
総合評価
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powered by ブクログ「読み解く世界史」とあるので、古典を通じた世界史、あるいは人間の深い分析があることを期待していたが、実際は古典のストーリーを語ることに重きをおいている、古典入門的な本だった。
0投稿日: 2024.09.16
powered by ブクログ本村凌二先生の本はどの本を読んでもとても面白い。 1冊あたり20ページほどで世界の古典の中から20冊を厳選して紹介。 僕にとってはこういう本は本当にありがたい。あまり書きすぎると原作を読んだときの感動が減ってしまう。これくらいが適度な情報量で、あとは自分の感性に頼り、その本を読むかどうかを決めるだけだ。 印象に残る2冊について書きたい。 まずは一冊目。 この中で唯一日本人作家の島崎藤村『夜明け前』。 この小説は有名ではあるが、残念ながら最後まで読んだ人は多くない、と紹介している。僕もそうだ。本書ではその理由を「暗さ」だとしているが、僕の場合は「長さ」が挫折の理由だ。とにかく長い。 この小説の舞台は木曽路。昔の中山道。中津川(馬籠)を超え塩尻(贄川)までの11宿。距離にして約80キロ。この木曽路沿いに国道19号がある。この道をよく車で走る。『夜明け前』の冒頭、名文「木曽路はすべて山の中にある」で始まる序の章18ページを読んだだけでも、木曽路の風景が見える。空気を感じる。木の香りを感じる。そんな錯覚を覚える。国道19号をは走りながら、木曽路を感じる。そんな贅沢をよくする。藤村が『夜明け前』を書き始めたのは、57歳の時。僕は今、59歳。思わず『夜明け前』を視写したくなる。『夜明け前』を常に手元に置き、思いついたときにパラパラとページをめくる。そんな些細なことに幸せを感じる。 二冊目、イリアス/オデッセイ。 言わずと知れた古代ギリシアで活躍した吟遊詩人のホメロスの作と伝えられる叙事詩。紀元前8世紀の作。って凄くない?この時代、まだ文字はない。当時の吟遊詩人は物語をすべて覚えて暗唱していた。文字として記録されたのはホメロスが活躍した時代の200年後、紀元前6世紀後半。さらに驚くのは、どうも大昔の人間は、神々の声が聞こえていたようだ。ということ。確かに、プリンストン大学心理学教授ジュリアン・ジェインズ『神々の沈黙』を読むと、かつての人類は、神々の声を聴き、その通りに行動していたことがよくわかる。本村凌二先生の近著『神々のささやく世界』「第4章神々の声が聞こえる」にも詳しく書かれている。とても興味深い。 本書の感想というより、僕の書きたいことを書かさせて頂いた。
2投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログ20冊も紹介されているから、紹介されている内容がかなり薄い。あらすじも読書欲を掻き立てられるほどのものでもない。 この筆者の本は好きだが、この本に限っては読んで少し後悔した。
0投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログこれだけで何かが分かるまではいかないのですが、興味はあるけど読んだことがないという古典に対して、それじゃ読んでみようと背中を押してくれる本です。結末は教えずにいてくれるところが優しい。単に〇〇分で分かる!系の軽率さがない、古典に対する真摯な姿勢が良いなと思いました。 最近『ハムレット』を読んだので、またこの本を開いてハムレットの箇所を読み返してみようと思います。
1投稿日: 2023.05.28
powered by ブクログ知ってるけど実はちゃんと読んだことが無い世界の名作。 そして昔読んだけど、年齢を重ねて改めて読むと、新たな魅力に気付かされる名作。 いずれにしても、改めて読んでみようと思わせてくれました。
0投稿日: 2023.02.04
powered by ブクログイリアス/オデュッセイア―ホメロス 史記列伝―司馬遷 英雄伝―プルタルコス 三国志演義―羅貫中 神曲―ダンテ デカメロン―ボッカッチョ ドン・キホーテ―セルバンテス アラビアンナイト―作者不詳 ハムレット―シェイクスピア ロビンソン・クルーソー―デフォー ファウスト―ゲーテ ゴリオ爺さん―バルザック 大いなる遺産―ディケンズ 戦争と平和―トルストイ カラマーゾフの兄弟―ドストエフスキー 夜明け前―島崎藤村 山猫―ランペドゥーサ 阿Q正伝―魯迅 武器よさらば―ヘミングウェイ ペスト―カミュ
0投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログ永い時間世界各国に受け入れられ、読み継がれる古典 古典をもっともっと読みたい! そのきっかけと勇気をいただくために読むことに ついでに世界史も学べるの? お得感満載である 古典の紹介のまた紹介 ■イリアス/オデュッセイア ホメロス 「イリアス」は約10年に及んだトロイア戦争の最後の1年の内、50日間(アキレウスが戦線復帰する辺り〜)の物語 「オデュッセイア」はギリシャ軍がトロイア戦争で勝利を収めた後、オデュッセウスがトロイアから故郷に戻る道中(なんと10年もかかる)のさまざまな出来事をまとめた冒険譚 この二つは内容も作られた(伝承された)時代もかなり違うことが予測され、それぞれ味わうのがとても楽しみである ■史記列伝 司馬遷 もちろん司馬遷の「史記」は知っている…知っているだけ 前漢の第七代皇帝、武帝の時代に編纂された中国最初の正史 「紀伝体」という著述様式で皇帝の年代記である「紀」、個人の伝記である「伝」によって構成(漢字って便利で分かりやすい) 合計130巻から成る 司馬遷はある出来事である人物を庇ったため、死ぬより屈辱的な去勢の刑罰を受ける 何故なら生きて「史記」を書き上げる道を選んだから…命を賭して書いたものなのだ 史記の中の「史記列伝」は名言(故事成語)の宝庫 ■英雄伝 プルタルコス ギリシア哲学者プルタルコスの母国ギリシアとローマ帝国の英雄を対比させ記述した英雄伝 (アレクサンドロスとカエサルなど) ちなみにプルタルコスは西暦50年少し前の生まれ 当時のギリシアはローマの支配下にあった このような作品を残した理由 当初ギリシアはローマの支配下であっても文化の面においてはギリシアが先進国であり、ローマから敬意の対象とされていた時代 ギリシアの伝統や精神、誇りを残したい ローマ人に対してギリシアがどのような影響を与えたか後世に伝えたい…という思いではないかとの事 ■三国志演義 羅貫中 中国はもちろん、日本でも数多くある「三国志」をテーマにした作品であるが、こちらの「三国志演義」は正史である「三国志」を素材に多くの英雄たちに魅力的なキャラクターを与え、生き生きと描いた質の高い歴史小説とのご紹介 史実とフィクションの間の絶妙な位置にある文学作品 ちなみに三国時代から1000年以上後に描かれた作品 一度はまともに向き合ってみたい ■神曲 ダンテ (阿刀田氏の「やさしいダンテ」でずいぶんお世話になった) 「神曲」の原題は「喜劇」 嫌なやつは例えローマ法王であっても物語の中では地獄に堕ちる…など政敵を陥れ、自らの恨みを晴らす そして読む人がそれを面白がる こうした作風を皮肉をこめて喜劇とした この世の恨みつらみを地獄と煉獄で散々ぶちまけ、天国で恋焦がれたベアトリーチェに会い、自らの罪の懺悔をし自分を浄化する… あえてラテン語ではなくイタリア語で書くことで、より多くの人に読んでもらい、自分とともに魂の浄化をして欲しいと思ったからではないか (ああ、ここでも何の懺悔か詳細がない ここがよくわからない神曲…) ■デカメロン ボッカッチョ イタリアの作家であり「神曲」のダンテを最も尊敬していたボッカッチョの作品 ルネサンスを代表する文学作品であり、人間の奔放な性や欲を面白おかしく書き上げている 自由の素晴らしさと、自由が持つある種の危険を教えてくれる100個の古典作品 自由に浮かれたルネサンス時代の警鐘とも… いくつかここで紹介されている物語はどれも風刺が効いて面白かった (しつこく言い寄る司祭を陥れる…そんな話もある) ■ドン・キホーテ セルバンテス 内容はさておき作者とこの時代のスペイン 書かれたのは17世紀初頭のスペイン フェリペ二世の領土があったイタリアナポリへ渡りスペイン軍に入隊するセルバンテス 「レパントの海戦」に従軍、負傷する 本国へ帰国する途中、海賊に捕らえられ、アルジェで5年ものあいだ捕虜生活を送る 解放され帰国したスペインは「無敵艦隊」という強国スペインを象徴するものは無敵ではなくなっており、沈滞期に入っていった 恐らくスペインが没落の中、時代の変化を感じており彼らの心に作品が響き、ヒットした 面白さは セルバンテスの優れた洞察力と教訓が散りばめられており読む人の心きピリッとくる…との事 内容より実際読んで味わってみないとわからない…そんな作品なんだろうなぁ ■アラビアンナイト 作者不詳 (ガラン版、現在途中読み… いくつもの物語から成るため、時間が空いても特に支障がない) 原典化の作業が物語を伝承してきた人々ではなく、異文化圏の人々によってなされたことが特徴 またイスラム帝国全体に渡って伝承されたり、集められたりした集大成の作品 ちなみにアラジンは中国人、騙した魔法使いはアフリカ人 作品が「好色にして残虐」な理由 西欧列強の植民地支配が広がる中、「相手を支配する正当化する理由」が必要 西洋の目に映る東洋の「好色にして残虐」な部分が強調されたのでは… ■ハムレット シェイクスピア シェイクスピアが活躍したのは、エリザベス一世後期のイギリス この頃イギリスのルネサンスと言われるほど芸術や文芸が非常に盛んな時期であり、話し言葉から書き言葉への転換期にあたる そのため共通言語とも言えることわざや引用がセリフ以上に多かったのではないか ■ロビンソン・クルーソー デフォー 無人島に漂着したイギリス人男性ロビンソン・クルーソーのサバイバル冒険譚 無人島脱出し、イギリスに帰国した後の物語まで 突然自分の社会常識が通用しない世界に放り込まれた人間の生き様(すなわち人間としてのあり方)が描かれている また経済人、宗教人のロビンソン・クルーソーとして読むこともできる ■ファウスト ゲーテ 書き始めが20代、そして80代で仕上がった作品 戯曲、それも詩の部分を多く含む詩劇として描かれている 中世ドイツで生まれ、語り継がれていた「ファウスト伝説」をベースにしている悲劇作品 絶望から自ら命を立とうとしたファウスト博士 そんな折、悪魔が現れ自分の魂を売り渡す契約を結ぶ……… ゲーテの思考実験が作中に組み込まれており、ゲーテの思い、人生が濃く反映されている ファウスト博士はいわばゲーテの分身 ■ゴリオ爺さん バルザック パリの華やかな社交界と場末の下宿屋を舞台に、苦戦を強い登場人物が繰り広げる怒涛の群像劇 貴族に嫁いだ美しい愛娘二人に財産を貢ぐゴリオ爺さん 娘たちは感謝すらなく、彼の自己犠牲は最期まで報われない この物語の真価は、バルザックの卓越した情景描写(当時のパリの詳細な情景)と、登場人物の心理描写である ■大いなる遺産 ディケンズ ディケンズ以前の作品は、どちらかと言うと教訓や心理を伝える目的を持って書かれた物語 ところが19世紀の作品になると物語に含まれる教条的な要素を減らすため、善悪の判断が読者に委ねられる物語へ 物語の特徴は、丹念な心理描写と、推理小説を思わせる緻密な構成、禁欲に囚われた社会と人間への批判を滲ませる傑作品 ちなみにイギリスが産業革命によって経済発展を遂げた絶頂期から少し陰りが見え微妙な盛衰期 ■戦争と平和 トルストイ 歴史を動かすのは英雄でも傑物でもなく何もなき民衆それぞれの生活なのだ ナポレオン軍によるロシア侵攻の前後を叙事詩的に描いた長編 有名無名の歴史上の人物から架空の民衆まで、類を見ないほど多種多様な人物が登場し、史実と創作による舞台を縦横無尽に交錯する 「多くの人に読んでもらえる歴史と言うのは、こうやって書くのだ」と言う見本として描いた作品が「戦争と平和」だ! ■カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー カラマーゾフ家の人々が織りなすこの物語は、当時のロシア社会の縮図と見ることができる 以下とてもわかりやすい! ・金と女に強欲なフョードルは、拝金主義が広がる当時のロシアの典型的な特別な俗物 ・ドミートリイは、ロシア人にありがちな、直情的で自己コントロール能力は低いけれど裏表のない、どちらかと言うと普通の人 ・イワンは当時ロシアに流入していた西洋的な思想を持った人間 ・アリョーシャはロシア正教会が説く素直に信仰し、良い行いをしようと心がけている善良なロシア人 ■夜明け前 島崎藤村 唯一の日本人作家登場 大政奉還によって徳川の御代は終わり、明治天皇の御代が始まる しかし蓋を開けてみると、自分が思い願っていたような世の中ではなかった… 歴史には残されない、理想を挫かれ、失意の人生を振った人々の代表として描かれた主人公の物語 近代的人間の藤村が見つめた古くさいはずのナショナリズム この必要性に気づいた藤村の赤裸々な、ある意味歴史物語 ■山猫 ランペドゥーサ ナポリ・シチリア王国の支配が、イタリア統一運動を経て、イタリア王国の支配へと変化していく時代、「山猫」の紋章を持つ華麗なる貴族の没落を描いた作品 変わり行く世界の中で変わらないことを選んだ公爵 たとえ滅びゆく物の姿だったとしても、美しく悠然とした公爵は人々の目に古き良きイタリアと映り、敗戦国イタリア人の民衆の共感があった ■阿Q正伝 魯迅 旧勢力がつよい中国で、その旧勢力と妥協なき戦いを続けた魯迅 作品を通して、社会に対し問題を告発していった 中国社会と言うのは、政権が変わっても、社会構造が変わっても、根本的な変化は何も起こっていない 「奴隷根性」こそが、中国人の精神に根本的に染み付いた病である そう、上のものが白と言えば白と言い、黒と言えば黒と言う 事実ではなく、上に立つ者の顔色を見てしまう 自国に向けて痛烈な批判をした魯迅だが、中国内でもその評価はとても高い ちなみに阿Qの「阿」は〇〇さんのさんにあたる そして漢字ですらない阿Q=Qさんの伝記と言ったところか(自らの名前すら曖昧で、社会の最下層で惨めな生活を余儀なくされる主人公阿Q) ■武器よさらば ヘミングウェイ 舞台は第一次世界大戦、イタリア戦線でのヘミングウェイ自身の従軍記者時の経験を元にしており、史実とフィクションが見事にブレンドされた作品 戦争の醜さ、愚かさそして愛と死を伝えるのに感情は無用だ いや、感情の喪失こそ真実をあらわにするのかもしれない ヘミングウェイのメッセージは戦争の悲惨さと「生の不条理」 しかしヘミングウェイは不条理に屈したわけではなく、どう生きていくか向き合った ■ペスト カミュ 「ペスト」は不条理の象徴 「異邦人」では、自己に対してだけは常に誠実であれ、と言う実存主義者である思想 「ペスト」では、個人だけではどうにもできないものも存在を示すことで、人々の連帯感に基づく共感のもと、人々が絆を結び、協力し合うことの大切さを説いている 一番危険なのはこういうガイド的なものを読んで、何となく読んだ気になってしまうことである 一冊の本を心底読み切るという作業の奥深さと大切さをしみじみ感じているので… 何冊もガイド本を読むくらいなら腰を据えて1冊にじっくり向き合った方が為になるだろう と思いつつも、やっぱり読む前のガイド本はやはりワクワクしてしまうものだ 既読本は解説本として役に立つ上、振り返る作業だって楽しい 古典で読み解く世界史 はちょっと大袈裟かなと思ったが… 古典というのはその作品及び作者の時代背景が非常に重要な意味を持つ そういう意味では世界史というのはあながち過言ではないのかもしれない 絶対読みたいリスト ・イリアス ・オデュッセイア ・ファウスト ・大いなる遺産 ・戦争と平和 ・武器よさらば
25投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログこれまで、「古典」と言われると尻込みしていましたが、ハードルを下げて頂くとともに、素晴らしいガイド。かつ背景の歴史。これがセットだと内容もとっつき易くなるのでしょう。もっと自分の読書の楽しみが増すのはこの方向かも、と感じた一冊でした。
1投稿日: 2022.02.26
powered by ブクログどうにも古典が苦手。原文翻訳は。じっさい面白くないし、嫌々する勉強になってします。かいつまんで解説してくれる、しかも20冊はありがたい。しかし、やはりダイジェストでもだいたいツマラナイ。イリアス、オデュッセイアくらいは、まだエンタメとして楽しめるが、近代西洋以降は、まったく原典を読みたいと思わない。やはり私は愚鈍で教養とは縁のない人間なのだろうかと、ちょっと悲しい。
1投稿日: 2022.02.19
