
総合評価
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powered by ブクログ古本屋で見つけた本。随所のムーネタにくすっとする。結末はよくわかんなかったけど、なぜか最後まで読み切ってしまった不思議な小説。
0投稿日: 2022.09.17
powered by ブクログ魔法などで簡単にすべて手に入ってしまう幸福はマヤカシである。この本のテーマは著者が言うとおり「悟り」である。私たちは日々ちょっとした幸せやムカツクような経験やちょっと進展したもの等 全部ひっくるめて可能性の中に身を投じている なんて素晴らしいのだろうかと言った話だと感じました 確かにそうだと思います。久し振りに素晴らしい小説を読みました。
0投稿日: 2014.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
滝本 さんの本はネガティブ~から全部読んでいる。 久しぶりに単行本を出したと知り、ネットで購入。仕事の合間に読んでみた。 現実と非現実がまじりあう世界観は相変わらずであったが、他作品ほどのインパクトはなかったと思う。 多分私がおっさんになったという理由が大きいと思うが、ダメ主人公に共感出来なかった。 内容に関してだが、最後が若干気になる。お父さんが帰ってくるのかなぁ。フォボスはどうなるんだろ。何に気づいてしまったんだ??とか。 すぐ読めるので、息抜きによい。
1投稿日: 2012.12.15
powered by ブクログ滝本竜彦の作品は初めて。 ファーストインプレッションは後ろ向きに全力疾走な印象。 現実逃避をこじらせ完全に自分の世界に入り浸ってる主人公が更に痛い言動の少女・弓子さんと出会う。彼女はなんと魔法使いだった。 敵の産み出す幻惑や幻想は本当に敵が生み出しているのか、自分たちが生み出しているのではないのか・・・ 色々と考えさせられる物語だった。 最後の弓子さんと「さよなら」をするのは、切なかったし・・・もう、すごいんです。色々と。
0投稿日: 2011.12.07
powered by ブクログ魔法使いだって吸血鬼だって普通の人間と同じく「社会」「世間」に殺される。最強の種族なんていない。生き残るためには自分の世界にひきこもる必要がある。自分の鉄壁な結界に。
0投稿日: 2011.11.07
powered by ブクログちょっと入れ子構造がややこしくてわかりにくいが、中学生の滝本竜彦入門に最適だろう。 これは純然たるファンタジーだと思うのだけど、地に足の着いたファンタジーは現実の表層を薄っぺらく描いた小説よりむしろ現実に切実に迫ってくる。 相変わらず作者のエンターテイメント作品であろうとする意欲を強く感じたが、今回はそれが作品構造自体をファンタジーの枠組みにしてしまった。この作品は主人公と同じ年代の孤独な中学生読者に向けられた物なんじゃないかな。ただしそのメッセージは「現実なんて幻だから気にするな、でもツチノコを見つけたら全力で追いかけろ」っていう内容だから半分毒なんだけども。
0投稿日: 2011.09.08
powered by ブクログ“「ですから、とぐろ巻きです。わかるでしょ?」 「わ、わかんないよ......」 弓子さんは僕を軽蔑した目で眺めて解説した。 「わたしが考えた魔術の初歩中の初歩です。これをすると、眼前に広がる幻影と、視界外に存在するはずの実在、あるいは実在の根底としての光、あるいは無、あるいは空が、クルクルと交互に入れ替わり、その過程で実在と幻影の境界が渾然一体となって、うまくすればわたしに仕掛けられた迷宮魔術から脱出できるという算段です」 僕は眉根を揉みつつ訊いた。 「......で、そのとぐろ巻きはうまくいってるの?」 「ううん、ぜんぜんダメ。幻影の濃度、幻影の実在感が高すぎます。この学校を覆う幻影濃度は、とても通常人が日々互いに用いている無意識的魔術で引き出される類のものではないです。これはきっとわたしを捕らえるために意識的に構築された罠。裏に『種蒔き師』がいるに違いないのだけれど......、いまのわたしではとてもサーチアンドデストロイできません。早く真の自分に目覚めなきゃ、こんな低レベルのとぐろ巻きごときでは、任務完遂など夢のまた夢で......はぁ......困ったわ。これからわたし、どうすればよいのかしら。中島くん?なんとなく直感的に、あなたがそれを教えてくれそうな気がするんだけど、気のせいなんでしょうか?気のせいだったら、どうすればいいんでしょうか?何もかもわかりません」 「............」 そんなこと言われても困るが、ともかくこっちを見た弓子さんは、その不気味なとぐろ巻き儀式をやめてくれた。 しかし......肩を落としてしょんぼりしている。 つんとつつけば、泣き出しそうだ。 弱っているらしかった。” トリップのような精神状態が出たり美少女が出たり。 滝本さんらしいなぁって。 吸血鬼のところは思わずふいた。弓子さーん。 最後はやっぱり切ないというか、虚しさを感じた。 “「違う、僕はそんなこと」 「ならばその娘を突き飛ばせ!そして黒川慶を望み通りにさせてやれ!人々から太陽を奪え!だがそうしたら一年もしないうちに全人類は彼女の仲間になるぞ!」 僕は助けを求めて弓子さんを見た。 弓子さんはとぐろ巻きを完成させるため、右足を前に踏み出そうとしていた。 だが弓子さんの動きは深海で揺らめく海草のようだった。 引き延ばされた時間の中で自由に動きまわれるのはあの男だけだった。なぜか男は僕の決断を待っていた。このまま慶ちゃんを病院送りにするのか、あるいは全人類をきゅうけつきにするのか、この二者択一の答えを男は待っていた。 「早く決めろ」 「......嫌だ!わからない!」 「君は卑怯者だ。決定権は君にあるが、君は選択を放棄しようとしている。責任を負うことを恐れている。このまま黒川慶を見捨てるつもりか」 僕の右腕がピクリと動いた。 その手は弓子さんの背中を突き飛ばそうとしていた。 だが、またも男は叫んだ。 「それでいいのか?二度と太陽を拝めなくなるぞ!世界はめちゃくちゃだ。本当に君はそれでいいのか!」 指先が弓子さんの背に触れかけたところで、僕はためらった。 助けを求めて男の顔を見た。 帽子に隠れているので口元だけしか見えない。 口を開かず彼は言った。 「そうだ、決断などできるわけがない。ためらい悩む君が正しい。そしてすべての葛藤は我らの視界を覆うこの幻影より生まれる。その幻影を吹き払う風の源はそこにある。取るがいい!」 男は弓子さんの足跡からほんの一メートル外の地面を指差した。”
0投稿日: 2011.08.23
powered by ブクログ完全にライトノベル。 滝本さんの作品は初めてでしたが、きっと作者が中島くんみたいな中学生やったんやろな。 いっちゃってるのなー。 でも面白かったです。
0投稿日: 2011.07.04
powered by ブクログ滝本竜彦最新作。最初、読んでいてよく分かりませんでした。が、分からないなりに面白かったのは、滝本さんらしい独特キャラクター描写のおかげでしょうか。 部屋と五寸釘と僕、が好きでした。
0投稿日: 2011.06.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」「NHKにようこそ!」で人気を博し、その後どこかに消え入り沈黙を続けた滝本竜彦が、「僕のエア」で復活を遂げて早半年。 ついに新版かつ真版「ムーの少年」が発売された。 2004年に「野生時代」で連載されていたものからは、大きく修正されているとか、いないとか。 当時まだ小学6年生だった僕は、滝本竜彦という作家を存じ上げていなかった。 中一になり、児童書と講談社ノベルスしか読まなかった捻くれ者の僕は、やっと角川文庫の「ネガティブ――」に出合った。 だから残念なことに、「野生時代」で連載された「ムーの少年」を僕は知らない。 (ファウストは手に入れたから「ECCO」は読んだ) 是非ともいつかは比較して読みたい。ノベルアクトにあったPDF化計画(?)は、まだ始動していないのだろうか。期待しておくことにする。 では作品内容について。 滝本先生らしいボーイミーツガール。 現実を見なくちゃいけない、そんなの分かってる、けれど見れない少年が、虚構にとりつかれた魔法使い、弓子さんに出会う。 ところがどっこい、今までの滝本作品とは、あらゆる面でかけ離れている。 今までなかった何かが、そこには描かれている。 実際に読んで確かめてほしい。 テーマは「悟り」である。 「真実に目覚める」ことが追求されている。 さもないと僕達は、いつまでも幻想に飛び込み続ける。 だから主人公の中島くんだって、弓子さんだって、夢の中から逃げられない。 でも目覚めるには、夢の中で確かなリアルを見つけないといけないから。手に入れないといけないから。 幻に縋り、幻と共にあることで、僕達は幻の出口を知る。 その手助けとなる虚構が、中島くんにとっては弓子さんであり、彼女にとっては彼であり、僕にとっては「ムーの少年」なのだ。 次に各章について。 「第一章 ムーの少年」 単純に引き込まれた。文字通り引き込まれた。 「巻き込まれた」と評する方が適切かもしれなかった。 最初は「読みやすい」と思い、スラスラ紙を捲っていた。 ところが少しずつ、頭の隅で何かが引っ掛かり始めた。 気付けば既に手遅れだった。 「僕はリアルとアンリアルの区別がつかなくなってしまった!」 この章では目まぐるしく両者が入れ替わる。 その境界線が、混沌として曖昧模糊であることを、僕は思い知らされたのである。 でも最後の一文を読んだとき、僕の頭はすっきりとしていた。 2人の弓子さん、「ジョウロの夢」、全てのフラグメントが整理され、絡み合っていた糸は一度リセットされた。 中島くんが虚構の世界に飛び込み、弓子さんの助手となることを決めたように、僕も「ムーの少年」に最後まで付き合うことを、ここに固く誓ったのだ。 「第二章 部屋と五寸釘と僕」 打って変わってシンプルな構成である。 ちょっとくすりとくる伏線がはられている。 敵である「種蒔き師」により、とんでもない虚構が生まれ、中島くんと弓子さんはそれを何とかしようとする。 でも元に戻してしまえば、そこには目を逸らしたい現実が横たわっている。 そして中島くんは、最後に一度だけ幻想に屈してしまう。 人のために。 全三章の中で最も幸せな終息。 「第三章 さよなら弓子さん」 中島くんと弓子さんは、冒頭でただの人間に戻っている。 もちろん僕は驚いたが、その種明かしはすぐになされる。 問題なのは、幻想を捨てた中島くんの未来には、絶望しか待っていないこと。 それでも彼は、夢の中に閉じこもってはいけない。弓子さんを追って、リアルを見つけないといけない。 彼は夢の終わりを受け入れる決心をした。 そして物語は、現実に回帰する。 でもたった1つだけ、変わった点がある。 中島くんは「悟った」のだ。 「真実に目覚める」ことに成功したのだ。 彼は夢に逃げた。そしてその中でリアルを手に入れ、返り咲いた。 そこにもう絶望はない。 でも滝本先生、それでも弓子さんと「さよなら」しちゃうのは寂しすぎますよ。泣いちゃいましたよ。 だけどきっと、弓子さんを失ったその痛みがなければ、中島くんはいつまでも夢の中だったのだろう。 出産に痛みはつきものだ。 彼が転生するためには、夢の中で導いてくれた弓子さんを、失うしかなかったのだ。 そして僕は「ムーの少年」を読み終えた。 でもまだ読んでいる。 きっと何度も読んでいる。 僕はまだ中島くんみたいに、現実を直視できない。 だからきっと、これからもフィクションの世界に飛び込み続ける。 いつの日か胸を張って、「ムーの少年」を読み終えたと言えるならば、そのときの僕はきっと、「ムーの少年」だけじゃない、全ての物語を超越しているだろう。 そんな日が来るまで、僕は滝本竜彦の次回作を待ちつつ、フラットランドで生きるという意味を、探し続けるのだ。
1投稿日: 2011.05.25
