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三人書房
三人書房
柳川一/東京創元社
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総合評価

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    久世光彦が書いた「一九三四年冬-乱歩」という本がある。幻想的な作品だが、本書はそれとは一味違った、産みの苦しみをまだ知る前の青年乱歩をからっと書いている。 宮沢賢治、横山大観、宮武外骨、高村光太郎(大観を通してだが下村観山も忘れ難い)といった同時代の著名人達もそれぞれ好漢として描かれている読後感がさわやかな一冊。 book'n boothにて購入。

    0
    投稿日: 2026.01.12
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    創元推理文庫の新刊 若き江戸川乱歩を描いた連作ミステリー短編集 実在した登場人物や史実に基づいており、謎や展開はやや穏やかなものの、事件から得た発想が江戸川乱歩の有名タイトルに繋がっていく結末が面白かった 語り手がコロコロ変わる構成は良い 惜しむらくは文章が一辺倒でキャラクターも立っていないため全員が同じように読めてしまう点 著者は69歳でデビューとのこと 滋味深い連作推理とは、なかなか良いフレーズだなと感心した あとがきにて次作への意欲も書かれているが、せめて軸となる人物にはぶっ飛んだキャラ立てをして欲しいなと勝手に希望

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    投稿日: 2025.11.06
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    江戸川乱歩が小説家としてデビューする前のお話。 謎はお、なんだ?どーゆーことだ?と好奇心を刺激されるんだけどどの話もオチが弱い気がする。

    12
    投稿日: 2025.11.06
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    江戸川乱歩がデビューする前に古本屋を営んでいたことは知っていた。 けれどその当時の事は良く知らない。 なので江戸川乱歩が古本屋を営んでいた時代を舞台にした作品ということで大いに興味を惹かれ手に取った作品。 この三人書房という古本屋を営む平井太郎がいかに探偵小説会の祖となる江戸川乱歩に変化していったのか?早く読みたくてたまらない。  まず本名が平井太郎という平凡な名前が意外だった。 江戸川乱歩というペンネームは敬愛するエドガー・アラン・ポーをもじったのと日本のエドガー・アラン・ポーになるという意気込みがあったようだ。 子供の頃、江戸川乱歩の本は表紙が不気味なのもあって怖い物語というイメージが強かった。 そんな江戸川乱歩という妖しげな名前からは想像できない遊び心とユーモアに溢れたペンネームだと知り驚いた。これもトリックのひとつ? 舞台は大正時代の東京、団子坂。 弟二人と共同で営む三人書房という古本屋の周りで起こる怪事件や彼のもとに持ち込まれる様々な謎を探偵役として解き明かすミステリー短編集。 また、松井須磨子、高村光太郎、宮沢賢治、横山大観、宮武外骨など、ちょっと知らない名前もあるけど当時の実在した文化人も登場し時代の空気感を色濃く感じさせてくれる。なかでも宮沢賢治が登場したときはちょっとテンションが上がってしまった。 本作品の短篇の中では『北の詩人からの手紙』と『秘仏堂幻影』が良かった。 宮沢賢治が浮世絵好きなのを初めて知った。葛飾北斎の娘のお栄の壮絶な最後も心に残った。 特に興味を惹かれたのが、作中の短篇が『D坂の殺人事件』や他の乱歩作品のアイデアに繋がっていく描写は非常に興味深く乱歩作品が作られた過程を感じさせてくれる。 また、乱歩の的確な推理で謎を解き明かす様はスカッとした爽快感と未来の文豪の片鱗を垣間見ることができた。 本書は史実をベースにしたフィクションで古書店主時代に平井太郎が自らが描く作品のような怪事件に巻き込まれたら?ifをえがいたミステリーで「本当にあったかもしれない」と思わされるから不思議だ。 そんな若き日の乱歩を感じさせてくれる魅力ある一冊。 残念ながら私はあまり乱歩の作品を読んでいなかった。 なので乱歩の作品をもっと読んでいれば数倍楽しめた作品だと思う。 本書は乱歩作品への招待状、これを機に乱歩とお近付きになりたい。

    44
    投稿日: 2025.11.02
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     江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』および、あの作品の背景をもとに書かれた連作集。高村光太郎、宮沢賢治、宮武外骨、横山大観といった人たちが作中に登場し、乱歩とともに大正から昭和二十年代までの東京の謎に挑む。モデルにされている人物達の著作をもう一度手に取ってみたいという気持ちになる。著者の人柄が滲みでている『文庫版あとがき』(pp267-269)も良い。

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    投稿日: 2025.11.02