Reader Store
江戸川乱歩名作選(新潮文庫)
江戸川乱歩名作選(新潮文庫)
江戸川乱歩/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

75件)
4.3
30
28
9
1
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    石榴、押絵と旅する男、目羅博士、人でなしの恋、白昼夢、踊る一寸法師、陰獣 それぞれがゾッとするようなお話でありながら、それぞれ違った怖さ不気味さがある。 これぞ江戸川乱歩。 トリックの読み合いが深く、推理するのが楽しかった。真犯人や結末を予想しにくかったのも良い。(『石榴』)

    0
    投稿日: 2026.01.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    子供の頃少年探偵団は読んでいて、久しぶりの江戸川乱歩だった。 面白かったなぁ✨ お気に入りは石榴、押絵と旅する男、人でなしの恋。 陰獣も好きだけど、ちょっとそこにたどり着くまでが回りくどいかな

    0
    投稿日: 2026.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今も怖い。夜寝る前に読んだら、夜中起きた時も恐怖があり、寝つきが浅かった。 陰獣 真実が分からず、苦しみ続ける主人公に、苦しく感じる。 押絵と旅する男 なんだか面白かった。押絵の老人がひどく苦しそうだというところに惹かれた。 人でなしの恋 夫の逢瀬の相手がわからないまでは想像が働いて、ドキドキした。

    0
    投稿日: 2026.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今作品集は『押絵と旅する男』『踊る一寸法師』の2作が乱歩の推理小説以外の魅力を最大限引き出してくれているのではないだろうか。 鮮明にそして反対にミステリアスにも描かれるグロテスクな描写、現実では考えられないような空想の出来事を現実に起きたことのようにリアルに不気味に描くことができる文才。 傑作選とは反対に名作選の主役は推理ではなく、このオドロオドロしい表現の数々であろう。

    0
    投稿日: 2025.11.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人でなしの恋が好きだったと記憶していたのだが、どんな話だったのか朧気でした。人間の記憶あてにならん。久しぶりに読んでみて、やっぱり好きだと思った。なんとも言えない危うい雰囲気が魅力的。 色々な話が収録されていて満足な一冊。陰獣が面白かった。

    0
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    語り手が過去の出来事を振り返るかたちで、自身の経験談や懺悔を語るように物語が進む形式が多い。聞き手に自分を重ね、不思議な話に半信半疑ながら引き込まれていくことで、もしかしたら実際の出来事なのかもしれないという気持ちになるのが楽しい。「陰獣」は初期の短編集の集大成のような作品なので、同社の傑作選を読んでから読むことをおすすめしたい。最後まで江戸川乱歩の良さが詰まっててよかった。

    5
    投稿日: 2025.10.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人的には傑作選の方が面白い話多かったけどこちらも、特に陰獣は凄い楽しかったな。メタ構造的な作りで自身の批評的な側面(自己陶酔のようにも見えなくもない笑)がストーリーと良く馴染んでて、他の話よりも長めではあるけれどあっという間に読んでしまった。 乱歩面白い!

    1
    投稿日: 2025.08.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    傑作選に続き、こちら名作選も読みました。 サスペンスでミステリーなんだけど、それだけではなくて人間の闇の部分がなんとも厭らしくて、それでいて淫らで、陰鬱で…。 時代設定を意識しながら、読むとそこがより際立つ。

    5
    投稿日: 2025.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「傑作選」と「名作選」。新潮文庫の2冊の選集はどれも面白かった。これ以上、進むか止まるか迷うところ‥‥

    31
    投稿日: 2025.08.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「押絵と旅する男」を読むためだけに購入。それしか読んでいない。 とにかく面白かった。蜃気楼の描写から双眼鏡、覗きからくりと「レンズ」で貫かれたイメージの連鎖がきれい。乱歩は、他に「二銭銅貨」と「怪人二十面相」のシリーズをいくつかしか読んだことがないけど、登場人物が一人で語っているだけのところが面白いのが面白い。 この話が私の夢か私の一時的狂気の幻でなかったなら、あの押絵と旅をしていた男こそ狂人であったに違いない。だが、夢が時として、どこかこの世界と喰いちがった別の世界をチラリとのぞかせてくれるように、また、狂人が、われわれのまったく感じえぬものごとを見たり聞いたりすると同じに、これは私が、不可思議な大気のレンズ仕掛けを通して、一刹那、この世の視野のそとにある別の世界の一隅を、ふと隙見したのであったかもしれない。(p88) 素朴に考えれば、生きているはずのない押絵を「兄」だと言い張り、その「兄」に外の風景を見せて旅をする男が、どう考えても「狂人」である。けれども、もしかしたら、「夢」か「一時的狂気の幻」でなかったかもしれないと思い、「別の世界の一隅を、ふと隙見した」と思うくらいには、男の話を聞くだけの価値があるものだと思うのである。けれども、押絵=「兄」という荒唐無稽な話を、それだけ説得力のあるものにしたものは何だったのだろうか? 「これを、この遠目がねで一度ごらんくださいませ。いえ、そこからでは近すぎます。失礼ですが、もう少しあちらの方から。さよう、ちょうどその辺がようございます」(p98) 娘は動いていたわけではないが、その全身の感じが、肉眼で見た時とは、ガラリと変って、正気に満ち、青白い顔がやや桃色に上気し、胸は脈打ち(実際私は心臓の鼓動さえ聞いた)肉体からは縮緬の衣裳を通して、むしむしと若い女の生気が蒸発しているように思われた。(p101) 押絵が「生気に満ち」、まるで生きているかのように見えるのは、「遠目がね」を通して見たときだけである。考えてみれば、物語の冒頭、語り手の「私」が魚津で見たという蜃気楼も、「大気のレンズ仕掛け」が見せたものであった。蜃気楼は、幻覚のように見えるが、その「レンズ」の向こうには、蜃気楼の元になった現実がある。この物語は、「レンズ」を通して見た世界が、その向こう側に真実を感じさせる物語なのである。 それは、「狂人」と言われた男の兄にしても同じことである。 (前略)そして、『お前、私たちが探していた娘さんはこの中にいるよ』と申すのでございます。 そういわれたものですから、私も急いでおあしを払って、覗きの目がねをのぞいてみますと、それは八百屋お七の覗きからくりでした。(p113) 兄が一目惚れした女の正体は、八百屋お七の「覗きからくり」であった。そして、兄が最初に一目惚れしたのも、「遠目がね」だった。兄は、「レンズ」を通して見た姿を真実として見て、自分も「レンズ」で通して見た世界の中に入ることを望む。兄にとっても、「レンズ」で通した世界こそ真実の世界だったのである。 語り手の「私」は、顕微鏡や遠眼鏡の見せる世界がきらいだったという。「レンズ」というのは、科学が生んだ、ものをよりよく見るための道具である。だからこそ、その「レンズ」を通して見せる世界が、もう一つの真実の世界なのではないかというリアリティを生む。一見ありえない出来事が別の世界であるかもしれないと、語り手に思わせるのは、そうした「レンズ」の生み出すリアリティだったのではないかと思う。

    0
    投稿日: 2025.07.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    石榴…入れ替わりミステリとしてはよくあるけど、なんだか乱歩のエロ・グロ・ナンセンスとを絡ませると異様な狂気を帯びてくるね。名作。 押絵と旅する男…怪奇作家としての乱歩の筆が冴えてるね。 目羅博士…人間がもつ猿真似の本能と月光と言う怪しさが十分マッチしたオドロオドロしさを出しているね。 陰獣…二銭銅貨、屋根裏の散歩者、D坂の殺人他乱歩作品の総集編みたいな変態小説。 最後に明確な正解や謎解きが無い部分はまるで変格小説みたい。

    1
    投稿日: 2025.06.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    恐怖の対象は異形の怪物や呪われし霊魂ではない。ここに登場する屈折した愛情や憎悪、その果てにある世間との乖離が事件を引き起こす。もしや私たちにもその気があるかも知れぬが理性で萌芽しないままであって、加害者としての登場人物に至極惹き込まれていく理由が江戸川乱歩の筆致に潜んでいる。セルフパロディを加味した「陰獣」の展開には感嘆する。さすが。

    0
    投稿日: 2025.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★4。 乱歩読みやすい。押絵と旅する男はむかーし読んだ記憶あったけど、あの不可思議で幻想的な雰囲気はやっぱ好きだなー。京極堂の鬼がまた読みたくなった。しかし時代だからしゃあないのだけど、男尊女卑的な記述がふつーに織り込まれてて、なんつかちょっとそういうの見かける度にスンとなってしまったな…古い作品を読むには避けて通れん道だから慣れたいけども。

    0
    投稿日: 2025.05.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    〜記録〜 石榴→ ラスト5ページで全てがひっくり返る内容だった!ラスト石榴が爆ぜたような死に方の比喩がされたのは誰でもなかった人としての伝えた方をしたかったのかなあ、と 押絵と旅する男→ ワードとして押絵との間にレンズのような働きをするものをたくさん散りばめることで、より鮮明に見えているような錯覚を起こさせているが、正体はとても曖昧なものであるのが、魅力だと感じた 目羅博士→ 模倣、鏡、月の光、、、全てが揃った時に起こる有り得ないけれど、もしかしたら起こってしまうかもしれないと思わせる殺人の方法にとてつもなく恐怖を感じた 人でなしの心→ タイトルに含まれる3つの意味 ①本にある通り、この世のほかの恋。  人ではないものに恋をしている門野 ②嫉妬と恨みで狂ってしまった私(京子)のこと。  もはや人ができることではない ③最後に不気味な笑みを浮かべていた人形。  人形ではない=人ではない=人でなし 白昼夢→ とても強烈な印象が残る。 白昼夢か現実か分からない曖昧な始まりから、その情景はかなり濃く鮮明で夢とは思えない 踊る一寸法師→ 私以外が狂っていると感じる世界を、まるで自分もその現場にいたような不思議な感覚を覚えた 陰獣→ これ好き。中編でも退屈することがない。 大江春泥の描写が気味が悪すぎて印象に残るため、存在しているように思える。六郎は寒川と同様元は変態性欲者ではなく、静子が育てたのではないだろうか。静子と結ばれていたとしても、六郎と同じ運命になった可能性もあると思うと、、、こっわい

    1
    投稿日: 2025.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どれを読んでも江戸川乱歩の小説家としての手腕を感じることができてすごい。 単なる怪奇趣味、猟奇趣味ではなく、そこに語り部の胡散臭さが融合して、得も言われぬ江戸川乱歩風味が生まれるのだ。しかも理知的で、語り部のお話の進め方がめちゃくちゃテクニカルだと思うのです。 「陰獣」のSM性癖と「押絵と旅する男」の浅草十二階が強く印象に残った。

    0
    投稿日: 2025.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ▼新潮文庫的には「江戸川乱歩傑作選」とこの「名作選」を読めば、大人向け中短編の江戸川乱歩の輝きは制覇したことになる。という感じなんでしょうね。 ▼「押絵と旅する男」「陰獣」は確かにまあ、面白かったです。それでも「傑作選」の段階で理解したテイスト自体はそのまんまで、それを小説的に快感にしてくれる作品だったかと言われると、好みですが僕としてはそれほどでも・・・・かなあと。 ▼人形と同じ行動を人間がしてしまう・・・・「目羅博士」とか、なんともどろどろした見世物一座の救いのない人間関係が描かれる「踊る一寸法師」とか、短編、掌編の持つなんとも独特な湿度と陰性さが、それはそれで印象に残りました。 ▼で、それらは、好みによっては「だからなんやねん」なんですけれど(笑)。好きな人はたまらんだろうなあ。

    5
    投稿日: 2024.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    謎解きよりも怪奇色のほうが全体的に強かった。最後の陰獣は、タイトルから全く予想ができなかったが、セルフオマージュの要素もあり話も二転三転し、一番面白かった。傑作選も同様だが、今のいわゆる推理小説と異なり、理詰めで真相を解き明かそうと頭を捻るより、ジメジメとしたおどろおどろしい世界観を楽しむ作品だと感じた。

    0
    投稿日: 2024.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    冒頭で読者を惹きつけられるのは素晴らしい作家だと思うけれど、江戸川乱歩は読者を作品世界に引き摺り込む天才だと思った。「石榴」から「陰獣」まで余す所なく本当に面白かった。これらが発表された時代を思うと、時代をこれだけ経ても面白かったと舌を巻かせる作品に脱帽。

    0
    投稿日: 2024.06.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     顔のない死体が魅力的な『柘榴』、とある汽車で絵を持ち歩く老人の奇妙な話を聞く『押絵と旅する男』、意外な真相が明かされる『陰獣』などミステリー、ホラー、怪奇幻想小説など様々なジャンルの傑作短編が七編収録されていて大満足だった。

    0
    投稿日: 2024.06.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昨年読んだ『江戸川乱歩傑作選』は、ある意味トラウマのような忘れられない話の数々で、とても強烈な印象を受けた。 今回の『江戸川乱歩名作選』も、「石榴」や「陰獣」のような本格推理小説と、「押絵と旅する男」や「白昼夢」のような幻想的な怪奇小説と書き分けられており、全七編、飽きのこない構成となっている。どうなるんだろう?!というハラハラドキドキが止まらなかった。 怪奇小説なのだが、幻想的で切なさのある「押絵と旅する男」がよかったかな。独特の世界観が癖になっちゃうね。

    43
    投稿日: 2024.06.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人でなしの恋が面白かった。 読んでて、映像が浮かぶ感じ。 切ないのか、呆れるのかわからない感じがするお話し。

    2
    投稿日: 2023.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    みんなが好きな押絵〜を読みたくて購入。やー、江戸川乱歩、うますぎる。しかけはシンプルなのに、どれも締めが無駄がなく美しい。目羅博士とかなんでこのネタだけで成立してるんだ?藤田新策氏の絵本買おうかなあ…

    4
    投稿日: 2023.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     久しぶりに読み返したけど、やっぱり気持ち悪い(褒め言葉)。探偵小説家としておもしろいのはもちろん、怪奇作品が好きすぎる。

    0
    投稿日: 2023.12.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    同じく新潮から出ている「江戸川乱歩傑作選」と比べると、探偵モノは少ない。「石榴」と「陰獣」だけかな? エログロさはこちらの方が上。これらの作品が大衆に大いに受け入れられる当時の世の中の雰囲気、さぞかし平和な世の中だったんだろうなあと思いをはせる。 どれも適度にエログロで、そして乱歩らしくとても読みやすい。 「うわー。気持ちわるー」なんて思いながらさらさらと読める。 「陰獣」のとても丁寧な、探偵小説のお手本のようなプロットもさすが。 全編楽しめました。 楽しめました、が、私は「傑作選」の方が好きかな。

    1
    投稿日: 2023.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編と中編。新潮文庫の傑作選とこの名作選で、ワクワクしたり嫌な気分になったり、仄暗い世界に迷い込んだり、かなり楽しめます。と言いつつ、傑作選に入ってる芋虫とか赤い部屋とか、この傑作選に入ってる踊る一寸法師とかは救いがなさすぎて正直苦手。 名作選だと「押絵と旅する男」が幻想的で好き。それと読んでて楽しいのは、他の作品がチラチラ出てくる「陰獣」。陰獣は、それこそ傑作選を読んでるとけっこう判るし、わかるぶん推理が翻弄されると思う。面白い造りだなあ。 100年近く前の作品と思えない。 それはそうと、目羅博士の冒頭で原稿の催促が厳しくて一週間くらい家にいたくなくて外をぶらついてる乱歩さん、かわいいな。人でなしの恋に泉鏡花の名前が一瞬出てくるのも気になるところ。どんなの読んだんだろう。

    3
    投稿日: 2023.11.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    乱歩の怪奇幻想系の作品を中心とした中短編集 「押絵と旅する男」が一番好きです 生々しさすら感じる幻想的で繊細な世界の描写が彩りを持って広がり 静けさと暗さ、色彩の対比に 双眼鏡と汽車が夢と現実の境界を曖昧にしていくような感じがして

    2
    投稿日: 2023.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    江戸川乱歩を久々に手に取って読んでみたが、やっぱり表現に古さはあれど面白さは色褪せない。 真夏に悪夢を見てじっとりと汗をかいて起きる感覚、文章だけで気持ち悪いことを表現する天才だ。 読んでいる時の不快感や異世界感が江戸川乱歩でしか書きえない表現の仕方で、本当に後味が悪い。 短編とは思えない重圧感ある物語をこれでもかと詰め込んである良作。

    14
    投稿日: 2023.10.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人でなしの恋が読みたくて購入。 狂人達の織りなす物語。 読み始めたら止まることなく自分がすっかり穴の底に落ちてることに気がつく。

    0
    投稿日: 2023.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    江戸川乱歩はドラマは見たことあたけど、読んだのは初めてかもしれません。(記憶にない) 文章から漂う、彼の独特な雰囲気が癖になりますね。 収められている「石榴」「目羅博士」「陰獣」の3つは映像化したらさぞかし映えるだろうなぁ、と思いました。 「陰獣」の静子は木村佳乃さんか深津絵里さんでお願いしたい。 フィクションめいたところもあるのですが、実際にありそうでもあります。(この微妙な空気感をつくるのが上手い) 薄暗く、重たい空気なのに、どこか世離れしていて、ふわっとしたところもあって、ノスタルジックな感じもするんですよね。 ”多くの場合、事実は小説の空想以上なのです。そして、はなはだありそうもない頓狂なことが、実際にはやすやすと行われているのです。” 小説の抜粋ですが、こういったことが作風に出ているからなのかもしれません。 「石榴」「目羅博士」「陰獣」はどれもラストが印象的です。 「あぁ、この盛り上がった感情をどうしてくれよう、、、」 ストーリーから一人取り残された気持ちになります。 だからなのかなー。読み終わった後、ストーリーが頭から離れないんですよね。 恐るべし、江戸川乱歩!他の作品も読みたくなるじゃないか!! 当書はミステリだけでなく、幻想的なストーリーも収められています。 江戸川乱歩の雰囲気が楽しめる本となっています。 長年読まれ続けている文学っていいものですね。

    4
    投稿日: 2023.09.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昔の日本というだけで、すでに妖しい雰囲気を醸し出す。反面、ストーリーは斬新で読みやすい。 扱っている内容がきわどすぎて、ビックリ! エロ、グロ、ホラー、ジェンダー、障がい、不倫、SM、変態…と、書き切れない。 攻めすぎだわ。江戸川乱歩先生。 よく発禁にならなかったなぁ。 昔の方が案外、自由があったのかもしれない。 どの話も面白い。気味悪い。読んでいて映像が浮かぶから、なおさら怖さが深まる。 「人でなしの恋」が、私は一番怖かった。こんな恐怖感は久しぶりだった。 そして名高い「陰獣」…。題名のつけ方が秀逸。覗き見、屋根裏、姿が見えない、お色気とてんこ盛り。 本当に名作揃いで、全ての作品が妖しい世界に誘ってくれる。とても好みだった。 江戸川乱歩、恐るべし。

    14
    投稿日: 2023.09.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    陰獣をまだ読んでなくて購入しました。江戸川乱歩を読みはじてめてまだ日が浅いけど出てきた他作品?何故か奇跡的にほとんど読んでいての興奮と、途中で「得意のこのパターンか、なんかわかってしまって面白くないな」を予想外の展開で裏切るもので凄く面白かったです。

    0
    投稿日: 2023.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    90年近く前に書かれた作品なので現代では成立しないトリックも多いが、それを加味してもミステリとして十分楽しめる。どうせこのパターンでしょ、と思わせておいて2段3段落ちる。短編集としてのバランスもとても良い。

    0
    投稿日: 2023.04.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    石榴 押絵と旅する男 陰獣 目羅博士 人でなしの恋 白昼夢 踊る一寸法師 作者自らの解説がかなり良い‼️‼️‼️

    0
    投稿日: 2023.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    柘榴、目羅博士……… どれをとっても不気味で江戸川乱歩の世界観に引き込まれました。 想像すればするほど本当に気持ち悪くて最高です。

    0
    投稿日: 2022.12.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「石榴」1934 中編 命日石榴忌の由縁 温泉宿で意気投合した二人。過去の事件を語るうちに。。。顔を硫酸で潰されて死体(石榴っぽい)。残る指紋から事件を解決しようとする刑事。しかし、残された証拠さえも計算されたものだった。「二廃人」の設定と似ている。二人は刑事と犯人だった。 「押絵と旅する男」1929短編  魚津へ蜃気楼を観に行った帰りの汽車で押絵を持った紳士と席を同じにする。押絵の秘密が語られる。好きな女が押絵であったことを知り自らも押絵になった兄。二人を連れて旅する弟。 「目羅博士」1931 短編 エーヴェルス「くも」 上野動物園で猿をからかう男の告白。眼医者が鏡を使い殺人を犯す。それを逆手に取った青年。 「人でなしの恋」1926 短編 人形を愛する男と結婚した女性の悲劇。これはねー、許してあげても良かったんじゃないかな。 「白昼夢」1925 掌編 殺人告白の演説。本当なのに誰も気が付かない。 「踊る一寸法師」1926 短編 曲芸師達の宴。一寸法師への執拗なイジメ。人体切断マジックの強要。そして、スイカのような物は何! 「陰獣」1928 中編 これは、しっかりミステリー。作中に自身の推理小説を登場させて、事件解決に絡ませる。犯人構想が4、5回転する。100年近く前なの?それは凄いです。

    30
    投稿日: 2022.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一気読み! 江戸川乱歩っていう字面で敬遠してた。読みづらいのかなあむずかしいのかなって思ってたけど全然そんなことはなかった! 1番印象に残っているのは一寸法師の話かな〜すごく短かったけど、怖くて面白かった! 江戸川乱歩先生、もうちょっと読んでみたくなりました

    1
    投稿日: 2022.04.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2つの中編と5つの短編からなる江戸川乱歩の名作集。短編は短く、スラスラと読むことができ、中編はちょうどよい長さだった。個人的に印象に残ったのは、最後の中編「陰獣」でコナンくんが言ったセリフである「犯人を推理で追い詰めて、みすみす自殺させちまう探偵は殺人者とは変わらねーよ」が生まれるきっかけになった作品かなと思った。

    4
    投稿日: 2022.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「石榴」「押絵と旅する男」「目羅博士」「人でなしの恋」「白昼夢」「踊る一寸法師」「陰獣」の7編。 江戸川乱歩デビュー。わくわく。 昔の作品とは思えないほど読みやすく入り込めた。 「人でなしの恋」と「踊る一寸法師」と「石榴」好きだなー。どの作品もなんともいえない人の狂気さの描き方に引き込まれます。 でもなんと言っても断トツで「陰獣」!!!! が面白かった。最後の、やはりあーかもしれない、こーかもしれないと主人公の妄想で読者をモヤっとさせる感じも好きでした。 陰獣は乱歩の他の作品を読み込んでからまた読みたい。

    15
    投稿日: 2022.02.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    傑作選も良かったが、こちらも非常に面白かった。ミステリーというよりは奇妙な話が多く、怪談話やゾッとするような短編が好きな人は楽しく読めると思う。 石榴が一番好き。

    1
    投稿日: 2021.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『押絵と旅する男』が幻想的でとくに好き。『白昼夢』も短いけどゾ~ッとさせられます。耽美×ホラー×ミステリーという感じ。

    1
    投稿日: 2021.09.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    空想の中での奇想天外を、時代も違いながらこれだけありありと想像させられるのは心から感心する。常に漂うフェチズムもスパイスとなって魅力になっている。言葉選びや言い回し、発想や構成、どれをとってもただただ美しい。

    0
    投稿日: 2021.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「少年探偵団」のような少年少女向けの文体に馴染みがあったので、本作品集では違った作者並みに楽しめた。2021.8.1

    0
    投稿日: 2021.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    予想を上回る逆転劇頭良い人って谷村のことなんだなって。途中「私」と同じ考えをしてた最後の謎解きシーンで鳥肌。犯人がわかった上でもう一周すると更に面白い。推理物でいちばん好き。 乱歩の推理小説は全部どんでん返しが多くて自分の想像出来ない部分の更に奥まで攻めてくるから私の探偵力は浅はかすぎるんだなと痛感。やっぱり乱歩は凄い。

    0
    投稿日: 2021.07.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    傑作選の方がベストオブベストな感じがするけど、こちらも面白かった! 石榴と、そして陰獣!!!が特に好き。 陰獣の乱歩自身をネタにする感じが令和の今読んでもすごく新鮮だし、自らのオマージュもあり、乱歩らしさが凄まじい。 (作中に出てくるもので何個か読んでない作品もあって悔しかったけど) 裏の裏をかいてくる感じが堪らない。 純粋な推理小説や社会派ミステリにはない、歪んだ、言ってしまえば悪趣味(褒めてる)にハマってついつい読んでしまう。 東野圭吾や湊かなえを読んでる会社の先輩に「最近は江戸川乱歩読んでます」って言ったけど、自分の隠れた嗜好がバレてしまうのではないか・・と恐れている。

    1
    投稿日: 2021.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『江戸川乱歩傑作選』に続く、厳選された7編を収めた作品。 また一つ一つ感想を書きます。 「石榴」 警察官で探偵小説のファンでもある主人公が、かつて起きた事件を思い出しつつ、偶然出会った同じく探偵小説好きの男にその事件の概要を話す、という内容。 ここで扱われる「硫酸殺人事件」という、題からも窺われる残虐さ、そしてその死体を「石榴のようだ」と表現する生々しさ。そして、乱歩お得意の二転三転する展開に、没頭して読み進めました。そして衝撃的なラストが印象的です。 「押絵と旅する男」 電車で居合わせた、絵を持つ不気味な男。男がその絵の秘密を話していくのだが、なんとなくファンタジーな展開に意外さを感じた。ただ、じとっとした不気味さを含んでいるのが乱歩らしいとも思った。 「目羅博士」 主人公は探偵小説作家(乱歩自身がモデル?)。上野動物園の猿山の前で出会った不思議な雰囲気の男に、小説の参考になれば、と自分が経験した体験を話されるという展開。 猿が人間の真似をしてしまうという本能がある、という話からそれを用いた殺人事件の話に変わっていく。言わば「鏡の脅威」を用いたトリックは、傑作選の『鏡地獄』を彷彿させた。 「人でなしの恋」 実業家と結婚した主人公の女性の語り。容姿もよく、優しくしてくれる旦那に心底惚れ込んでいく主人公。その一方で、彼の行動に不信感を持つようになる。 愛ゆえに日に日に嫉妬が増していき、執着していく主人公と、浮気相手のしっぽが掴めないもどかしさに先が気になり、一気に読みました。 ネタバレになるので書きませんが、衝撃的な展開。と同時に虚しさも襲ってくる、独特な読後感でした。 「白昼夢」 ショートショート。演説をする男と、それを囲み、冗談だと思い笑う人々。ただただ不気味です。 よくわからない…不気味。 「踊る一寸法師」 見世物小屋で、笑いものにされる一寸法師(小学生くらいの身長の男)。酔っ払いたちの悪ふざけは度をすぎたものだが、それでもヘラヘラする一寸法師に終始いやーな気持ちになる。 世界観が独特すぎてあまり想像ができなかったけれど、それ故に気味の悪さが増した。 「陰獣」 7編の中で一番の長編。 主人公はまたもや探偵小説作家で、再び乱歩自身がモデルなのかな?と思い読み進めたが、途中で、そのライバルとして描かれている「大江春泥」こそが乱歩をモデルにしているということがわかる。乱歩の作品のパロディのような内容が出てくるのが、傑作選から読んだ身としては楽しかった。 ストーリーも、先の読めない展開と、どんでん返し、からのもう一展開!と、最後の最後まで油断できなかった。ジャンルとしては「イヤミス」だと思う。正直読後感は悪いけれど、印象的な作品だった。

    0
    投稿日: 2021.06.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    『押し絵と旅する男』 この作品では、額に入った兄の人間的生命の美しさと、押し絵に描かれた娘の芸術的(表面上の)美しさを対比させ、二つの面の美しさを表しているのではないだろうか。 まず、私(主人公)が汽車の中で、「四十歳にも六十歳ぐらいにも見える」男に出会い物語は進んでいくが、その際にその男の特徴として「私」は「顔じゅうにおびただしい皺があって」や「色白の顔面を縦横にきざんだ皺」など年老いた人間にしか見られない「皺」があることを述べ老人という人間の老いを連想させ、その後に「十七、十八の水のたれるような結いの綿の美少女が」で人間の若々しい美を連想させるような書き方をしていた。また、その続きに「その老人の洋服の膝にしなだれかかっている」と書いてあり、これは「私」も「額の持ち主の老人にそのままばかりか(中略)そっくりであった」と書いてあるので、先ほども述べたように持ち主の老人には顔に「皺」があるということだったので、額の中の人物も老いているということ、また人物が似ているということだったが作品を読めば分かる通り兄弟なので(額の中にいるのは)兄と持ち主の弟で事実的には同一人物ではないということが分かる。しかし、二人の共通点として人間の老いという意味では、兄と弟は同じ分類として分けられ、また、押し絵として作られた「娘」は兄や弟よりも若く綺麗で、芸術(押し絵)だからこそ手に入れられる永遠の若さつまり、美しさがあるということが言える。さらにその後「私」はその押し絵を見て「押絵の人物が二つとも生きていた」と言ったことから、老いている兄(加えて弟)と若い娘(美少女)を同じ天秤にかけ比較する前触れだと予測することができる。 なぜ、このように人間の生命について、特に美しさなどをこの作品で述べているのか、判断することができるのか、というと後半のセリフで弟が「私」に「悲しいことには、娘の方は、いくら生きているかといえ、もともと人のこしらえたものですから、歳をとることがありませんけれど、兄の方は、押絵になっても(中略)人間ですから私たちのように歳をとって参ります」つまり、弟は兄の老いが悲しいと言っている。ここだけを読むと読者は、人間は老いるよりも若い方が何でも美しいのだろうと考えてしまうかもしれないが、この作品を全体的に見れば、この作品をどう考えることができるか。様々意見はあるだろうが、弟は(自分が老いてもずっと兄のことを考え、兄に新婚旅行をさせたいなど)非常に兄思いであるということが分かると言える。 このことから、「美しさ」は若い人間だけにあるわけではなく、老いるという中身の美しさ、今までしてきた経験、キャリア、人情がその人を作りその人間の美しさを表すということであり、娘の芸術的な永遠の美しさ(表面上の美しさ、中身はない)の二つの面を対比させ、人間にしかない老いることでの美しさと芸術的的な表面上の美しさを対比させ、人間にしかない生命の美しさを作者は強調させたかったのではないか、と考える。

    0
    投稿日: 2020.11.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「石榴」石榴と表現されるのは大変グロテスクなものなのだが、ふわりふわりと「私」と一緒に事件の周辺を漂うこの空気感が乱歩らしくて愛おしい。思いがけないラストシーンが絵のように浮かぶ。ふと思い立って調べてみたら石榴の花言葉は「円熟した優雅さ」実の花言葉は「おろかしさ」「結合」だそうだ。読後それがしっくりくるような気さえする。ラストの中編「陰獣」も少しやり過ぎにも思えるミステリの醍醐味を堪能。間に挟まる短編5つのうち4つは既読だったが、どれもお気に入りで再読でもじっくり楽しんだ。

    1
    投稿日: 2020.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2020/06/28〜6/30 【感想】 初めて江戸川乱歩読んだ 奇妙、不気味という印象 「石榴」 話の流れがすごく面白かった! でも、絹代の証言がかなり疑問 ・万右衛門は黙っていたのか喋っていたのか ・抱擁(P55)する距離まで近づいたなら主人か否かわかるだろう このふたつが気になって後半入ってこなかった、もっとしっかり読めばわかるのかなあ? 「押絵と旅する男」 奇妙だけど引き込まれてしまう 老人も押絵の話も蜃気楼みたいだなあ 名作選の中でいちばんすき 「目羅博士」 導入のサルの話が個人的に好き まるで相好が変わって、顔じゅうが皺くちゃになって、口だけが、裂けるほど、左右に、キューッと伸びたのです(P141) →不気味さを強く感じる表現だな、と ※ルンペン=浮浪者 「人でなしの恋」 面白かった、読みやすかった 恋愛感情の表現が繊細で恋愛小説書いて欲しくなるwww 「白昼夢」 不気味、に尽きる 「踊る一寸法師」 気分悪くなってしまった 「陰獣」 面白かった 事実が最後までわからない、ここまで読み応えがあるのにもやっとさせるのすごいなあ

    2
    投稿日: 2020.06.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    だいぶ前に買って積んでた本。 友達が乱歩にハマってるらしく話題に上がったのでやっと読みました。 子供の頃に読んだ気がするのがちらほら。でも覚えてないものですね。 乱歩の思惑通りの場所でハラハラワクワクして、見事に楽しませられたかんじ。

    2
    投稿日: 2020.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『江戸川乱歩傑作選』が藤子・F・不二雄なら『江戸川乱歩名作選』は藤子・A・不二雄だ。(知らない人は御免なさい)ダークサイドの濃い江戸川乱歩作品が並ぶ。 自身を揶揄したかのような『陰獣』も面白かったが、個人的には『踊る一寸法師』が好みだった。本作品が持つ何とも奇妙で妖しい雰囲気が良い。巻末には江戸川乱歩自身の各作品の寸評が収録されておりこちらも楽しい。

    0
    投稿日: 2020.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    推理系は正直なところパターンが読めてきてしまう。 とはいえ『白昼夢』とか『踊る一寸法師』のような、怪奇幻想系はやたらと引き込まれる。 『陰獣』では自身の作品のオマージュが出てくるけど、なるほど江戸川乱歩は春泥側の人間やと。

    0
    投稿日: 2020.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    乱歩らしさがしっかり詰まった短編集。怪奇とミステリーの世界観。「踊る一寸法師」が不気味で良かった。 「陰獣」には、乱歩の別作品のパロディ的な部分があるため、名作選を読む前に、同じ新潮の江戸川乱歩傑作選を読んでおいた方が良い。

    1
    投稿日: 2020.01.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全集も何度も刊行されているし今親しんでいる和製ミステリの生みの親育ての親で、これが読めるのは嬉しかった。横溝正史や高木彬光などを見つけ出した大乱歩の探偵小説。ミステリといわないところに重みを感じます。 目次は「石榴」「押絵と旅する男」「目羅博士」「人でなしの恋」「白昼夢」「踊る一寸法師」「陰獣」です。 どれも何度も取り上げられていたのでずいぶん前に読んでいました、ストーリーはきちんと覚えてはいないのですが、肝心の解決部分の方を覚えていたのが多かった、残念。 それで謎解きというより改めて背景になっている幻想的な表現を読むと、当時の珍しい風俗などくっきり鮮やかな手並みで書いてあるのが改めて印象的でした。ジャンルとしては推理小説ですが、多少エロティックだったりグロい所もあって、短編でもずいぶんひねりが効いて面白かった。 最後に載っているのが長編の「陰獣」 これは初めて読んだのですが「陰獣」は今では年のせいか恐怖感にも慣れてしまっていたけれど、書き出しから興味深かった。 私は思うことがある。 探偵小説家というものは二種類あって、一つの方は犯罪者型とでもいうか、犯罪ばかりに興味を持ち、たとえ推理的な探偵小説を書くにしても、犯罪の残虐な心理を思うさま書かないでは満足しないような作家であるし、もう一つの方は探偵型とでもいうか、ごく健全で、理知的な探偵の径路のみ興味を持ち、犯罪者の心理などには一向頓着しない作家であると。 「陰獣」にはこの二つのタイプの探偵作家が出てくる。 殺人事件が起き、それの回顧録をノートに残しているのはもちろん理知的な後者で、自分は全くのおひとよしの善人だと言っている、確かにその通りなので事件に巻き込まれる。 事件当時世間に受けているのは犯罪を煽情的にこれでもかと書く大江春泥などで前者だった。 私(善人という作家)は博物館でそっと隣に立った女性に一目でひかれた。言葉を交わしてみると彼女は私の小説のファンだと言って、ときどき手紙が来るようになった。その女性・静子は実業家小山田氏の妻だった。 相談があるという手紙で出かけてみると、彼女は身の上話をした。 女学生時代の大恋愛の相手だった平田という男がいまだにつき纏ってくるので恐ろしい。いつもどこかで平田の気配がする。耳を澄ますと天井から時計の音がする。 平田の筆跡で手紙が来る、その手紙を見ると、平田は今では売れっ子の大江春泥だと書いてあった。 あの血みどろで悪趣味な小説を書き、そこが世間に受けている春泥だから何をされるか、と怯えていた。 たびたびあっているうちに静子と深い恋愛関係に堕ちてしまった。借りた土蔵の二階を静子の趣味でしつらえ遊戯と称して関係を持つようになる。 二人が夢中になって遊び耽っている間に、静子の夫の死体が隅田川に流れ着き乗り合い汽船のトイレで発見された。 恨んでやる殺してやると手紙に書いてきた春泥が実行したのか。 しかし彼は人嫌いで世間に顔を見せるのを極端に嫌い転居を繰り返していたが、事件の後ふっつりと後を絶ってしまった。 さぁ、静子は?春泥は?犯人は?私の日記は克明に経緯を記してあったがその後春泥は見つからず、脅迫の手紙も来なくなった。 事件の様相は二転三転、最初に書いたように、善良な作家である私は、腑に落ちない時間の矛盾に気が付く。 残りの6篇も、オチが鮮やかなもの、もの悲しい結末をにおわせるもの。思いもよらない真実が隠されていたもの。酔っ払いの悪い冗談で辱められた男の胸のすく復讐譚など。やはり面白かった。 再読して乱歩の世界に浸ることができた。

    3
    投稿日: 2019.12.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前から読んでみたかった。プレミアムカバーのデザインが綺麗で買いました。全部良かった。人間の欲深さ、業の深さを感じました。世界観が最高で読んでいると入り込んでしまいます。まだまだ読みたい。

    2
    投稿日: 2019.11.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    意外と読んでいなかった江戸川乱歩を改めて読んでみた。一作目から引き込まれていって、すごいなあ!ちょっと映像では怖そうだなと思うお話が多いけど、雰囲気頼みにならず、ただ不思議や怖さだけでなく、しっかりお話が組み立ててあって、どんでん返しが2回以上、雰囲気を壊さず新鮮な驚きでやってのけてるから偉大だなと思った。今読んでもこの感動なんだから当時の驚きはすごかっただろうなあ。新作として江戸川乱歩の本を読める当時の人がちょっと羨ましいです。

    5
    投稿日: 2019.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久々に乱歩を読みたくなったので。少年探偵団シリーズしか読んだことがなかったが、通常の短編も非常に面白い。 乱歩と筒井康隆が交友を持っていたというのは知らなかった。

    3
    投稿日: 2019.10.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    傑作選の前に読んだ。 どれもとても面白いが、やはり「芋虫」と同じく、切なさ、哀しさを感じさせる「陰獣」が素晴らしい。

    3
    投稿日: 2019.10.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めての江戸川乱歩。こんなにも理知的な推理小説だとは思っていなかった。おどろおどろしさや、残酷さ、不気味さの塩梅が絶妙で、読者を不快にするのではない、誰しもが妙に惹かれてしまう人間の業や欲や機微、悪癖、疑念、不安を推理小説で造形したかのよう。

    1
    投稿日: 2019.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一つ目の「石榴」から濃い。 古い作品なのだけど「そうは終わらないだろう」という感覚で容赦なく読んでみたが、予想を超えて揺さぶられ、気がついた時には暗闇に一人で取り残されたかの様に終わった。 全体的、愛、憎しみ、狂い、の中にいる喪失または欠落して何も響かない人々が描かれていて全体を貫いてる。 怪物だが「石榴」の犯人の様に 自己完結するほど完璧ではなく、自分の勝利であり敗北である状態を知らせたいという欲があったり。人間と怪物の狭間が生々しく切り取られていてる。 本当にただの化け物達の話もあるが、それが挟まっているせいで人間の話も怪物の話のように読める。 本来はそれぞれ単発で別々に書かれたのだろうけど、続けて読むと作者の抱えるテーマが見え「こんな奇話を愉しむ人も怪物も皮一枚」と言われてる様にも感じる。 暑い日に蝉に騒がれながら 脂汗をかきつつ読むのがよい だんだん冷や汗に変わっていく 新潮文庫の夏のフェア版のカバー 全面赤に、真珠か虹を閉じ込めた様な 色でタイトルが書かれている。 妖しい。血と劇薬の混ざった匂いが しそうで良い。 知らぬうちに作者の命日を跨いで読んでいた事に、なんかわからんけど ゾッとする。

    16
    投稿日: 2019.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2019.7.16 キュンタ栞欲しさ&今年のプレミアムカバーが可愛くて購入。やっぱりめちゃくちゃ面白かった。 お気に入りは、人でなしの恋、踊る一寸法師、陰獣の3つ。 踊る一寸法師のラストは怖くて心臓ばくばくしちゃった。

    2
    投稿日: 2019.07.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2018年キュンタのしおり欲しさに購入し、一年積んで読了(^^;)薄暗く、妖しく、恐くてゾクゾクするのに、乱歩の世界にどっぷりと浸る事が心地好く感じる(^-^;)この感情は何だろう。

    3
    投稿日: 2019.07.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    猟奇、変態嗜好をまともが観察する というごく当たり前の構図だけど この時代に読んでもフレッシュ... 最高です...

    1
    投稿日: 2019.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★★★2019年5月★★★ 『江戸川乱歩傑作選』は、いわゆる夢オチが多くて残念な感じだったが、『名作選』のほうは、夢オチがなくて安心した。 「柘榴」 「押絵と旅する男」 「目羅博士」 「人でなしの恋」 「白昼夢」 「踊る一寸法師」 「陰獣」 それぞれに面白い作品であったが、特に「柘榴」と「陰獣」が印象に残った。「押絵と旅する男」はホラーか。 「柘榴」は、あるさびれた旅館で、刑事である「私」が、推理小説好きの猪俣氏と過去の犯罪について語るところから、物語は「硫酸事件」へと移り、猪俣氏の恐ろしい正体に結び付く。構成としては「二廃人」に近い? 「陰獣」は乱歩ワールド全開といった内容だが、過去の男につきまとわれた美しい女性を中心とした、愛憎入り乱れた、不気味なミステリー。乱歩らしい作品。 「押絵と旅する男」。TV番組の「世にも奇妙な物語」に使われそうな設定。凌雲閣のてっぺんから美しい女性を見つけ、その女性が絵の中の人物と知るや、絵の世界に入ってしまうとは。いやはや恐ろしい話だ。 乱歩の世界観は不気味で気持ち悪くて、暗くて嫌いという人が結構いるが、僕は結構好きで、読んだらハマってしまう。

    1
    投稿日: 2019.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    乱歩、とても久しぶりに読みました。 2016年に、新潮文庫にかの『江戸川乱歩傑作選』(1960年刊)につづく「第2集」的なこちらが加わっていたのですね。 ほとんどかつて一度は読んだことのある作品ですが、懐かしく、かつ(忘れているものも多く)新鮮に、久しぶりの乱歩の世界を楽しみました。 『石榴』『押絵と旅する男』『目羅博士』『人でなしの恋』『白昼夢』『踊る一寸法師』そして『陰獣』。いいですね〜 良くないはずがない。

    1
    投稿日: 2019.01.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「陰獣」めっちゃ面白かった〜〜! なんども驚かされる展開にずぶずぶ引き込まれる。「押絵と旅する男」「人でなしの恋」も幻想的で好きだった。 乱歩の色気のある世界たまらん!

    1
    投稿日: 2018.12.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    期待通りの面白さ。この世界観たまらん。 犯人と被害者が入れ替わる系の作品が2つ。真実が明らかになったときの背筋が寒くなる感じが楽しい。読んでる時のドキドキ感が大事。それは風景の描写だったり、犯人の狂気だったりが成す術だと思う、とにかく雰囲気作りがうまい。 「石榴」で良かったのは二人が山の中の断崖絶壁で語り合ってるっていうシチュエーション。石榴って喩えが不気味怖良い。

    1
    投稿日: 2018.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    随分昔に傑作選を何気なく読んだのですが、面白かったので名作選を読んでみました。 乱歩のトリック小説はすっかり忘れていて、でも内容だけちらと覚えている傑作選により、名作選もやはり面白かった! 一話読むごとに次のトリックが気になり、手放せませんでした。 「白昼夢」は凄く不思議な感じでしたが、ショートショートとあり、でもやはり掴みどころのなさが好き。 「石榴」を読んで夢中になり「陰獣」でくるくると変わる内容にやられました。 推理しながら読める。 そこがきっと江戸川乱歩の本の醍醐味のように感じました。

    2
    投稿日: 2017.12.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文庫に収められた諸作品の発表年が1925年から1934年にかけてですから、金融恐慌やテロ、国連脱退など政情不安が続く時代背景を鑑みると大衆の不安やいらだちなどがピークに達していて、その不満のはけ口としての大衆娯楽だったわけですね。 ミステリーあり、怪奇幻想ありとバラエティに富んでる編纂です。

    0
    投稿日: 2017.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    同じ新潮文庫の傑作選と重複しない名作選。意図的であろうが明智小五郎は未登場。作者自身をトリックに使った陰獣や白昼の幻想世界のような挿絵と旅する男などタイトル通りの名作選。

    1
    投稿日: 2017.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どの作品も完成度が高い。そしておどろおどろしい雰囲気は作者ならでは。ミステリーではあるが人間らしいの残忍な部分、恥部を浮き彫りにしており、精神的にじわじわキます。 猟奇的には石榴、ミステリー的傑作ドでは陰獣でしょうか。 特に陰獣は、何度もの読んで咀嚼したくなるし乱歩自身が犯人として登場し、じこの作品をふんだんにプロットとして使っており痛快ですね。青空文庫入りした作者の作品を折りに触れて読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2017.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どの話も、書き出しから惹きこまれる。 状況描写を読むのが苦手だが、乱歩の文体は例外。 句読点のリズムと、もったいぶった言い方と、おどろおどろしい言葉選びや例えなどが、自分の性に合ってるのかもしれない。 乱歩に限ったことではないが、「こういう話かな」と話の筋を憶測した後、読み進めるうちに、その上を行かれてしまうと「なんてスゴイ作品なんだ」と思ってしまう。 「石榴」で一回、「陰獣」で二回、思っちゃった。 なんとなく、京極堂を読みたくなった。

    1
    投稿日: 2016.12.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    しっかりしたホラー。短編が多いものの、巻頭の石榴、巻末の陰獣はとてもよかった。もう少し細かなトリックがしっかりしていると良いな、と思ったが人の描き方やプロットは流石だと思うし、こういうホラーは良い。

    1
    投稿日: 2016.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    江戸川乱歩の名作を取り揃えた本書は、中篇2作品と短篇5作品を収録。 恥ずかしながら、本書に収録される作品に多く用いられる語り部調の作風は、どうも古めかしさを感じてしまうところがあって、そのせいか、大概の作品はそのオチが途中で読めてしまうのでした。とはいえ、乱歩作品独特の禍々しさというか、奇妙な味わいを堪能することができ、満足。とりわけ、最後に収録される中篇作品の「陰獣」は、不安の残る結末でとても後味悪く読み終えることができました。この読後感のなんともいえなさは、本書に収録される作品全てに通じるところがあって、それこそが乱歩特有の奇妙な味わいなのかなとしみじみ思うところです。著者自身の解説によると、どうやら、この「陰獣」の結末は、少なからずの非難があったようで、後の版ではこの結末を削ってしまったことがあるらしい。とはいえ、原形の方がよいと考え直し、無事、元も姿に戻ったよう。うん、戻されてよかった。

    1
    投稿日: 2016.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    江戸川乱歩の没後51年目を迎えた今年、様々な形で江戸川乱歩作品が文庫化されている。この『江戸川乱歩名作選』は新潮文庫から1960年に刊行された『江戸川乱歩傑作選』に次ぐ第2弾のベスト選集といった位置付けのようだ。収録されている作品は全て既読作であるのだが、何度でも読み返したくなるのが、江戸川乱歩作品の魅力だ。 今なお、江戸川乱歩が多くの人々に読み続けられている理由は類い希なる巧みなプロット、時に幻想的で、時に耽美的な、読者の冒険心を大いに刺激し、作品全体に時を経ても廃ることのない面白さを秘めているからではなかろうか。 『石榴』『押絵と旅する男』『目羅博士』『人でなしの恋』『白日夢』『踊る一寸法師』『陰獣』の7編を収録。 『石榴』は、傑作『二癈人』と同じような構成の物語であるが、『二癈人』よりもトリックを重視した作品のように思う。 『押絵と旅する男』は、何とも幻想的な物語、例えるならば『鏡地獄』の系統の作品だろう。 『目羅博士』も幻想的な物語であるが、博士が犯した殺人のトリックが語られる。また、物語の中に江戸川乱歩自身が実名で登場するのは非常に珍しい。 『人でなしの恋』は、耽美的で何とも妖しい物語。現代作家では大石圭が同じような系統の作品を書いている。 『白日夢』は、群衆心理を的確に描いた短編であり、短編の中に凝縮されるものが多いせいか、記憶に残る作品になっている。 『踊る一寸法師』は、サーカスの持つ怪しさを背景に猟奇的な光景を描いた作品で、本作の中では一番好きな作品である。 『陰獣』は、短編ばかりの本作の中で、唯一の中編になる。淫靡な要素とミステリーの要素とがバランスを取り、上手く融合されている。作品の中に江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』『D坂の殺人事件』『二銭銅貨』といった作品を彷彿とさせる作品名が登場するのが面白い。

    13
    投稿日: 2016.07.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昔の日本での探偵、推理小説の発達の仕方がぎゅっと一冊に詰まっていておもしろかった。 今では当たり前のあのトリックも、江戸川乱歩が生み出したと思うと感慨深い。

    1
    投稿日: 2016.06.30