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フェアリー・テイル 上
フェアリー・テイル 上
スティーヴン・キング、白石朗/文藝春秋
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総合評価

20件)
4.3
9
6
3
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    『サイコハウス』と呼ばれる不気味な屋敷。そこに住む偏屈な老人と獰猛な犬。しかし悲しげな犬の鳴き声に気づいたチャーリーは、屋敷の老人が梯子から落ちて苦しんでいるのを見つける。老人を助けたことがきっかけで友達となり、老人と犬の世話をするようになった。そのうちに屋敷裏の小屋から聞こえる奇妙な音、金庫に隠された大量の黄金、これは一体…?老人は死の前にとんでもない秘密をチャーリーに教える。そこから異世界への冒険が始まる。 人物描写、背景などが非常に細かい。それがリアルを生み出し、世界観が完結しているのだが、読んでる方は少し面倒だ。チャーリーの親父さんがアル中になり、そこから復活再生するストーリーは必要か?などと思いながら読み進める。クーンツみたいに羽目を外す展開にはならない。常に片足が現実から離れないリアルさがキングにはある。そこからは好みの問題だ。 さて、上巻は非常にオーソドックスなおとぎ話の入り方である。私が子供の頃に夢見たまんまのようなストーリー展開である。近所のお屋敷、謎の偏屈爺さんと遺産、犬との友情、異世界への入口…。チャーリーは躊躇いなく犬のレイダーと一緒に異世界へ飛び込んでいく。 肌が灰色になり顔のパーツが失われ歪んでいく灰色病が蔓延する世界、チャーリーを助けてくれる偏屈爺さんの友達や王家の人々、この世界を支配するフライドキラーや夜影兵。さあ、いよいよ下巻から話は本題に入っていく。楽しみです。少しクーンツばりに羽目を外して欲しいもんです。

    6
    投稿日: 2025.11.05
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    上下巻で読みごたえ、十二分ありそう。 出だし、上巻半ばまでは、少々退屈。 主人公の少年チャーリー17歳のストーリーは動き出す。 アル中の父の世話の日々、ボランティアをしつつも、模範的学業とバイトを両立させ、スポーツにも汗を流す。 家の近所にある不気味な屋敷・・そこで犬の声を耳にし入り込む。 骨折していた世捨て人同様の老人と犬との交流が始まる。 やがてその老人が急死したとの知らせを受け。。。 スタンド・バイ・ミーを思わせる出だし~ゆっくりとした幕引きの文章スタイルは懐かしく、愛おしい。 堪能しながら下巻へ・・異次元の幕が開く。

    5
    投稿日: 2025.11.05
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    主人公ととっつきにくい老人との交流から摩訶不思議なファンタジーの流れになって。上巻だけですが面白いとは感じつつも、とにかく長いです。

    0
    投稿日: 2025.09.23
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    ワクワク、キングの最新作! どんな感じかなと楽しく読んでいたら思った以上にミスターボウディッチが退場して、えー!となった。いよいよ不思議な世界で何が起こるか‥と思った矢先にあっという間に上巻終了。下巻楽しみ!

    1
    投稿日: 2025.09.22
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    本当のフェアリーテイルが始まるまでが結構長い。しかし主人公と父親とのエピソードが物語全体を通じた温かいトーンを創り出している。感想は下巻で。

    1
    投稿日: 2025.09.17
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    高校生のチャーリーはある日、近所の怪しい屋敷に住む老人を助け、生活の支援をすることになる。謎めいた老人、ミスター・ボウディッチとその飼い犬レイダーと親交を深めるうち、チャーリーは奇妙なことに気づき始めた。庭の小屋から聞こえる不審な物音、そしてミスター・ボウディッチが所有する大量の黄金。彼はいったい何者なのか。そして始まる異世界への冒険にわくわくさせられるファンタジーです。 偏屈に思えたミスター・ボウディッチですが、読むごとに魅力が増してきます。そしてなんといってもレイダーが可愛くて健気でたまりません。もちろん彼らとどんどん親しくなるチャーリー、彼が一番魅力的。幼少期に様々な苦難を乗り越えただけあって、善良だし頼もしさが高校生とは思えません。そりゃあこんな少年、誰だって好きにならずにはいられないかも。 しかし楽しい生活がずっと続くことはなく、やがて迎えた転機。そこからの展開が何ともいえず奇想天外で、「おとぎ話」そのものでした。しかしその世界観はふわふわしたような感じではなく、不穏さも内包していてサスペンスが高まる一方。壮大で危険な冒険に挑むチャーリーの物語は、これからが本番です。

    0
    投稿日: 2025.09.17
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    タイトルの時点でテンションだいぶ高まってるのに、冒頭の文章読んで卒倒。煽りすぎですよキングさん! 上巻は主に主人公と、偏屈なボウディッチ老人と彼の飼い犬レイダーや父親との温かいやり取り、また幼い時事故死してしまった母親への思慕を主に描かれていますが、この温かさがキングの他人への眼差しのようで読み心地が良かったです。 その温かさがあるから異世界への旅立ちを決意する辺りが痛切に響きました。 感想下巻に続きます。

    2
    投稿日: 2025.09.06
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    スティーブン・キングの細かい書き出しが苦手で、今まで何冊か図書館で借りては断念してきたけれど、とりあえず読み進めたら、読みにくいのは数ページだけで、すぐ面白くなりました。 近所のボロ屋敷の飼い犬・レイダーがきっかけで屋敷の主人・ミスターボウディッチと仲良くなったチャーリー。屋敷の倉庫から怪しい音がして… 年老いて弱っているレイダーを若返らせるため、異世界の危険な街を目指します。 こうなっていくんだろうなぁ、とストーリーはなんとなく想像できるけれど、犬のレイダーが可愛すぎて、楽しんでいます。 二段構成の327ページが長いとは全く思わないくらい。 犬が好きな人全員に読んでもらいたいです。 弱るレイダーのタイムリミットに間に合うのか。異世界はどうなっていくのか。アル中を克服中の父は大丈夫なのか。きれいごとだけではなく、黄金の魅力に負けずに旅から帰って来られるのか。ちゃんと元の時制の元の世界に戻って来られるのか。 気になります~~。

    39
    投稿日: 2025.09.05
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    新聞の書評で読みたいと思ったが、金額を見て失敗できないと怯えた(笑)→ そんなときの心強い味方、図書館で予約。 待ちに待った順番予約がきてウキウキしてカウンターに行くと→ 分厚い本2冊がドーンと私を待っていた。 素敵な表紙だけど開いてみたら眩暈が・・・ 字が小さい、二段組そしてとにかく重い!の三拍子。 さっそく読み始めると・・・なんて心温まる介護のお話なのかと思いながらも、どこがフェアリーテイル(おとぎ話、メルヘン)なのよーと突っ込みを入れつつ読んでました。 途中まではね。 そしてそこからは私も異世界の沼にずぶずぶと入り込んでいきましたとさ。

    2
    投稿日: 2025.08.27
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    主人公チャーリーは幼い頃母を亡くし、それ以来アル中になってしまった父の世話をしながら育つ。いよいよ路頭に迷う時に神と契約する。父のアル中を治してくれるなら何でもします、と。それ以降のチャーリーはボランティアや勉学やスポーツに励み、模範的な高校生になる。ある時、サイコハウスと恐れられている屋敷で犬の鳴き声を聞く。タダならぬ気配に屋敷に入り骨折した老人を助けた事で世捨て人同様に暮らしていた彼とその犬と交流を深める事になる。彼の品行方正さや父親への想いや日々の生活が目に見えるように描かれる。そして8割位過ぎた所で転機が訪れる。いよいよ異界への旅立が始まる。 チャーリーと犬のレイダーが愛おしくて堪らない。下巻が楽しみ。

    17
    投稿日: 2025.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    キング邦訳最新刊。しかし、2冊で9000円越えは新刊購入では躊躇してしまい、今回は久方ぶりの図書館利用をしてみた。平常な生活を描くキングのいつもの語り口に安心し、上巻をあっという間に読み終えてしまった。田舎なのですぐだが、下巻は予約待機で待ち遠しい。ファンタジィというと、冒頭から異世界への扉が開かれ、主人公はあっという間に呑み込まれるのが常だけど、本作は上巻の8割近くまでそこまでの生活がじっくり描かれて、ここから違う物語が始まってもおかしくない充実ぶり。いつまでも読んでいたかった。異世界となるこれからはどうなるのか楽しみ。

    4
    投稿日: 2025.08.18
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    2025/8/2読了 御大の新たなる超大作ということで、文庫化を待っていられず単行本で購入したが、デカい重い! そして異世界冒険譚なのに、そこに行くまでの助走期間が長い長い! 主人公、チャーリーの生い立ち、〈サイコハウス〉の偏屈独居老人ミスター・ボウディッチと愛犬レイダーとの出会い、交流……そして上巻を半分ちょっとまで読み進んで漸く明かされる異世界の存在。更に残り半分で、チャーリーは老いたレイダーを救うために異世界〈エンピス〉へと旅立つ。そりゃ、そこまでしてでも助けたくなるよね、と思えるほど、レイダーは健気で賢くて可愛いんです(それにくらべると、ウチの犬のアンポンタンなことといったら……)。エンピスでは、早速と様々なキャラクターが登場。レイダーを若返らせるための日時計の所まで連れて行くだけでも大変そうなのに、何やら不穏な空気もあり。とは言え、これは壮大な〈おとぎ話〉である。苦難の旅の末のハッピーエンドを信じて、いざ下巻へ!

    32
    投稿日: 2025.08.04
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    キングは相変わらず子供を描くのが上手い。 少年の成長、出会いと別れ。 温かなストーリーに読む手が止まらなくなる。

    0
    投稿日: 2025.07.14
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    現代のおとぎ話的な、少年チャーリーの冒険、はじまりはじまり~ 胸のすく思いもあり、ハラハラしたり。

    16
    投稿日: 2025.06.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了。ファンタジー。作者はモダンホラーの巨匠。スタンドバイミーやショーシャンクの空になど映像化作品も多数。異世界への冒険ものだがなかなか行かんなと思った(上巻を8割方読み進んだところでやっと行った)。おそらく現在と異世界二つを対比させるためではないかと想像。(下巻も読んでみないとわからないが。)主人公のチャーリーは高校生で背が高くて運動の選手で進学に有利になるよう勉強やボランティアもこなし思慮深く言動を選べる子。昔は悪ガキだったけど、7歳の時に母親を亡くしアル中になってしまった父を支えてきた背景を考えると充分すぎるくらい好青年。近所のホラーハウスに住む偏屈独居老人が大怪我をしたのを発見したのをきっかけに仲良くなり…老人とその家にある小屋にある秘密を知る事に。冒険に出かけるきっかけは老人から譲られた(老人はチャーリーに財産の全てを相続させ死んでしまった)今にも死にそうな老犬を若返らせる方法が異世界にあると聞いたから。そしてそこには命の危険もあり、さらに黄金もある! まず、異世界への穴の底にはカサカサと巨大なゴキブリがうごめいているらしく、私ならこの時点で絶対無理!異世界では色んなおとぎ話の定番要素がミックスされて面白い。

    1
    投稿日: 2025.06.09
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    ★5 どこにでもいる高校生、近所にいた犬との出会いをきっかけに変化がおこり… #フェアリー・テイル ■あらすじ 高校生の少年チャーリーは、これから進学を控えた大切な時期。それにも関わらず、母を交通事故で亡くし、その影響で父もアルコール依存症になってしまった。 しかし父は依存症を乗り越えることができ、その結果チャーリーは学業にもスポーツにも復帰できることになる。チャーリーは神に感謝し、これからどんなことでもやると誓うのだった。 ある日、チャーリーが弱々しく鳴く犬の声を聞きつけると、梯子から落ちた老人ボウディッチが倒れていた。入院することになった老人の世話をするため、チャーリーは犬レイダーの世話と屋敷の管理を請け負う。 その後レイダーとボウディッチと心を通わせることになるのだが、老人は何やら隠し事がある様子。大量の黄金の粒を持っていたり、屋敷の倉庫からは怪しい物音がしたり。 怪我から徐々に回復しつつあるボウディッチだったが、突然脳梗塞で倒れてしまう。急な別れに困惑するチャーリーだったが、さらに思いもよらない大冒険が始まることになる… ■きっと読みたくなるレビュー ★5 またもやパワフルな物語を読んでしまった… さすがスティーヴン・キング、やっぱり世界一ですね。 本作はどこにでもいる男子高校生が主人公、近所の屋敷の犬との出会いをきっかけに変化がおこり、思いもよらなかった世界へ飛び出していく大冒険小説です。 本のサイズがデカイし重いのですが、いつものキングどおり読みやすい語り口なので、するすると読めます。安心してチャレンジしてください。 ○壮大なスケール感 読み終わって物語を振り返ってみると、1年くらいみたこともない国を旅してきたような気分になるんです。アメリカの田舎町、どにでもいそうな高校生の青年だったはずが… いやー、痺れましたね。 そしてこの物語はコロナ禍の時期に書かれており、世界中の人々が外出できませんでした。このまま家に閉じこもって、鬱憤としている毎日を送っていた人々に、エールを送ってくれてる気がするんすよ。実際キングも犠牲になった人に哀悼の意を表されてますし、懐の深さに胸がじんわりと温かくなりましたね。 続きのレビューは下巻にて https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4163919783

    119
    投稿日: 2025.06.07
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    今までのスティーブン・キング氏の上下巻シリーズよりもかなり高額でびっくりして怯みそうになったが、キング50周年の集大成、そしてファンタジーとなると読まないわけにはいかないでしょと奮発しました。 本が大好きなので値段のことであまり悩みたくないが、それにしても上下巻の本でこの価格は高すぎると思ってしまった・・ 上巻のほとんどは主人公の父親や周りを取り巻く環境について、そして老人と犬との出会い、信頼関係を築き上げていくまでの展開に費やされるが、ファンタジー要素がちらりとしてからは前のめりに、そちら側の世界に行ってからは立ち上がって読むくらいのテンションでもうわくわくとページをめぐる手が止まらない! オズの魔法使いや不思議の国のアリス、ネバーエンディングストーリー要素ありでどっぷり夢中状態のまま下巻にいってきます!

    4
    投稿日: 2025.05.06
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    2024年に作家生活50周年を迎えた巨匠の記念刊行最後を飾るのは、そのいくつもある引き出しの中でも傑作が多いファンタジーだ。 主人公は17歳の少年チャーリーで、10年前に起きた事故で母を亡くし、そのショックでアルコール依存症になった父を助けながら暮らしている。成長した彼が一人称で過去を語るという設定だ。 上巻前半はチャーリーの優等生ぶりに辟易するが、それは本人も承知だ。後半からはいよいよ非日常の世界での冒険が始まる。例によって安易な設定だが、これは作者も承知だ(笑)。むしろそれを逆手にとって愉しんでいるようだ。 下巻へ。

    3
    投稿日: 2025.05.04
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    2025年4月25日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。今日発売!! 「スティーブン・キングの新作フェアリー・テイル 上下巻で9000円超えは高すぎるが、キング先生ファンとしては、これが売れずに今後作品が翻訳されないなんて事態になると困るから予約した。 絶望のコロナ禍で一番書きたかったものらしいけど、小説で作者が最高傑作と言ったり本当に書きたかったと言ったりするパターンだと、ビミョーな作品が多かったりするけど、本作はいかにーーー」

    1
    投稿日: 2025.04.25
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    【作家生活50周年を飾る巨匠の新たな代表作!】老人の遺した異世界への通路を抜け、少年は老犬を救うため奇怪な世界への旅に出る。巨匠の想像力が全面展開するファンタジー大作。

    4
    投稿日: 2025.04.15