
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。 前半で惨状をこれでもかと並べ立てた後で、そんな事態を招く原因、減らない郵便局数の裏側へずぶずぶと入っていく感覚。 とてもスリリングで面白かった。 一方で、後半はやや感情と憶測が出過ぎていて、前半の圧倒的な情報量との落差で少し興醒めしてしまった。
0投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログいやあ、ひどい。JAもだいぶひどいが郵便局もそれを上回る勢いでひどい。丁寧に局員の話を聞き取材をし記事にして本や新聞に載せ、疑惑の当事者や政治家に訴えてくれているが全くもって暖簾に腕押し状態。本来の業務で社会に貢献しようとする一般局員をいたぶり裏切る上層部と組織の闇。近づかないことが一番だけど、郵便物や宅急便届かないと困るしなぁ。腹立たしさと無力感に終始。
5投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01440023
0投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ暗黙の了解だったこと、周知の事実だったこと、それらを読める形(残る形)にしてくださり、すばらしいと思います。 パワハラや、選挙違反の加害に立つ人たち(ただの噂好き、周囲に無関心な人も含め)は、読まないかもしれない。そして、何も感じていない。 被害にあった人たち、被害にあうかもと怯えながら日々疲弊している人たちは、たぶん本書を手に取り、身につまされていると思う。 闇が多すぎて、これは浮かんできたほんの一部。 毎日あの環境で働いてくださる善良な職員の方たちの存在も忘れない。 善良であるないに関わらず、そこで給料をもらうために働いている、という人たちのことも忘れない。 公務員として職に就いたからには、今は会社員の身分でも、退職するというのは、本当に決意が必要だから。 読めてよかった。でも、見えている事案さえ、解決はしないんだとあらためて思わされた。 それから、この内容は、郵政の一側面についてのみ言及。たぶん、闇はもっともっと多角的に存在しているのです…
0投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ説明も受けず、承諾もしていない保険への加入。食い物にされる高齢者。3年間で苦情は1万件を超える。厳しすぎるノルマが不正に手を染めさせる。…望まない地区への異動。勝手がわからぬ配達経路。課せられる年賀状販売。余裕のない現場で起きたある配達員の死。…会社の統制の外にある局長会が人事を決める。パワハラは放置され、内部通報は漏洩する。局長任用の条件に妻の選挙協力。会社の経費で購入したカレンダーが選挙運動に利用される。…郵政民営化は過ちだったのか?正解はわからない。一度は進んだ道。これからどうするかを考えたい。
0投稿日: 2025.10.13
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すごく面白かったけどすごい内容だった。こういう仕組みで支えてるのか,それは負けないだろうな,と思う。知れて良かった。筆者さんに心から感謝。 中の方々(全員ではない)がお気の毒すぎる。何とかしないといけないんじゃないかと思うけれど,変わらないんだろうなぁ。
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ本書は、郵便局をめぐる不祥事の原因に斬り込んだもので、西日本新聞という地方のメディアに勤務する記者である。中央の大手メディアが明らかにしない郵便局の闇にメスをいれた。何故、郵便局でもぐらたたきのように続出するのかよくわかった。不十分な郵政民営化法案、これが全ての元凶、速やかに改正し、既得権を排除する必要があるだろう。しかし、中央の大手メディアは何故、詳細に報道しないのか?だから、マスゴミといわれてもしょうがないと思う。
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログポイントではニュースをみていたつもりだったが、こんなに闇が深かったとは。 特に内部通報の話(七人の侍)の裁判は知らなかった。 仕事でよく郵便局に出入りすることもあり、クールビズのときにお揃いで着ているアロハシャツが自腹だと聞いて、大変だなぁと思ったこととか、年賀状を自分から購入してほしいと何度もお願いに来られた配達員さんとか、次々に頭をよぎる。 こんなに大変だったのか。 しかし、どれも最近の話だから、ようやくニュースになったのに旧体制に戻りつつあるということか。
0投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログ本の内容からイメージ可能な世界と、実際起きていた事には大きなギャップがあると感じる位に壮絶な状況だったのかも知れない。 これほど近い存在にも関わらず、その片鱗を感じなかった。局所的に発生していた事案だったのか?
0投稿日: 2025.09.25
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予想外に面白かった。 ブラック郵便局 著者:宮崎拓朗(西日本新聞社北九州本社編集部デスク) 発行:2025年2月15日 新潮社 (2025年9月17日読了) 個人的には郵政民営化はそう悪いことじゃないとは思っていたが、利権に群がっている連中が多いことは仕事で関わっていたのでよく知っていた。だから、裏では益々エグいことになるだろうなあとは思っていた。僕が仕事で関わっていたのは民営化前で、それでも特定局の局長会について直接に当事者の話を聞くと、エグかった。既得権と利権の塊だった。 昨今、盛んに報道されている郵便局のブラックさ、僕が客として直接体験したブラックさ(FBでもポストした)は、まあ、想像できる範囲内のものであり、少し緩くいうなら民間企業ならありがちな面もある。 第1章は、そんな利用客や現場社員が想像出来たり、見えたり、時に直接体験したりするブラックさをリポートしている。大きく二面あり、一つはブラック職場である点、もう一つはそんなブラック職場にあって局員たちが顧客をいかに食い物にしているかというブラック営業ぶり。事業は保険。客にとって必要のない保険を勧め、契約をさせて手数料を稼ぎ、新商品が出ると必要もないのに(あるいは逆に不利になるのに)乗り換えさせて、またも手数料を稼ぐ。それが出来ないと、上司がプレシャーをかけまくるというブラック職場ぶりを発揮。つまり、二つの面は表裏一体なのである。 第2章は、もう一つのブラック職場ぶりを見せる郵便事業。 配達はもともと時間内にこなすのが非常に厳しく、それだけでもブラック職場の要素がある。局によってその様相が違うようだ。ここでは、配達の仕事にやりがいと楽しさを感じていたある職員が、行きたくないと言っていた「さいたま新都心郵便局」に転勤となり、とうとう妻子を残して自死してしまうまでに追い詰められた事例を紹介する。 配達のほか、年賀状やかもめーるなどの販売ノルマを与える。ゆうパックなどもノルマがある。配達業務をしながら、また、窓口業務をしながらもノルマが与えられるため、勤務時間外に街行くひとに声をかけて売り歩くなどするしかない。できなければ自分で買い取る〝自爆営業〟をせざるを得ないが、金券ショップに売ることも禁止されてさらに追い詰められる。小規模郵便局全体が販売実績をこなすために、コンビニとの「バーター取引」という裏技も使われる。 第3章は、2007年まで「特定郵便局」と呼ばれていた「小規模郵便局」を取り巻く闇について。どんな町にもある小さな郵便局のこと。その局長の集まりである「局長会」が自民党の集票組織として利用されていることはよく知られているが、そこには集票できなければ局長の地位すら危なくなるという闇の実態があることが明かされる。「局長会」は任意団体であり、日本郵便内の組織ではないが、なんと実質的に日本郵便内での人事権を握っているという。これは第4章以降でさらに深くその闇の世界へと切り込み、第6章では郵便局長が実質的に世襲できる仕組みになっている点についても解明していく。 第4章は2019年に表面化した「福岡事案」に見る、呆れた実態。3章で取り上げた小規模郵便局の一部の有力局長が日本郵便幹部に取り入って権力をほしいままにしている実態を明かす。 ここでは、不正に関する内部通報者が誰だということが問題にされ、結局、通報者が局長の職を追われた事件を紹介している。一人の局長が不正を行っていたので数人が通報をした。しかし、その局長の父親も別の郵便局の局長であり、かつ局長会の最有力者の一人であったため、息子の不正を通報した者に対する〝復讐〟をしていく。局長会は日本郵便内の組織ではなく任意団体であるにもかかわらず、その会の有力者が同じ局長会の一人の郵便局長の首を飛ばしてしまえる力を持つ。それは、日本郵便本社の常務執行役員とつながっているために起きてしまうという事情があった。常務という経営者の一人がそんなことをしているということは、結局、日本郵便という会社全体が内部通報を実質的に封じていると言われても仕方ない。 第5章は、1921年に発覚したカレンダー問題。暮れになると小規模郵便局が顧客宅を訪問して配るカレンダーが、実は仕事でお世話になった人ではなく、投票をお願いした自民党議員への後援会に入ってくれた人や、過去に入ってくれていた人に対するお礼として使われていた。局長会が日本郵便側にカレンダーの制作費をせびり、結局は8億円というお金が出ていたことが判明。ところが、自民党立候補者を応援した人は、すなわち仕事上での顧客でもあるため、選挙の応援だとの証明ができずに曖昧に終わった事件である。本来であるなら、日本郵便は不当な寄付となり、日本郵便側が知らずに出費していたら、局長会側の詐欺となる案件。 結局は、全国で90人の統括局長が処分されたが、そうなったのは正直に答えた局長のみで、悪い連中は曖昧にされて誤魔化された。 第6章は、締めくくりとして、自民党からの立候補者に対する集票と局長会の切っても切り離せない関係、局長候補者に対する徹底的な洗脳ぶりなど、改革したフリをしてもすぐに元の慣習が戻る実態について明かしていく。 *********** (メモ) 第1章 保険のノルマがあったのは外回り営業担当だけだったが、民営化後は収益重視となり、窓口担当の局員にも貸されるようになった。 関東地方のある郵便局員、保険営業で高い実績を挙げた祝賀会。シャンパンタワーのグラス、背景に「2019年度○○郵便局赤道突破祝賀会」の横断幕。赤道突破とは上半期の目標達成を表す隠語。 2018年度、全国の渉外社員の営業成績順位表によると、全国トップは月額保険料に換算して約3100万円。当時の一人当たりの平均的な営業ノルマは300万円。月額1万円の保険料契約なら、月に約260本、1日当たり9本近くも取っていることに。 渉外社員は契約を取る度に、給料とは別に営業手当が支給される。成績上位者はその額が年間1千万円以上。「ダイヤモンド有績者」「ゴールド有績者」などと格付けされ、食事会や海外旅行などでもてなされる。 成績を上げるため「乗り換え営業」という禁じ手を多用。新商品が出ると現在の保険を解約させて乗り換えさせる。新商品はメリットもあるが、マイナス面もある。だが、十分に説明せずに口八丁で乗り換えさせる。ゆうちょの名簿で2年分を前払いできそうな客を見つけてセールス。理由は、2年以内に解約すると渉外社員が受け取った営業手当を返さないといけないため。 九州のある渉外社員によると、厳しい締め付けで退職者や休職者が相次ぎ、新卒が3年以内に7割辞め、通年募集している中途採用者も陰湿な空気に嫌気が差してすぐに辞める。 近畿支社の幹部と館内にある各郵便局の金融渉外部長たちが出席する会議。2018年7月。幹部による厳しい言葉。「6月と7月の挽回策」について。NHKの番組が放送されて約2ヶ月しかたっていない時期だった。ある渉外社員によると、優しい部長は目標未達の責任を自分でかぶり、次々に左遷されていった。その一方で、パワハラ系の部長たちは、下を追い詰めて数字を叩き出し、出世していった、とのこと。高い実績を挙げている部下が不正な営業をしていても上司は見て見ぬふり。 保険の不正販売問題が明るみになり、2019年12月27日に金融庁と総務省が保険の新規販売を禁じる3ヶ月の業務停止命令を出す。2020年1月、社長が増田寛也に交代。営業再開は21年4月。内部調査の結果、21年3月までに、3351人のグループ社員が処分。このうち現場の営業担当者は2269人で半数以上が停職や減給の重い処分、28人が解雇。一方、管理職の上司や本社責任者の処分者は1082人で、大半は訓告や注意などの軽い内容。パワハラや不正指示が認定されたのは52人だけだった。 第2章 Kさんの夫は、望まない「さいたま新都心郵便局」に転勤となり、そこで体調を崩し、転勤要請もはねつけられて、最終的に自死した。 転勤前の彼は岩槻市内で郵便バイクを走らせて配達の仕事をし、その仕事が気に入っていた。岩槻市内のことが隅々まで記憶されていて、Kさんはそれを確認するのが面白くて、住民の氏名や住所が載っているハローページを使ってクイズをした。適当に住民を選んで「○○さんの住所は?」と訪ねると、正確に「○丁目の○番地」と答えが返ってくる。「その人は○○さんの親戚だよ」といったことまで知っていた。 彼は46歳という年齢で大規模な局ノルマや時間管理、人間関係の希薄さなど、あまりにも前の職場との違いに疲れ切り、明るく健康だったのが4年間で3回も病気休暇を取る状況に。上から「ミスるな、事故るな、残業するな」と言われ、毎日頭のはげる思いだと言っていた。 「翌朝10時郵便」は、指定日の午前10時までに郵便物を届けるサービスで、顧客は追加料金を払っているため10時より遅れると、その分は返金しなければならない。出勤して短時間で確実に配り終える必要がある。配達中は気が焦り、踏切がなかなか開かない時にはバイクを置いて遮断機をくぐって走っていきたいという衝動に駆られた。同僚の中には、歩道橋の自転車用スロープをバイクで走る人、10時を過ぎたことを職場に知られないよう自分の財布から現金を出して返金したところ、顧客から「あんたが支払うものではなく、郵便局として対応すべきじゃないのか」と注意された人もいた。 残業せずに配り終えろ!という無理な指導で引き起こされる弊害の一つが、配達員による郵便物や荷物の「放棄・隠匿事案」。日本郵便が公表している放棄・隠匿事案は、2018年度以降だけで少なくとも36件。 コンビニとの「バーター取引」とは? 年賀はがきの販売を委託しているエリア内コンビニに対し、必要以上に大量の枚数を買い取ってもらう。コンビニ側は、売れ残ったはがきは切手など等価と交換できるため腹は痛まない。局側は、引き取ってもらった枚数を販売実績にカウントできるが、逆にコンビニの店長から「こっちも協力してほしい」と言われ、販売に力を入れるクリスマスケーキや恵方巻きなどを買わされる。「毎日ケーキばかり食べてうんざりする」とある局長。 第3章 全国約2万4000の郵便局は3種類。 ①郵便物の配達も含め多様な業務を行う地域拠点の大規模局・・・約1200局 ②窓口業務を担う町中の小規模局(旧特定局)・・・約1万9000局 ③個人事業などに切手販売など窓口業務を委託している簡易郵便局・・・約4000局 局長会:上記の②の局長たちの組織、ほぼ全員が所属、法的な位置づけのない「任意団体」 地区局長会:約100局を束ねる上部組織(「部会」の上部組織) 地区局長会の会長は、日本郵便社内では「地区統括局長」という要職に就いていて、配下の局長達の人事評価をする権限を持っている。 地方局長会:地区局長会のさらに上部組織、例)関東地方局長会 以前、ある局長が僻地の局に異動になったことがあり、「選挙をまじめにやらなかったから、会長に飛ばされたのではないか」とささやかれていた。小規模局の局長には原則として転勤がないだけに、この人事異動の衝撃はことさら大きかった。 <小規模郵便局長の歴史> ・明治4(1871)年、郵便制度スタート。財源のなかった政府が全国界地に配達網の拠点を整備するため、民間から建物を無償で提供してもらうことを考えた。それに応えて自宅などを差し出した地域の名士や地主たちが小規模局長のルーツ。小規模郵便局は、民営化される2007年まで「特定郵便局」と呼ばれた ・戦後、特定郵便局長は国家公務員の身分になったが、地位は特別で、所有する局舎の賃料を国から受け取れ、就任して退職するまで原則として転勤なく局長に。一般局員とは別枠の登用試験があり、子供や親族を後任に選ぶ「世襲」も容認。 ・2001年に小泉純一郎が郵政民営化を掲げて首相就任。民営化で競争原理が導入されれば郵便局が統廃合されかねず、反旗を翻す。 ・民営化を機に局長会は組織を挙げて政治活動に注力。政治活動を自由に行えるようになったため、局長会の会則に「政治的、社会的主張を行い行動する」を追加。民営化反対で離党した議員が結成した「国民新党」を支援、連立の民主党による政権交代を後押しした。 民営化後の組織運営などを記した内部教育用の教本「礎」には、郵便局長が地域に密着するために重要だとする三つの仕組みが書かれる。「不転勤」「選考任用」「自営局舎」。 「選考任用」とは、一般局員とは別枠で局長が行われる制度。局長会が自分たちの意に沿う人物を局長に選べるよう、志望者に対して「事前選考」を行う。地区局長会の会長らによる「面接」、その合格者のみ受ける研修、そして日本郵便の採用試験という流れ。それ以外の志望者も試験は受けられるが、合格しない。 「自営局舎」は、局長が局舎を所有すること。日本郵便との間で賃貸借契約を結び、賃借料を受け取る。株式上場後は「他に有料物件がない」などやむを得ない場合に限りそれが認められるルールを導入したが、実質的には続いている。 *統廃合されないように、それを支える自民党議員の集票をする。 *地方局長会-地区局長会-部会 という上下組織 第4章 小規模局は、局長たちによる局長会と同様、局としても局長会を作っている。組織されるエリアは同じで、それぞれを区別するために、会社側を「表の部会」、局長会側を「裏の部会」と呼ぶこともある。裏の部会では、選挙での後援会員集めや、地域のボランティア活動などを協力して行っている。 「表の部会」の上部には、100局前後を束ねる「地区連絡会」という上部組織。 *地区連絡会-部会 福岡事案が起きたのは、福岡県直方(のおがた)市にある直方地区連絡会。 直方地区連絡会の1人の局長について、局内に保管されている現金の額を確認する「現金検査」を怠ったり、部下や同僚に暴言や暴力を加えたりしているという相談がよされていた。2018年10月、その連絡会所属の局長6人が日本郵便本社の内部通報窓口に通報した。ところが、その父親Nが、地区連絡会トップの地区統括局長だったため、通常の手続きである地区連絡会への報告をやめて、直接通報とした。 激怒したNが3ヶ月後の2019年1月に6人のうちの一人であるX局長に激怒の電話をし、復讐される。結局、X局長は職を辞するしかなくなった。 最終的にNについては、一度出されていた戒告を取り消し、停職1ヶ月という重い処分にした上、郵便局長の職も懐妊した。Nは依願退職した。また、福岡地裁は、X局長に対して内部通報したことを認めるよう脅したと認定し、Nに懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を下した。 コンプライアンスの常務執行役員が、内部通報者に関する情報を漏らしていたことが明らかになり、全国のグループ社員に「やっぱり内部通報窓口は信用できない」と動揺が広がった。 第5章 局長会は毎年、局長らを対象に写真コンテストを実施し、カレンダー掲載の写真はその入選作品。募集要項には「応募作品とその著作権は、全て全国郵便局長協会連合会に帰属する」「全国郵便局長協会連合会は、カレンダー等の写真として有償で貸し出す場合がある」と記載されている。 一方、別の内部資料には「写真使用の許諾収入関係」という項目の中に、「カレンダーを作成する○○(印刷会社名)と写真の使用料について調整中」と記されている。 日本郵便が支出したカレンダー購入費の一部は、印刷会社を介し、著作権使用料の名目で局長会側に流れていた可能性が高い。日本郵便に億単位の経費を要望し、政治目的に不正利用しただけでなく、経費の一部を元気のまま手にしていたことになる。 不正なカレンダーの配布で使った経費は、2018年~20年で8億円。 カレンダー問題に端を発して浮上した顧客情報の流用問題。日本郵便は約1万9000人の局長に対する聞き取り調査を行った。Web上で質問状を配布。正直に答えた局長が『はい』としていることについて、コンプラ担当社員から連絡が入り、『いいえ』に変更するように説得された。 第6章 局長になるための研修では、局長会による徹底した洗脳が行われる。 「選挙は、郵便、貯金、保険に続く郵政の第四の事業。局長にとっては一番大事な活動だ」 「『三本柱』は局長会が守ってきた重要な仕組み。その中でも、こうやって局長会が一緒に働く仲間を選ぶ『選考任用』は特に守り続けないといけない」 関東地方のある地区が使っている後継者育成に関する資料。 後継車を選ぶ際の基準として「第1順位・局長の子弟・親族」「第2順位・局の近くに住める人物」「第3順位・局長会に理解のある社員」と記載。世襲が最優先。
0投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ農協の闇を追った「対馬の海に沈む」という本が面白かっので、その郵便局バージョンのような本書。 「対馬の・・」の方は農協の保険の違法契約の話で、謎解きのような面白さがあったのですが、こちらの方は保険業務だけでなく、配達業務、局長人事、選挙運動など幅広く、根深く、より大変な話だった。 読んでいて辛い本でした。綿密な取材に基づく労作なのに解決の糸口が見えず暗澹たる気持ちになった。 この本は西日本新聞の記事を元に書かれているのですが、書かれる前にNHKのクローズアップ現代で郵便局の問題が取り上げられたのに一向に改善されないところから話が始まります。 1.日本郵便という巨大な組織が闇を抱えているのに、いくら不正が明るみに出ても自浄作用は見られない。巨大ゆえに制度改革ができない。 2.不正に対してはトカゲの尻尾切りの様な対応。内部通報制度を利用して通報した側が処分される。 3.郵政民営化の煽りを受けて起こった問題なのに、そのことは不問。 4.郵便だけの問題ではなく日本の病巣を見せつけられるような思いがして辛い。 5.郵便局の数ある問題に対処するために自民党の下部組織となっていて、それがある意味郵便局のためになっていない。 などが印象に残った。
2投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ西日本新聞の記者がえぐる日本郵政グループの闇。 厳しいノルマ消化のため犯罪行為や自己購入(「自爆営業」)に手を染める末端の局員(や外注スタッフ)たち。 人格否定レベルで部下を追い詰め、時には死に追いやる上司と見て見ぬふりをする本社役員。 まるで昭和の悪しき慣行をそのまま(むしろ拡大して)踏襲しているようで、暗澹たる思いに駆られる。 明治初年の逓信制度発足以来の特定郵便局の局長は家業となっており、当初は報国精神が勝っていたのだろうが、百余年後の現在に至ってはむしろ既得権益化し、一任意団体である局長会の意向を独立企業(とはいえ半官半民)の郵政Gに押し付けるなど、弊害は大きい。 局長の世襲率が高いのも歴史的には理解できるが、表面的には世襲を否定する本社経営陣と、世襲を前提とする局長会との暗黙の合意というか馴れ合いが続く限り、一般的な企業としての再生は無理だろう。 グループ各社のトップは民間、官僚からの天下りで現場を知らず、政界との絡みもあり適切な経営ができていないばかりか、雇われ社長特有の事なかれ主義から来る隠蔽体質により状況を悪化させている。 郵政民営化はJRに倣って「親方日の丸」体質を解消しようとしたのだと思うが、局長会の強い政治力も相まって、民間と役所の悪いとこ取りになってしまっている感があり、このままでは(組織内議員や局長会幹部以外?)誰も幸せになれそうにない。 擁護派は公益を説くが、純粋民間企業である他の運送会社の方がよほどサービスも公益に叶っていることをどう考えるのか。 西日本新聞は地方紙ながら、独自路線で好記事をよくものにしていて、注目に値する。
1投稿日: 2025.09.03
powered by ブクログ郵政と選挙、こんな風に組織票をまとめていたのかと思うと同時に、恐ろしく昭和な会社のカルチャーに言葉を失う。 一般企業ではありえないことが令和のこの時代でもなお繰り広げられているのかと思うと恐ろしい以外の言葉が出てこない。 大嫌いになりました、郵便局。 一括りにされるの迷惑だろうけど、みんな逃げて。
1投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ日本郵政グループ全体のブラック的な業務(もしくは業務外業務)について描いている。ちなみに、本書内でも説明はあるが、親会社として日本郵政があり、その下にゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、さして郵便局を運営する日本郵便がある。「ブラック郵便局」というタイトルはまちがいではないが、内容は郵便業務を含む日本郵政全体の問題として描かれている。 郵政民営化の問題点はこれまでにも散々指摘されている。ただ、ひとつ言えるのは民営化そのものが問題なわけではない。実際、民間企業のすべてがブラックなわけではないし、官から民へと変わった組織には成功例も多い。では、なぜ日本郵政はこのような失敗に至ったのか? しかし、本書はその過程には答えない。書かれているのは結果だけである。もはや過程を追うような段階は終わっている。 本書の意義は大きいと思う。これにより、救われるひともいるかもしれない。 ただ、事案の内容自体は営業の自爆営業や過剰なノルマや叱責、コンプライアンス違反や問題含みの選挙活動への協力など、いわゆるブラック企業の典型例といえるものの羅列である。日本郵政を俎上に載せた以外に、この手の本の内容ととしては新鮮味のある事例が描いてあるわけではない。
1投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ組織の闇が恐ろしい。特殊詐欺の組織となんら変わりのないような…良識ある人から潰されていく。 少し前にも郵便局アルコールチェック省略していたとかなかったっけ?歪みが出ているのか、なんかボロボロだなぁ…
9投稿日: 2025.07.29
powered by ブクログ郵便局に関わる人、パワハラされている人も、している人も、みんな可哀想な話。何とかして、抜け出せることを祈ってます。
0投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログブラック郵便局 西日本新聞記者 宮崎拓朗 「かんぽ生命」が高齢女性を狙い、保険を押し売りした「事件」の詳細から、この本は始まる。 信頼されている郵便局の人が来たとなれば家にあげる。 今は言っている保険を変更することを提案される。 断ってもしつこく粘る。あるいは認知症が入っていれば、任せる。 結果不要な生命保険に加入される。 後で気づいた家族がクレームを言う。 本人がサインしていれば有効と言い張る、、、 信頼を裏切る詐欺行為。 局員の良心をマヒさせるノルマ。 郵便配達員にもノルマは襲い掛かる。 無理な配達ノルマ。残業はするな、時間通り配達しろ。 さらに販売ノルマ。かもめーる、年賀状、通販、、、 上司、幹部はノルマをこなせない部下を厳しく叱責する。さらし者にする。 自殺者も出る。 ・・・ここまで読んで、パワハラの恐ろしさを再認識した、が、 それがメインの本ではない。 日本郵政の歪んだ構造を暴くものだった。 まず、このノルマはじり貧の日本郵便の赤字をかんぽ生命、ゆうちょ銀行で埋めるためのもの。 日本郵便、、、ユニバーサルサービスは求められているが、小規模郵便局を統合するなど合理化をすれば、 赤字幅を縮めることはできるはず。 それはしようとしない。 なぜか。 そこに、局長会という、日本郵政とは直接関係のない、任意団体がある。 関係ない、といっても、そこに所属するのは郵便局長。 その3割は世襲。 明治時代、土地の名士が郵便の発展のために一肌脱いだ自分の土地建物を提供したことに端を発する。 100年前は日本の発展のために貢献したのだ。 それが既得権益になる。 なんとしても小規模郵便局を合理化させてはならない。 そのためには政治力がいる。 局長会が押す自民党候補者を、参議院選挙比例区でトップ当選させねばならない。 局長は仕事もそこそこに、支援者集め、講演者集めに奔走する。 あげく、日本郵便が費用を出したカレンダーを、後援者に配布する。 違法企業献金そのものだ。 この異常な組織活動を内部告発した勇気ある局長たちは、通報者保護されず、さらされ、叱責される。 精神疾患になりながら、闘う。 新聞社に情報提供し、外からの変革を目指す。 それがこの本だ。 しかし、処分は軽く、増田社長も煮え切らない。 ノルマも復活。局長会は内部通報者を許さない規程を作る。 つい先日は配達時のチェックを怠っている事例が多数発覚した。 日本郵便は変わらない。 明治時代の負の遺産が今の日本をダメにしていることを思い知る内容だ。 当時の志は正しかったのだろうが、それが既得権益になっては、害しかない。癌だ。 それがシステムの中に組み込まれ、切り離せない。この本は宿痾、という言葉を使っている。 今の官僚制度は敗戦でも残り、明治時代そのまま。 世襲議員もその官僚に従う。明治の価値観をそのまま受け継ぐ。 選択的夫婦別姓を認めないのも、明治以来の戸籍制度を守るだけ。 明治天皇以来の天皇体制を守るだけ。 時代の変化を無視したものだ。 参院選、前回は2位だったとか。今回はどうなのだろう。 盛り返すようなら局長会が変わっていない、ということだ。 衰退する日本の中で、 既得権益者だけが甘い汁を吸う。 若者が疲弊し、子供も生まれない。 そんな国でいいのか? 堕ちるところまで堕ちる加速主義しかないのか? 無理なのかなあ、、、 はじめに 第一章 高齢者を喰い物に ある郵便局員の1日/「自主勉強会」への呼び出し/危機感からの情報提供/根性論だけの指示/NHK報道後も変わらぬ郵政グループ/3年間で1万件以上の苦情/空虚な周知と呼びかけ/信頼を逆手に取った不正/記事への反応は無風/全国で行われる詐欺まがいの営業/月20万円以上の保険料/数字至上主義の金融渉外部/「乗り換え契約」という禁じ手/不適切な勧誘の数々/「まるで振り込め詐欺のアジト」/つるし上げによる休職者が続出/パワハラの連鎖/日本郵政の会見/乗り換え潜脱/当事者意識のない経営陣/知らぬ存ぜぬの郵政グループ/郵政グループからNHKへの圧力/「お客さま控え」に遺されたメッセージ/郵政グループのドン/最後に垣間見えた本音/不正に甘い実態/現場に残る不満 第二章 “自爆”を強いられる局員たち 局内での死/「一番行きたくない局」への異動/配達に加えて販売ノルマまで/3度の病気休暇取得/夫を追い詰めた日本郵便を提訴/ようやく下りた労災認定/「もう二度と、社員を苦しめないでほしい」/人件費削減のしわ寄せ/郵便物隠匿の裏にあるもの/日本郵便による下請けいじめ/毎年100万円近くの自腹購入/ようやく実現したノルマ廃止/死者のみまもりサービスという皮肉/理想からはなれた民営化の実態 第三章 局長会という闇 目標は一人当たり「80世帯100人」/全国郵便局長会による選挙活動/ノルマと人事権で圧カ/ゴールデンウィーク返上で「事前運動」/選挙違反の行為でさえ容認/綿密に組まれた選挙活動スケジュール/得票数は、局長にとっての通信簿/特定郵便局のルーツ/民営化という衝撃/政党への働きかけ/漂流し続ける郵政グループ/巨額詐欺事件の発覚/詐取した金で別荘購入/世襲運営の闇/「不転勤」「選考任用」「自営局舎」の三本柱/局長候補の“事前選考”/すべては集票のため/トップの認識/次々に発覚する不祥事 第四章 内部通報者は脅された 郵便局長たちによるパワハラ裁判/「お前、俺に挑戦状たたきつけちょろうが」/地区全体を巻き込んだ報復/局長会での追及/“公開処刑”された二人/追い詰められる直方部会/民事・刑事両面でN氏を訴え/コンプライアンス部門の言い分/法廷で語られたこと/厳しく糾弾されたN氏の罪/内部通報はどこから漏れたのか/形骸化する通報窓口/組織内に巣食う宿痾/ブラックボックス化する局長会/妻まで駆り出す仕組み 第五章 選挙に溶けた8億円 “年末のご挨拶”の目的/集票活動に使われたカレンダー/専門家の意見/局長会内からも批判の声/カレンダー調達のキーマンを直撃/局長会の見解/カレンダー関連のカネが一部還流?/顧客情報の流用という疑惑も/問題の核心から逃げ続ける日本郵便/カレンダー購入3年で8億円分/持ちつ持たれつが生み出したゆがみ/局長に回答を翻させるコンプラ担当 第六章 沈黙だけが残った 集会で語られたこと/すぐに復活した選挙活動/局長会の人事権「虎の巻」の内容/局長昇進までの過程/パワハラとしか思えない研修/選挙活動への参加は局長になるための必須条件/局長採用プロセスは不可侵の領域/社長ですら口を閉ざした/「皆様の絶大なるご支援を切望いたします」/自民党と局長会の深すぎる関係/沈黙の先には おわりに
5投稿日: 2025.06.19
powered by ブクログJAの次は郵便局…しかも“ブラック”です。 郵便局ってどこにでもあって、だから安心できるしそれなりに信頼もあったけれど、なにこれ?って感じでしたよ。かんぽ生命の保険勧誘とか、産直品のノルマがあることは薄々感じていたけれど…これほどまでにひどいことだったんですね…。年賀状とかかもめーるとか…郵便料金もあがって、私もだけれどますますもういいんじゃないかって思うようになった方も多いんじゃないでしょうか?今年はどうなんでしょうね?局員の皆さんのノルマがきつくなってしまっているんじゃないかと心配です。それに、パワハラ体質と世襲制…選挙の票あつめとか??追い詰められて、心身のバランスを崩したり、自ら命を絶ってしまった方もおられるようです。 郵便局の局員さんだって、今のままじゃいけないと思っているから勇気をもって声をあげてくれたんでしょう。そこには、郵便局そのものを良くしたいという心も働いているのだと思いました。抜本的な改革を敢行して、地域に根ざした郵便局ならではのサービスを提供してほしいものです。
90投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログもう10年以上も前だけど新卒で郵便局(当時は郵便局株式会社)に勤めてた身としては、まぁそういう組織だよなあ、といった感じ。保険も貯金もノルマがあって、いかに目標達成するかに気を取られて全然仕事のやりがいみたいなのは感じなかった。ただ私の勤めてた局は業務が多忙だったのと、局長が社員を守ってくれるタイプの人だったので自爆営業やパワハラみたいなものはなかった。(お客が多いと割と目標達成しやすい)ただ業務後に部会で集まる勉強会はあったし、年賀はがきは両親の友達まで巻き込んで買ってもらってたし、なんなら当時付き合っていた彼の両親にまで購入をお願いしてた。年賀はがきの出張販売所は見せしめというよりは普通に業務の一環としてみんなで楽しくやってたけれど笑 局によって全然風土が違うから一概には言えないけど、今思えば局長はよく不在だったし、仕事そっちのけで選挙活動とかしてたのかな。相変わらず全体的な組織として終わってるな、と改めて思った。
2投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログ実に清々しい。 実に、清々しいほどの、クズっぷり。 書いてあることが正しい前提だが、多分、正しい。全く違和感もない。 保険の押し込みとかは多分銀行あたりでも昭和の最後から平成の頭でも同じようなことをやってたはずで、何を今やってんだと思ったが、局長会の話になってから、こいつら完全に頭がおかしい。 反省をしない。 アレだよね、民間金融機関がそれでもあったことを認めてごめんなさいして来たことがあったとして、こいつら、事実を認めず事実があっても意味を認めず、なし崩しだよね。 既得権守るために。 小泉純一郎が郵政解体をやったが、結局、解体して意義とか価値とかギリギリあった上澄を蒸発させて、クソなところだけが澱のように残ってしまった。 民間と官僚の悪いところだけが残った、究極の特級呪物になった。 昔の国鉄ってこんなだったの? あとNHK。 一旦全部潰してから考え直したほうが良いんじゃないの。
0投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログ色々な報道で、ある程度は知っているつもりではあった郵便局の仕事 でも、実際には報道されない部分が多々あり郵便局職員でさえ大変な思いをして働いている事に驚いた かんぽのCMで流れているような 膝をつき合わせて笑顔で話を聞く…という姿はもう無いのだろうか?
0投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログ西日本新聞がなかなか骨のある記事や社説を出すことは知っていたが、この本はあっぱれ! だ。 郵便局は悪の巣窟だね。働く人の大変さは聞いていたがこれほど酷いとは。 なぜ局の数が減らないのか、過疎地を含め全国津々浦々の人々のために頑張って守ってくれているのかと思っていた。 郵便局長の世襲の問題とかこれまでもあった既得権益を守りたいという心理の上に、いうことを聞かない者への恫喝も加わって、もう滅茶苦茶な会社を信用する気持ちは一滴もない。 自民党が利用する(利用される)組織は統一教会をはじめとして法を法とも思わないところだね。大企業も似たようなものか。
5投稿日: 2025.06.02
powered by ブクログかんぽ生命保険における不正販売問題は記憶に新しいが、ままあるノルマ強要事案などの問題は「対馬の海に沈む」の農協においても近しいものがある。 改めて郵政における諸問題を本著を参考に見つめ直すと、ビジネス構造の変遷と組織としての歪さにあると思われる。「局長会」というキーワードは、当時の報道でもそこまで騒がれた記憶がないが、旧態然とした組織の宿痾というべきもので、それ自体が問題を抱えながら自己生存を図るべく諸悪を撒き散らすさまはもはやグロテスクだった。
5投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ郵便局に就職しなくて良かった。 配達員が局内で自殺したニュースを覚えている。 こんな酷いことがあったとは。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログゆうちょ銀行が顧客1000万人の個人情報の不正流用を起こしていました。 これは民営化から、今の令和7年まで違法状態が続いている様子です。この未曾有の個人情報の悪用に対して、総務省と金融庁は再発防止策を報告しろ、と命じるだけのおざなりな対応をとりました。 明らかに全てがおかしいのです、でも、この「ブラック郵便局」を読めば、営業本位の個人情報の悪用も、総務省と金融庁の形だけの対応も、納得できる郵便局の事情が分かります。 すべては局長会のキーワードで、郵便局のおかしな出来事は説明できるようです。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ強烈なパワハラで人格を否定しまくってから 教えを新たに刷り込んでいくやり方とかって まるで○○○○みたいで気分が悪かった
1投稿日: 2025.03.06
