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坂の中のまち
坂の中のまち
中島京子/文藝春秋
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総合評価

59件)
3.4
5
17
26
5
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっとは知ってる地域だね小日向~真智は富山からO女子大に進学が決まり大学から徒歩15分祖母の親友の家に住まうことになったが、その久世志桜里こそが実の祖母で、坂マニアであった。教室の隣に座り友となった鹿児島出身の「よしんば」ちゃんに誘われたインターカレッジのサークルに出掛けて遅刻して知り合ったエイフクさんと知り合い、二重暗号で告白され恋人に発展した。新型コロナの蔓延で危機に瀕したが、神戸の大学の助手になったエイフクと一緒にアパートを探す真智は京都に本社がある文具メーカーに就職が決まった~幽霊や憑依者、作中人物、恋のライバルまで出てきて終わってしまい、どうなの?と考えていたら、書き下ろしのエピローグで説明してくれているが、最高学府卒業者の進路が地元の学習塾って、あまりにも夢がない。バレエ留学はありそう。小日向を巡るトリビアは面白かったけど

    0
    投稿日: 2025.11.16
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    大学生になった女の子の初めての東京暮らし。淡々と綴られていく感じで始まったけれど、その子のルーツにそんなことが⁈て展開に。登場人物がかなり個性強めなので、主人公の普通さが際立つ。 コロナの話が急に出てきて、あーそうゆう時期だったんだぁと読み終えた。 文学や歴史に詳しいともっと楽しめたかも。学生の頃に通ったりして文京区はちょっとだけわかるけれど…あの頃、坂とか史跡とかもう少し興味を持ててたらなぁと今更思った。

    1
    投稿日: 2025.11.13
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    東京の坂にとっても詳しい祖母の親友の志桜里さんと一緒暮らすことになった真智。 東京には志桜里さんの話を聞いているととにかく坂が多いことがわかる。 志桜里さんの坂の話に引き込まれ、そのせいでか文京区辺りが舞台だったり、住んでいた作家の作品などの世界に迷い込んでしまう真智。 読んでいる方も話の中に引き込まれていく。 志桜里さんと真智親子関係、祖母の関係も面白い。 この話に出てくる坂に行ってみたくなった。 行ってみたら小説の世界に入り込めるかなぁ。

    0
    投稿日: 2025.11.10
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    坂のまち、だと何となく和む風景を思い浮かべるが、坂の「中の」まちと聞くと陰陽いろんなイメージが飛び交う。実際まちを舞台にしたエピソードがリアル且つエグくていい意味で感情を裏切ってくる。しかも文豪の名作を重ね合わせてシンクロナイズされたストーリー展開はちょっとしたタイムリープ感もあって何気に惹き込まれる。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    不思議なストーリー展開 フェノロサの妻に出てくるメアリーさんは一体何だっのか❓ お付き合いをする事になるエイフクさんも変わった人で… ただ気になって読み進めて読了という感じ もしかしたら続編もあるのでしょうか

    4
    投稿日: 2025.09.19
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    坂の多い町の話 地名や坂の名前が多く土地勘が無いからいまいち想像が追いつかなかったが 日常プラス非日常感が楽しめた

    0
    投稿日: 2025.09.04
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    作品と、現実が交錯する。 ファンタジーではなくともそれを体験できるのが、その舞台を訪れるということだ、いわゆる聖地巡礼。 そこに住んでしまえば巡礼すら必要なくなり、作品の世界が日常になる。 だけど、時代が違い、環境が違えば誰もそれに気づかない、そもそもその作品に触れていなければ気づくことさえない。 そう考えれば、やはりちょっとファンタジーの世界に踏み込んでいるのかもしれない。 作品を思いながら、作品の世界で生きるということは、現実と想像の世界の境目を歩いているようなものなのかもしれない。 それはとても楽しいものなんじゃないかと思う。 それだけに、リアルが一変し、ファンタジーの世界から隔絶されるあの状況は、途轍もない変化だったし、むしろあの状況こそが、過去から見ても、未来から見ても想像すらできないファンタジーそのものだったかもしれない。 しかし、紛れもない現実だった。 そしれどうしようもない現実は、簡単に訪れてしまうことも、私たちは知ったのだった。

    0
    投稿日: 2025.07.24
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    関連する本を読んで坂道を歩きたくなる、そんな物語。物語の舞台になるほど、話題にしたい何か特別な魅力があるのかもね。

    0
    投稿日: 2025.07.12
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    まず装丁が可愛い 読む前からワクワクする 富山に住む真智は亡き祖母の親友である志織里の家で下宿させてもう事になる。そこは東京の日向坂にあるのだが近くに曰くありげなキリシタン坂始め数々の坂がある場所。坂にまつわる文豪の話が出てくるので、それらの本を読み返したい。

    8
    投稿日: 2025.07.06
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    ちょっと苦手な分野。 でも、ミステリアスな人物ばかりで、志桜里さんみたいなおばあちゃん、良いなって思った。 こんな下宿、素敵だよね。

    10
    投稿日: 2025.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中島さんの今まで読んだ小説はどれも面白かったので期待値が高すぎた感はあります。 主人公は東京の大学に通うため、祖母の親友の家に下宿することになります。物語は主人公とその親友のおばあさん、付き合うことになる台湾人の青年、大学の友人の関係で進んでいきます。肝となるのは、下宿先である茗荷谷の近くの小日向台というところ。多くの小説の舞台になった場所が近在にたくさんある。登場人物も昔の小説との関係が深いし、祖母の親友が近在の坂マニア。 主人公と彼氏の恋の成り行きもありますが、祖母の親友と主人公との関係が一番のポイントとなっています。 ちょっと残念だったのが、最初の方の幻想小説的な部分が後半薄れてしまったこと。 昔の小説の登場人物と本作の登場人物のクロスオーバーがもっと読みたかったです。 竹蔵

    4
    投稿日: 2025.06.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中島京子の本は柔らかいイメージで読みやすいけど、中身は意外に不思議な内容だったりする。 東京の大学に進んだ真智が住むことになった祖母のお友達のしおりさん、実は本当の祖母だとわかるんだけど昔の作家とか出て来て楽しかった。

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    女子大生の物語としても面白いが、文学作品紹介と文京区案内が織り込まれているので、何重にも面白い。文学好きで文京区に縁のある人は必読かも。時代の世相や課題にも触れられているが、全体的には軽く明るい気持ちで読める。

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    ふたつ目に『よしんば』が出てきて以前読んだことある『いつか、アジアの街角で』の中の話の前後のつながりがわかった。

    0
    投稿日: 2025.05.25
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    名作小説の登場人物たちと、かわいい本だったな。こういうシリーズもっと色々な本で読んでみたい エピローグがとても短いのに見たいところ全部ぎゅっとされていて美しかった

    7
    投稿日: 2025.05.22
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    大学進学と共に上京してきた坂中真智は、祖母の友人の家に下宿することになる。小日向台にあるその家に住む志桜里さんは東京の坂について詳しい人だった。 坂の中の家に住み大学生活を送る真智と友人や志桜里さんとのやや風変わりな日々を描いた作品。 最初の友人が古風な話し方をする、あだ名が「よしんば」だったり、祖母の友人と聞かされていた志桜里さんが実は本当の(生物学的)祖母だったり、知り合った男子学生が昭和の文豪が好きで、作品に出てくる場所を歩いて散策するのが好きな「オタク」だったりと登場人物が面白い。 東京の坂道や文豪達の作品について詳しく描かれていてその紹介としても読める。

    0
    投稿日: 2025.05.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幽霊部員が幽霊じゃなかった!よしんばちゃんが自分でそう呼べって言うのがかわいい。主人公の名前は読後に他の方のレビューを読んで気づいた。まんまじゃないか!

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    読み終わったあと、深夜にも関わらず 文京区の地図を開き見入ってしまいました。 本郷〜茗荷谷辺りをお散歩していると ひょっこりと文学碑に出くわし、 名作縁の地を歩いていることに喜びを感じたりすることが良くある。 そして、この辺りは本当に坂が多い。 うっかり転げ落ちてしまうのではないかと 躊躇してしまうような急な坂があちこちに出没するのです。 「日本文学」と「坂」この何故か切っても切れないような二つの言葉が 物語の中へ誘います。 古さと新しさが同居する文京区の街で、 過去と現在を行ったり来たりするような物語。 不思議なことが起きても、さもありなん ・・・だと思うのです。

    3
    投稿日: 2025.05.06
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    面白かった!文豪と坂の関係が面白くて、東京の古地図を購入してしまった。 「うらはぐさ風土記」に似た、初老の女の人と女子大生が出てくる。友人も似たタイプだったりして。 この話の主人公の恋愛がめっちゃよかった。文学好青年との淡々とした恋愛模様が氷室冴子のクララ白書みたいで。

    7
    投稿日: 2025.05.04
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    全然面白くなかった。 主体がわからない。 マチとエイフクは告白こそあったけど次の章でいきなりお泊まりする間柄になってたし、最初に本当のおばあちゃんは私なんて打ち明けられたけどその後は坦々と関係が続くし、不思議な人が出てきたけどただの変な人で終わったし、坂の話を詳しくしてるけどそれで終わりだし。 恋愛なのか家族愛なのか不思議系なのかご当地話なのか、さっぱりわからない。 せめて挿絵にでも地図か案内図的なのが欲しかった…。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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     気になっていた本、茗荷谷って丸ノ内線乗ってる時に後楽園と池袋の間にある駅でしょってぼんやりとしたイメージしかなかったけど、小日向という土地とさまざまな坂に愛があって、ついには茗荷谷駅で降りてしまいました。聖地巡礼です。といっても、茗荷谷駅から坂を歩いていたら江戸川橋駅に辿り着いてしまったんですが……(小日向台を突っ切りました)。実際に歩いてみると、いかに坂が急で台地であるかを身をもって知るだけでなく「ああそういうことか」とさらにイメージがわいて良かったです(ただ、だいぶ疲れました)。  D坂は再読して「いやそんな」思ったし、最後の方の夏目漱石の「こころ」とリンクには、個人的には感じ入るものがありました。知ってまた読むと楽しい一冊です。 余談:江戸川橋駅の近くまで降りてしまいましたが、美味しいパン屋さんを見つけることが出来たので、素敵な出会いに感謝です。

    2
    投稿日: 2025.04.29
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    どこかで読んだ感があり、やっと思い出したのは「いつかアジアの街角で」というアンソロジーに障さわりの部分が掲載されていました。一冊の本にした長編よりアンソロジーの短編のほうが印象に残りました。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    東京・小日向を舞台に、女子大生の真智が祖母の友人・志桜里さん宅にいそう東京・小日向を舞台に、女子大生の真智が祖母の友人・志桜里さん宅に居候することから始まった日々を緩やかにユーモラスに、時に不可思議に描く。 志桜里さんの、真智に対して付かず離れずといったスタンスが心地良い。一方で小日向愛は激しい。 江戸川乱歩「D坂の殺人事件」 遠藤周作「沈黙」 安部公房「鞄」 夏目漱石「こころ」 他にもいくつもの文学作品が登場する。 東京は都会だけに舞台にした作品も多い。 そして意外と坂の町でもあるのだなと思う。 真智が出会った人々は幻なのが現実なのか、夢なのか幽霊なのか。 振り回されている人が現実というのも面白い。 一番驚いたのが志桜里さんの話で、『劇的要素』の話なのに、それをドラマチックに描くのではなく飄々と受け入れてしまうのが中島さんらしい。 皆さんが書かれているようにエピローグがさらりとしすぎて物足りなかった。だがそれも中島さんらしさだろうか。 明智小五郎シリーズ好きとしては、『D坂~』の新解釈はなかなか興味深かった。

    44
    投稿日: 2025.04.23
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    たくさんの坂のある町、小日向が舞台のお話。 実際の文学作品とともに流れるお話にワクワク。エイフクさんの気遣えない感じには不思議と腹は立たなくて可愛らしさを感じましたw 今度のお休みに実際にお散歩してみようかな

    5
    投稿日: 2025.04.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【収録作品】フェノロサの妻/隣に座るという運命について/月下氷人/切支丹屋敷から出た骨/シスターフッドと鼠坂/坂の中の町/エピローグ 坂中真智は、大学入学を機に上京し、亡き祖母・澄江の親友、久世志桜里が営む下宿屋に住むことになる。 ガールミーツ幽霊譚とあったので、もっとファンタジー寄りのものを想像していたが、違った。 ひょいとさまざまな文芸作品の名が出てくるので、再読したくなる。 現実とリンクしていてコロナ禍の状況にも触れられている。その後はさらりと。

    3
    投稿日: 2025.04.07
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    この単行本が出たのは、昨秋(24年11月)である。本屋で見かけて、買おうか、それとも図書館で待つか…と思い、「ブックマーク」100号の支度も佳境となりつつあって、とりあえず買わずにいた。12月下旬に「ブックマーク」を送り出し、そのあとは『本の道草』本づくりの作業が本格化。図書館の状況をみると、『坂の中のまち』にはものすごく予約がつくわけではなかったので、予約待ちすることに。 こないだまわってきた。校正仕事の合間に、さて!と読む。 2つめの話「隣に座るという運命について」を読みはじめて、(これは…読んだことがある…いったいいつどこで…)と思う。本になってる全部ではなさそうだが、ほかにもいくつか(読んだ気がするなー)と思いながら、本を読み終える。 巻末の初出一覧をみると、エピローグ以外は「オール讀物」に掲載されたものである。雑誌で読んだか?と、「隣に座るという運命について」が載った2022年5月号の目次をネットで探してみてみるが… 記憶にない。表紙の絵をみても、何も思い出さない。 しかし、「隣に座るという運命について」のテキストは、主人公の大学同期・よしんばを確実におぼえているし、主人公は坂をこう歩いて、幽霊みたいなのに会って、こういう話で…となぞるように読めて、過去に読んでいるとしか思えない。以降の章も、似たような印象で、おじいちゃん、おばあちゃん、おかあさんの秘密と決意と行動も、読んだおぼえがある。 11月に出た単行本はまだ読んでいなかったはずなのだが、私の記憶から何かが抜けているのだろうか。話のなかに幽霊ぽいものが出てくることよりも、自分の過去の読書が不思議でしかたがない。忘却力や老人力が増したということか。 (2025年3月29日了)

    0
    投稿日: 2025.04.02
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    土地勘がないので、暖かい日にちょっと行って、その辺りを散歩してみたい。 少し不思議で微笑ましく心地よい小説、コーヒーよりミルクティーが合うような。

    0
    投稿日: 2025.03.25
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    大学時代を文京区で過ごした人とか、土地勘ある人には「ここ!」「わかるー!」の連発なんじゃないかと思う。 私は茗荷谷駅周辺の土地勘がないので、GoogleMapを見ながら読んだ。下宿先の場所はだいたいこのへんかなーと想像したり、散歩する場面で道をたどったりするのはとても楽しかった。でも坂道はどんだけの登り具合なのかGoogleMapではわからない。ちょうど今の時期、桜の名所だという坂道・播磨坂はできれば実際歩いてみたい。 江戸川乱歩と横溝正史が小日向に住んでいたとか、夏目漱石の小説の舞台だとか、遠藤周作の『沈黙』に出てくる切支丹屋敷とか、この時代の小説が好きな人にもたまらなく楽しいと思う。 私はたいして興味ないけど、『沈黙』は田村文の本の紹介ででてきたばかり。なにか運命的な偶然で、次に読むのは『沈黙』だな!と思ったものの、他に読む本はたくさんあって、優先順位が難しい…。 大学生の青春物語で、コロナ禍前後のことが書かれているので、まだまだ記憶に新しい現実世界とリンクする。 真智とエイフクさんの文学談義デートはめちゃくちゃ楽しそうで、もうちょっとそういう場面を書いて欲しかった。 私は真智よりもその母のほうが年齢が近いので、いつか娘たちも家を出て、気の合う友人や恋人を見つけて楽しい学生時代を送ってほしいなー、と思った。 本書は、私にとってはじめての中島京子作品。 田村文の本の紹介で、何度もとりあげられている作家さんなので、前々から読んでみたいとは思っていた。夫に頼まれて図書館に予約本を受け取りに行って「あれっ、中島京子!借りたんだ!」と気付いた。夫に聞くと、気に入っている作家で、図書館の新刊本紹介で見かけて予約して待っていたらしい。現状、100人以上予約待ち。夫よりも先に読ませてもらった。 読後の感想を夫に聞かれたので、「播磨坂に桜を見に行きたいんだけど」と伝えた。「おー、いいじゃんいいじゃん」と返ってきた。特にそれ以上は聞かれないけど、私にとってはそれで充分。

    29
    投稿日: 2025.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    富山から東京の女子大へ進学した真智は、祖母の親友・志桜里さんの家に下宿することになる。 ちょっと風変わりでマイペースな志桜里さんとの生活は、大人になる前の真智にとってとても刺激的で、影響力は絶大だろう。読んでいてとても心地よい。 私もこの年頃にこんな大人と出逢っていたら良かった、と思わずにいられない。 志桜里さん家にある本棚の「小日向」コーナーがとても面白そう。元々、木内昇さんの『茗荷谷の猫』が好きだったので、この界隈の話が出てきてとても嬉しい。 "文学地図"は私もほしい。"文学地図"片手に東京巡りするの面白そう。普段坂道は苦手だけれど、こんなに古のエピソード満載の坂道なら楽しめそう。近所にこんな文学名所があるなんてほんと羨ましい。 江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』が読みたくなった。すごく気になる。 真智の不思議体験は、本好きにはたまらない。幽霊は苦手だけれど、こんな体験ならしてみたい。 ただラストが唐突に終了した感じでちょっと物足りなかった。せっかくの心地よい時間が急に終わってしまって寂しい。もうちょっと読んでいたかった。

    30
    投稿日: 2025.03.22
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    大学進学をきっかけに東京に住むことになった真智の物語。 舞台である後楽園周辺に土地勘があって、登場する小説を読んだことがあればより楽しめただろうと思うが、読了後にあの坂に行ったり、本を読んだりするのも良さそうだ。私が実行に移すかは別だが、、、

    0
    投稿日: 2025.03.15
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    坂の名前、確認しながら春の一日、文学散歩いいかも。陽だまりのネコも歓迎してくれるかも。それにしても、新型コロナ。遥か昔の出来事のよう。喉元過ぎればなんとやら…。「台湾じゃ、日本の検疫は、仏系って言われてるんだよ」「ザル系」って。確かにそうだったなあ…。

    0
    投稿日: 2025.03.11
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    夢見る帝国図書館からの 中島京子氏2作目 登場人物の醸し出す雰囲気が好き 日常の中にある刻まれた歴史 自分の住んでる街のここが好きっていう 愛情がいいなぁ 私の読んだ2作とも おばあさん的な年齢の女性がでてくるのだけれど その語り口調とか 垣間見れられる思考や生き方が好き 作者についてちょこっと検索したら ご両親はフランス文学者で教授職 お姉さんも物書き どんな環境で育ったんだろうな 他の作品も手元に来るように手配中 楽しみです

    0
    投稿日: 2025.03.10
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    2章目の「隣に座るという運命について」が以前読んだアンソロジーの「いつか、アジアの街角で」という本にも収録されていた。 そうとは知らず思いがけない再会を果たせてなんだか嬉しかった。 他の章も名作たちの世界を感じられてわくわくしながら読んだ。

    0
    投稿日: 2025.02.26
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     特に伏線があるわけでもなく、一つの終末に向かってや、一つのテーマに沿って物語が動いていくというものでもなく、主人公の何の変哲もない日常を追体験していく物語であった。好みの問題であり、情景描写を楽しむ物語なのかもしれないが、興味を持てる物語ではなかった。

    9
    投稿日: 2025.02.24
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    文京区にある坂がいっぱい出てきて興味深い。 実在する坂なので聖地巡礼したくなる。 永福さんの若干面倒くさいトコロは嫌いじゃないけど、長く付き合うのは大変なのでは、と余計な心配をしてしまう。エピローグだけでは収まらない続きの続きが知りたいなぁ。

    1
    投稿日: 2025.02.19
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    大学進学で祖母の友人の家に居候することに決まった坂中真智。 祖母の友人志桜里さんはなかなかの坂フェチであった。 小日向は文豪が住んでいたり小説の舞台になっていたりするところのようで、夏目漱石や森鴎外などの名著も登場する。 初っ端のメアリー・マックニールさんとの不思議な飲み会が最高に面白かった。 あんまりおもしろかったので1日で読んでしまいました。

    1
    投稿日: 2025.02.15
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    不思議な話だった。 坂好きにはたまらないかも。確かに東京は坂が多いです。あとこれに出てくる本を読んでたらもっと楽しいでしょうね。友達のよしんばが面白い。なかんずくとかゆくりなくとか日常生活で使ってみたい。

    0
    投稿日: 2025.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    連作短篇6篇 大学生になり富山から東京に出てきた坂中真智(タイトルと響きあってる),下宿先は今まで知らなかった実の祖母の家、小日向の地と坂に囲まれた場所で起こる不思議。章ごとに小日向に関わった文学作品とそれに関連するお話が広がって地味に面白い。

    0
    投稿日: 2025.01.29
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    大学入学を機に上京し、文京区に住む祖母の親友宅に下宿することになった坂中真智。文京区は坂が多く文豪が多く住んでいた街でそこで不思議な体験をしながら、大学生活を送る物語。 読み終わってから、タイトルが主人公の名を捩っていることに気がついた。 中島京子さんはとても読みやすくて好きなんだけど、これは淡々とした感じで全然好きになれなかった。祖母の澄江さんとその親友、志桜里さんの話はもっと読みたかったなぁ。 ただ、『D坂〜』とか『こころ』とか『鞄』とか出てきて、学生時代読んだぞ懐かしいとなった。 最後のエピローグも「えっ、これだけ?」ってなる。きっと私だけでなく、読んだ人みなそう思うと思う。

    35
    投稿日: 2025.01.16
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    まず主人公の女の子の名前が坂中真智(タイトル笑)である。坂がたくさんたくさん出てきてそれについての、江戸川乱歩や夏目漱石など文豪たちと小説の蘊蓄が楽しい。下宿先の志桜里さんとの関係や幽霊譚などちょっとした出来事もあり、恋愛話もありでほんわかなのに不思議な物語。わがままを言うと、もうちょっと蘊蓄部分を深掘りして地図なんかも付けてもらえたらなお楽しめたかも。終盤になって突然に亀掛川くん登場に(誰?説明あるけどね)コロナ禍にとバタバタとなり突然の終了…エピローグもかなり短くて永福さんとのその後の物語も気になる。

    6
    投稿日: 2025.01.06
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    上京して1人暮らしをする女子大生が主人公の小説。東京の色んな坂道がかつての有名作家の一場面や暮らしていた場所に即した話題で綴られる。子供の関係で一時期過ごした伝通院の春日通りの坂道が懐かしい。東京は坂道だらけの街だと再認識した。

    8
    投稿日: 2024.12.31
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    たぶん、東京の地理と日本文学に詳しい人なら、存分に楽しめる内容!残念ながら私には教養がなく(涙)。せっかく面白い仕掛けの物語なのに、100%の楽しみ方はできなかった…。おー!その作品が絡んでくるか!とか、あの場所はそうだったのかー!みたいな楽しみ方をしたかった。 東京の真ん中らへんの街(拓殖大学付近)に一軒家を持つ初老の女性の家に下宿する女子大生が主人公。坂の多いその土地は、かつてはたくさんの文豪が暮らし作品に描かれた場所。その街で過ごす主人公は、ときおり不思議な体験をする。昔の物語から出てきた人たちの幻(?)との邂逅。 確かに東京に住んでいると、近代的な都会の顔に、昭和、大正、明治、さらには江戸の時代がオーバーラップして見えるような時がある。坂や橋や川が歴史上の事件や昔の小説の舞台と同じで、いまここに立つ自分と同じところに、はるか昔あの人が立っていたかも、という感慨深さを感じることがある。そういう部分を、作品にしたような小説だった。 連作短編集だが、最後主人公の家族の歴史が明らかになるところや、周囲の人との会話が、物語に面白みを与えている。コロナの時期が途中で始まったり、主人公がさらっと浮気しそうになったりと、サブストーリー的な部分でサラッと描かれる部分の匙加減は癖になる。ひとりひとりの日々や人生も、小説のような面白さはあるんだよ、ということなのかもしれない。

    11
    投稿日: 2024.12.29
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    富山で生まれ育った真智は大学進学のため上京し、亡き祖母の友人だった志桜里さんの家で下宿生活を始める。下宿先である志桜里さんの家は文京区にあり、区内の坂オタクである彼女から近所の坂に絡んだ歴史をレクチャーされる。志桜里さんから自分のルーツを教えられたり、大学で二人の友人と親しくなったり、台湾とのハーフ男子大学生と出会ったり、東京での毎日を堪能する真智。もっと土地勘があって近代文学や文豪に詳しかったらハマる作品だと思うんだけど、土地勘なくても近代文学や文豪に詳しくなくても問題なし。

    3
    投稿日: 2024.12.29
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    まず、物語の内容が詰め込まれたような装丁画の雰囲気が、細かくていい感じだなと思いました。 大学進学を機に上京した坂中真智の下宿先は、亡き祖母の親友の久世志桜里の家でした。そこから物語は始まります。 どこまでが本当なのかと思ってしまうような出来事が続いた物語でした。志桜里さんと真知の祖母の深い繋がり、真知の個性的な友達とのこと、エイフクさんとのやり取りなどと比べて、文豪のことやその小説の中身を深く理解していないと、そうなんだという感じを受けるしかない場面もありました。 その中で、志桜里さんの話を読むうちに、文豪が住んでいた場所とか、小説に出てきた場所が近くにあるのは、羨ましいなと思いました。 「隣に座る運命について」では、学生の時はそんな感じで友達になったりしていたなと、懐かしく思い出しました。 終盤、コロナ禍も描かれていましたが、ずいぶん昔のことのように思えました。真知がこれからどんな人になるのか、知りたいなと思い読み終えました。 「フェノロサの妻」 「隣に座る運命について」 「月下氷人」 「切支丹屋敷から出た骨」 「シスターフッドと鼠坂」 「坂の中の町」 「エピローグ」

    32
    投稿日: 2024.12.24
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    文京区界隈に多く存在する坂の所以と、そこに息衝く文豪たちに導かれ、不思議な体験をする真智。まさか(坂だけに?)真智の祖母が…混血の容貌を周囲に気づかれることなく、孫の代まで続く熱き友情に感動。

    3
    投稿日: 2024.12.24
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    東京の坂道という写真集を見たことがあって、東京都内には結構な坂道があることはしっていた。こちらの本は実際の坂道だけではなく、青春時代の上り坂や下り坂そして迷い道や揺れる吊り橋のようなものも描かれていて久し振りに純粋な文学に触れたという満足感で満たされた。

    13
    投稿日: 2024.12.20
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    小日向は多くの文豪も住んでいたということで、坂の一つ一つにエピソードがありそう。 文学好きにはたまらない街なんだろうな。 名作も作中でいくつか登場して、また読みたくなってしまう。 タイトル、装丁のイメージ通りに穏やかに物語が進んでいき、安心して読めた。

    40
    投稿日: 2024.12.17
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    久しぶりに中島京子さんの作品 この作品はすごく読みやすくて、とても私好みでした! (大好きな森見登美彦さんの作品を読んでるような感じがたまにしたり) 『小さいおうち』や『夢見る帝国図書館』は途中で挫折してしまったけど、もう一度読んでみようかなと思いました。

    1
    投稿日: 2024.12.17
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    坂中真智(さかなか まち)は、故郷の富山から東京の女子大に進学することになった。 母は、祖母の親友だった久世志桜里(くぜ しおり)さんのところに下宿するように勧める。 志桜里さんは自分の住むまち、小日向をとても愛している。リビングには文京区小日向関係(特に「坂」)の本を集めた本棚がある。 文学碑の多い土地柄は、今も坂道の途中で文豪たちとすれ違うのではないかと想像してしまう。 もしかしたら真智は、知らない間に実際にすれ違っているのではないかな? 読みながら、そんな世界に遊ぶ。中島京子さんの作品の、ちょっと不思議なことが起きるところが好きです。 「うらはぐさ風土記」と同じように風土記的色合いもあり、文京区の歴史的文学的遺産の多さに、素晴らしい場所だなあ、訪れてみたいなあと改めて思うのでした。 『フェノロサの妻』 志桜里さんに頼まれていた民泊のメアリーさんを泊めたが、メアリー違いだったらしい。 『隣に座るという運命について』 新学期、隣の席の人と仲良くなる、あるある。謎の行動をとる大学生・エイフクと出会う。 『月下氷人』 乱歩がキューピット? 『切支丹屋敷から出た骨』 「沈黙」棄教と洗礼とお仕えする幸せと。 『シスターフッドと鼠坂』 祖母・澄江と志桜里さん。 『坂の中の町』 Kと私がいたとして、選ぶのはお嬢さんなのだから。 『エピローグ』

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    投稿日: 2024.12.16
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    大学入学と同時に、祖母の親友の家で下宿をすることになった真智。 実は、親友・志桜里とは、とっても深いつながりがあって・・・ タイトルは坂に囲まれた、坂の中に住む「真智」であり「街」。 図書館の本で返してしまって時間がたっており、 細かい感想が書けないのだけれど・・・ 著者の近代文学へのオマージュ作品。 と同時にコロナ禍を経ての未来をみつめてもいる作品。 一時期、ちょっと敬遠していた時期もあったのだけれど、 最近の作品は、坂を廻る物語といい、家族への感覚といい 共感できて好き。

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ああ、心地よい。読み終えたあとの満足感。 坂マニアの志桜里さんと真智の関係性だとか、エイフクさんとの関係性だとか、安心して読んでいられる。しかも、一話一話がちょっとした驚きのあるシーンで終わっており、続きも気になるし。短い本ではあったが、とにかく満足。 『D坂の殺人事件』を知っていればより楽しめたろうエイフクさんとの事件の真相を推理する会話が面白く、そういう見方もありだと思えてくる。と言うか、よくそんな考えが思いつくものだ。 途中、エイフクさんとは距離も心も離れ気味になってしまうのだが、それはそれで離れてしまっても仕方ないのかと思った。真智には、どこかドライな部分がある気がする。良い意味でも悪い意味でも。 亡き祖母と志桜里さんの出会いも変わっていて思わず笑顔になってしまった。10円、貸すかどうか一日かけて迷って貸すことを決めて…って、そんでもって「なーん」って方言(「気にしないで」の様な意味)可愛すぎん? 実の母親とか、育ての母親とか、そんなに重要なことではなくて、大事なのはその人にまた会いたいと思えるかどうかなんだね。

    1
    投稿日: 2024.12.14
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    「小日向でお茶を」に続き、文京区小日向界隈の坂にまつわるお話。 中島京子さんは小日向に住んでいらしたので愛着もあるのだろう。 小日向は多くの文豪が住んでいて小説にもよく登場する場所とのことで、小説好きの方は馴染みのある場所のよう。 私は小石川植物園あたりを散歩したことがあるけれど、小日向方面はあまりよく知らず… グーグルマップを開きながらの読書もなかなかおもしろかった。 2話の「隣に座るという運命について」を読んでいたら、よしんばという友人やエイフクさんなど既読感があるものの、はっきり思い出せず… ググってみたところ 「いつかアジアの片隅で」というアンソロジーの中にも収録されていた。 エイフクさんと真智のその後が描かれていて、文学好きの二人らしいやり取りがまた微笑ましい。 私の地元も坂の多い街だけれど、歴史について調べてみると、面倒なだけだった坂も楽しくあるけそうな気がする。

    20
    投稿日: 2024.12.13
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    大学進学を機に上京し、祖母の友人・志桜里さんの家に下宿することになった坂中真智。 志桜里さんが地図片手に小日向周辺の土地を喋り始めるのには驚いたが、なにしろ坂がとても多いということ。 文豪たちの小説も挟みながら真智の大学生活とエイフクさんとの恋愛も気になりつつ、軽い感じで入ってたのに驚いたのは志桜里さんとの関係だったかも…と。 文豪たちの作品もいい具合に楽しめる。 江戸川乱歩『D坂の殺人事件』 遠藤周作『沈黙』 安部公房『鞄』 夏目漱石『こころ』

    56
    投稿日: 2024.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    北村薫さんの本に纏わるお話と似ていて、昔の文学本好きには嬉しいお話。 そして文京区界隈は、息子が大学時に住んでいたので意外に馴染みがあり懐かしいのだ。 エイフクさんとは、続いているようでなにより。

    5
    投稿日: 2024.12.05
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    東京は文京区小日向を舞台に、江戸川乱歩、遠藤周作、阿部公房、夏目漱石と言った土地に所縁ある文豪の作品を織り交ぜながら綴られる物語。 同級生・よしんばちゃん、元ヒッピーの志桜里おばあちゃん、恋人エイフクさん、登場人物はみんな一癖も二癖もあります。これも中島さんの真骨頂。どこかふんわりと可笑しいのです。さらには時にこの世に非ざる者なども上手~く絡まり合いながら、女子大生として小日向に下宿することになった主人公の温かな物語が連なって行きます。 本歌取り作品なのですが本歌を知らない私でも十分に楽しめました。もちろん知っていればもっと楽しめるのでしょう。 中島さんの直木賞受賞作『小さいおうち』に似た雰囲気を持った、ちょっと不思議で可笑しくて温かな物語でした。

    2
    投稿日: 2024.12.04
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    タイトル通りの内容でとてもよかった。 志桜里さんいいなぁ。 澄江さんとの関係もいいし、設定もよい! コロナの話だけじゃなく、最後、真智の卒業の後進路にエピローグとして出たのもよい!

    9
    投稿日: 2024.11.30
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    進学を機に上京した坂中真智は、祖母の親友である志桜里の家に下宿することになる。 志桜里さんの語る昔話は興味深いし、言い回しもなかなか素敵。 加えて、書物や文豪に縁のある土地が舞台ってのも良い。 現代の物語を読んでいるはずなのに、明治・大正・昭和初期をタイムリープしている気分になる。 不思議な男〈エイフクさん〉との関係も気になるところ。 今回たまたま手に取ったけれど、こういう作風も結構好きかも。

    3
    投稿日: 2024.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 ちいさな、でもあたたかいまちでの恋物語。穏やかで静かでドキドキはあまりないのかも。でもそれが良い。流れていく時間を一緒に楽しめたら。

    1
    投稿日: 2024.10.28
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    【「隣に座るって、運命よ」ずっとここにいたくなる、不思議系ラブストーリー 】江戸川乱歩『黒手組』風の暗号ラブレター、夏目漱石『こころ』みたいな三角(?)関係。中島京子の描く恋愛は、不思議で胸キュン。

    1
    投稿日: 2024.10.22