昔話、あるいは神仏との関わり合いから妖怪と見なされる存在から信楽焼のあの姿、そして八畳敷きの陰嚢から丸々としたコミカルな役割まで、狸の文化誌を数多の資料を引きながら様々な視点から詳述する。その説についてはやや首を傾げる部分がないわけではないのだが、狸の文化誌をここまで立体的に捉えるのは初めての経験でなかなか面白かった。特に印象に残ったのは「狸」と「たぬき」と「タヌキ」の違いであった。特に中国において漢字の狸は山猫を指しているというのは初耳だった。