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19号室
19号室
マルク・ラーベ、酒寄進一/東京創元社
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総合評価

18件)
4.0
3
10
3
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    『17の鍵』の続編、トム•バビロンシリーズ2作目。ベルリン国際映画祭の開会式で女性が殺される映像が流され、その女性は市長の娘であった。トム達は操作をはじめるが… 2019年と過去の2001年の物語が交互に書かれ、何か心に傷を負っているようなであった相棒の臨床心理士ジータの過去も明らかに。 ドイツが舞台のミステリーってどこかで必ず西と東の分断やナチの話は避けては通れないような。 ラスト、あっと驚くこの人が?!というのと、そこで終わる?!というのは前作と同じか… 続きが楽しみです。

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    続きものと知らず、慌てて前作17の鍵を読了。 前作よりスピード感がアップしたかな。旧東ドイツ時代の罪深い悪政が絡み、どっしり重たい雰囲気(私は好み) 主人公より赤毛の彼の人生が気になる。 今作の事件は解決したが、まだまだ気になる謎が残っているので、早く続きが読みたい。

    0
    投稿日: 2025.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    絶対に一作目から読まないと意味が分からないし、 なんなら三作目出てから読んだ方が一気に読めて良いのかも、、、。 良かった点 ・程よく謎も残しつつ、読者にある程度の真相も示すことで長編シリーズを読むことへのストレスを減らす ・ジータの過去と現在の登場人物との繋げ方  (特にトムとの関わらせ方はすごい) ・ヨー・モルテンがこちら側に! ここはどうなんという点 ・ユーリ・サルコフの存在 ・連続刊行してくれ!  今作において真の黒幕“悪魔”こと、ヴァルターが判明し、所属していた組織・国民教育省“19”の全貌が明らかになったのは普通に熱い。  ただ、どうしてもユーリ・サルコフの存在だけに疑問が残る。現状ユーリが主役の著者前作を読むことができないので、彼がどれだけの実力者で、どうしてこのような仕事に手を染めているのかという重要なバックボーンが全く見えない。ここだけがこのシリーズで嫌なところ、、、。

    0
    投稿日: 2025.08.18
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    前回の話、ここにも繋がるの?! 幼くしていなくなった妹のことは、少しずつ受け入れて生きてくしかない…という風に話は進み、それとは別の新たな事件が…かと思いきや。 今回の手がかりは「19」、とある人物の古傷をえぐる文字でもある。それを振り返るのでなかなか辛い描写が続く。 ドイツ人だから書ける話かな。

    0
    投稿日: 2025.06.27
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    『17の鍵』では警察側としては終わったように見えていた事件。しかし根本的なところは謎のままで、とうとう続編『19号室』で全体像が見える。 ベルリン国際映画祭。晴れの舞台を飾るオープニング映像がまさかの差し替えられており、そこに映し出されたのは女性を襲う映像。襲っている男性は最後に意味深な言葉を吐いて終わる。 会場は大パニック。映し出されていた女性は市長の娘で、生死は不明。この映像は本当に襲っているのか、はたまた演技なのか。すべてが不確定のまま捜査が開始される。 2巻目にして主人公トムの相棒、ジータの過去が描かれていく。そしてまさかのここに接点が。2巻は色んなところで色んな人々が繋がっていることが分かり、そのなかで秘匿されていたことが徐々に見えてくる。1巻目よりもいっそう動きがあって急展開も多く、ハラハラしながら読んだ。そしてラスト。かなり気になる終わりで早く続きが読みたい。まだ残っている肝心な部分に繋がりそうな終わりでそわそわしてしまった。

    1
    投稿日: 2025.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025年の20冊目は、マルク・ラーベの「19号室」です。17の次は、19になる訳ですね。前作の読後、次作の方が面白くなると予想しましたが、果たしてどうでしょうか? 主人公は、ベルリン州刑事局刑事のトム・バビロン&臨床心理士のジータ・ヨハンスです。トムは、結婚して子供が生まれています。 ベルリン国際映画祭のオープニングで、ベルリン市長の娘が殺害されたと思われる映像が予定外に流され、観客がパニックになるシーンから始まります。前作に続いて印象的なオープニングです。 今作も現在(2019年)と過去(2001年)が交互に描かれる構成です。過去パートは、ジータに起きた出来事が描かれますが、進むに連れてトムとも関連が有る事、現在起きている事件との繋がりも見えて来ます。そして、前作から続いて旧東ドイツ時代のシュタージの闇が事件に潜む事が明らかになります。この作者、徐々に真実を明らかにして行く手法や作中の匂わし方、かなり上手いと思います。 今回も少なくない謎が残ったまま、次作に持ち越しです。 ☆4.6

    0
    投稿日: 2025.05.26
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    今回もスピード感ある展開で面白かった。ひとつひとつの章のページ数が多くないからなのかもしれない。バビロン刑事だけではなく相棒のジータの過去も語られ、旧東ドイツの暗黒が深まる。 私は『17の鍵』よりも『19号室』の方が楽しめたので、次に期待したい。

    15
    投稿日: 2025.05.25
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    今回も良い。 トム・バビロンが主人公のドイツミステリー第2弾。 ベルリン国際映画で突如上映されたスナッフ・フィルム。そのフィルムは本物かどうか判断できないが、「17の鍵」の捜査メンバーが招集された。 事件を追うごとに物語は混迷を増していく。 前回は主人公のトムの過去と現代の事件が交わっていく流れだったが、今回はトムの相棒のジータの過去と事件が交わっていく。 過去と現代を行き来する進行のバランスがとてもよく、また場面転換もテンポがよいので、圧倒的なリーダビリティを感じる。 海外テレビドラマにすると映えそうなイメージ。 今回も前作と同様に事件の背景に旧東ドイツ時代の組織が暗躍しており、シリーズを通して薄暗いイメージが変わらず、うっそうとした雰囲気を感じる。 個人的にはデヴィッド・フィンチャーっぽいなと感じた。 早く次回作が読みたい。

    14
    投稿日: 2025.05.20
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    『17の鍵』に続く第2弾は、2019年2月、ベルリン国際映画祭の開会式場での映像で、女性が殺害されるシーンが上映されるという幕開けである。 あまりにも映像がリアルであり、女性が市長の娘で女優の卵だと判明し、トム・バビロン刑事と相棒の臨床心理士のジータが動き出す。 映像内の壁に残された「19」に戦慄したのは、ジータだった。 今回は、ジータが主役といえるほどの存在感と身体を張る活躍だった。 2001年に16歳だったジータの過去は壮絶であり、彼女たちの闇が暴かれていくにつれ、過去と現在が繋がり、隠された事実や謎が公になっていく。 そしてトムとジータと関わりを持っていたのがベネだったことも驚きだった。 過去からの連鎖を断たなければ、悪はいつまでも根絶しないのか…という事件だった。 前作同様、冒頭からショッキングな場面であったが、まだ続編があるのだろう。

    70
    投稿日: 2025.05.06
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    トム・バビロンとその相棒ジータ・ヨハンスのシリーズ第二弾。 今回もタイトルは数字。そして登場人物たちの過去の出来事が現在に深く関わってくるというスタイルを踏襲。 本作の主役はジータで、彼女の特異な見た目の秘密が明かされることとなる。 始まりはいきなりベルリン国際映画祭の会場だし、 後半スリリングな展開となる場面の舞台は 数千のコンクリートの石柱が立ち並ぶホロコースト記念碑。 視覚的な効果が半端なく、先へ先へと気持ちがはやり楽しめた。 四部作の半分で、以降の作品の発売は今のところわからず。 早めの刊行、よろしく!!

    32
    投稿日: 2025.05.06
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    やや展開が冗長に感じる部分も否めないが、じっくりねっちり描いてくれるミステリは好みなので良かった。 今回は前作よりもはっきりしたところがあったし、ここまできたら絶対にあと二作読みたいので翻訳なにとぞ。 あんな引きをされて読めなかったら生殺し!!(笑)

    4
    投稿日: 2025.04.30
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    前作同様、映像が目に浮かぶようなエキセントリックなオープニング。さすが映像制作会社社長!目まぐるしい展開に閉じることができず、ほぼ一日で読みました。こうした歴史の負の側面を抉り出すことで、エンタメに重みが生まれているかと。ドイツ分断時代ネタはたっぷりありそうなので、今後も楽しみです。ジータと彼の繋がりを作るのはちょっとやりすぎ?かと思いましたが、ほんわかパートでもあるので、今後の展開を期待します。にしても、臨床心理士とは思えないほど現場での捜査に加わっていて???ではあります。そしてまたまた次作に余韻を残す結末、読まざるを得ないではないですか。ただ、今後の流れに必要なのだとは思うけれど、ヴィーが出過ぎ。ちょっと煩わしく思っちゃいました。

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    17の鍵に続いてトム・バビロンの2作目。作品の色調はどんよりと曇った鈍色でドイツってこんな国なのかと思う。とりわけ東ドイツの歴史が共産主義国の典型的な閉鎖的で疑い深く自国民を(特に子供を)もっとも虐げていたことを底流に話が進んでいくので救いがない。ただ、ジータの初恋の描写だけが唯一の例外と言えるか。 それにしても、最近読んだフランスのセルヴァスシリーズと主人公の設定がよく似ている。優秀なはずなのに無鉄砲で単独行動が多く、なんども殺されそうになりながらも敵の優柔不断さに助けられて生き延びる、アクション映画の世界そのものでリアリティを削いでいる。バビロンシリーズはこの後も2作品が続くようだがこの重苦しさは変わらないだろう。

    5
    投稿日: 2025.04.06
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    「17の鍵」と同じトム・バビロンが主人公のドイツを舞台にしたミステリー。今作は臨床心理士のジータに焦点を当てている。ジータの18年前の事件と2001年の事件がそれぞれの時間系列で交互に描かれていく。過去のトラウマに苦しむジータ、妹の亡霊が見えてしまうトムの2人の、足を使った地道な操作に拍手を送りたい。

    12
    投稿日: 2025.03.31
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    ベルリン国際映画祭の開会式場に悲鳴が響き渡った。予定外の、女性が殺される瞬間を撮った映像が上映されたのだ。女性は市長の娘で女優の卵。映像はあまりにリアルで、目出し帽の人物が上映を強要したという。トム・バビロン刑事は捜査を始めるが、相棒の臨床心理士ジータは、映像内の壁に残されていた「19」に、自分との共通点を見つけて戦慄する。 誰も彼もが叫び続けているような、サスペンス満載のドイツ発警察小説第2弾。しかも肝心の謎は次作以降に残されているとは。

    10
    投稿日: 2025.03.30
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    トムの相棒、われらがジータ・ヨハンス。その秘密、というか人に言えなかった過去が本作で重要な意味を持つ。 2001年に16になるというジータは本当にきれいだったんだろうな。そして18年後のジータは美しくかっこいい。 シリーズ第1作『17の鍵』から読んできて、謎の山積みは高くなった。4部作で起承転結の「承」部分にあると考えればむべなるかな。 ベルリン州刑事局は?トムの妹は?トムの息子は?…その他、次作以降に持ち越し。 最後の第74章は完全に次作予告。 「カテゴリ」は「ミステリー」にしたし、ミステリー要素はたくさんあるわけだけど、スリラーと呼ぶほうがより適切。

    2
    投稿日: 2025.03.23
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    マルク・ラーベ『19号室』創元推理文庫。 『刑事トム・バビロン』シリーズの第2弾。 『17の鍵』からの秘密がついに暴かれるという触れ込みのようだが、謎が謎を呼ぶだけだった。どうにもストーリーに入り込めず、いつの間にか結末を迎えていた。 本シリーズは4部作で、第3作は『スズメバチ』、第4作は『ヴィオーラの部屋』と続くようだ。 ベルリン国際映画祭の開会式場で上映されたのは、若い女性が殺害される瞬間の映像だった。そして、その女性は市長の娘で女優の卵であったことから大騒ぎになる。トム・バビロン刑事は捜査を始めるが、相棒の臨床心理士ジータは、映像内の壁に残されていた『19』に自分との共通点を見付けて戦慄する。 イマイチというか、読むのが苦痛になるようなストーリーに第3作以降は止めてしまおうと思う。 本体価格1,360円 ★★★

    72
    投稿日: 2025.03.21
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    女性の殺害シーンが映画祭で流された。そこには『19号室』の文字が…ベルリンの壁崩壊という大きな歴史をベースに展開するミステリは前作よりさらに重厚感があった。さらに、気になっていたジータの過去までがからむ。今作もまた、気になるラスト。次も絶対翻訳して欲しい!

    1
    投稿日: 2025.03.10