
総合評価
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powered by ブクログ「思い出列車に乗って」 変わっていく姿に。 病気のせいだとわかっていても、自分のよく知っている人で無くなっていく様子を見ているのは辛いし嫌だろうな。 「君を失う、その前に」 傍にいるからこそ。 小さいものだとしても、必死にSOSを出しているというのに見当違いな返事ばかりだったら逃げ出すしかないな。 「帰る場所はひとつ」 愛されたかったが。 こんな風な言葉を残して消えられたら、トラウマどころか常に自分の中でぐるぐると渦巻いて縛り付けられるだろ。 「名探偵への挑戦状」 終わりが来る瞬間。 苦しい闘いであっただろうが、互いに大切な人を想う心があったからこそ二人で最期の時まで過ごせたのだろうな。
0投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大切な人を思い浮かべながら、終着の掛川駅の改札口を抜けるとその人に会える、という『終着駅の伝説』が語り継がれる天竜浜名湖鉄道。その伝説を信じ、天浜線に乗って大切な人に会いに行った人たちを描く連作短編集。 まず設定が秀逸。人生は旅と表現されるけど、電車旅だとしたら終着駅は旅の終わり。旅の終わりはつまり死出の旅の始まり。会える人の条件として、相手が死の間際で、お互いに会いたいと思っていないといけないというのも、死出の旅の前に、これからも生きていく大切な人に会うために待っているということで、巧く設定されている。 なかなか短編の中で登場人物たちに感情移入していくのが難しいけど、境遇が似ている人なんかはすごく刺さるんじゃないかと思った。もう気持ちを伝える機会がないと分かっているからこそ言える。作者のあとがきにもあったが、現実は唐突な別れっていうのがあり、伝えたくても伝えられないことがままある。この話の中では、認知症やALSなどで言葉でのコミュニケーションが取れない状態の人に、元気な時の状態で会えるという設定だが、現実ではこんなことはない。伝えたいことは伝えておこうよということ(なかなかできないけど…)。 個人的にはせっかくの天竜浜名湖線という舞台なので、もう少し情景描写が欲しいなと思った。
0投稿日: 2025.04.07
