だ。私は困惑した。自分で仕事を探す、ひいては自分たちの安全は自分で守るの覚悟ありや。」 「民主主義社会は停電によって一時的に部族社会に戻る、消える瞬間があるという事です。」 日本のヘナチョコ男子、曽野綾子を読め!!!と言いたい。
0投稿日: 2012.07.30
powered by ブクログ●生活保護の受給者は医療費の自己負担はゼロ。 ●少しでも怪我をさせる可能性のある遊具は公園から除去。 ●一部の優先席を設けても誰も譲らないから、全席を優先席に変更。 上記は3つは私が勝手に気がつくところを挙げたものだ。正論に聞こえるが、心のどこかにひっかかるものを感じる。”奥歯にささった小骨”のように、気にはなるけど、それが何か、どこにあるのか、良く分からない。そして、取れない。 みなさんにも、そんな経験がないだろうか? 曽野綾子氏の「人間の基本」は、彼女の豊富な知識と経験、そして卓越した文章能力をもって、我々が人間が生きる上で何かひっかかるもの、すなわちこの”見えない小骨”を取り出してくれる本だ。 曽野綾子氏の次のような一文がある。 『私が考える教育とは、多少なりとも悪い状況をあたえて、それを乗り越えていく能力を付けさせることですが、今は、良い状況を与えるのが教育とされています』 この指摘には自分にも心当たりがある。たとえば私の場合、我が子供達が勉強しやすいように専用の机を買い与えようとか、専用の部屋を与えようとか・・・。できる限りよりよい環境で、との想いから、色々なことを優遇してきた。しかし、きっと子供は、勉強したい・しなければならない・・・という思いさえあれば、勉強する机がなくても、みかん箱をひっくり返してでも、勉強をする、そういうものなのだろう。むしろ、そのようにハードルを超えてたくましくなっていく、ということなのだろうと思う。 この他にも心に響く指摘が数多く出てくる。彼女の指摘はそう、それは酸いも甘いも理解して説教する寺の坊様のようでもある。耳障りではなく、しかし、いちいちグサグサと突き刺さる。 ”人生”という名のシャツのボタンのかけちがえに気づかせてくれる貴重な本だ。全ての人が読むべき本だが、特に人に指導をする立場にある人・影響を与える立場にある人・・・そう、教育者や親は必読だろう、と思う。 (書評全文はこちら → http://ryosuke-katsumata.blogspot.jp/2012/07/blog-post_23.html)
5投稿日: 2012.07.23
powered by ブクログ曽野綾子女史の人生論。自分の力で考えることの重要性や人間は自分自身も含めどの人も善悪の両面を持つこと、人生でおこる出来事も善悪で一方的にかたづけられないと考えることを勧める。つねに想像力を働かせ、自分だったらという見方をすることなど人生を深く生きる指針に富んだ一冊。
0投稿日: 2012.07.16
powered by ブクログ80歳にしてもなお、この達筆ぶりに脱帽です。 「人間」としての生き方を改めて振り返ることができる一冊でした。
0投稿日: 2012.07.08
powered by ブクログ「プロの仕事とは、命がけの道楽」 対価を払わず面白いことはできない。 本当の学びとは、自ら行動することにより得られることを肝に銘じたい。
0投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログ新聞広告に載っているのを見て、フィーリングが合いそうだと思い購入。筆者の主張には根拠を問いたくなるものが多いが、年輩者の説教、もしくはおばさんの愚痴混じりの話と思えば、なかなか楽しい。経験則や覚え聞きから話が展開し、偏った(個性的な、という褒め言葉です)主張に到達することも多い。根拠は、ソースはと目くじらを立てず、紙芝居を聞く子供のように素直に拝聴するのが良し。とんでもなことは言っていません。まっとうなことをお話しされています。本書の内容をまともだと感じる私は、保守的な人間なんだろう、きっと。
0投稿日: 2012.06.24
powered by ブクログ3012/06/13-06/22 「衣食足りて礼節を知る」のは、「足りない」経験があるからで、「満たされ続けている」ものにとっては、「礼節を知る」誘引にはならない。 「人間が平等でないのは、悲しむべきことではなく、やがて、柔軟で豊かで個性的な人間関係に変わりうるものだという認識が必要である。」という。歯に衣着せぬ直言に清涼感を覚える。
0投稿日: 2012.06.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人が生きていく上で大切なものは何かと言う事を書いた本。 なるほど、便利な社会になればなるほど人は生存本能を退化させることになる。確かに、インターネットの検索ボタン一つで得られた情報でそれが分かった気になる。それも怖い。 以前、食品の賞味期限が話題になった事がありますが、情報に踊らされるのではなく、自分の舌で感じる事も必要かなと。それもまた、人の生存本能を奪ってい気がする。先進国よりも発展途上国の方が幸福度が高いと言うのも分かる気がします。 関係ないかもしれないけど日本人が温泉が好きな理由って、一番自然な姿で自然に帰る事が出来るからじゃないかなと思ったりして。本能にもリラックスは必要。 幸福の絶頂でも、絶望のどん底でも運はゼロではないと言う考え方。素敵です。ちょっと極端な考え方もあるけど、気づきの多い本でした。
0投稿日: 2012.06.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
多分親とか爺ちゃん婆ちゃんから教えてもらうべきことが書いてあるんだろうね。残念ながら教わらなかったけど。
0投稿日: 2012.06.17
powered by ブクログうーん 考えさせられますな。 借金しない! うちの教育もそうだったから同感! 曽野さんの作品は非常に読みやすいです!
0投稿日: 2012.06.09
powered by ブクログなるほど、確かにそうだよね、ということ半分、ふーん、と思うこと半分。こうこうなんですよ、と説明されても、作者が言うように体験が伴わないと、頭を素通りしていってしまいますね。 経験値がないから判断のしようもないし。 でもこういう年配の方の話を聞いてみたいと、たまに思います。そんな機会はほとんどないから、こうして本を読むだけなのが少しさびしいですが。
0投稿日: 2012.05.21
powered by ブクログキオスクにて衝動買い・・・ 読み中・・・ いつもの曽野節全開モード。これまで曽野作は5冊くらい呼んでいるが論点明快、これまでない新しいエピソードもあり貴重。 読み終えて・・・ あっという間だった。読みやすい。 わたしは、なぜか曽野先生の大ファンである。 全て意見や思いに共感はしない。ただ、思考のロジックが鮮明で根拠が明快でいい。 生活のそばにおられたら、面倒くさい方かもしれない。 けど、だいじな日本国家にとって今ほどこういう方が必要な時期はないように思う。 日本の政府の諮問機関に登用されておられ、国内外でご活躍され、どうか日本の活力に活かされればと、ただ祈るのみである。
0投稿日: 2012.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ひとつ耳が痛いこと。 「借金はしない」 住宅ローンを組むことのおかしさを知っていればと悔やまれる。 しかし後悔しても仕方が無いのでたくましく生きる。 絶対に自ら命を絶つことはしない。 そう決意した。
0投稿日: 2012.05.11
powered by ブクログ◇人間は他者の事など、そんなに理解するものではない。 ◇そもそも人間は「他人は自分を理解してくれない」という覚悟の上に、長い人生を立てて行かなくてはならない。 ◇他人からの過小評価も過大評価もあるとして、その両方の配分で人生を見ることを学ぶ。 ◇権利があれば、義務がある。 →何事においても「受けたら受けっぱなし」はあり得ない。 ※それが権利と義務の関係である。 ◇真実というのは、まず自分をきっちり見ること。 ✳全般的に我々にとって当たり前の考えをきっちり説明したもの。ただ著者のいろいろな経験の事実をベースに書かれているので、非常に説得力がある。納得出来る、本当に基本に立ち帰れる良書。
0投稿日: 2012.05.06
powered by ブクログ日頃の問題意識を、スカッと表現してくれたような良著。 非常時にサバイバルできるような教育をすべきといった 示唆に富んだコメント満載で、再読したいと思う。 曽野さんのハッキリした物言いにノックアウトです!! 面白かった!
0投稿日: 2012.05.03
powered by ブクログ著者の経験から人間らしさというか人間として備えるべき力が何かを自分の言葉として伝えている本です。年配の方からみると、どうしても今の若者の人間としての弱さが目に余るのでしょうね。
0投稿日: 2012.04.29
powered by ブクログ曽野綾子さんの著書。実は、この人の本はほとんど読んだことがないです。 本書は、曽野さんが思う人間の基本的な「構え」のようなものをエッセイ風に書いている。 うーん、ちょっと平凡な印象。例の話がいっぱい出てくるのであるが、実感として遠すぎるし、結論らしきことをあまり言わないので、結局筆者にとっての「とても大事なところ」が伝わりづらいような気がしました。じれったいような、そんな感じ。
0投稿日: 2012.04.28
powered by ブクログなるほどと思う所が30%、それはおかしいでしょとツッコミが70%。 価値観が違う著者の本を読むと色々刺激的です。 プロの件と超法規の話は心に留めたいと思います。
4投稿日: 2012.03.27
