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我らが緑の大地
我らが緑の大地
荻原浩/KADOKAWA
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総合評価

51件)
3.5
5
17
21
4
0
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    スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて救急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……?人間が植物に駆逐されるとは思わないけど、近年の熊による被害なんかを見ていると自然の脅威を感じます。

    7
    投稿日: 2025.10.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    植物を見る目が変わる…!クーデターや反乱じゃないよね、人間は地球の支配者じゃない。身勝手しすぎてるかも… そしてピンチの時は、考えろ、考えろ 自分!

    0
    投稿日: 2025.10.14
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    荻原浩のこの手のSFもなかなか面白い!ノンストップのパニックサスペンスで先が気になりハラハラしながら読み進める事が出来ました。 メガソーラー計画の為の大規模な森林伐採や止まることの無い地球温暖化を考えると、フィクションでは終わらないかも?!と空恐ろしくなるお話しでした。流石に植物との会話や、植物が動物や人間を操ると言うのは有り得ないと思いますが、、、 植物との共存の大切さを啓蒙するには良い小説だと思います。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    フィクションとのことだけれど、ノンフィクションかと思うほど、怖い話。「生存者0」にちかいものがある。参考文献もみてみたくなる。 一樹くんかわいー。 る の使い方が最高です。

    2
    投稿日: 2025.09.09
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    子供の事を言っていて、 2027年生まれは22世紀を見る、というくだりに ほうほう、だいぶ未来の設定なのね… ん?いや?となった。 そっちに衝撃笑 あり得るのかな〜。 でも、うちの鉢植えセロームちゃんとか とっても穏やかに見えるけどな。

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    テーマは植物たちの反乱?殺人事件ありのAIと植物が結託あり。動物たちは、植物に食料を調節された結果、利用されている。大変な事件が発生しているのに、なぜかコミカルな部分もあり、アリアリすぎて深刻に悩むべきか?笑うべきか?困った物語でした。

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    この著者には珍しいホラー。前半はじわじわとした怖さがあって良かったけど後半失速した。どうせならもっとホラーに振っても良かったと思う

    1
    投稿日: 2025.08.07
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    同じ著書さんの「楽園の真下」同様に植物、虫、動物関係の豆知識が増えた。 野乃のキャラクターが若干鬱陶しくコミカルなのでパニックものとしては怖さがなかったなー。

    6
    投稿日: 2025.07.14
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    少し冗長に思えた。最初の4分の1を読み進めるのに恐ろしく時間がかかった。 「楽園の楽園」を思い出した。

    0
    投稿日: 2025.07.13
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    植物は会話をしているのではないか。そんな疑問と興味からスタートアップしたグリーン·プラネット。村岡野乃はそこで働く一歳児の母である。実際に、害虫から身を守るために植物自身が変性して害虫の天敵を呼び寄せたりすることはわかっていて、さらにもっと複雑な会話が成り立っているのではないかという研究が進められている。ところが最近グリーン·プラネットの周囲で不穏な現象が次々に起こり、植物が意味のある言葉を発し始めた。 実際にないとは言えない現象に背筋が寒くなる。後半はまさに森の生き物たちとの戦いの様相で、ホラーのようだが、現象の真の理由を思うと切なくもなる。人間は奢らずに他者との共生を考えなければならないのだろうと強く思う

    0
    投稿日: 2025.07.09
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    植物が高度な知性を持っていてそれに操られて…といったパニックサスペンス系でチョットやり過ぎ感はあれど昨今の米不足とか考えると妙なリアリティも 同氏の「笑う森」や「楽園の真下」、伊坂幸太郎の「楽園の楽園」っぽい雰囲気

    0
    投稿日: 2025.07.04
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    植物への意識を改めさせられる一冊。弱い動けない生き物なんかじゃない、戦略的で恐ろしい生き物。自分が動けない代わりに他の動物を呼び寄せ、奴隷にし、実をわざと減らして自分たちを食べる動物を滅ぼす。いや怖すぎる。小麦の話ー小麦が人間を選んだーという話もなかなかゾッとさせられた。

    1
    投稿日: 2025.06.25
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    相変わらず読みやすい作家さんのひとり。今回は、一段とSF要素が強く、ドキドキしながら読破。最近SF感の強い作品が多くなってきた感じするのは私だけかな?

    9
    投稿日: 2025.06.25
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    ある日、植物が人類に牙をむく話。たしかに人類はこの地球にとって害虫でしかない。今日もまたトランプが戦争を始めたし。戦争は最大の自然破壊。 植物はあらゆることをコントロールできる。もしかしたらこの異常気象も、人類を駆逐するために仕掛けられてるかもね。

    1
    投稿日: 2025.06.22
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    植物同士が情報伝達をしていることや、自分を食べる虫の天敵を呼び寄せていることは以前TVで見たことがあったので知っていたが、アカシアが樹液を与えることで動物を操っているとは…!さすがに人間まで操るのはどうだかって感じだけど、いやいやあり得るかもと思わせるあたり、荻原氏は上手いなと思う。次々と降りかかるアクシデントにも、主人公は最後まで無事に切り抜けるだろうという安心感が何故かあって、ハラハラドキドキしつつも楽しめた。一樹くんと同じ年ごろの孫がいるので、余計ドキドキしたけど(笑)

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    ある種の植物は害虫などからの危機にさらされると天敵となる生物を呼び寄せたり自身に毒を生成したり。また自身の繁殖のために自然発火で山火事を起こしたりという生態で知られている。これはある種の知性なのではないか?そこでAIを使って植物の声を聴くことを試みるが・・・ 植物による反乱を描いたパニックサスペンスなお話。なかなかに興味深かったけども、アカシアで人間を操るまでいっちゃうとなんか行き過ぎというか万能すぎて逆にリアリティ薄く感じてしまって萎えちゃったかも。考えてみたら途中の緊迫感ある部分も、植物が原因であるにせよ、手を下してるのは動物であり人間だしなあ。半端にAIが絡んできたのも物語をしては余計な要素にも思えたし。そしてラストもなんだかふんわりと煮え切らない感じ。 植物の雑学的なところは興味深かったし、物言わぬ植物がだんだんと襲い掛かる部分はホラーっぽくてよかったですけどね。

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    2025年にこの本を読んだ私達には少し未来の物語だが、10年後に読んだらどんな感想を持つのだろうか。予言書になっていたりして。  人間にもいろんな人がいて、植物もいろいろ。  人間が傲慢であれば、植物も動物も怒る。  米の不作は反乱なのか。

    2
    投稿日: 2025.06.11
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    世の中、さまざまな研究がされていると思いますが、もしもこの小説のような事が実際に起こったらと思うとゾッとする半面、植物の気持ちが理解出来たら面白い、と思ってしまった部分もありました。SFの要素が入っておりテーマが壮大でした。

    1
    投稿日: 2025.06.09
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    自然賛歌系の本だと(他の方のレビューを読んでいたにも関わらず)思い込んでいましたが、近未来SFホラーでした。前半は提示された世界にちょっと入れずに寝落ちを何度もしてしまいましたが、ホラーというか、アクション全開になる後半は一気読み。あとは、ホラーアクションありなのに、主人公が1歳半の母。しかもこの母がなかなかのんびりというか、ふつうに子育てして子供の成長に悩んでという女性で、アクションで突然、育った時の環境で得た能力を発揮し、格好良くなって、そのギャップがおもしろく、格好良かったです。しかも[くるー」っていう恐怖の時も、「あ?あー」「る?る る」とか言いながら常にいる。なんだろう、ホラーなのに和む。 植物の知見がたくさん出てきて、物の見方が反転するような面白さもありました。 AIも結構恐怖ツールでした。むむ、悪用する人がAIをそっちに持っていくようにしたらこれは割とすぐにくる恐怖? 殺害ありホラー系なので中学校以上。

    7
    投稿日: 2025.06.02
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    今までのように心安らかに森を歩けなくなるような気にさせられ、残り僅かで撤退。萩原さんは好きな作家さんだったのにどんどん遠のいていく・・・。

    13
    投稿日: 2025.05.30
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    植物が意思を持ち人間を排除しようとしている。AIが植物の言葉を翻訳して伝えてくると余計に怖く感じる。夜散歩のときに聞こえてくる木々のざわめきは植物の会話なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.05.27
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    M・ナイト・シャマラン監督の『ハプニング』を思い出した。 この映画をもっとより詳しく、わかりやすくした感じ。 映画はグロさやその演出で怖かったけれど、この作品は植物の脅威がしっかりと描かれていたので心の底からゾワゾワとした恐怖を感じた。 それに加えてA I(人工知能)の怖さも描いてくるとは… 作者の荻原さんは、今を生きる人間たちに何か警鐘を鳴らしたいのだろうか、、? 主人公の行動に少しモヤっとする所があるけれど、読みやすいのでぜひたくさんの人に読んでこの恐怖を味わって欲しい。 きっと、この作品を読んだ後から今までのどかに感じていた木々の揺れる音や葉っぱのざわめきが恐ろしく感じてくると思います…

    6
    投稿日: 2025.05.26
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    いやぁ、一気読みになるとは想像しなかった・・滑走感とあっという間の漫画チックラストは笑えた。 漫画はあんまり好きじゃないだけに、動画的展開は頁ターナーにさせる。 これから、その存在が将来を崩壊へ或いは夢の世界へ誘うAいの存在もワクワクハラハラになる。 とはいえ、荻原さんが言う事・・案外一理あって・・ @森林を次々と消滅させ、余分なCO2をまき散らし、地球の温度を勝手に上げている人間は排除すべき害虫だろう・・ @動物去勢やペット化、鎖でつなぐ・・ 動物職は嫌いなのに魚は食べる ヴィ―ガン食と言いつつも植物の命なんて一顧だにしない 地球の支配者気取りで、傲慢甚だしい。。 むむっつ!! 盛り上がりの大惨事の跡、毒性のある大豆はどう扱うんだろねぇ・・ 野乃曰く「たくさんの命を見てきたからこそ、動植物それぞれにセンチな感情を持たない」っていうのは分かるな・・平安時代の大伴家持とは違う、今の時間だからこそ

    7
    投稿日: 2025.05.24
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    寝不足注意!中盤からは特に、もう寝なきゃ!って思っていてもやめられませんでした。 読後、植物を見る目が変わった。野菜の味、剪定した時の匂い。何か訴えているのかも?と思わずにはいられない。

    0
    投稿日: 2025.05.19
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    先が気になって一気読み。自分たちを優先するというより、どうやって一部を担うかを考えないと将来しっぺ返しをくらいそう。立ち向かっていく母は強いな。

    0
    投稿日: 2025.05.12
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    植物が虫に食べられると毒を産生したり、天敵を呼び寄せたりするといった話を、以前NHKの番組でやっていて、とても興味深く見たことがある。 今作の舞台はそうした植物の能力を研究する森の中の施設。日々の研究の中で起きるちょっと不穏な出来事。それが一挙に暴走を始め、そこからは怒涛のパニックホラーが展開する。 植物も生物として利己的。「植物」という括りで共謀するなら、こんなこともあるのかも‥とは思わないが、植物を知性を持った生命体として考えるべき時なのかも知れない。 巻末の参考文献がとても面白そう。

    1
    投稿日: 2025.05.12
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    人類存亡の危機。人間の脳や身体を操る植物、植物にマインドコントロールされる人間。そこにAIまで参戦。怖い怖い話だけど、どこまでが科学的事実なのか?伊坂さんの「楽園の楽園」でも書いたが「 Nスペ「超進化論」ともシンクロ。神をも畏れぬ遺伝子操作や温暖化、文明批判小説であり、地球の支配者気取りで身勝手で傲慢な人類への警告小説。「自分以外の他者への想像力を働かせ、自分たちだけでは生きられないことを知り、闘うより共存するほうが利が大きいと悟ることだ」味方の植物もいてちょっと救われた。たくさんの人に読んでほしい。特にワガママし放題の超大国の指導者の皆さんに。

    0
    投稿日: 2025.05.09
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    荻原浩さんには『楽園の真下』という巨大カマキリが登場する昆虫版ジェラシックパークとも言うべき作品が有りますが、これは「植物版ジェラシックパーク」ですね。 植物たちも独自の知性を持ち、危険を感じれば化学物質を放出し、地中に広がる菌糸を使って森全体で情報を共有し、必要と有れば自ら倒木となって次世代を育てると言ったことが最近の研究により明らかになってきた。 それを利用し、食用植物の改良や、AIを用いた植物との会話を研究する施設で次々に異変が発生する。自然発火による山火事、猿やシカ、猪などの動物の異常行動、さらには植物に憑依される人間まで現れて・・・・。 主人公の1歳の子供を持つ研究助手の野乃を次々に襲う危険。山暮らしの祖父に育てられた知識を用い、母親としてそれらの危険に立ち向かう野乃。後半はもう本当にジェラシックパークの乗りです。ただ、いささか「次から次に」が長すぎる。 『楽園の真下』の感想に私は「もともと達者な人ですから面白い。(中略)でもね。。なんで萩原さんがこの作品を書く気になったのか、それが最大のミステリーという気がします。」と書いていました。今回も同じような感想です。面白かったけど、この世界が荻原さんのホームグラウンドでは無いと思います。

    3
    投稿日: 2025.05.03
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    「植物は知性を持った生き物」である。タイトルの『我らが緑の大地』の「我ら」って誰なんだろうと読み進めると、今の世の中で起こっていることが、植物が主人公で実際に起きていないとも限らないなと思わせられる良い小説

    1
    投稿日: 2025.04.29
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    グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、1歳半過ぎの息子を抱えるワーママであり、植物の「会話」について研究をしている。 ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて救急搬送される。 そのあとから原因不明の山火事が起こったり、飢えて凶暴化した猿の集団に襲撃されたり…とあらゆる奇怪な出来事が続く。 グリーンプラネットの研究センターとその山全体の持ち主である由井老人の行動に変化を感じていた矢先に殺人が起こり…。 植物は知性を持った生き物であることを証明する研究をしていたのにいつのまにか植物に操られてしまっていた…。 人が生きていく為に犠牲にするものが植物であっていいはずがないということを痛感した。 しかし山の中で生きるか死ぬかという恐怖と闘うことができたのは、子どもを持つ親だからこそなのかと思うほど野乃のパワーは凄かった。 危機迫る場面から逃れられるか、幾度もパニックに陥りながらも果敢に挑む姿に逞しさを感じた。 これからの未来は、人間よりも植物のほうが知っているのかもしれない。

    60
    投稿日: 2025.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。植物の生き物を利用する能力に驚きました。 人間はともかく、植物と動物とは共生関係にあるわけで、植物の反乱が人間以外にも及ぶ計画なのは少し違和感を感じてしまう。ラストの解決策も疑問符が…。

    2
    投稿日: 2025.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    植物の会話を研究していた村岡野乃は、研究が進むにつれ植物も驚くほど知性を持っている事を発見した。そんな中、野乃の周りで植物に異変が起き始め… 最初は植物に対しての軽い驚きの気持ちしか抱かなかったけれど、徐々にホラーサスペンスな展開になっていき、ゾワゾワでした。 一歳の息子・一樹と植物に操られた人や動物達から逃げ惑う姿にヒヤヒヤしましたが、植物達の本当の目的に納得でした。 植物にとって、人間とは排除すべき物と言う認識が一番ゾッとしました。 野乃の主人・逸郎も同じ研究者と言うのも素敵な関係でした。

    7
    投稿日: 2025.04.22
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    植物が知性を持ち、自然界をコントロールしようとしたら…。植物の研究所を舞台に、人間と生き物たちとの闘いを描いたパニックサスペンス。 夫が単身赴任中のため、主人公は1人で子育てしながら研究所に勤めている。周辺の動植物たちが不穏な動きをするようになり、母子にも絶体絶命の危機が訪れる。が、どんな命も大事にする主人公は、たとえそれが動植物であっても相手の命を奪うことはしない。わが子の命を守るためなら何を犠牲にしてでも、となるのが母親なのではと何度か首を傾げたし、やはり手加減によってパニックものとしての盛り上がりには欠ける。 でもまあ、それが作者の優しさなのだし、そもそも悪を滅ぼす話でもない。 荻原浩の描く幼児には、いつも無垢のかわいさがあるのもいい。真剣味100%のサスペンスではなく、少しおどけてクスリと笑わせる力の抜け加減が作者の魅力なのだから。

    2
    投稿日: 2025.04.22
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    めちゃくちゃ怖い 本当に起きそうで 植物そのものが色々仕掛けてくるのはともかく、AIまで襲ってきたら勝てませんやん カタコトの一樹の存在が良い緩衝材でした

    3
    投稿日: 2025.04.17
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    おもしろくて3日で一気に読んだ。 人間のエゴで品種改良された植物がAIと組んでクーデターを起こす。 酸素濃度、食料危機、食物アレルギー、山火事など様々な方法で人類を根絶やしにしようとする。 本当に今地球に起きている自然災害は「自然」ではないのかも… 怖い話だった。

    5
    投稿日: 2025.04.15
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    企業で植物の会話を研究している野乃。原因不明の山火事、猿の狂暴化、森を走る「謎の野人」の目撃など奇怪な出来事が相次ぎ、野乃はそれらを「植物による反乱」ととらえ立ち向かうが…。 荻原浩が植物をよく研究したのはわかるけれど、その蘊蓄が鬱陶しくて前半はナナメ読み。後半になって俄然サスペンスチックになったものの、トータルとしては私はあまり魅力を感じなかった作品。 (C)

    2
    投稿日: 2025.04.15
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    グリーンプラネットに勤務する村岡野乃は植物のコミュニケーションを研究するワーママ。 ある日、視察に訪れていたスポンサー候補たちが、グリーンプラネット内の農場で改良された大豆を試食して緊急搬送される事件が発生する。それを皮切りに、原因不明の山火事が起きたり凶暴化した猿が襲撃したりと次々に奇怪な事件が発生する。その原因は…。 前半はちょっと緩やかな展開だったけど、中盤からは怒涛の展開だった。要は地球は自然の住処であって、人間が偉そうに次々に文明を作り上げてきたことへの報復。 前作も森を舞台にし、森が守ってくれる物語だったけど、今回は森が人間に怒り狂っている物語。先月読んだ『楽園の楽園』に通づるものがあった。 草木は人間の言葉を理解していて、優しく話しかけると綺麗な花を咲かせると言うが、本当にそうなんだろうなー。 植物は動物だけでなく人間をも操る、それが一番怖かった。

    38
    投稿日: 2025.04.11
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    これ読んだら植物の見方が変わるかも…読んでる途中から家の木や花たちがちょっと不気味に感じた。まさか植物が知性を持ち独自のネットワークを使い連携し攻撃してくるとは。さらに蟻を操るように人間までをも支配するとか、もはやホラーで何よりも由井が1番怖かった。犠牲者は出るし赤ちゃんの一樹を守りながら戦う野乃と一緒にハラハラしたり気を揉んだりと、怖さもあるけど動植物の知識が豊富なので面白い。パニック系は好きだけどそれだけじゃないので更に満足。今年は山火事が多かった…まさか植物がわざと起こしてるんじゃ?と疑ってしまう。

    12
    投稿日: 2025.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    植物の反乱!みたいなあらすじを読んで興味を持ったけど、期待してたのとはちょっと違う。 けど、つまらないわけじゃなくて、植物について見方を改めたような所もあったし面白く読みました。 でも植物だから当然動いて襲ってくることはないわけで、代わりに人間や動物を操って攻撃してくるから、VS 植物というより、VS 動物と人と、いうサバイバルアクションな印象が強かった。 これからは植物にも、キレイだねって話しかけようと思う。

    2
    投稿日: 2025.04.09
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    バラから聞こえてきた植物たちの声… 生き物をテーマにしたサスペンス&スリラー #我らが緑の大地 ■あらすじ 植物の研究企業に勤めている村岡野乃。彼女は二歳児の息子一樹と共に暮らしで、夫の逸郎は海外で単身赴任中である。 彼女は植物とのコミュニケーションという研究を実現するため、様々な実験を繰り返す日々を送っていた。ある日、農場を訪れていた人物が大豆を食べてアナフィラキシーショックで倒れてしまう… その後もユーカリの自然発火や、猿が襲ってくるなど不可解な出来事が起こり続ける。果たして農場に何が起こっているのか。 ■きっと読みたくなるレビュー 植物をテーマにしたサスペンススリラー、家族をはじめ人の絆を描いた物語でもありますね。 まず植物の知識が興味深い、知らないことばっかりでした。自身を守るために変化する、自分以外の植物を排除する力がある、実は毒をもつ植物が多い等々、主人公野乃による研究者目線の語りを追うだけで勉強になるんです。 ヴィーガンたちは生き物を殺して食べるなんて可哀想というが、植物だって生き物。私にとっては植物が食べられてしまうことこそ可哀想って… たしかに、目から鱗でした。 また植物の研究内容もSFチックで不可思議なんですよ。本作は2030年くらいの話、ちょっとだけ近未来という設定もお上手。植物にストレスを与えるために害虫をくっつけたり、コードでつないでAIで言葉を喋らせようとしたりするのよ。たしかに植物と会話できたら面白そうですよね! 昔、フラワーロックってあったよな~、音がなると踊り狂う花のおもちゃ、懐かしいー そして物語は「植物とのコミュニケーション」をきっかけに徐々に動き始める。様々な奇妙な出来事が起こり始め、何が起こってるのって感じになるんですが、中盤辺りから一気にスリラーですよ。マジかよって展開になるので、目ん玉とび出さないようご注意を。 本作はサスペンスではあるのですが、筋書きや会話にセンスがあるところを推したい。怖い中にもクスクスしちゃう笑いがあったり、プロットや人間関係に面白味があるから、するする読めちゃうんです。 そして物語が終盤に近付くにつれ、ママとしての野乃が大活躍ですよ、もう手に汗にぎっちゃう! まさに最後まで一気読みでした。息子である一樹くんが愛おしかったなー ■ぜっさん推しポイント 地球はこれまで、人間が散々食い散らかしてきました。我々人間は、人間以外の動物や草木を大切にできない。もっと言うと人間同士ですら大切にできず、いつも勢力争いをしているんですよね。 SDGs 持続可能な世界を実現する。ひとりひとりが意識をする、そして行動することが大切なんです。

    101
    投稿日: 2025.04.04
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    植物に関する研究をしているグリーンプラネットで立て続けに起こる奇怪な出来事。それはただの偶然と考えるにはあまりに異様で、何者かの意志さえ感じられた。やがて植物の「会話」の研究から、研究者たちは恐るべき言葉を聞くことになる。もしかしたらこんなこともあるかもしれない……と思えばとてつもなく恐ろしいパニックホラーです。 荻原さんの作品に多い、ユーモラスでほっこりした雰囲気も皆無ではないのですが。今回の作品はとにかく怖い! 作物の不作とか、山火事の頻発とか、そういうのも現実に起こっていますし。それって真相はこういうことだったのか、と思ってしまいそう。変なところでリアリティが……! 幼い息子を抱えた野乃に降りかかる数々の危機にはハラハラさせられどおしです。物語の流れとしてはきっと大丈夫だと確信しながらも、息をつく間もありません。にしても祠のあれは怖すぎました。ここまでホラーだったとは。そして気づくと身の回りに溢れていて、しかし沈黙しているように見えている植物が本当に恐ろしく思えてきます。だけれど植物から見れば、恐ろしいのは人間の方なのでしょうかね。

    2
    投稿日: 2025.03.31
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    植物は知性を持っている。地球上の多細胞生物の総重量の99.7%を占める植物、地球上で圧倒的マジョリティの彼らが人間排除を目論み反乱を起こしたら…という背筋が寒くなるような近未来SF小説。 SFは苦手なので最後までハマらなかった。 植物を支配し、思うように利用しようとする人間の驕り。地球にとって一番の害悪と成り下がった人類へ警鐘を鳴らす内容には頷ける。 読みながら最近妙に多い山火事のことを思う。 地球温暖化対策とかいうけど、やっぱり地球にとっていちばんいい選択肢は、人類の絶滅一択なのかもしれないな〜。

    3
    投稿日: 2025.03.26
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    あまり前情報得ず読み始めたので前半は楽しく読めたのに後半はハラハラドキドキの展開へ。。 怖さと面白さ両方あった! 作品自体の内容も今だからこそ読んだ方がいいのかもって感じで。。興味深い内容だった!

    5
    投稿日: 2025.03.25
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    このタイトルと荻原浩の小説なら穏やかな自然をテーマにしたものかと、前知識無しに読み始めたのだが。 植物が互いにコミュニケーションを持ち、森の動物をコントロールし、人間を排除する。 植物の攻撃から逃走を図る幼児を抱えた植物研究者の母親の脱出劇は、次から次へと様々な敵が現れ息をもきらせぬ緊迫感が溢れていた。 予想を超えた面白い小説だった。

    2
    投稿日: 2025.03.24
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    全巻に満ちる緊迫感思わず刻の経つのも忘れて読み終えてしまった!それも想像外の植物群とそれに踊らされる人や動物群達の戦いに思わず手に汗握ってしまった!時にはウィットに富んだ語り口があったり。アッと言う間の読了だった!

    3
    投稿日: 2025.03.23
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    植物による反乱。猿の惑星を思い出した。地球上の99.7%は植物が占めていて人間や他の動物はわずか0.3%にすぎない。地球はもともと植物に支配されている。あり得そうなあり得なさそうな…SFストーリー。お互いリスペクトが大切。

    2
    投稿日: 2025.03.23
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    植物学者による失われつつある森の復活のための研究、緑に包まれてハッピーとはならなかった。想像していた内容と全然違うホラーなのか?AIを介して植物との会話、「時は来た」「根絶やせ」、その後に起こったパニックは壮絶。地球上を支配するのは植物であると。猿や鹿、イノシシ、人間までも植物が支配して反乱を起こす。「我らが緑の大地」は環境に応じて進化する植物たちの主張であった。他の生物(特に人間)から体を防御する能力を身に付け、動かないが知性ある生き物として君臨していく。地球環境、人間への警告としてヒシヒシと感じた。

    3
    投稿日: 2025.03.22
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    これの前に読んだ伊坂さんの「楽園の楽園」から派生したかのような展開にゾゾっ。 最後の一文にうひゃー。 絵空事であることを切に願う。

    4
    投稿日: 2025.03.17
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    主人公の能天気さと無責任な父親に終始苛ついてしまって話に集中出来なかった。 普通2人を殺害した犯人が逃走してる中で、子供と二人で森の中で住み続けるか?とか危ない研究所になんで子供を連れていくのか?とか、そんな事があっても仕事だからと一週間以上帰って来ない父親。 人間の環境破壊がどんなに酷いものかは分かるが、責任感も危機感もない貴方達に説教されたくないよ、と。 そして一瞬帰ってアメリカで仕事続ける父親と、仕事もなく森の中で住み続ける母親‥ 唯一三井さんだけかっこよかった。 ベンチャー起業の奮闘が読めると楽しみにしていただけに残念

    2
    投稿日: 2025.03.11
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    前作に続き「森」が舞台で、装丁も似た感じ。で、中身は「楽園の真下」のような生物パニックもの。ただ、「楽園…」のようなグロいホラーではなく、全体のトーンは、どちらかと言えば子どもの描き方を含め「笑う森」に近い。森の中で自然謳歌するワーママが、ある日突然サバイバルを強いられる。反乱を起こすのは植物で、その方法は、ある意味巨大カマキリより怖い。草木や昆虫等についての蘊蓄満載、家庭菜園を趣味とする著者らしい発想の話なのだけれど、テンポが悪くて乗り切れず、説教くささがちょっと鼻についたのも残念。

    5
    投稿日: 2025.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルを見て、草食系研究者たちのほんわか研究物語か、と思って微笑みながら読んでいた…途中まで…それがまさかまさかこんな展開になるなんて!! 映画「ジュラシックパーク」を初めてみたときの戦慄と恐怖がページをめくるごとに襲ってくる。 植物は私たちが知らない、想像もしなかった強大な能力を持つ。 人間の暮らしを支える植物、様々な形で我々はそれを享受している。そして、それ以上の、今以上のその恩恵にあずかるために遺伝子を操作したりゲノムを編集したり。それが人類のため、そしてこの世界のため、だと思うのは傲慢の極みだったのか。 人智を超えた植物の力に、世界にまん延していく「野望」に、そして暴走する「チカラ」にただた打ちのめされる。 幼い子どもを育てる若き研究者の、経験に即した知識と度胸、子どもを守ろうとする本能と、そして植物たちへの愛にひたすらひれ伏しながら考える。 これは、近未来を描いた空想物語か。それとも警告の書か。 突然起こる自然界の異変。いまだからこそ、読むべき一冊。

    4
    投稿日: 2025.02.27