Reader Store
「いきり」の構造
「いきり」の構造
武田砂鉄/朝日新聞出版
作品詳細ページへ戻る

総合評価

13件)
4.1
3
6
2
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった。最初は結構ヒップホップかぶれしている自分のことを指しているのかと思って手に取ったがそんないきりではなかった。コンサートの警備員の話わかるなぁ。まさに今自分が会社員で同じ感じだからすごい身につまされた。石丸さんの話もなかなか興味深い。なんであの人があんなに支持されていたのかわからなかったけどネットの心理をついた動きだったと思うとなっとく。問題の動画も見たけどコメント欄含めてびっくりしたな。現代社会における危うさについて改めて考えさせられるし、こういうことを知っていると知らないとでは全然違うと思った。政治のことはよくわからないけど強い言葉には気をつけよう。

    0
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    もやっとしてばかりいた それぞれの場面 石丸って人がやたら支持されていたり 上川さんのたとえが非難されたり 後めちゃ個人的な話し 小学生がひろゆき氏の言葉言い続けていたりした時 の全てにスッキリして 多分砂鉄さんてそばにいるといささか面倒くさい人かなぁとは思うけど 話しは聞きたいし 本も読みたいと思いました

    0
    投稿日: 2025.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「いきり」って言葉、使うようで使わない。 けど、この中で語られるにはしっくりくる。 と思いつつも、最初はなるほど、うんうんってわかったつもりなんだけど、後半は難しくなって正直?の部分も多くあり。 ラジオの砂鉄さんはわかりやすいんですけど、文章はラフな姿勢で向き合うとわからない。じっくり読み直さないとね。

    6
    投稿日: 2025.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人が思考する隙をあたえない、情報爆発時代。 わかりやすさと力強さに極振りして言い切られる「いきった言説」には、疑いのまなざしをもって情報を吟味すべきなのだろうが、処理すべき情報が多すぎていちいち考えていられない。情報処理の欲望を満たそうとすれば、可処分時間も可処分精神も、人間のキャパはとうに超えている。 近い将来、アルコールやたばこと同様に、メディアには「過度な情報摂取は精神を病み正常な思考を妨げる可能性があります」とラベリングされることだろう。 ハラリの見解だったか、「ナチスは情報を遮断する事で真実を隠し市民を思考停止に至らしめたが、現代は圧倒的な情報量を浴びせることで、それを実現している」。 注意したい。

    0
    投稿日: 2025.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「中身でなくテクニックの話ばかりする」という言葉を手に入れただけでもこの本を読んだ価値があったと思いました。 思考を手放すことは愚かであると思いながら、仕事に忙殺されていると、思考することなんかできなくて、いきりは、短期的に成果を求める自己責任論の上に立った成果主義や効率化至上主義が蔓延する現代社会の病理なのではないかと考えながら読みました。 そういう意味で「おわりに」で著者が、いきりを防衛なのだと結論付けていることには共感します。 私達は、イキってないと生きていかれない社会に生きているって、絶望的な気持ちになりますが、なるべくイキらず、また、イキる人を嘲笑うようにはしないように生きていきたいと思いました。

    0
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    仕事で毎日忙しく、また会社の中での不満や組織体制に対する疑念を抱く生活をしていると、広く政治や世論のおかしさを面倒がって完全にスルーしてきた1、2年だった。忙しさや周りへの不満は個人的な理由でしかなく、たぶん政治にも何ら期待は持てておらず、興味もやはりなく見向きもしていなかった自分の態度の悪さからくる成れの果てだと思っている。そこで本書を読むとわざと自分で靄をかけて見ないようにしていたことをバンバンと当てられる感覚に陥る。そしてよくぞそこまで咀嚼し文章にしてくれたことよと爽快感を感じ、スッキリする。全然世の中は良くなる気配がないけれど、作者のような思考の持ち主がちょうどずつ増殖すれば、いつか壁を壊せる時がくる…とまでは簡単にはいかないけど、まずは己の目の前の靄を付けぬよう、なるべく取り払う努力はしようと思った。

    1
    投稿日: 2025.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あっちでもこっちでもみんな揚げ足取ったりいきり立っている、言語化することが困難な時代。ジャニーズの会見時のあの拍手は私も気味悪いと思った一人なので、著者が言語化してくれて腑に落ちた。石丸さんの件も納得だし(書いていなかったけどひろゆきやホリエモンも同じ部類の「いきり」だと思う)海外のバンドが日本でライブした時に感じたファンの奇妙な行動も実に日本人的で面白かった。

    10
    投稿日: 2025.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スピード感やイノベーションという言葉は、タイパやコスパと同様訝しんでしまう私には、武田砂鉄の神妙でしつこい思考のあり方に納得する。ここに登場するのは新しさと速さ、そして発信する力。そこに情報というとても魅力ある危うさが潜んでいる。匙加減を誤ると命の尊厳を容易く毀損する。発信する側は言動の責任を背負う気など無く、逃げるか保身に終始するか、とにかく謝らない。自身を顧みない "いきり" は同じ手法を繰り返し反論されると罵倒するか論点をずらす。なぜ言葉によって相手の心を傷つけたり、自己正当化できるのか。おそらく自身の心が弱いのだ。攻撃は最大の防御なり。そのつもりだろうが、側から見りゃ隙だらけの論法を居丈高に披露する愚かさは失笑ものである。承認欲求のこじらせは処方できるのか、湧き上がる疑念から根気よく声をあげよう。なにしろ考えずに相手の言葉を受け入れるのが事態を深刻化させる要因なのだ。

    1
    投稿日: 2025.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白いし、考え続けることになる本。 最初にあった「?」より「!」の時代だ、という一文に惹き付けられその通りだと思い読み始めた。

    0
    投稿日: 2025.10.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    武田砂鉄さんのネット記事は共感したり、面白いと思うことが多かったので、本屋で見かけて、衝動買いをした。 でも実は著者名以上に、タイトルに惹かれた。 というのも最近非常にいきりたい思いに駆られているからだ。 内容を見ると、自分のいきりたい思いとは意味が異なっていたが、世の中の動きについての違和感に共感するところは少なからずあった。 後半は頭に入ってきにくく、読み流してしまった。

    1
    投稿日: 2025.10.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・情報化社会において、効率よく情報や思想を取捨することがよしとされている。 ・「いきる」人、すなわち分かりやすく断言することで場をコントロールしようとする人が社会で存在感を示す。問いより答えを示す人がもてはやされる。彼らは、人々が「何も考えない状態、何も言わない状態」を好む。 ・同時に、「そう簡単に物申させてたまるか」という抑圧的な心理もまた「いきり」。 ・結果的に「おかしいことにおかしいと言う」と言った議論に必要な工程、真実に近づくために必要な工程が抑圧されている。

    1
    投稿日: 2025.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全てにスピード感とそれっぽさを求められる忙しい仕事に就いてから、みんな質問を嫌がるし色んなことをきっぱり言い切るな〜と思っていたけどめちゃくちゃいきっているだけだと気づけてひじょ〜に納得した いきりの方向にがんばらないようにしたいよと思う反面、いきるしかない場面ばかり思い浮かび末端社会人は涙を飲むしかないって感じでした 内容としては面白いけど、もう少し分析の部分で内容が濃くてもよかったな〜と思う 連載モノだからなのかもしれないがライトに読めるとも言える

    7
    投稿日: 2025.09.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    待ってましたの武田本。定期的に刊行されることに感謝。ちょっと各界のトップを眺めただけでも明らかなように、”いきり”ってあまりにあちこちにありふれている。いろんな形の暴力の代表的な表現型だと思うけど、やっぱり暴力が大嫌い。幸い自分の小さな生活環境ではそこまで感じないことを喜んでみるんだけど、ひょっとしてそれって、自分がいきる側になってしまっているせいで見えなくなってるんじゃ・・・とかちょっと不安になる。我が振り見直す機会ともしたい。

    0
    投稿日: 2025.09.14