水村や雨の青鷺つばくらめ 野に心おいて日暮るる小春かな 元旦や山明けかかる雪の中 藁ぬれて山茶花残る冬の雨 春寒や渡世の文もわきまえず あんずあまさうなひとはねむそうな 墨匂ふ漢の山々眠りけり とくさまつすぐな冬の深さよ 枯菊の匂ひもあらず人ゆきぬ みなさんによろしくといひ梅日和 15歳から72歳までの俳句集 とみ子夫人 おもゆのみたべをへしあとのいく日ぞ 室生犀星は詩人であり、小説家であり、俳人でもあり、何より家族思いの優しい気持ちの人 最後の散文「なみうちぎわ」とても良かった