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終わらない冬、壊れた夢の国
終わらない冬、壊れた夢の国
八目迷、くっか/小学館
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総合評価

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    シリーズ最後の第4作目。 春夏秋冬の4つの季節を1巻ごとに描いており、テイストもバラバラ。思ったよりシリーズ完結巻としての読みごたえは見当たりませんでしたが、そのぶん独立した巻のような新鮮な面白さが詰まっていました!メインの女子ふたりの交流と、そこから築かれてゆく心の絆模様はかなり見応えがあります。 前作までよりも好みが分かれそうなストーリーではありますが、【遊園地で時間ループするホラーもの】と聞いて何やら面白そうと思った方にはぜひおすすめしたいです。

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    投稿日: 2025.09.02
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     主人公のカシオは、カシオを含む高校の友達4人で、遊園地「サニーパーク」に遊びにきていた。  楽しく遊んだ1日の最後に、主人公のカシオは園内で殺害される。  死んだと思ったカシオ。  気がついたら、遊園地のゲートをくぐった直後の午前中だった。  昨日のことは夢かと思っていたら、あせびと名乗る同い年くらいの少女が現れて、カシオが殺されたこと、カシオが誰かを殺害しないと同じ1日を繰り返すことがつげられる。  カシオが時間のループにハマる前から既にそのループにハマっているあせび。彼女はなぜ、時間のループにハマったのか?そして、カシオは人を殺さずにこの無限ループから抜け出せるのか?  という、お話。  八目先生の四季シリーズラストということで読んでみました。  明日仕事したくないなぁとか、明日なんてこなければ良いと思うことってあると思うのですが、今日をループするっていうのはまぁまぁ苦痛だなと思うくらいに記憶を引き継ぐ時間のループを繰り返す本作品。  読んでる、私が主人公のカシオだったらとっくに精神崩壊しているだろうなと思うくらい、私も嫌でも毎日毎日の変化を求めているのだなと実感しました。  限られた場所で時間のループ、しかも楽しめるアトラクションがあったり、1日暇つぶしはできそうな遊園地内であっても楽しめて1週間くらいじゃないかな?と読んでる私が思うくらいですから、ループにハマると苦痛どころではないんだろうなぁと。  1人じゃなくて、あせびがいるだけまだマシな環境なのかもしれませんが…  時間ループものなので、どうしても気になるのが  ループにハマっている人以外の時間は進んでいるのか?  という点。  たとえば、カシオの友達3人は翌日を迎えているのか?ということ。  そして、翌日に進めなかったループにハマった人はどういう扱いになるのか。  気になることは結構ありますが、実際そういう状況になったら、本人たちは確かめようもないわけだしなぁと思いながら、読みました。  最後、このループからどうやって抜け出すのか?と気になりながら読むと、あっという間に読み終えたなと思った作品です。

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    投稿日: 2025.06.26
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    今回は、冬のサニーパークという遊園地を舞台とした、同じ一日を延々と繰り返す時間ループモノ。カシオがループを抜け出すまでに費やした時間は1年間で、よくやり切ったものだなと感心する。あせびに至っては、それよりも長いわけで。双極性の精神疾患で鬱状態が来るのが嫌だとはいえ、よく飽きなかったモノだ。それだけ、あせびの抱える精神疾患は辛いという事なのだろうな。カシオはループの中で、あせびと恋人になり、父親とも和解でき、大きな前進を遂げることになったわけで。あせびを支える恋人として、精神面も成長していきそうだな。

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    投稿日: 2025.04.29