
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画化に伴って平積みされていたので購入。卵が先か鶏が先か、のタイムパラドックスもの。よくある「タイムリープして〇〇を助ける」系ではなく、「300年後の少年がちょっとした好奇心でタイムリープしたら全部ぐちゃぐちゃになっちゃった!」という取り返しのつかなさが怖面白い作品でした。 「300年前の時代で恋をした少年が、思い出だけは持って帰りたいと願って奮闘する」という要素を抜き出せば可愛らしい恋愛小説なのに、そこに「何を犠牲にしても誰を殺しても彼を自分のモノにする」という狂気が差し込まれたことで一気にハヤカワ文庫になるので凄い。 一番最初の『時を翔る少女』は一体どういう作品だったのか、フィクションだったのかノンフィクションだったのか、"最初にタイムリープした誰か"は存在したのか…。2010年代前半に流行った「世界線」とか「因果律」系の概念が良かったです。ただ構成上どうしても読みづらいのと、個人的にもうちょっと心理描写が入る方が好きなので星4。
0投稿日: 2025.09.27
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SFは好きなジャンルだったので 帯の「史上最悪のパラドックス」に惹かれて読んでみた。 結果から言うと予測できなかった結末だったため面白くはあったのだが、 同級生の女子の名前が何人か出てきて、特徴が覚えづらい、タイムリープに関する条件が複雑かつ小説にとって都合が良すぎるなどがあり、正直上手い小説だと思えなかった。 何パターンもやり直すという発想は良かったと思う。そして最後に彼を助けに行かないという選択肢も面白かったが、このあたりの詳細が矢継ぎ早に近づけられていたためにこの小説の面白さが半減していると感じた。 北条遥さんの小説を他にも読んで今後付き合うかを判断したいと思う。
0投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログネタバレまでの間がわかりにくかったので、 ページを進めては戻りの繰り返し。 シリーズの他のは手を出さないかなー。
0投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ映画『リライト』が面白かったため、原作も読んでおきたいと思い、読了。 小説家の石田美雪は、過去からやって来る"自分"を待っていた。 というのも、高校時代、未来人と遭遇した彼女はその力で未来へとタイムスリップ。 この経験が今の自分を形作っているからだ。 しかし、待てど暮らせど、過去の自分は来ない。 そして、ようやく彼女は1つの可能性に気づき始める。 「『過去』が変わってる……?」 SF史上最悪のパラドックスと称され、イヤミスの分類とも言える法条遥さんによるSF小説。 購入後1ヶ月ほど積読していたため、北村薫さんの「時の三部作」含め、時間SF小説が好きな兄に先に貸して読んでもらったところ、「☆×3.3」という辛辣な評価点を聞いたので、逆に気になり、一気に読んだ。 兄曰く、「先の展開が気になる物語は読みやすく惹き込まれたが、クライマックスが難解すぎた」とのことで、覚悟して読んだが、確かに納得。 そもそも、本作においては、タイムスリップのルールが分かりやすく明示されていないためにクライマックスの種明かしが分かりづらく(なんなら、いまだに理解しきれていない)、モヤモヤが残る感じがあった。 とはいえ、映画ではその辺りが改善されており、あちらを先に観ていた自分からすると、想像がしやすく、何とか読み終えることが出来た。 そのため、個人的には、映画から小説の流れをオススメしたい。 それにしても、原作のオチにおける衝撃は中々で、一読の価値があったと思う。 句読点すら排された、ある人物の台詞。 その鬼気迫る文体には切迫感があり、雪崩れ込む結末には、ここに至るための物語だったのだなぁと感嘆。 ただし、途切れるような幕切れの鋭さは素晴らしい一方で、未知の空間に突然放り出されたような居心地の悪さ、必死に追いかけていた物語がぶん投げられたような消化不良感も抱いてしまう。 物語としての満足度(キャラクター描写やメッセージ性など)は映画が勝っていたようにも思うが、アイデア勝負&飛び道具的な技巧テクニックなど、原作「リライト」が持つ本質的な面白さを知ることで、映画もより楽しめるようになり、作品への触れ方として、とても貴重な体験になった。
1投稿日: 2025.07.29
powered by ブクログ軽い気持ちで読み始めたSF。リライト=Rewriteなので、書き直しの物語というのは想像できたけど、最後の方にかけての回収具合がすごいすごい。読後の陰鬱感半端ない。エンドはハッピーエンドが好きな人には向かないかもしれなけいど。後書きに書いてあるけど、シリーズ化してるのね。
0投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログrewrite 一 〈人が〉〈文などを〉書き直す;〈歴史〉を(都合の)いいように改竄する。 二 〔比喩的に〕・・・を改める、・・・の焼き直しをする。 ジーニアス英和大辞典(2001年発行) 「かなりダークな小説。 過去は変わらないはずだった――1992年夏、未来から来たという保彦と出会った静岡県岡部町の中学2年生・美雪は、旧校舎崩壊事故から彼を救うため10年後へ跳んだ。2002年夏、作家となった美雪はその経験を元に小説を執筆する。彼と過ごした夏、時を超える薬、突然の別れ。しかしタイムリープ当日になっても10年前の自分は現れなかった。」(作品紹介から) 2002年と1992年を章ごとに行き来しながら、時系列に従って話は展開されるが、読み進めていると、かなりの違和感を伴う。 やがて、 「私」はひとりの「私」なのか? ここでの「私」はいったい誰なのか? 何故、「私」が複数人の女子なのか? を問いながら読み進める面倒くささに遭遇し、頭が倦んでくる。 そのうちに、タイムリープがもたらす時間パラドクスが、異様なほどの厳格さで展開され、最終的に一気に語りつくされるが、そのパラドクスには終わりがない。 すなわち、非常に面倒な作品であり、読む者の神経だけでなく肉体さえも疲れさせる。 続編もあるようだが、読み進めるかどうかは、ただいま、思案中。
0投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログしっかりと読み進めなくては、置いていかれます! 行きつもどりつしながら、確認しながら読み進める。誰が誰だかわからなくなる…。 完璧に理解したか、というと怪しいです…。
7投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ法条遥のSFシリーズ第1弾 中学2年の少女が、300年先の未来から来たと言う少年と出会い、学校の旧校舎崩壊事故の瞬間に10年後のタイムリープして少年を救い、そこから始まる史上最悪のパラドックスをテンポ良く描いています。 前半は面白く読み進めましたが、途中から「あれ?この人は?」「ん?さっきと同じなのに登場人物が違う・・」「え?そのターンはさっき違う子が・・」となり、クライマックスで完全に置いてけぼりに・・・ パラドックスだらけで、全く納得できずに読了しました。 続編を読み進めるべき・・・か??
0投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ敢えて映画公開前に原作を読みなおしました。 時間SFなので過去と現在(1992年と2002年)の因果関係がややこしい。作中何かが歪んでいく感じがたまらなく面白い。原作はかなりダークですが、映画はビターらしい。映画ノベライズは映画の後に読みます。
24投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ先が気になるのでとにかく読む。 文章は読みやすいけど仕掛けは正直判然としない。 タイムリープ系のマニアでもなければ一読で理解するのは難しいんじゃないかなぁ。 とはいえ、話の雰囲気はわかる。 最後まで興味深く読ませる作品でした。 〈以下続巻を読んで〉 判然とせずとも面白いと思ったら続巻を読めば読み方、受け止め方がわかってきてモヤモヤした感じはグッと減ります。 気になるなら読むといいと続巻に進んだ者として迷ってる人に言いたいと思います。
0投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログ「史上最悪のパラドックス」と話題になった作品らしい。誰目線の話なのかも時系列も章ごとに変化するので、途中で何度も読み返すほどかなりややこしいストーリー。しかし、読後感はスッキリしている。この感覚は読まないと感じられない。来月映画化されるが小説とは少し違う展開になるそう。
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ非常に上質なタイムリープもののSF作品。時をかける少女をメタりながらも、しっかりとならではの味を出していく名作でした。特に過去の「私」が入り乱れていく展開は見事で、とにかく怖かったです…! 現在起きている事件は何なのか、過去に起こったことは何が本当なのか。何も分からず、でも引き込まれながら読み進めることで明かされる衝撃の結末はまったく予想外の展開で驚嘆!死角から突然右ストレートぶち込まれたような衝撃に思わず声が出そうになりました。ただ結局鶏が先か卵が先かみたいな話で、いろいろ疑問に残るところは多いので、その辺りに納得できることを期待して続編も読んでみたいですね。
7投稿日: 2025.04.30
