
総合評価
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powered by ブクログ『プロレススーパースター列伝』の作画担当である原田久仁信による回顧録。梶原一騎の原作をどう受け取って作画を行ったかの話が主。どのあたりまで梶原氏 (並びにアントニオ猪木) の言葉を信じていたか。あるいは半信半疑になりつつあったかの答え合わせのような一冊。 男らしさを振り回していたような梶原氏であったが、どうにも一番男気があったのが篤子夫人であったことが伺われたのは面白い。 巻末に描きおろし漫画が掲載されているが、実際のレスラーではなく、あくまで『プロレススーパースター列伝』のレスラーたちの後日談が描かれている。この数ページだけでも元がとれる良い描きおろしだった。
0投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログまず根底を貫くのは、著者・原田久仁信氏による梶原一騎賛歌であるという確たる背骨。 そこにはバイアスがかかった美化もあろうが、コンプライアンスなどという言葉がこの国になかった当時ですらぎりぎり、いや完全にアウトではないか…という生き様を演じながら、誰もが知っている名作の数々をこの世に送り出したことは紛れもない事実であり、梶原一騎氏の傑出した才能の一端が本書を通じて確かに感じられる。 そして、作画担当者までもが梶原マジックの術中に半ば意図的にはまり、闇の中を手探りで進むかの如くであったことを知り、驚くやら納得するやら。 次に去来するのは、まさしくノスタルジーに他ならない。 それも単に懐かしいなどという思いではなく、「ヤラセと情熱 水曜スペシャル『川口浩探検隊』の真実」を読んだ時と同じ種類の静かな興奮が胸の内に湧いてきた。 あるいは、雑誌「ムー」やムーブックスシリーズを前のめりになって夢中で読んでいた時のような気持ち。 つまり、プロレスと水曜スペシャルとムーが人の心を魅了する要素は同質であり、それらを愛する人たちの層は重なっていると言って過言ではない。 「プロレススーパースター列伝」連載当時から既に40年余り、梶原一騎氏はその数年後に50歳の若さで逝去し、原田久仁信氏も本書を上梓してほどなく、この世を去った。 さらに、ジャイアント馬場、アントニオ猪木を始め、ブルーザー・ブロディ、ハルク・ホーガン、アンドレ・ザ・ジャイアント…「列伝」に登場するレスラーたちも多くが鬼籍に入り、意外なことに梶原一騎氏が"最強"と考えていたというジャンボ鶴田も若くして亡くなっている。 改めて、昭和という時代が遠ざかっていることを実感する。 「アシスタントも困惑していたが、世の中には考えたらいけないこともある。」 「『列伝』は時代のなかで生かされた奇跡の作品だった。」
0投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログ80年代、タイガーマスクブームでプロレスに目覚め、「列伝」にもどハマり。ピュアな中学生はエピソードを信じ切ってたけど、改めて昭和プロレスのワクワクを思い出した。久々にコミックを引っ張り出して読んでみようかな。
0投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ「空手バカ一代」後期で極真の全日本空手道選手権大会が取り上げられたあたりと「四角いジャングル」後期の猪木vsウイリーの対決の盛り上げと「プロレススーパースター列伝」のタイガーマスクの正体探しが、自分にとっての3大梶原一騎虚実入り乱れのファンタジードキュメンタリーです。マガジンにしてもサンデーにしても週刊誌であることの意味を最大に活かしたマンガだったような気がします。本当に待ち遠しかったなぁ。原作者の主観とウラの情報がこんなに全面に出てくるマンガって存在せず、まさに梶原一騎は「巨人の星」や「あしたのジョー」の漫画原作者から、三協映画「史上最強のカラテ」などのコンテンツプロデューサーへと変貌していきました。自分で作ったキャラクターが現実になってその謎に自分が取材するという倒錯した設定とテレ朝「ワールドプロレス」との同時進行性が交わった「プロレススーパースター列伝」はそんな梶原芸術の完成形のように思います。そこには影丸穣也のダイナミックな描線や中城健のスタイリッシュな描線と一線を画す、原田久仁信の顔がそっくりで素朴な画風も、梶原の嘘か誠かなストーリーを包み込むのにピッタリだったと思っています。そんな作画家の原作者オマージュの一冊です。圧倒的な人の良さが伝わってきて、そんな書き手じゃないと晩年のパートナーにはなれなかった気がしました。「プロレススーパースター列伝」だけじゃなく「男の星座」もなんだかもう一度、読みたくなってきた…
3投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログ列伝読者ではなかったが、ここに書かれているエピソードの多くは知っていたので、それってすごい影響力だよなと改めて驚く。
0投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログ1980年代初頭にプロレス少年のハートをがっちりキャッチした実録プロレス漫画の楽屋裏を制作者の漫画家が記した本。列伝は、プロレスにはファンタジーが含まれているが、それに輪をかけてファンタジーがまぶされている作品であった。それでも妙な説得力とリアリティーがあった。それは、各レスラーのドラマが描かれていたからに他ならない。感情を発火点として、それが行動に繋がり、各人の行動が錯綜することでドラマが生まれる。列伝ではそこが熱く描かれていた。本書も著者と原作者の梶原一騎のドラマが読者の心を打つのだ。
0投稿日: 2024.12.18
powered by ブクログあの「スーパースター列伝」を通じて、原田氏の半生と梶原一騎の凄さが述べられる。 連載順とコミックスの順番が違うこと、「デューク・ケムオカ」という名前は誤りで正しくは「ケオムカ」だったことなどなど、とても面白く読めた。 列伝に描かれたことがほぼ梶原一騎の創作であったことも驚きだったが(如何に純粋な子どもだったんだろう)、これだけのものを創作できたことに改めて凄さを感じる。 もっと他のレスラーの列伝も読んでみたかった。
0投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログ【これはすべて実話である!!】不滅の大人気漫画『プロレススーパースター列伝』(原作・梶原一騎)を描いた原田氏が語り尽くす製作秘話! 描き下ろし新編も!!
0投稿日: 2024.10.22
