
総合評価
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powered by ブクログ四十七歳になる大槻敏明は妻の香苗と反抗期の息子の幹人の三人で東京の西の外れにある団地に住んでいた。 同じ市内には八十歳になる父親の武が一人で暮らしていた。 大槻家は旧家で 武は校長職を経て教職を退いた後 市民講座で講師をつとめる地元の名士だった。 もともと頑迷な性格だった武に半年ほど前から“ある症状”が現れだした。 武の車に傷が増え、敏明が免許返納を勧めているなか近隣で轢き逃げ事件が発生した──。 高齢者の免許返納問題を主軸としたサスペンス。 西尾千代子の一件は本当にこんなこと可能かなぁ〜 と思いながら夢中になって読んでしまった。 読み終えて思ったのは、認知機能が衰えて それを自覚して備忘録ノートまでつけていた武には息子の敏明のことがちゃんと見えていたのに、敏明は息子の幹人のことを全く見ようともしなかったということ。 武の事件は確かに大きなきっかけだったのかもしれないが、ひとつのきっかけに過ぎなかったと思う。 事件後 敏明のおかれた境遇は多少同情の余地はあるけど 自業自得だったんじゃないかな。
10投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログー 人を轢いたかもしれない ー ニュースを見れば必ずと言っていい程流れてくる「高齢者ドライバーによる交通事故」 その度に明日は我が身と身構え、「車に気を付けてね」と、毎朝 通勤 通学する家族を見送る人も多いのではないだろうか 又は、私のようにいつ車が突っ込んで来てもひらりと躱し、あわよくば即反撃の姿勢に入れるようにと常に頭の中で サイヤ人の私 をイメトレをする独り身もいるだろう あまりふざけれる議題では無いが、そんなアホ思考を許される、平和でノンストレスな環境を生きれる事は周りの人間あってこそだと感謝している だが同時に危険と隣り合わせな軽薄な思考だとも思う どちらにせよ 最愛の家族、または己自身が無事に帰宅し、次の日を迎える準備をし、日常のサイクルを維持 継続できるのは少なからずこの「意識」が役に立っているからだろう しかし、私も含めだが大体の人は何故か己を「被害者側」確定人物として脳内演出を繰り広げている なぜなのか 高齢者ではないから?...その通りだ では、高齢者では無い己自身が「高齢者ドライバーによる事故」の「加害者」になる時は一体どんな時だろう 私はその一つの例を本書で垣間見ることとなった ーーーーーーーーーーーーーーーーー 江戸時代から続く名家 「大槻家」 その肩書き、名残を、謙虚ぶってるが御鼻高々が隠しきれない傲慢さがチラ見えする袋とじ系親子を紹介しよう 国語高校教師の【大槻敏明 】本作の胸糞主人公である その父、地元の校長先生様 【大槻武】 同じく元教職員で現、市民講座をする地元の名士 絶賛認知症進行中である 厳格な父、武を取り巻く噂 認知症派生の免許返納問題と女性問題の停滞 会いに行く度に増える車のキズ 同時期に流れる遠くない場所での轢き逃げのニュース 最初こそ妻【香苗】の言葉を話半分に流していた敏明だが、重なる事実に重い腰をあげ始める そしてそれが焦りに変わるのに時間は掛からなかった ー 人を轢いてしまったかもしれない ー 武がそう告白したからだ だが、敏明の問題に向き合う動機、懸念は決して人に向けた優しい物では無い もし、轢き逃げの犯人が父だったら? 教師は続けられないし仕事はどうすれば良い 家は売れば幾らかにはなる それで遠くに越すべきか いや、それを回避するにはどうしたら良い そんなんばかりだ むかむかする! 息子の【幹人】は父の小物感を見破っていたのだろう 会話もしなければ同じ空間に居ようともしない 敏明もそんな息子を煙たがるを越して気持ち悪がっていた 幹人の過去の過ちをグチグチ言う事で自分の小ささを隠し続けた あぁ、むかむかする! ーーーーーーーーーーーーーーー 人は我が身を守る為の動機ならよく動き、回避のために我武者羅に働く そしてそれを「誰かの為の行動だった」と結論付けて 良い人で着地して自己の狡猾さを隠蔽する 更に、デタラメで穴だらけの鎧を他者に完全に見破られている事に気付かず相手の態度に腹を立てる 「こんなにしてやっているのに」 「こんなに頑張っているのに」と。 滑稽ですね、人間なのです ーーーーーーーーーーーーーーーー 謎の女【西尾千代子】はどこまで知っていて、どこまで関わっているのだろうか 息子【幹人】が犯した、父の侮蔑的視線を背負う程の罪とは一体なんだったというのだろうか 父【武】はどこまで覚えていてどこまでが本当の言葉でどこからが虚言なのだろうか 妻【香苗】が放った言葉「私は使用人というより、兵隊、そして、あなたは指揮官 黙って従えでしょう」 この闇はいつ産まれたのだろうか そして 【敏明】が真実を知り迎えた未来で何を思い、それをどう読者に突き付けるのか 敏明と武の【翳りゆく姿】の受け止め方の違いに救いの無さを感じた もう終盤ですが先に言います読了感心底悪いです( ` Δ´) ーーーーーーーーーーーーーー 伊岡瞬の作り出す人物は意外と意外性が無い 悪そうなヤツは大体悪いヤツだし、嫌そうな奴は大体嫌な奴だ 悪に目覚めるってより目覚めても悪って感じ どんでん返さないし、言行一致している 「自分本位の暴走(本人無自覚)」に至っては最高潮に現実を投影している作家だと思う 男性のクズさのピックアップが多い事もあり、女子ウケ悪い作家さんだろうなぁと他人事全開でケラケラしていたが、今回はちょっと多数派陣営かなぁ 反面教師うんぬん所では無く、苛立ち腹立ちばかりで久々に病みましたねぷんすかぷん! 早急に肉球とか甘い物とか肉球とか肉球とか肉球を摂取せねば..(:3_ヽ)_ 今日パフェ食べに行こ...
331投稿日: 2025.12.05
powered by ブクログ先が気になり、一気に読んだ。 認知症を疑い、免許証の返納を勧める息子と嫁。認知症の疑いのある父は、ひき逃げの犯人として自首し、逮捕される。 強く正しく校長まて勤めた父の老いてからの孤独と、高校教師をしている息子の家族を信じきることなく保身にはしる姿は、寂しい。
7投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ一気読み。偶然にも父親認知症かも?の内容を2作続けて読みました。 免許返納問題です。なかなか難しい。
5投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ教職に就く47歳の大槻敏明には、同市内の実家に一人で住んでいる父親・武がいた。 武も中学の教職に就き、定年までは校長として務めあげた。 その後は市が主催している生涯学習センターの講師を務めている。 敏明が幼い頃には、ドライブが好きな武のクルマに乗り、度々キャンプ場や山へ連れて行ってもらった。 今や80歳近くになった武だが、愛車には多数のこすり傷があり、不安になった敏明は武にその理由を聞くのだが「駐車中に誰かにぶつけられたんだろう」と一蹴されて取り憑く島もない。 高齢になったことから、運転免許証の返却を考えるように敏明は意見するのだが、馬耳東風の武だった。 その武に、生涯学習センターの女性受講者と仲睦まじい姿が目撃されているとの噂を、妻の香苗が聞き及ぶことになる。 敏明は、夜のドライブにその女性が同乗しているのではとの疑いを抱き、そっと武の愛車の助手席を調べてみると、案の定、長髪の髪の毛が3本程見つかった。 そこで敏明は、武のクルマに装備されているドライブレコーダーのマイクロSDを抜き取り、新たなSDと差し替えた。 そして敏明は自宅でSDを再生すると、頻繁に一夜で200km程の距離をを、かなりの高速で疾っていることがデータから明らかになった。 そして過去のデータが部分的に削除されていることも判明する。 同乗している女性がデータ削除したのだろうか⋯。 ある日の夜中、寝入っていた敏明の携帯に武から連絡があり「何かを轢いてしまったかも知れない」と告げられる。
14投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ伊岡瞬さん、今回は、クズではない? お父ちゃんが認知症かも? うちの父親は、もういないけど、最後は、認知症やったしな。あんまり他人事とは思えず。 この話と同じように、クルマ擦ってたし。まぁ、大きな事故とかはしなかったけど。元々、クルマ関連の仕事してたから、やっぱり、運転に自信があったんかな。 夜中に、鬼電… 「死霊館怖かった!なんで一緒に来んの!」 ちゃうわ!人違いや〜(・・;) 改めて〜 「人を轢いてしまったかもしれん」 と父親から… それが悪夢の始まり… 校長先生までいってるとプライドもあるんかな。自身の能力が下がっている事が認められない。 忘れることも多くなって来た。 轢いたかどうかは、別にして、やっぱり運転は控えて欲しい。 でも、近くに店ないし… 地元に愛着あって、今更ここから、出るのはといっても、ある程度、歩いてお買い物行けるとこに移ろ! その辺の支援は、自治体とかにしてもらって…足代わりを準備できれば、そのまま住めば良いし、運転しない方向で考えて〜 まぁ、認知症を逆手に取る悪いヤツもおるし、周りにも監視するの必要なんかな… 今今、問題視されてる高齢者の運転。今回も警察に拘束されたら、マスコミだらけ… 加害者側だと、情け容赦なし。 そこは、父親側の息子夫婦、息子が、一致団結して耐えなあかんとこやけど… まぁ、あっさりと_| ̄|○ もう!事件解決より家族崩壊の話やん! 奥さんに、「ばかか」とか「お前」とか上から目線で言ってるとバッサリいかれる〜 (−_−;) ちゃんとお風呂掃除して、洗濯してや!w *************** 最近、読んだ小説のが映画化されて、邦画よく行くわ! 「爆弾」 行ってきた〜 レイトショーやのに、結構、人おった!!(死霊館とは違うw) 原作読んでだけど、ワクワク出来た! まぁ、舞台は、ほぼ取調室やけど。 怖いなぁ。 普通に爆弾作れそうやし。 霊能力って事で、予言していくけど、あちこちで爆発!!! タゴサクと類家の対決もええ感じ! 脱線しない佐藤二朗さん良かった!(この作品は、福田組やないので) 山田裕貴さんも天才肌の類家を上手く演じてた。 私は、染谷将太さん推し!めっちゃ良かった。 何か、今年、邦画良くないか!いっぱい観てる気がする。基本、洋画派やのに…
97投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ面白かった! ちょうど自分の両親にも訪れるであろう「いつまで運転するの?」で悩む主人公の日々。 ある場面のセリフで突然違和感が出て、え?!と驚きもあり楽しめました。一気読み。
1投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログなかなか 読み進めることが出来ず、間に何冊か挟んでようやく読了。 最後 翳りゆく午後ってそういうことかと気分が落ちた。
1投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文章もわかりやすく 展開もおもしろくすらすらと読めた。 警察から電話がかかってきたり、息子が捕まったり、追い詰められていく敏明の感情がスリルがあった。 妻はどんな時も敏明と武のことを心配し、敏明の言うことに従う、すごくできた方なんだなと思っていたけどやっぱり不満はたくさんあったんだなと、こんな完璧な人ばかりじゃないよなと安心した。 敏明は武の人生を、 「翳りゆくばかり」 と表現した。 しかし、最後の武の手記には 家族への思いが伝わってきて 家族の人生がこれ以上翳らないようにと願っていた。 幹人を心配し、幹人を信じてやれない敏明を心配し、そのように敏明を育てられなかったと自身を悔いた武。 親が子供を思う苦しさも伝わってきた。 この心の表現は絶妙だと感じた。
4投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
80歳をすぎた高齢の父親の車の運転が危なっかしい…父は認知症かもしれない…免許証を返納させ、運転をやめさせなければ…そんな矢先に父親から『人を轢いたかもしれない』と言われる。それを発端に家庭が崩れてゆく… なかなか身につまされる内容でした。我が家は父親が60歳で亡くなり、老齢の母親は健在であるが、これが逆に父が存命で年老いていたら…車の運転が心配なことに加え、中年女性と父親が親密な関係の噂が聞こえてくる。そして父親が轢き逃げ事件の重要参考人となり、マスコミが騒ぎ出す。 ネタバレになるが、父親はある人物に轢き逃げ犯にしたてられそうになるが事なきを得る。しかしながら、世の中は高齢者がハンドルを握り起こしてしまう悲惨な交通事故などは格好のニュースでもある。本当に身内が起こした事件ならば、もう完全に家庭は崩壊するだろう… 唯一の救いは部屋に引きこもりゲームばかりしていた息子が、事件解決に一役買っていたことかな。いざとなったら、家族のために身を投げ出す息子にちょっと感動した。
3投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ昨今の高齢者ドライバー問題。自分は大丈夫と頑迷な親に序盤は腹立たしく読んでいたが、少しずつ様子が変わっていく。結果はまぁ妥当な結末かと
0投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の敏明がクソすぎて 「なんだ?こいつ?」と、ずーっと 思いながら読んでたわ とにかく『保身』 父親にも、奥さんにも、息子にも 愛情が全く感じられん 想像力も、隠蔽する力も なんもなさすぎ 人として、薄っぺらぺら 高齢者ドライバーが自分の父親って設定 = もっと切ないストーリーを 想像してたのよ 共感できまくり…みたいな? なのに、主人公性格悪すぎるわ 平気で嘘つくし カケラも共感できんやん 最後、武の手記で終わったのは 良かった 結局、敏明以外の家族は みんなまともやん 武の家を売った金で 慰謝料払うとか マジ許せんわ 今後、自分が高齢になったら 事故起こして つかまってしもたらええわ (あ。息子が困るから、あかんか) …感想が口悪くてすみません… でもあっという間に読み終えたから 面白かったんやとは思います
2投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高齢ドライバーによる事故で死者が出ると、本当にやりきれない気持ちになる。免許返納の年齢を一律で決めてしまえばいいのにと思わずにはいられない。何か起きてからでは遅く、被害者が出れば加害者本人だけでなく、その家族までもが不幸になる。読んでいて「これは他人事じゃない」と感じた人も多いはず。嘘をついたり肝心なことを隠したりせず、警察には正直に話すべきだと強く思った。変に隠そうとすると、どんどん泥沼にはまりそう。
1投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
翳りゆくものが何か分かった時、あぁーと思った。 敏明が一番何も分かってなかったのかなー。 奥さんからの言い返し。あなたはいつも私を見下してるは、言われる方と言う方の感じ方の差が最早埋められないレベルだよね。 子供しっかりしてるじゃないか。 けどまさかの犯罪がらみでびっくり。高齢者の運転事故かと思って読んでたから、そこはちょっと…うーん。
0投稿日: 2025.07.31
powered by ブクログ中学校教師である主人公。認知症が疑われる父親の、人を轢いたかもしれない、という事態に事実を調べていく…。 自分が認識している以上に、自分は嘘をついたりごまかしたりできてしまうことに自分でも驚く。自身の立場を守ることを優先してしまう。 立場ある人にはあるあるなのかもしれないけれど、自身はそうならないようにしないとな。
0投稿日: 2025.07.30
powered by ブクログ高齢ドライバーの自動車事故、認知症を鍵にしたサスペンス。中盤から後半は、サイコとかホラーのように感じるところも。ニュースで話題になるテーマ、高齢者の一人暮らし、狙われる資産なども絡めて、ストーリーが進む。あまり後味は良くない。 主人公は私立高校教師の大槻敏明、47歳。妻の香苗と中3の息子・幹人と3人で東京都の西の外れにある団地に暮らす。敏明の父・武は、まもなく80歳、7年前に妻を亡くし、敏明と同じ市内で、一人暮らし。武は元教師、頑迷な性格が強くなっただけでなく、認知症を疑うような出来事が増えたと、敏明は気にしている。 そろそろ車の運転をやめるように武と話さなければと、実家を訪れた敏明は、車に明らかな傷が増えていることに気づく。半年ほど前にはバンパーの凹みを武に問いかけた時には、ぶつけてない、ぶつけられたと真顔で言われたこともあった。ドライブレコーダの映像を確かめた敏明は、深夜に武が山奥へ往復100km以上もドライブしていることを知る。そんな時、山奥で、ひき逃げ事件が発生し、車の凹みもあり、父の武が関与していないか心配し、事故について調べ始める。武が講師を務める市民講座で、50歳前後の女性が武に近づいているという話もあり、車の助手席には女性のものらしき長い髪が落ちていたり、敏明はこの女性についても調べ始める。
12投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログ評判が良さそうだったので読んでみました。 私も主人公と少し似た状況にあるので、ゾワゾワしながら読み進めました。 うちの両親も、そこそこ高齢になりつつありますが、今も車を運転しています。しかも車がないと生活が成り立たない地域に住んでいるという点もよく似ています。 今のところ認知症の症状は出ていませんが、この本のような事件に巻き込まれる可能性もゼロではない…。 離れて暮らしているからこそ、こまめに連絡を取ろうと思いました。 (ちょっとした変化に気づくのが、何より大事!!) この小説では、高齢者のプライド(過去の栄光や見栄)をうまく利用して事件に巻き込んでいく手口に嫌らしさを感じました。悪い人間は、こういう隙を突くのが本当に巧妙です。 (「地面師」でも、認知症のおじいさんを“なりすまし役”に使っていたことを思い出しました) 主人公の父親・武は、中途半端にプライドが高く、体裁を非常に気にします。自分の弱みを認めたくないし、他人に見せたくもない。(昔でいう「頑固オヤジ」というタイプ) 悪い人間にとっては、まさに格好のカモです。 さらに認知症の初期症状も出ているため、より都合よく騙されていく…。 こうした事件に巻き込まれないためには、家族の間で風通しのいいコミュニケーションを、普段から築いておくことの大切さを痛感しました。 誰でも気軽に発言できる雰囲気づくりを意識していきたいものです。 この小説の主人公は、いわゆる“意識高い系”。 自分にも他人にも厳しく、父親譲りの高いプライドと頑固さを持っています。 だからこそ、人の話を素直に聞こうとしません。(妻の訴えもすべてスルー) さらに、妻も子どもも、家族のピンチという重要なことすら、彼には話さず自分たちで抱え込もうとする。 正直、夫がこのタイプでなくて本当に良かった…と読んでいて思いました。 こういうタイプの人には、話しても無下にされるのが目に見えているので、やがて誰も話しかけなくなってしまう。 話すだけストレスが溜まるので、当たり障りのないことしか話さなくなっていく。 家族なのに、無邪気に笑い合えなくなってしまうんですよね。 この事件の背景には、そうした家族関係の歪みも大きく影響していたのだと思います。 生きていると、誰しも重要な決断を迫られる瞬間があると思います。 「人生に『もし』はないのかもしれないが、ひとつだけ大きな分岐点があったのは間違いない。」 まさにこの言葉通りです。 その分岐点に立たされた時、“プライド”を取るのか、“正直さ”を取るのか。即座に決断しなくてはなりません。 (私は間違いなく“正直さ”を取るタイプ。小心者なので…) プライドが勝った瞬間、大抵は取り返しのつかない結末が待っている気がします。 一生かけても修復できないような結末が――。
33投稿日: 2025.06.20
powered by ブクログ高齢ドライバーの危険運転が招く事故は最近、頻繁にニュースで取り上げられる。この作品は、それをベースにしたミステリーであり、家族崩壊までの様子がリアルなタッチで描かれている。 主人公の大槻敏明は私立高校の教師で妻・香苗と息子・幹人の3人暮らし。同じ市内で一人で住む父親・武はまもなく80歳。中学校の校長を務めた後、再任用も退き、現在は生涯学習センターの講師をしている。そんな武に認知症と思われる症状が現れ、運転する車のキズが絶えず、敏明や香苗は免許証返納を望むものの、頑迷な武は受け入れようとしない。 さらに、武は講座の受講生である65歳の女性と時々ドライブに出かけていることがわかってくる。 そして、武から「人を轢いたかもしれない」との電話が敏明にかかってくる。その真相を巡ってのミステリーという形式になるが、どんでん返しや謎解きの面白さを狙った作品ではない。この作品の心臓部は、敏明の揺れ動く不安な心理、いろいろな手を打ちながらも追い込まれていく滅亡過程の描写であろう。 一度は危機を脱し、なんとか、身の破滅を免れようとするが、そうは上手くいかず、家庭の崩壊に至る過程は、読んでいて妙にリアルさを感じ、身近な問題としての恐怖があり、どんどん読んでしまった。
1投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログもし自分が敏明だったら。この物語を読んだ誰もがそのように思い、考えながら読み進めることになるのではないだろうか。 こうであってほしい、自分の思いと答え合わせをするべく一気読みでした。 最後の終わり方も、物語を俯瞰しながら全体を振り返ることができて構成的に素晴らしいと感じた。
13投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
敏明。武。元校長。老人。轢き逃げ。認知症。西尾。ドラレコ。秋川渓谷。幹人。家族崩壊まで世間は許さない。家族。人生の翳り。
1投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログ翳りゆく午後 伊岡瞬さん 高齢の父親から 人を轢いたかもしれない と言われたら?? 加害者家族に対するSNSの攻撃。 自分の立場。保身。 家族崩壊。 このところ、毎日のように、 逆走だったり、轢き逃げだったり、 高齢者の事故。 のニュースが飛び込んでくるので、 この本を読んで、 現実感があってドキドキしました。 サスペンス要素もあり、 あっという間に読めました。 私の両親は免許の返納をしてくれたので、 少し安心。 でも、 とても難しい問題です。
1投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ『翳りゆく午後』の「午後」とは、人生の午後だろう。 高齢者による交通事故のニュースを見ては、またか!といつも憤慨している一人である。 しかし、家族がいくら言っても本人が頑として免許を返上しないという事情も知っている。車がないとどこにも行けないという事情も分かっている。 だが、人の命には代えられないのではないか。 運が悪かったら、最悪こういうことになるんだよ、という小説である。 元校長の父親・武(たけし)には世間から重きを置かれる地位にいた人間特有の頑固さとプライドがあり、屁理屈を振りかざすのが得意で、最初は主人公の敏明に同情していた。高齢の親に手を焼いた自分自身の体験から、感情移入もしていたが、途中でふと、この人なんだか自己中じゃない?と思い始めた。 武が死んだら実家の土地と屋敷を売って、駅に近い新しいタワーマンションを買うつもりだ、という腹づもりを読んだあたりだったと思う。 一度視点が変わってしまうと、どんどん、自分勝手な部分や、バイアスをかけたものの見方、人の話を遮って自分の聞きたい事を先に質問するようなところが気になり出す。作者もそのつもりで書いているのだと思う。 そのうち平気で嘘をつくようになり、保身を優先するあまり、法に触れるような嘘をついてしまったところが、決定的な人生の転落地点だったろう。 高齢の父親が事故を起こしたことも、タチの悪い女に見込まれたことも、敏明にとっては本当に不運な偶然が重なった。 だが、自分は不幸だ、不運だともろ手をあげて嘆く資格もまた、無いのではないかと思う。 いや、この後に及んで、刑務所に入ってくれていたら自分が介護しなくて済んだのにみたいな事、考えてたな。 閻魔様の備忘録にしっかり記入しておいてほしい。
4投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ祖父の免許返納で苦労した経験から(家族大集結で説得しました)、内容が気になり読了。 息子と息子嫁の言動すべてにもやもや。 想像した話とは違う方向へ進んでいき、もっと被害者加害者双方の当事者と家族の心情を読めるかと思っていたので期待はずれでした。
2投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ多発する高齢者ドライバーの事故報道から物語は始まる。 最初は他人事だった事故も段々と我が身に重なり始める。誰の足元にもある「まさか」の落とし穴をジリジリと足で探るように進む展開。 “今日の何処かの悲劇は明日の自分が主役かもしれない”と思うと本当に怖い内容。 社会的制裁、老い、家族とは信頼とは?を突きつけ静かに不穏が広がる社会派心理サスペンスでした。
13投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ親子間のコミュニケーション、高齢親の認知症、運転問題と、今まさにその渦中にいる主人公の心理が迫真に迫っていて一気に読めた。決して小説の中の出来事ではない、と身につまされ人が多い事だろう。何十年と横たわってきた親子間の行き違いをどこかで修正できていたら、親の認知が始まった段階で話し合いうことができる。親の認知や運転問題の根っこは繋がっている。
0投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログなかなかに重たい話。高齢者ドライバー、免許返納、認知症などなど。近しい親がいるので他人事ではなくて。自分がこの立場になったら現実的にどう動けるだろう、と考えてしまった。
3投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まさに今自分が直面している問題 主人公は自分本位であまり共感できなかった 息子がところどころ怪しい動きをしていたのでもしかして…とも思ったりしたが 犯人は想像通りだった 現実にありそうなお話で最後までハラハラしながら読んだ
0投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログ高校教師の父親が認知症で交通事故を……というとにかくしんどい展開。でも読み終わって1番に思ったのは自分の父親のことだったな。昔はどんな理不尽とも戦ってくれる人だと思ってたな。現実に気がつくのは妹の方が早かった。私は今も甘えっぱなしだけれど。
0投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログ伊岡瞬さんは、やっぱり物語が面白い。 ドキドキして先が気になり、どんどん読んでしまう。 この本は主人公の大槻敏明が、子供に無関心、妻に当たり散らして横暴で、性格が冷たい。 それに、選択しなければいけない時に、普通ではない方ばかり選んで、まずい方向に進んでしまう。 主人公に共感できない分だけ残念だった。 ただ、こんなダメダメな人じゃないと、物語が完成しなかったのかもとも思った。 高齢者ドライバーや、高齢者を狙った犯罪について考えさせられる社会小説でもあった。
20投稿日: 2025.04.22
powered by ブクログ自分の思い込みだがミステリーと思い読み始めたが読み進むにつれ「なんかおかしいぞ?」と。 読み終わってみればミステリーでもなんでもなくて高齢者ドライバー事故の社会問題を投げかけている本でした。
10投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログ年齢を重ねるほど経験もあるということだから、運転をやめるという決心はつきにくいのかもしれない。でも、何かあってからでは遅いのよね。
0投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祖父が先日免許を返納したのでより身近に感じながら読んだ。認知症により記憶がだんだん曖昧になっていく...という過程をもっと詳しく読みたかったが、主人公である敏明の人間性が気になりすぎてそっちがメインになってしまった。 妻をうまくあしらえてるつもりになっているだけで小バカにしている態度が透けて見える所がすごく嫌。14歳の息子が家に帰っているのかどうかもよく分からないのもちょっと。 自分が犯した罪は何がなんでも正当化するのに人の落ち度は責めまくる...。何かにつけてお金のことを考えるところも...読めば読むほど彼の顔が想像出来なくなっていった。 武が発端で次第に崩壊していき、生活に陰りが出てくるのかと思いきや、陰ってきたのは主人公だった。 最後に、奥さん離婚して本当によかったね!!子供と一緒に楽しく幸せになって欲しい。
15投稿日: 2025.04.18
powered by ブクログとても主人公に共感出来る物語でした。 何かあった時にあれこれ手を打とうと 考えてしまい、泥沼にハマって行く。 自分の立場、考えを脇に置いて瞬発的に やるべき事をやれる人が羨ましいです。
0投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログ認知症・・・・ 「もの忘れ」などの笑い話で済む問題ではありません。自分の家族に症状が見られたら・・・ と、いろいろ考えさせられてしまいました。 今作は、 高齢による諸問題から、家族の問題、お金の問題、とトラブルが大きく広がり、気が重くなるイヤ〜な展開へ・・・。 まぁ、そこが良いのだが・・・
42投稿日: 2025.04.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伊岡作品、6冊目。人間ドラマを感じさせてくれる作家さん。今回も然り。主人公の敏明には、間もなく八十歳になる父・武がいて、一人暮らしをしている。市民講座の教師を務めている。最近物忘れがいどいが、運転免許証を返納しない。武の車に大きな傷。武は人を轢いたかかもしれないと伝える。さらに近くで轢ひき逃げ事件があったことを知って懊悩する敏明。武は事故を起こしたのか?実はこの物語は高齢者の交通事故の話しがメインではなく、敏明がこれまで家族を蔑ろにしてきた代償を払う作品だった。伊岡作品は単純にはいかないところが魅力。⑤
44投稿日: 2025.03.27
powered by ブクログ後半一気読み。 他人事ではないと思わせる描写。 今後の大槻家の人々はどうなるのだろうか。 その後の人生で、もう一冊書けそうだ。
4投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログもっとも身近で現実的な問題… 高齢者の危険運転、介護をテーマにした社会派ミステリー #翳りゆく午後 ■あらすじ 高校の教員である敏明は、妻の香苗と反抗期の息子幹人と暮らしていた。敏明には間もなく80歳をむかえる父の武がいるが、最近は物忘れがひどく、自動車にも当て傷が増えていたのだ。武に免許返納をすすめる敏明だったが、いらぬ心配だと頑として拒絶されてしまう。 そんなある日、近隣で悪質なひき逃げ事件が発生。その早朝、敏明のもとに武から電話が入る。人をひいたかもしれないと… ■きっと読みたくなるレビュー 高齢者の危険運転、老人介護の問題をテーマにして、力強い筆致でサスペンスフル描いた社会派ミステリーです。 年齢が40代、50代あたりの皆さんは、きっと読んでると身につまされる方が多いと思います。かくゆう私もとっても身近なテーマ、真剣に読み切らないといけないなと思いましたね。そして決して他人事ではなく、ほんの2,30年もしたら、自分が支援を受ける側になるという現実でもあるんです。 本作の読みどころは "もっとも身近で現実的な社会問題" ですね。 物語の筋としては、老いが進む父の武の行動が気になった主人公の敏明が、武の身辺を調べ始めるところから始まる。その後、気になる問題がいくつも発覚していき、遂には犯罪への関わりの可能性すらでてきてしまうというもの。 現実世界では、事件にまで発展するケースは少ないかもしれません。ただ、老化が進んでいく自身の親の行動を不安に思うことは、誰しもが身に覚えがあるはず。両親にはいつまでも健康的に長生きはして欲しいとは思いながらも、忙しい日常の中では負担に思ってしまうのも、正直なところなんですよね。切ない… また本作はキャラクターがいいんです、どこかでみたことがあるような人物像ばかり。特に父の武ですよ。元校長先生でいまだに身体は元気、ボランティア講師もやって社会とつながっている自分の意思が強くて頑固、筋の通った生き方をしたい真面目なひと。いるいるー、というか義理の父はまさにこんな感じです。 他にも、息子敏明、妻香苗、息子幹人、みーんないそうな人物像でリアルです。ただ、みんな悪い人ではないんだけど、それぞれに苦言を呈したくなる… 特に敏明、きみには責任感ってものを懇々と説教してあげましょう。 さて物語の終盤、ひき逃げ事件の真相、家族の繋がり、そしてごまかしていた数々の問題はどうなっていくのか。読者はちゃんと結果を理解しなくてはいけませんね。 ■ぜっさん推しポイント マスコミの描写が効果的でしたね。いかにも他人ごとで、なんの血も通ってないことがよくわかります。とはいえ、マスコミも社会問題を広く伝えることで、解決につなげる役割があるってことも分かる。なんとも忌々しい気分になりますね。 もしも自分が巻き込まれたら… なんて考えたら、完全にスリラーですよね。差し迫ってくる社会的な圧力がなんと恐ろしいか、ぷるぷると打ち震えました。いつまでもひとりでは生きられないことの難しさ、周りに与えていく影響を痛感した物語でした。
113投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高齢者ドライバーによる対人事故を巡る加害者家族を考えるミステリー。面白くなくはないが、冗長過ぎる。3分の2の文量でいい。冗長なためかプロットも主題もややぼやけた印象。
3投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これは、ミステリ、推理小説というより、サスペンスなのだろうか。 父武が人を轢き逃げしたのではないか?と考える主人公の頭の中が、すごく真に迫ってきた。 読みながら、追体験して私も緊張してしまったよ。 私は深読みの達人なので(笑)、深読みした私の考えた結論とは、全然違う結末でした。 私は、深夜ドライブは息子幹人の無免許運転だと思っていたんですよ! すべて息子の行いなのかな、と。 すまん、幹人くん。 まさか、語り手である敏明の推理通りの結末になるとは。 父武の最後の手記で、謎に包まれた幹人の行動が明らかになったものの、なんであんなメールや、工作(靴をトランクにいれたり)するんだろう。 幹人にとって、祖父より父に捕まってほしかったのかな。祖父が捕まったら、やりたいことを応援したりサポートしてくれる人がいなくなってしまうわけで。 それよりも父を糾弾したい気持ちが勝ったのだろうか。 中学生男子、大人と違い、自分のメリットデメリットや保身についてそこまで考えていないのかな。 妻が西尾について嘘ついてたことが1番の驚きと衝撃だったな。 でも、それが判明する前後で、西尾の「食えないくせもの」感は変動せず。 妻が敏明にとにかく不平不満を抱いていたことが、あとにも尾を引いてくる。妻からしたら嫌すぎるよね。 翳りゆく午後というのは、人生を「1日」にたとえ表した場合の、晩年ことだろう。 敏明には、皆に尊敬されてした武がみすぼらしく、気の毒な晩年に思えている。 一方で、武の終章の手記では、余計な目のが削ぎ落とされて楽しかった記憶が残り、家族の幸せを願う気持ちで、悪くない様子だ。強がりかもしれないが。 殺人事件という大事件に巻き込まれ、別の事件を起こしてしまったハラハラの展開とは打って変わって、おだやかなラストだった。
5投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ読んで間中ずっとイライラのしどうしだった。こんなに責任のがれの夫奥さんや親への態度では。だから息子からも見くびられる。更に話しが進むと夫婦の団結など望むべくもない!後半になってやっと話しが、それでも取り繕いや警察官への嘘があったりでガッカリ!もっと期待していた!
3投稿日: 2025.03.08
powered by ブクログ高齢者の親の運転、認知症、子供な反抗期、など、中年を取り巻く問題がリアル。ミステリーとしては中途半端だし、解決すべき事が多すぎて消化不良気味。主人公の高校教師、敏明の妻への言動、父親への優柔不断さが私は好きではなかった。
14投稿日: 2025.03.05
powered by ブクログ社会的事象をミステリに滑り込ませる技巧が秀逸。ドラマを観ているような立体感を感じた。秘事を抱える父、妻そして息子。噓の上塗りで家庭崩壊を招いた敏明。全てが事件に繋がった。後妻業かと思わせる西尾千代子。恐ろしい。
3投稿日: 2025.02.20
powered by ブクログ本にしても映画にしても面白いという判断基準のひとつに中だるみしないということを設けているのですが、これはその中だるみが無くどんどん読み進めてしまう作品でした。 しかし星4つにした理由は、最後のオチがいまひとつに感じたのと、再び読むかと言えばそうではないからです。共感したり心打たれるものがあれば時折読み返したくもなるのですが、その要素は無かったかなと。そもそもサスペンス作品にそれを求めていたわけではないんですけどね。
3投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログ疑心暗鬼から現実逃避によってより悪い方向に向かってしまう。 人間の弱さと、その心の隙間に入り込む犯罪者の思惑が、高齢者運転の事件と絡めて嫌な雰囲気で話が進む。 事件を巡る話は綿密なのに、事件の種明かしがあっさりし過ぎていたのが残念だが、 人間の負の感情をネチネチ描いているのが良かった。
2投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ自身も独居老人になって将来的に認知症ドライバーの可能性もあって興味深く読んだが、オヤジさんの認知症を延々と描いた割には真相部分があっさりと描かれていて少し拍子抜けの感がある。
1投稿日: 2025.02.10
powered by ブクログ認知症が見られる親と子としての向き合い方。かなり重たいテーマだが、著者の文章力が巧みであり、あっという間に読み終えた。 ただし、結末がなんとも言えずやるせない。最後の手紙で、なんとなく伏線を回収したことになるのだろうが、終わり方がもう一歩だと感じる。
4投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログかなり重い内容だった。読んでて少し辛くなる。 それなのにどんどん次が読みたくなる。 読んでいる時は深い森の中。 読み終わった後は、やっと森から脱出できた感じだ。
4投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログ最後の手記で果たして伏線は回収しきれたのか?認知症が絡んでくると辻褄の合わない行動が出てきたりするので読者としては推理が難しくなる。もう一波乱あって欲しかった。
8投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ終始心がざわつき、家族崩壊のカウントダウンの音が聴こえて来るようだった。 頁を開いて最初に目に入る序章で一気に心を鷲掴みにされる。 昨今、頻繁に取り沙汰される高齢者ドライバー問題が伊岡さんの手に掛かれば緊張感MAXのサスペンスへと変貌する。 高齢である事に加え、認知の症状もある79歳の父親が放った「人を轢いたかもしれない」の一言。 それを聞き自己保身に走る47歳の息子。 この父子の動向から片時も目が離せず、リーダビリティの高さもあり一気読み。 轢き逃げ事件の真相と共に見えて来る家族の闇。 社会派ミステリーとしても秀逸。
11投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ元校長で厳格だった父、80前にして認知症の兆候、そしてひき逃げ疑惑が…。前半、認知症の高齢ドライバーによる事故をテーマだと思って読み進めていたけれど、後半展開がガラッと変わって大きく動く。ラストは少し急ぎすぎだが、作者さんらしい謎が謎を呼ぶ展開に今回もやられた。書名「翳りゆく午後」が象徴的な一冊。
2投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログ80歳目前の父親に認知症の兆候が…。 教職後も市民講座で教えている父に女性との噂や車に傷がついているのが目立ち始める。 ニュースでも高齢ドライバー問題が取り上げられ、万が一事故が起こる前に父に免許返納をと思っていた矢先に「人を轢いたかもしれない」という父からの電話が…。 認知症問題、免許返納問題、気になることがこれでもか…と次々に押し寄せてきて、ページを捲る手がとまらなくなった。 何が原因なのか… 父の認知症だけじゃなく、騙されたことなのか、嘘をついて隠したことなのか… それまでの家族関係の問題なのか… 真相が明らかになった後でも一旦家族の間に信頼関係がなくなるとあっという間に崩壊してしまうということだ。 ただ父は記録していた。 それだけは救いだったと言えるだろう。
73投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログ妻と息子の三人暮らしの私立高校教師。一人暮らしをしている父の言動などに不安を覚えていく。車が無いと不便な居住環境。高齢ドライバー問題など現代社会の抱える問題と殺人ミステリ。ミステリの方はやっつけ感があったけれど、高齢ドライバーや認知症など身につまされるお話だった。
2投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログ自身の保身のために周りが全く見えてなかったね。って話。 高齢者ドライバー問題とちょっとしたミステリーにもなっていて読みやすかった。
11投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログすごく引き込まれて読む手が止まらなかった。 高齢者ドライバーによる運転は、たまに見ていて怖くなるような人もいて、誰しもが身近な脅威だと思う。 武の様子があまりにも危なっかしくて、読んでいてハラハラした。 免許返納に関しては、老人もプライドもあるし田舎だと足がないと生活できないこともあってみんななあなあになるんだなと改めて感じた。 なんとも考えさせられる本だった。
15投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログ多分初めて読む作家さん。高齢者ドライバー&認知症発症…?のち、轢き逃げ事故発生。主人公は私立男子校の教師で妻と中学生息子と3人で団地暮らしの中年男性。地元の学校の校長先生だった父親は定年退職した後も市民講座で講師をしたり精力的に活動していたが、妙な噂が立てられて…。気になる展開が続いて次へ次へと頁を捲ったが、読みながら自分の父親の事が頭をよぎる作品だった。フィクションだけどあり得ない話でもないかも。免許返納して欲しいけど、車がないと生活出来ない土地に暮らしていたら一体どうしたら良いの?難しい問題。
6投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024/12/12リクエスト 1 ページをめくる手が止まらず一晩で読んだ。 高齢の親の免許返納問題、リアルであったあの事件を下敷きにしてあるのか本当に怖かった。 運転能力、認知症、親子関係など誰にでも起こり得る問題、自分自身の生活にも関わる事で、より一層考えもしない方向へ進んでしまうのか。 父親、武の講座の生徒である西尾千代子の企みはともかくとして、最後の父親本人の「手記1.2」は胸が詰まる。認知症は周りの苦労がクローズアップされることが多い、でも本人も困惑しているのだろう… 社会問題をうまく描くのは、さすが伊岡瞬だ! 読んでよかった。おすすめです。
5投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログAmazonの紹介より 「人を轢いたかもしれない」 厳格な父親からの一本の電話。それが悪夢の始まりだった―― 80歳目前の武は、教職退任後、市民講座で教える地元の名士。父の武と同じ教職に就く敏明は、妻の香苗と反抗期の息子・幹人との平凡な生活を送っていた。 このところ父の愛車に傷が増え、危険運転が目に余るようになってきたため、敏明は免許返納を勧めるが武は固く拒絶する。さらに、市民講座の生徒である西尾千代子と武との親密な関係を怪しむ噂が広がり、敏明は悩みを深めていた。そんなある日、近隣で悪質な轢き逃げ事件が発生。 「あれって――まさか」 疑念に駆られ、事件の真相を探る敏明が辿り着いた“おぞましい真実”とは? 『悪寒』『不審者』『朽ちゆく庭』に続く、不穏で危険な家族崩壊サスペンス! サスペンスだけでなく、高齢ドライバー問題やマスメディアによる影響にも触れられていて、他人事ではないなと思いましたし、心を抉られました。 今問題になっている高齢ドライバー問題。双方の言い分に理解ができますし、なかなか一歩踏み出せないことに複雑な気持ちになりました。 肝となる父親の轢き逃げしたかもしれない事故。最後の方まで明確にわからないあやふやな状態の中で展開していくので、ずーっと疑惑が渦巻いていましたし、緊張感や不穏が漂っていて、手に汗を握るくらい冷や汗が出ていました。 主人公の立場に立ってみると、もう気が気でない気持ち、わかるなと思ってしまいました。もし父親が犯罪者になったらと思うと、色んな事が頭の中を駆け巡ります。 SNSによる誹謗中傷、近所にご迷惑など「たられば」があったらキリがないです。 父親問題だけでなく、自分の家族の問題もあるので、現実でもこういったことが起こるのではないかとヒヤヒヤしてしまいました。 そもそも、父親の対応がまぁイラっとするばかりでした。父親側としては、自分はまだ痴呆症ではなく、ピンピンとしているかと思いますが、息子である主人公としては、気が気ではないです。 車のバンパーには傷がついていたり、浮気をしているのではと疑ったりと父親のことを疑うばかりです。 そういった中で発した「人を轢いたかもしれない」という言葉。それと同時期に発生した轢き逃げ事故。 途中、ホッとしたと思いきや、また不安の気持ちになったりと気分としてはジェットコースターに乗っているかのようなアップダウンが激しかったです。 果たして、父親は犯罪を犯したのか?そこに待ち受ける真実は、驚きもありましたし、ただただ言葉を失ってしまいました。 こういったミステリーだと、全てが丸く収まって、良い結末を迎えるのですが、そこは伊岡さんです。 ざらつきのある最後で、やっぱり良い事では終わらないなと思いました。伊岡さんにしては、ヤバい人の描写が少ないのではと思いましたが、結果的には、みんな色々ヤバい人だったので、伊岡さんの世界観が出ていました。 フィクションではありますが、現実にありえそうな設定、そして心情に共感しつつ、もしも自分だったらと考えてしまいました。
9投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログ「人を轢いたかもしれない」という高齢の父からの衝撃発言。面白くて一気読みでした。高齢ドライバー問題を取り上げたミステリです。
42投稿日: 2024.12.25
