
総合評価
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powered by ブクログ見定めるには識らねばなりませぬ故(p.174) 〔内容〕彼岸花、名前の数だけ、業があり報いがある。復讐するは亡霊か、恐怖を流し、応報それとも偶然か、いくつもの死がもたらされる。狐面が白く浮かび、解きほぐすのは一人の宮守。 〔感想〕もともと歌舞伎にするために書いたものだそうです。これをどう舞台に移すのか、観てみたいものです。 ■狐花についての簡単な単語集 【近江屋源兵衛】江戸一番の材木問屋。 【儀助】辰巳屋の番頭。 【上月監物/こうづきけんもつ】作事奉行。 【竹/たけ】辰巳屋の女中。 【辰巳屋棠蔵/たつみやとうぞう】口入屋。 【中禅寺洲齋/ちゅうぜんじじゅうさい】囲町(かこいまち)武蔵晴明神社宮守。名前からして京極堂のご先祖なのでしょう。曾祖父あたり? 【遠山】南町奉行。いわゆる金さんでしょう。 【登紀/とき】近江屋の一人娘。冷静で弁が立つ。 【二十五年前】上月監物と的場、近江屋、辰巳屋で何か悪事を行ったようだ。 【萩之介】超美形でモテモテの魔性の男。 【彼岸花】萩之介が着物の柄にしていたようだ。各章のタイトルはたぶん彼岸花の別名。 【松】雪乃の乳母。 【的場佐平次】上月家の用人。 【実祢/みね】辰巳屋の娘。夜遊びが激しく朝帰りも日常茶飯事。 【雪乃】上月監物の娘。 【葉/よう】雪乃のお側付き女中。
0投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ魔性の男が現れて幽霊が出たかと怯える娘。しかし、怯えるだけでなく、寝込み、具合が悪くなっていく。雪乃もその魔性の男を見かけて心を奪われる。赤い曼珠沙華の柄の着物のその男、萩之介とは何者か。 章ごとに彼岸花の別名が並ぶ。 萩之介に関わる女たち、その親世代の4人の男たちの秘密とは。 最後まで飽きさせず面白かった。 京極堂の曽祖父の中禅寺洲斎登場。
15投稿日: 2025.10.02
powered by ブクログ文句なく五つ星。 京極先生で、薄い本・・・。って思ったけど読み応え十分。 本編に触れるとネタバレになるのであまり触れないが、結構びっくりな展開。後半からスピード感もアップ。また、印象的に登場する華、曼珠沙華。改めて、美しく哀しい華だなと感じました。 それから初版の限定の装丁だったのか、ものすごく素敵な装丁です。蔵書にします。
13投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログキーワードの「曼珠沙華」、こんなに別名があること知らなかった。見る人によって見方は変わる。それでも本質は一つ。悲しくて綺麗に終わっていくストーリー。個人的には京極堂シリーズのなんとも言えない最後の読み終わりの感情が好きなので、今回はいい意味で割とサラッとしてるなと言う印象でした。すーっと綺麗に読めるお話しでした。
1投稿日: 2025.06.27
powered by ブクログ京極氏の本にしては分かりやすかった。蘊蓄コーナーがないからかな。 1番面白かったのは巻末の対談だった。
0投稿日: 2025.05.13
powered by ブクログ中禅寺の曽祖父が絡んだ、酷く、残酷で、哀しい物語。 歌舞伎の物語とするための小説で、ここから脚本に落とし込み舞台化。 だからか京極作品の割に読みやすく分かりやすく薄いです(笑) 面白かった!舞台も観てみたいなぁ。 あと、巻末の京極先生と松本幸四郎さんの対談がすごく楽しかったです。
3投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログ物語のテーマはあだ討ちですね 時代劇みたいなあだ討ち物語を歌舞伎で味付け さすがの京極節 京極作品にしては短いと思ったけど 満足度は十分 優美でせつない物語でした
0投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログあっという間に完読。すごく良かった。 え?というような展開にどんどん読み進んでいった。 悪いことは駄目だよね~、因果応報。 「憑き物落とし」カッコいい
0投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログおもしろい! 京極夏彦の作品ではかなり薄い方。 おしゃれな感じにまとまっている印象。 幽霊話の真相は、おもいのほかシンプルなものでした。 すっきり。
1投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ彼岸花は、別名 曼珠沙華とも言われ、異名が数百種以上あるらしい。 また、彼岸花は、花の形や色の華やかさの裏で、球根に毒を隠している事もあり、なぜだか妖しさを感じてしまう。 死人花(しびとばな)、墓花(はかばな)、蛇花(へびのはな)、幽霊花(ゆうれいばな)、火事花(かじばな)、地獄花(じごくばな)、捨て子花(すてごばな)、狐花(きつねばな)、彼岸花の別名を並べた構成、この世のものとは思えない美しさを持つ萩之介の妖しさを、彼岸花が増幅する。 歌舞伎のために書かれたという事に納得。
1投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025/2/2読了 「心中に畏怖悔恨を抱える者は幽霊を見ましょう。しかし心中に憎悪怨嗟を飼う者は、魔物を見るのではなく――魔物となるのです」 一日で読破。京極作品ながら破格の“薄さ”(内容ではない。本のボリュームの話である)だったが、元は歌舞伎の演目の小説化であり、いつもの“レンガ”“ブロック”規模にしてたら、演者も観客も身が保たないことになっただろう(それはそれで、伝説になって面白かったか?!)。 本作のトリックは、普通の映画、ドラマ、舞台では視聴者・観客が納得出来るレベルでの再現は難しく、まさに歌舞伎ならではのもの。考えましたねぇ。で、中禅寺家は一子相伝でDNAも一緒になるのか、ひい祖父ちゃんもひ孫も、同一人物かというくらい、言ってることやっていることが違わない。こっちの方が余程ホラーだったかも。そして、憑き物は祓えたかも知れないが、遺された者は誰も救われていない、という結末は哀しい。
11投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ中善寺秋彦の曽祖父が登場し、業の深い男の憑き物を落とす。 京極夏彦作品の中では短いが、内容が濃いので面白かった。 歌舞伎だからこそ違和感のない題材とトリック。
1投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログ2025/1/12読了。 オーソドックスな構成ながら面白かった。歌舞伎の原作として書き下ろされた作品ということで、わかりやすい話の筋になった感。相変わらず雰囲気作りが上手い。 「〜を鑑み」の誤用が気になった。
0投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ読み終わったあと歌舞伎のための書き下ろしだったと対談を読んで気づき、振り返ると納得。妖しく残忍な物語、悲しく切ない。驚愕の結末。だんだんと物語に惹き込まれた。
28投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログ作事奉行の娘・雪乃の前に現れた、この世のものとは思えない美しさを持つ萩之介。彼岸花の着物を纏う彼は、“この世に居る筈のない男”だった。この幽霊騒動を知った雪乃の父・上月監物は、過去の因縁と関わりがあるのではないかと疑うが…。(e-honより)
0投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログ江田時代を舞台にしながら、紛れもなくお馴染みの「憑物落とし」。歌舞伎のために書き下ろしたということで、なるほど歌舞伎ならではという大仕掛けも。巷説シリーズもちゃんと読まなきゃだなあ。
0投稿日: 2025.01.02
