
総合評価
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powered by ブクログタイトルを見た時、クセのある作品だろうと思ったら、やっぱりそうだった。 ダラダラと長いと他の人が言っていたけど、そのとおりで、飛ばし飛ばしで読んだ。繰り返しも多い。最後の数ページは無理な設定の言い訳に費やしている感じを持ってしまう。 登場人物も少ないので、犯人は途中でそうかも?と思った。
0投稿日: 2025.11.01
powered by ブクログ長いよ〜!と心折れそうになりながらも、約680ページ読み切って良かった。最後の最後思わず叫んだ。「うっっそでしょ!!」 眠りと死は兄弟。ヒュプノスとタナトス。舞台である雨のロンドンの空気がずっと纏わりついていた。 【ブクログのみの追記】 いや〜それにしても長い。 「アンナが本当に殺したのか?」「患者Xの正体は?」という謎があったから最後まで読めたものの、正直冗長に感じる純文学的(?)な表現にはうんざりしてしまった部分もあった。 デビュー作としてはかなりの高クオリティだとは思うが。 最終盤にすべて賭けたような印象。楽しめたけどね。。。
6投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ夢遊病、生存放棄症候群という現実にも存在する難病をテーマに繰り広げられるミステリー。 眠り姫ことアンナが本当に殺人を犯したのかを、犯罪心理学者のベンが解明していく展開。 聖書や哲学色強めの作品で人によってはそこがむしろ読みにくさを助長してしまう。 私はそういう作品が好きなので、個人のアイデンティティや存在価値とは何かを考えるテーマは受け入れやすく、ベンやアンナの心理描写を興味深く読めた。 ベンが感じる"他人の人生を生きている気がすることがある" というワードが最後に繋がる。 人生の三分の一は眠っているというが、言うなれば生の中の三分の一は死であると。 生きることは拷問のように辛い時もあるのだが、生きる希望やつなぎとめるもの、人が幸せと感じられる大切なことは結局は人への愛だと感じた。
0投稿日: 2025.10.06
powered by ブクログ友人2人が殺害された現場近くで、昏睡状態で発見されたアンナ・オグルヴィ。生存放棄症候群と診断された彼女を目覚めさせるために指名されたのは、犯罪心理学者のベネディクト・プリンスだった。彼は独自のアプローチでアンナを目覚めさせることに成功するが……。 単純なフーダニットのプロットに、あんなことやこんなことをプラスしてサスペンスを盛り上げる手法に唸った。提示される“真実”は疑わしく、当然のようにひっくり返される。理詰めで考えれば犯人ではないとわかるので納得がいく。 最終章で真相が明かされたときには、まったく予想もしていなかった犯人像に呆気にとられてしまった。
7投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ不確かな記憶による自己同一性の揺らぎとか、自由意志の存在を前提とする法律の限界とか、精神疾患を治療することの難しさとか、物語そっちのけで考え事しながら読み終えた 地の文が絶妙に入ってきづらかったからか、いまいち没入感がなかった。 二転三転する感じは楽しかったけれど、なぜか初っ端から犯人と決めつけていた人物が結局当たっていたので驚きはうすめ。どこかで読み間違ったか思い込みがあったかなんだろうけれど、後から見直してみても思い当たる記述が見つからず。人間の記憶の不確かさよ……
0投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログう~む…でした。 約700ページ、すごく先が気になるでもなく、ただ、ここまで読んだからという意地で読み終えた感じでした。 最後のどんでん返しは面白いとは思うのですが、やりとりや関係が複雑なのと専門的な内容が多すぎて(私的に)面白いというより、教科書を読んでいるような気持ちになる時もありました。 もう少しわかりやすく、端的な内容であれば、もっと気持ち良く読み終えたのかな…と思います。
22投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログ騙された! タイトルにも、ブックカバーデザインにも、帯のキャッチコピーにも、ジェフリー・ディーヴァーの推薦文にも、、、 眠り続けたアンナ嬢のように、私自身が読んでは眠くなり、、、飽きては寝てしまい、、、気を取り直して読み始めて眠くなりを繰り返し、やっと読了。 なんか、雑誌『精神医学』を読まされた感有り笑 まっ、こんな事もあるよね! しかし、眠り姫=アンナ嬢の罹った生存放棄症候群という病を調べてみると、実際にイラン、アフガニスタン、スリランカなどからの難民認定を求めて、海を渡り行き着いた国でも絶望に見舞われ、希望を失った子供や若者が発症し、鬱状態から寝たきり、果ては何年間も昏睡状態となってしまい、その実態ははっきりとは掴めていない、という事実を知ることが出来た。その事実が何よりも驚き。 ドラマ化の予定があるそうだが、本よりきっとそちらの方が面白そうだ。
21投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログ非常に読みやすく600ページもあるのにテンポ良く進みました。ラストはびっくり!だけど、こんなにうまくいくかなあ、、と疑問符わきまくり。途中の展開にも、ここまでひねらないといけなかった?という印象。なかなかこういう展開はないかなあ、とは思ったけれど、もう少し前半整理してくれても。精神医学の講義聴いてるみたいです。
1投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まさかこんなに疲れるとは思わなかった。 今年1読むのに時間かかった。 お盆の間ずっとこれをちまちま読んでてやっと終わった。 途中でやめようか何回も悩んだけどオチだけは知りたいから進めた、けどあんなあっさりした明かし方ないでしょ。時間とお金がほんとにもったいない。 まず序盤はいいです。 そこから最終章の1つ前までかなり退屈。 だから600ページ越えの9割は退屈だったってこと。 眠りがテーマで、その話以外がない。眠り解説がずっと散りばめられてるけど飽きてくるくらいほんとに同じようなことを何度も繰り返されて、話もページも進まない。退屈すぎて苦痛。 主人公の独白も多いし、同じことばっかり悩んでてもうやめてほしかった。自分が殺されるかもって疑心暗鬼の下りが100回くらいに感じた。またその話!?もう聞いたよ! 途中博士が殺される事件が起きて、大事なファイルを主人公が手にしてるのにそれをぜんぜん調べないのはなぜ? アンナの日記が場面転換毎にきて、1から10000まで書いてるのに肝心の部分は書かない。あと自分を嘆く独白が多いのは主人公と共通!だから途中まで同一人物かとミスリードする話かと思った。 気になる所を引き伸ばす水増しシーンが多すぎて、だから物語がどうでもよくなってくる。だって主人公がやる気ないんやから仕方ないやん。 ワシントン・ポーシリーズ並に2、3ページ毎に区切りがある。 ポーの方はいいんですよ、読みやすいし、次の場面に移って話も進むから。 今作はただ区切ってるだけ!視点も行ったり来たりするけどほんとにそれだけ!分かってるようなことを前述の繰り返し描写が始まるからまたかいって腹立つ。少し進んでは区切られるから集中力も途切れるんですよね。 アンナが起こした殺人事件の土台設定が信じられない。 大自然の中、3対3でサバイバルゲームをする、しかも大金を払ってくるらしい。金持ちってイカれてんのかな。よくあるデスゲーム系のルールみたいだなって思ったわー、ザ・ハントって映画みたいなことが起きてるんかと思いましたよ。まさか家族同士でやるとか有り得なくね?これはおかしいって。 主人公が殺人事件の容疑者になって、地位と名誉が地に落ちたのに引っ越しただけでその評判が消えてなくなってるように見えるんです。 事件直後にこんなやつ雇わないでしょ。 Tinderで女の子引っ掛けてまた自分の話してるのは笑いました。どんだけ自己愛強いんこいつ。 登場人物の描写も薄かったなー。 眠り解説は本作でアンナがやってるようなWikipediaの文章読んでるような無味乾燥具合。 なにを調べるにもまずWikipediaを信じてるやつを信じられないから。アンナって馬鹿なんだ……って終始感じました。 海外のレビューを先に読んどけば良かった。 他の本とどっち買うか悩んで、今風のこっちを選んだけど大ハズレ。 今年のワーストかも。
42投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おそらくイギリスの作家、マシュー・ブレイクのデビュー作。 数年前、友人二人を殺害した容疑のアンナ。ただ、アンナは自供のようなメールを送った後、眠り続けている。彼女に裁判を受けさせるため、政府は睡眠学者のベンの元にアンナを送るが。。。 星3寄りの星4かなぁ。設定も良く、展開も良いのだけど、あまりにも中弛みが酷い。ワシントン・ポーシリーズ並みとは言わないが、章立てが短いのでサクサク読めるのだが、序盤の後、中盤までが辛かった。。。 アンナは目を覚ますのか、本当にアンナが友人を殺したのか、大きくこの2点が肝だが、この辺りがわかってくる後半の展開は面白い。 ただ、帯に描かれるように今年ぶっちぎりの衝撃作かと言われると、そんなことはないだろうと。途中なかなか驚かされたが、ラストは割と予感しやすい。期待値が高かった分、少し残念。
10投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログアンナ・オグルヴィは将来を嘱望された25歳の雑誌編集長。4年前のある夜、雑誌社を共同で経営していた同僚2人が刺殺され、その現場近くで、ナイフを手にしたまま深い睡眠に落ちていたアンナが発見され、以来彼女は眠り続けている。タブロイド紙に 〝眠り姫〟と呼ばれたアンナの症状は、神経学者には「あきらめ症候群」として知られる珍しい精神疾患だった。 心理学者で、睡眠が関わる犯罪の専門家のベンは、アンナの治療を引き受けることになり、彼女を目覚めさせ刑事責任を問えるか見極めるのが任務だった。だが、過去の事件との関連が判明し、容疑者の子どもである患者Xの存在も明らかになるに及んで、事件は思いもかけない方向へと転がり落ちていく――。 翻訳のうまさもあって、すいすいと読まされるうちに、ツイストが炸裂。帯の推薦文を書いている作家ほどではないが。
7投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ超★5 四年間も眠り続ける容疑者を目覚めさせよ!彼女は事件に関係していたのか… #眠れるアンナ・O ■あらすじ 心理学者で睡眠が関わる犯罪が専門のベンは、ある日上司から内密に呼び出される。かうてに発生した刺殺事件の容疑者の治療を引き受けなくてはならなくなった。 容疑者の名前はアンナ・オグルヴィ。彼女は二人を刺殺された現場の近くでナイフを手にして発見されるが、その後四年もの間ずっと眠り続けているのだった。責任を問えるか見極める必要があるため、彼女を目覚めさなければならない。 ベンはアンナを治療するにあたり、彼女の家族、過去、事件などを調べていくのだが… ■きっと読みたくなるレビュー 超★5 おもろいすね~、こりゃ世界中で話題になるのもわかる! まず素晴らしいのは密度満点のストーリーですね。重厚な海外ドラマを楽しんでるようです。 本作では四年間も眠り続けている殺人容疑者の女性アンナ・Oを中心に物語が展開する。心理学者のベンは目覚めさせるべく奔走しながらも、彼女の家族や過去、事件の背景などと向き合っていく。 さらにベンの別れた妻のクララは、アンナ・O事件の現場を捜査した警察官でもあるのです。この治療を機会に二人の関係が再び変化することに。 またアンナの治療と並行して、彼女が過去に書いた日記が提示されていく。刺殺された友人のこと、20年前に発生した関連事件、睡眠に関する調査記録など、事件への関与を独白するような記述がみられ、読み手としてはどんな真相が待ち受けるか翻弄されるのです。 果たしてアンナは目覚めるのか、彼女と事件の関連は…?! というのがメインの筋立て、既に十分なプロットだと思うんですが、実はまだまだ序盤なのです。全体からするとまだ2~3割くらいで、ここからさらに3回転か4回転くらいストーリーが展開します。実際にドラマ化もされるようですので、こちらも楽しみですねー。 そして、こんな睡眠障害なんてあるの?と思いましたが、読み進めてみると実際に「生存放棄症候群」として存在するようですね。背景や原因、対策などもお話の中に出てきて、とても勉強になりました。 後半にはいってくると、前半までとは違ったスリラー要素が物語を支配してきます。詳しく何がどうってのは、ネタを割っちゃうんで言えないんですが、もちろん事件の根幹に関することです。 もうね、しつこいくらいの粘り強さで読者を惹きつけてくる&締めつけてくるんですよ。この重厚な読み応えがたまらないすね、ぜひ頑張って読み切ってください。そしてラストにかけては怒涛のひとこと、どんな結末かは… お楽しみに。 今年を代表するサイコサスペンススリラー、読み逃せない一冊ですね。 ■ぜっさん推しポイント この作品で唯一の救いは、ベンとクララの娘キットカットの存在。我が子を想う気持ちだけは純粋な愛情で表現されていて、彼女のおかげで作品全体に柔らかさが出てるんです。 本作は動機が大きなテーマだと思うのですが、その反対側にあるものが彼女だと思うんすよね。読み終わって振り返ってみると、人間の心の深度、スケール感みたいなものを感じさせてくれる作品でした。
112投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ二人の人間が刺殺された事件で最重要容疑者となったアンナ・オグルヴィ、通称〈アンナ・O〉は、発見直後には深い眠りについていて、以来、四年近く目覚めることなく眠り続けている。殺人罪として起訴したいという思惑が絡んで、睡眠による犯罪の専門家であるベネディクト・プリンスは、彼女を目覚めさせるために、治療を行うことになる。政治家の母を持つアンナ・Oの罪の有無をめぐっては世論が対立している。果たして彼女は殺人鬼なのか。そして彼女が執拗に調べていた事件とは――。 というのが本書の導入になるでしょうか。なんという魅力的な導入、そしてどこに行き着くか分からない終盤の衝撃的な展開。ここまでやるのか、と感動を覚えるようなラストでした。カポーティ『冷血』をはじめ、様々な文芸作品が作中に挟み込まれているのも、物語の雰囲気に合っていて、とても印象的でした。最後の最後までどう転ぶか分からない。そういうタイプの作品が好きなひとには絶対に読んで欲しい、と思うような作品でした。
2投稿日: 2025.08.05
