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2025/05/15新刊案内で気になった『美味の異国飯』(伊藤静)。 リアルな世界か、それとも異世界の話か…相変わらずあらすじ読まず表紙で選び読んだ一冊です。 答えは前者で、日本国内で世界の料理を楽しむ話。 「入りづらい」と今もなお思い続けている海外の店を本書で知れたわけですが、 まだリアルに食べに行けてない。 子どもの頃、なかなかな食わず嫌いだったので、大人になってから知ることの方が多いわたくし。 さぁ…入れるか………。 カンボジアの黒いコンニャクみたいなものは食べに行けたんだから、行けるはずと信じたい。
1投稿日: 2025.09.01
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心を満たし、腹を空かせてくれる漫画を良い、とするのであれば、この『美味の異国飯』は間違いなく、良い作品だ、と断言できる。 一日本人として、和食は美味い、と自信を持って言える一方で、世界には和食に負けないほど、歴史を重ね、洗練された、奥が深い料理も多い。 日本の気候や文化とは違う外国で食べてこそ、その郷土料理の本当の美味しさを舌と魂で理解できるって意見もあるだろう。その意見自体は、まぁ、否定できない。現地でなければ感じ取れない良さは、確かにある訳だから。 ただ、現実問題、そう簡単に、外国には行けない。韓国などは近いと言ったって、やはり、飛行機に乗らなきゃいけないのだから、手間っちゃ手間だ。 でも、美味しい外国グルメは食べたいんだって我儘を言う私のような人間に、最適解を示してくれるのが、この『美味の異国飯』なのだ。 実際、読んでみて、「確かに」と膝を打ってしまったのは私だけじゃないだろう。今や、日本には、様々な外国の料理人がやってきていて、店を開いているのだから、実際に外国へ行かずとも、ちょっと探せば、簡単に食べられるではないか。 正直なとこ、この作品のストーリー、と言うか、主人公である美味の心情に共感しちゃう漫画読みは、今、就いている仕事もしくは任されている業務の大変さで、精神的に追い詰められている可能性が高い、と私は思う。 私自身は、「キツいなぁ」と自覚できているだけマシな方だから、面白さ自体は感じたし、美味が堪能している異国飯に「美味しそう」と腹を空かせてしまうだけで済んだが、私以上のキツい状態にいる人は、職場の仲間、料理人や店員さんの温かさ、そして、美味しい異国飯に救われている美味を見て、ほんの少しだけ心が軽くなって欲しいもんだ。 舌触りがやや粗く、程よい酸味と渋味を感じさせる伊藤先生の絵柄が、色々な壁にぶつかりながらも、美味しい異国飯に力を借りて、ちょっとずつ成長している美味の人間力を、良く表現していると思う。 どの異国飯も美味しそうで、実際に行ってみたくなったが、あえて一つを選ぶのであれば、私としては、第2食「ルーマニア」で登場しているママリガとサルマーレである。肉と野菜が一緒に食べられるって意味合いで「強い」ロールキャベツの良さを引き出す、名脇役たるママリガ、とっても気になった。 この台詞を引用に選んだのは、「ごもっとも」と力強く同意したくなるものだったので。 水木しげる大先生も仰っているんだが、生きていく上で大事なのは、「睡眠力」らしい。 確かに、睡眠不足は大敵だし、温かい布団で寝る、これほど幸せな事もない。 しかし、良い眠りと同じくらい蔑ろにすべきでないのは、やはり、食べる、だ。 栄養バランス、それを考えた食事を摂るのも大切だけど、栄養バランス以前に、やはり、楽しめる食事の時間、そこにも重きを置いた生活を送りたい。 もちろん、望月さんみたいに暴飲暴食しろ、と言ってはいない。 アレは見習ってはいけない、お手本過ぎる悪い例だ。 美味しいモノは、大体、栄養バランスが十分に取れている訳だから、それを適量、楽しい気分で食べられたら、自ずと人は健康で幸せな毎日を過ごせるようになる。 「体の内側の問題じゃない?どんなに肌をこねくりまわしても、食生活がダメなら治んないぞ。食べ物を見直したら、どうだ?いーか?体壊してからじゃ遅いんだぞ?」(by永瀬編集長) もう一つ、この『美味の異国飯』で永瀬編集長が発した台詞で印象に残ったモノを紹介したい。 確かになぁ、としみじみ思える言葉ってのは、良い作品に必須だ、と私は思っているんだが、皆さんはどうだろうか? 私も、ブータンが「世界一幸せな国」ってのは聞いた事があったんだが、今、その座から陥落しているとは知らなかった。 ブータンは鎖国していた訳ではないにしろ、自国と他国が、どう違うか、それを知る機会がそれまでは無く、文明が発展し、便利な道具が流通し、新鮮な情報が入ってくる事によって、比較するようになってしまったんだろう。 何も知らないままの方がブータンの人々にとって良かったのか、そこは判らんけど、永瀬編集長の言っている事には、十分な説得力があった。 心の持ち様、と言ってしまうと、身も蓋も無い気はするにしろ、現実ってのは、大体、こんなもんだ。 自分だけの幸せは、自分で決めて良い。 もちろん、他人を踏み台にして、自分だけが幸せを掴もうとすれば、逆に不幸な目に遭うので要注意だ。 「・・・結局、幸福なんて相対的な価値なんだよ。自分の道だけに集中して進んでくのが、一番、生きやすいんだろうな・・・」 「・・・ホント、それです・・・ヒトと比べない強さが欲しい」 「そんなもん、誰も持ってねぇよ・・・でもさ、幸せを感じたいなら、自分の心次第、いつだって感じられる。楽しい瞬間を、素直に楽しむこと。俺は今日、小田部とメシ行って、スゲェ楽しかった!また一緒に行こうぜ!」 「はいっ」(by永瀬編集長、小田部美味)
2投稿日: 2025.07.20
