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五葉のまつり
五葉のまつり
今村翔吾/新潮社
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総合評価

52件)
4.4
24
21
6
0
0
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    五奉行と言ってもいつも三成の話というのが通例だが、これは五奉行それぞれが主になる話。チームワークがいいというのは仲良し集団で傷を舐め合う仲ではなく、それぞれが自分の職を果たし、好悪ではなく力を認め、結果大きな成果を出すことである、ということを示した作品。

    0
    投稿日: 2025.11.15
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    五奉行の話し。 全体的に話しは長かったけれど、 奉行が主役になる点が興味深かった。 登場人物ではお馴染みの石田三成、大谷吉継も良かったが、あまり知らなかった長束正家に興味が湧いた。 そして塞翁の盾でファンになった京極高次にも再会できて嬉しかったな。 内容では、大瓜畑遊びの章が好きだったかな。 いやーそれにしても五奉行、陰でよく働く働く。 そして、そこがまた良かった。 秀吉鬼か〜〜。

    0
    投稿日: 2025.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今村さんの時代物の安定感は本当にすごい。 以前も書いたが、人が死なない。戦国時代という乱世を舞台にしながらも人がほとんど死なない物語を書くというのはすごいことだと思う。 今回も主題は戦ではなく政のさらに裏方に当たる部分。企業で言えばバックオフィスだ。経理・総務・法務・渉外と言った各部門のトップたちが、ワンマン社長の好き勝手な指示に振り回されつつ何とか実現させて行く…と言い換えると非常に現実味が湧いて共感できるw 今回の主役扱いとなる石田三成は関が原での負け方もあってあまり良いイメージがない武将だと思うが、これを読めば世のサラリーマンお父さんたちはわが身に置き換えて寄り添えるのではないだろうか。また、光成がそういう役割だったのかと思えば、そんなやつがよくぞ関が原で家康と真っ向勝負などしたものだと感嘆する。今作は秀吉存命中までの話なのでそこまでは描かれていないが、ここから関が原に至る光成の心境や経緯を、今村さんの筆で読んでみたいと思った。

    0
    投稿日: 2025.11.07
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    豊臣政権の五奉行のお仕事小説。 サラリーマン生活40年の自分としては、身につまされる。上司のわがまま、思い付きに右往左往・・・。 本当にご苦労様ですと言いたくなる小説でした。 長束正家の数学脳には笑いました。 そしていつも今村翔吾に感心してしまうタイトル。 今回も絶妙なつけ方をなさいますなぁ。 「五葉」という言葉が花ではなく、その花を引き立て健やかに育む「葉っぱ」たるべし。それが5人。だから五葉、いや感動しました。

    0
    投稿日: 2025.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『八本目の槍』を読んだ時から、次はコレ!と決めていた本です。 結構なボリュームで、思いのほか読むのに時間がかかりました。 高校の日本史で、名前だけは習ったなあという五奉行のお話。秀吉の無茶振りに命をかけて挑む皆様、本当にお疲れ様でした。 個人個人としては決して仲良くはないが、仕事に関する点で認め合って繋がる5人。こういう関係性も悪くないなあと思いました。 それぞれのお仕事に、ちょっとした敵役がいます。千利休は、嫌味ったらしく描かれていてぐぬぬとなりましたが、伊達政宗公はなぜか憎めず。 以前から大好きな三成と大谷吉継の株は上がりっぱなしです。 秀吉は苦手ですが、ラストの花見で、彼の人生を辿っていくところは自然と涙が出ました。

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    またしても石田三成! 八本目の槍は賤ヶ岳七本槍、今回は五奉行として、作者の三成への愛を感じました。 時系列的な話の流れの中で、五奉行それぞれに焦点をを当てる作者得意の描き方は安定感抜群でした。 歴史は割と好きなのですが、長束正家や増田長盛についてはあまり知らなかったので、この作品で一気にファンになってしまいました。当然、前田玄以と浅野長政も魅力的でした。 また、随所に過去の作品、塞王の楯、幸村を討て、じんかん、八本目の槍を思わせる内容があり、そして最後に五葉の意味も明確になっており、最高の作品でした。

    26
    投稿日: 2025.10.15
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    豊臣家の裏方、五奉行をフォーカスした作品。 戦国時代といえば戦、武官側が主役の内容が多い中、こういう文官側を主役にするのは新鮮に感じた。 特に天下を取ってからの秀吉の無茶振りは凄まじく、だからこそ、それを達成していく五奉行の姿は現代のプロジェクトXに通じるものがある。 個人的には太閤検地が一番良かった。 伊達政宗との駆け引きも良かったが、PCも電卓もない時代での土地面積の計算って! と改めて昔の人の偉大さを表現された内容だった。

    43
    投稿日: 2025.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    豊臣政権下のご活躍を描いた描いた歴史小説。 北野大茶会、肥後の刀狩、伊達の検地、肥前の瓜畑遊び、醍醐の花見と史実っぽい史実外のエピソードで感動を誘う。 「八本目の槍」以来の石田三成ひいきがすごくて、三杯の茶の追加エピソードに加え、今回のラストには醍醐の花見の追加エピソードで驚きました。 とはいえ、資料をしっかり読まれているようで、無名な脇の登場人物も存在感ありです。 それにしても伊達政宗はともかく家康は相当著者に嫌われているのかな。

    0
    投稿日: 2025.09.07
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    豊家に仕える五奉行。 長盛、長政、正家、玄以、三成。 それぞれ秀吉との出会い。 守っている、心ざしの奥にある譲れない信念。 まつりの壱 北野大茶会 土木担当 増田右衛門尉長盛 〜あなたの才は泰平にこそ使って下さい〜 まつりの弍 刀狩り 司法担当 浅野弾正少弼長政 〜刀を攫いとうござる〜 まつりの参 太閤検地 財政担当 長束大蔵大輔正家 〜あなたの才はこれです〜 まつりの肆 大瓜畑遊び 宗教、朝廷担当 前田民部卿法印玄以 〜ちょうすく孫十郎〜 まつりの伍 醍醐の花見 行政担当 石田治部少輔三成 〜きっと一人では成せぬような難題を、共に乗り越えてゆく仲間となる〜 このあとに、やってくる豊家のいく末。 五奉行…。なんとも…。 別の戦のお話でした。

    0
    投稿日: 2025.08.25
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    まつり」とは、「祭」ではなくて「政」 五葉とは秀吉の行った5大イベント(ひょっとしたら五奉行のことかも) 。例えば北野大茶会 突然2ヶ月後に秀吉を主人として1日1000人の大茶会を10日間行うとの命 社会の時間「フーン」と流し聞いたのだが、よくよく考えてみると、大変な事業である。今で言えば「園遊会」や「桜を見る会」を新規事業として2ヶ月後に行うようなもの。誰を茶頭に、1000の茶器をどこから、茶室の様相は 633ページにわたる大作だが、ワクワクハラハラの展開で読後感最高。 今村翔吾は「斎王の盾」で直木賞受賞。令和7年3月30日のフジテレビ「ボクらの時代」にも出演。

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    めちゃくちゃ面白かった! 久しぶりのヒット! 歴史に疎い私やけど、コレは傑作!感動したし、石田三成、長束正家、浅野長政、増田長盛、前田玄以について調べたくなった。

    0
    投稿日: 2025.08.02
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    堂々の633頁。 豊臣秀吉を縁の下で支え、尊敬と嫉妬の眼差しをあびながら、いつしか五奉行と呼ばれるようになった男たち 石田三成 増田長盛 浅野長政 長束正家 前田玄以 の5人が揃った時 「よきにはからえ!」 秀吉直々の難題が与えられる。 成すべきことのために出逢った5人が、力を合わせ、 北野大茶会 刀狩り 太閤検地 大瓜畑遊び 醍醐の花見 戦いだけが闘いの場じゃ無い。 政とは諦めない事と、全力で事にあり、大きな祭りを成し遂げる。 作者の、 秀吉贔屓、三成贔屓が、ビンビンに感じられる、感動の作品だった。

    63
    投稿日: 2025.07.31
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    私は秀吉が好きじゃない。 なぜと言われると、感覚的に、としか言えない。 なんか美しくないんだよね。 単に信長と家康が好きだから比較かもしれない。 石田三成もあんまり好きじゃない。 でもこの作品はとても好きだ。 綺麗事も多分にあるだろう。 無理難題に知恵と心を持って正面から立ち向かう5人集。この本は戦国時代のことでありながら武の本ではない。 だからこそ武将たちの人となりが知れて面白い。 伊達はやっぱりいいよねぇ 2025.7.8 141

    10
    投稿日: 2025.07.08
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    豊臣政権を実務で支えた、五人の“シゴデキ能吏”「五奉行」達を描いた物語。 「北野大茶会(まつりの壱)」、「刀狩り(まつりの弐)」、「太閤検地(まつりの参)」、大瓜畑遊び「まつりの肆)」、「醍醐の花見(まつりの伍)」・・といった、大事業&大イベントの裏側のストーリー、連作五話(&まつりの序)の構成となっております。 因みに「五奉行」とは・・ 増田長盛(土木、建築担当) 浅野長政(司法、治安担当) 長束正家(財政担当) 前田玄以(寺社、朝廷、渉外担当) 石田三成(行政全般担当) ・・といったメンバーとなっております(官職名略)。 彼らは決して仲良しチームという訳ではなく、反りの合わないメンバーが居たり、時には意見がぶつかることもありつつも、それぞれの能力についてはちゃんと認め合っているので、いざとなればテキパキと連携を取って秀吉の無茶ぶり案件に取り組み成し遂げていく・・。 その敏腕っぷりが痛快なんですよね。 「奉行に出来ぬは無い。ただやるのみ。一人では難しいと思われたのでしょうが・・今は五人いるのです。我らに出来ねば、日ノ本中の誰にも出来ませぬ」 →くぅ~っ、このプロ意識、痺れますな! 個人的に好きだった話は「太閤検地(まつりの参)」。 伊達領の検知を巡って、五奉行VS伊達政宗のヒリヒリするような攻防は、圧巻の読み応えでした。 とりわけ、“算術の鬼才”・長束正家の算術オタク的な個性が光っていたと思います。 本書で取り上げられた大事業やイベントは、教科書では秀吉が行った政策(興行)としてペロっと触れられているだけですが、実際にそれらを行った人達の“現場の話”(勿論フィクションですが)を、このような胸アツストーリーに仕上げるところが、さすが今村さんだなぁ・・と感心しながら、“戦国お仕事モノ”を存分に堪能させて頂きました。 そうそう、同著者の“戦国職人モノ”ともいえる『塞王の楯』との軽いリンクもあるので、今村ファンはその辺もお楽しみですね~。 最後に、本書や同著者の『八本目の槍』で石田三成公にポジティブな(←重要)ご興味を持たれた方へ。 是非、司馬遼太郎さんの『関ヶ原』を(未読なら)読んで頂きたいです。 清廉潔白なのに、何かと誤解されがちな三成公をもっと応援したくなりますし、本書にも登場した好漢・大谷吉継公との友情がこれまた泣けるんですよ! ついでに、家康のことはマジで「このタヌキめ・・(怒)」とムカつくこと請け合いです~。(家康ファンの方、スミマセン汗)

    37
    投稿日: 2025.07.05
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    殿の思い付きプロジェクトを、何としても完遂しなければならない事務方5人組の物語。「八本目の槍」に続いて石田 三成が中心人物として、また「幸村を討て」に続いて徳川家康がヒール役で登場。他にも今村作品の中のあの人やあの人もちょいちょい出てくる。 しかし、こんなに皆でお互いを助け合ったり、知恵を出し合ったりしながら難題を乗り越えていっても、結局最後は歴史的事実として東西に分かれてしまうので、読み終わった後に一抹の哀しみが残る。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    今作品も人が生き生きと魅力的に描かれていた。歴史の教科書に載るような事は、どうしても大きなことを成し遂げた人物に注目されるけれど、その周りでサポートする人たちの活躍も大きいはず。秀吉は人の才を見抜く力に優れ、それぞれの能力を活かすことができた人なんだろうな。そして、秀吉自身もそんな人たちを惹きつける魅力があったんだろうな。

    18
    投稿日: 2025.05.17
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    豊臣秀吉の五奉行の物語。それぞれ一人ずつ一編の五編からなる。600頁超えでかなりボリュームはあるが、会話も多いのでサクサク読み進めることができる。大茶会や刀狩りなど、秀吉からの無茶振りに、それぞれ一人の奉行がメインとなり、その特別な才能を生かして、次々起こる問題を解決しつつ、成功に導いていくのが痛快だ。正直、石田三成と長束正家くらいしか印象がない五奉行だったけど、その個性をあらためて詳しく知りたくなった。

    21
    投稿日: 2025.05.12
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    恥ずかしながら歴史はさっぱりですが、豊臣家の実務トップ・事務次官的な五人の奉行の話だった。 と言ってもそれは読み終わった今だからわかったことで、苗字、名前、役職、通称、国、隣国、上司(殿)、親子等と要素が多過ぎて、しかも負けてこっちに合流とか元はどこそことか最初は頭がこんがらがった。 でも話は面白い。 圧倒的トップの秀吉が無理難題を言いつけてくるのを「これは我々にとって戦」と何とかしていく。(ヘタすりゃ切腹なのでマジ戦) 刀狩り、醍醐の花見など私でも知ってるような有名エピソードばかりなので、裏話を聞いてるかのよう。 歴史作家って司馬遼太郎を筆頭に、限られた史実から見てきたかのように書くのほんとすごいと思う。 読後感よく、でもこの後を知ってる後世の人間としてはつかの間の平穏にセンチメンタルな気分になった。 ーーー 追記)上司に無理難題を言いつけられ、でもやるしかないというのはサラリーマンにとってあるある&わかりみが深いと読みながらも思ってたけど、今日出社したら明日給料日なのに変更を言いつけられ、またこの本を思い出した笑 やるよ、やるよ、やりますよ…

    1
    投稿日: 2025.05.08
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    五葉のまつり、素晴らしかった。最終話、泣いちゃうよこんなの・・・ これまでメインに出さずに間接的に出してきて、印象を操作されてきたような秀吉が最後にこれは・・・でも実は終始五奉行の秀吉への愛だったことに帰結する。 しかしなかなか大ボリュームで読むのも大変だっけど、面白かったなー!

    0
    投稿日: 2025.05.06
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    石田三成をはじめ、五奉行の話。 主観があるから、相手のことを理解できないことも、理解して密な時間を過ごしても関係性が変わっていってしまうこともある。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    石田三成を筆頭とする、豊臣政権下の五奉行の物語。 歴史物というよりは、ビジネス小説といった構成。仕事を通してのみ育まれる友情もある。 敵役として登場する、徳川家康と伊達政宗も、従来のイメージを踏襲しつつ存在感を示している。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    秀吉を社長とするのであれば、五人のマネージャーが、部長(五大老)を飛び越え、様々なパワハラを受ける5つのエピソード。即ち、社会人としてそれなりのポジションの方が読めば、げんなりすること間違いなしという、社会人殺しの娯楽作品。 なんて茶化しつつも、石田三成を始めとする五奉行の根底には秀吉への社長愛が流れており、きっとこんな関係性でないと成立しないんだろうな、とも思う。(残念ながら、世の中には、そんな関係性でないのが大半だろう・・) 秀吉没に覇権を握る家康への警戒心が所々に垣間見えるのも、なかなか面白かった。 推しは、とにかくかっこいい大谷吉継さん。 ★4.0

    119
    投稿日: 2025.04.16
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    秀吉を支えた5奉行とその政が物語の主軸。 槍や刀剣で首を取るばかりが戦ではない、ということがヒシヒシと伝わる。あらゆる難題に知恵と胆力であたる5奉行、また、彼らの想いなど描かれていて面白かった。本を手に取った時のその厚みに圧倒されました。

    1
    投稿日: 2025.04.13
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    「八本目の槍」に続いて、石田三成を扱う2作目 著者は石田三成に関しては3作書いて、大河招致を目指すと、とあるところで公言しています 今回は五奉行が主人公で、三成はその中の1人という扱い それぞれにエピソードが割り振られる形式でした 長束正家のエピソードが面白かったかな 3作目は、やはり・・・になる?

    7
    投稿日: 2025.04.11
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    図書館にて借りる、第722弾。 (京都市図書館にて借りる、第188弾。) 633ページからなる長編。 通勤に持ち歩くのを躊躇う重さではある。 ただ、面白い。石田三成を筆頭とした豊臣時代の五奉行のお話。 今でいうところのトップ官僚の出自をはじめ、仕事ぶりや苦悩が一人づつ描かれており、大変面白い。 最終的には、5人全員が好きになり、本を閉じることになる。 今村翔吾作品は本当にハズレがない。恐れ入る。 星は堂々の4つ。4.5としたい。

    1
    投稿日: 2025.04.11
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    秀吉に仕える五奉行の物語。 官僚であるが故に派手な戦の場面はないが、千利休、伊達政宗、徳川家康などとの知略の攻防は、読み応えがありました。 「花は愛でる人は多いが、葉を眺めようとする人は少ない。だが、誰が見ずとも葉は生い茂り、やがてひっそりと身を引き、再び花が咲き誇るのだ。」

    10
    投稿日: 2025.03.21
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    刀狩り、太閤検地、醍醐の花見など、豊臣秀吉が仕掛けた大事業を縁の下で支えた五奉行それぞれが主人公のお話。太閤検地と醍醐の花見のお話が好み。互いの才を認めあいながら、戦ではない"闘い”に挑む男たちの姿が格好良かった。

    4
    投稿日: 2025.03.20
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    とにかく心に響いた。年始の1作目に選んで本当に良かった。物事を動かす立場にいる人たちには、特に刺さる物語だと思う。本作は、豊臣秀吉の政権を支えた五奉行を中心に血の通った人間性が描かれている。彼らが関与した大事業を通じて、各人の奮闘や人間関係が詳細に描かれている。仲間や絆、信念の大切さといった普遍的なテーマを中心に据えていて、特に、個々の人物が自分の弱さや葛藤と向き合いながら、それを乗り越えようとする姿から勇気と感動を貰った。その現代的な感覚は歴史小説が苦手な人も感情移入しやすいのではないかと思う。

    6
    投稿日: 2025.03.16
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    悔しさも嬉しさも、疲労感も晴れやかさも…今村翔吾は人物を立ち上がらせる。出自を上回る才と努力で天下の政の中枢に着く面々。秀吉からの難題。五大老+伊達・利休 VS 五奉行。その言葉の裏は?この政の先は?三成は「一人では成せぬような難題を共に乗り越えていく」仲間と出会う。 分厚くて引いてしまったが、読んで良かったと思える一冊。

    4
    投稿日: 2025.03.10
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    石田三成のサイドストーリー再び。 徳川家康、千利休、伊達政宗の評価が一変。どの人物にも言えるのは、超自己中心的。自分がどのように上に駆け上がるか、影響力を高めるか、相手を思うように動かすか、を、幾重にもベールで隠しながら、あるいは匂わせながら、攻防戦を広げている。 今村翔吾さんの小説はほぼすべて読んでいるが、これまでの、読み始めたら止まらない、とか、読後の爽快感とかがあまりなかった。部分的な回想の繰り返し(冒頭の昔話ではなく、五奉行が集められて秀吉からの指示を受ける部分)が、少しくどく感じられ、個人的にはあまり効果的と感じなかった。

    0
    投稿日: 2025.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全部で五篇からなる秀吉からの難題に答えていく五奉行たちのお話。 作中の (先に関係があったから、共に何かを成したのではない。仕事をするという一事のみで己たちは出逢った。仕事に導かれたようなものだ。 しかし、それも悪いことではない。成すべきことの為に出逢う。これもまた人というものではないか。) という科白が五奉行とは比較にならないにせよ、現代に働く私の心にも強く響いた。明日も成すべきことを成す中でどんな人に出逢えるだろう。そう思える良書でした。

    1
    投稿日: 2025.02.26
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    最近読んだ本の中で一番良かった。 とびきり有能な人達が、私心を一切挟まず、天下と主のために猛烈に仕事をこなす。 清々しいしくもあり、羨ましくも思える小説だった。また、吉継がいい漢だった。

    1
    投稿日: 2025.02.17
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    著者がラジオで映像化を意識して書いていると言っていたが、読んでみてなるほどと思った。クスリと笑わせる場面、ホロリとさせる場面が上手いタイミングで入ってくる。自身の直木賞受賞作を意識したのか否か、あの石工集団の話もちょいちょい出てくるしw 作品を重ねるごとにエンタメ度が高くなっていると感じる。

    0
    投稿日: 2025.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    秀吉の御奉行、浅野長政、石田三成、増田長盛、長束正家、前田玄以について書いている。戦時としての武将としてよりも、(つかのまの)平時の官吏としていかにすぐれていたか、一人一人についてその特徴をとらえていておもしろい。

    0
    投稿日: 2025.02.13
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    斬り合い、銃撃があるわけではないが、これらは正しく戦! 特別に仲がいいとは言えない五奉行たち、秀吉の無茶振りに共に挑むうち、それぞれの過去や想いを知って絆が深まるのすごくいい 時が進むにつれ秀吉が老い、心配事や仕事量は増え…それでも五奉行の願いは変わらないように感じる 塞王の盾の登場人物たちがちょこちょこ出てくるの、なんか嬉しい 石田三成と大谷吉継の関係が本当に素晴らしく…良い!

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    秀吉からの難題を五奉行が力を合わせ成し遂げる。5人とも魅力的に描かれてるおり歴史上の人物なのに見てきたかのよう。

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    石田三成を中心としながら、五奉行を描く。それぞれの人物を余す所なく描き出す、とても素晴らしい作品だった。最後まで読んで、なぜ「五葉」なのかが分かり、「まつり」は「祭」と「政」かな、と思った。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    直前に読んだ歴史物は、教科書詳しくしたみたいな感じで退屈だった。こちらはどんどん読める、うまいなあ。 

    1
    投稿日: 2025.02.05
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    600P超える大作。しかも、誰しもが耳にしイメージが固まってしまっている歴史上の人物。それを、目の前で見ているように活き活きと活写。戦さの世の陰で、「誰に顧みられずとも政とは決して諦めぬことと働き続ける」5奉行。人の世の無情、コミュニケーションの難しさ。歴史の教科書では偏ってしまう人物像を多面的に描き、殺伐とした時代に清々しさまで感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.02.02
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    歴史小説ではどうしても悪役に回らされることが多い5人の奉行が、その仕事っぷりを通して生き生きと魅力的に描かれた傑作。 天下を統べる政がそれはそれは大変なものであることくらいちょっと想像すれば分かることなのに、今まで考えたこともなかった。 そう、『戦だけが闘いの場じゃない。』のよね。

    0
    投稿日: 2025.02.02
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    とても面白かったです。新年最初に読んだのがこの本で、最高でした!僕の奉行とは最初裏方ってだけでそんなに忙しいイメージはなかったけれど、この本を読んでそんなに忙しかったんだなと感じました。 TOP5 ①大瓜畑遊び 前田玄以 ②醍醐の花見 石田三成 ③太閤検地 長束正家 ④北野大茶会 増田長盛 ⑤刀狩り 浅野長政 でした。全部面白かったです。次の本も期待しています!!!【小6】

    0
    投稿日: 2025.01.26
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    石田三成以外は誰だったろくに覚えてもいない5奉行が、歴史に残る5つのまつりの裏で繰り広げてた舞台裏を描く(刀狩に太閤検地もまつり?)。ようこんな話を思いつくもんだと、改めて今村さんに感心する。で、また話が面白い!彼らに絡んでくる大谷吉継や立花宗茂、伊達政宗らも物語の中に生きてるんだよな~。しかし、千利休と家康は相変わらずうっとうしい・・・

    0
    投稿日: 2025.01.07
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    反りの合わない五奉行が、秀吉の無理難題を成し遂げてゆく様が爽快。いつしか彼らは心を許し合う存在に。5つのミッションを通して、各人の出自や特技をクローズアップさせる構成が見事。順序も良かった。中でも『大瓜畑遊び』に登場する武将たちは皆、厳めしさがなく微笑ましい。あたふたしたり、愚痴を吐いたり、受け流したり…今と変わらぬ人間模様。『化け遊び』で秀吉をうきうきさせ、爆笑させた人物、市橋長勝。恐るべし。彼が化けた『蒸し風呂屋の主人』という発想と、賭けに出る度胸が正に戦国武将そのもの。片や、哀愁漂う冴えない『老あじか売り』に化けた家康。何処か裏がありそうで勘繰ってしまった。灰汁の強い武将らを諫めたり、宥めたりしながら闘い続けるタフな五奉行たちへ。「グッジョブ!」

    2
    投稿日: 2025.01.05
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    豊臣秀吉の五奉行の活躍、お仕事小説。増田長盛、浅野長政、長束正家、前田玄以、石田三成の各人の視点から反発したり認め合ったりしながら秀吉の無茶な注文に対処していく。其々が見出される前のエピソードが面白く、癖のある人柄も好ましく描かれていて良かった。五奉行ではないが大谷刑部の誠実な人柄がとても素敵だった。

    1
    投稿日: 2025.01.02
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     秀吉の無茶ぶりに頭を抱える五奉行、秀吉にとっては祭りのこと。  いくら不可能に思えることでも、それを可能にするのが奉行の矜持。  戦は戦場にあらず、政にあり。  北野大茶会の茶人選びでの千利休との静かな火花、  一揆がおきたばかりの肥後での刀狩り、  豊臣に下ったばかりの伊達政宗の下で行う太閤検地、  朝鮮出兵で忙しい中の名護屋で行う瓜畑遊び、  そして、秀吉が最後に所望した人生の集大成となるべき醍醐の花見とは。  まつりとは、祭り、そしてまつりごと。  誰のためのまつりであるか。    それにしても大谷吉継が最強のサポート役すぎる。

    0
    投稿日: 2024.12.22
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    「八本目の槍」以来の新しい三成像。 今回は五奉行それぞれを主役にした5つのまつり、北野大茶会、刀狩り、太閤検地、大瓜畑遊び、醍醐の花見。 性格もバラバラで難癖ある5人だが、みな多忙の中、無理難題に応えるべく、各々命をかけて抜かりなく挑む。 仕事に対する姿勢や考え方について、互いに信頼しているからこそのチームワーク。 それにしても600ページ越えで厚い、長い。。。 273冊目読了。

    3
    投稿日: 2024.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    石田三成と奉行たちを中心にしたお仕事小説。授業に出てくるような有名なできごとも、授業ではたった1行でも、実行するのは大変だったのだろうということを少しだけ実感できる本だった。

    0
    投稿日: 2024.12.19
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    どえりゃあの来た! (つかレビュー間違って消してしまった、も一回書くのめんどくさいいな〜) 歴史小説の金字塔となりうる一冊 まず「五奉行」ってのがいいよね 豊臣政権末期に内政を司った五人の奉行、浅野長政、石田三成、増田長盛、長束正家、前田玄以に目を付けるあたりが凄い 豊臣秀吉に無理難題を押し付けられた五人が四苦八苦する地味な政を取り上げて、こんなにもハラハラドキドキさせて、最後には静かな感動に包まれるってもう天才が過ぎる 今村翔吾さんと言えばわいはどちらかといえばエンタメバリバリな時代小説が好きなんだが、本作は歴史小説家としてね凄味も感じさせられました 歴史小説好きなら絶対気にいる一冊 そしてなぜだろう?消えてしまったレビューの方がもっと良かった気がするのはw

    64
    投稿日: 2024.12.07
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    また、ものすごい作品を生み出したものだ。 期待通りの作品で、言うことなし。 著者お得意の手法で、ワンパターンと感じる人もいるかもしれないが、それを差し引いても「よくこんなことを考えつくな」と言葉が出ない。 驚くべきは、教科書で学ぶ刀狩りや検地を、こんなにも楽しい物語に仕立てるその手腕よ。 立花宗茂、伊達政宗――戦国後半のスターたちがまた、たまらない。 秀吉のラスボス感にも思わずニヤリとしてしまう。 そして作者のフェイバリット、石田三成の「四杯目の茶」。これはファンからすると、まさにプロレスだ。 これは単なる歴史小説ではない、 お仕事小説でもあると同時にミステリー小説だ。 今村ファン必読の一冊に仕上がっています!

    11
    投稿日: 2024.12.01
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    秀吉が天下を取った後、秀吉から種々の難題を五人の奉行がその仕事の中での戦の話し五話だった。どの話しも実に面白い!秀吉から出される難しい課題を五人が努力して解決していく、それぞれの話しの終わりはほんのりと余韻を残して終わる。特に最後の醍醐の花見は秀吉の余命も幾ばくも無い時の話しであってなかなか重みのある課題でありその解決への道のりが実に良かった!

    3
    投稿日: 2024.11.23
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    秀吉の行った様々な事業は教科書的には「秀吉の事業」としか書かれていなかったが、実際にこれらの実務を行ったのが秀吉の五奉行だった。 嫌らしい千利休を招く北野大茶会での大造作、刀狩りと肥後国人一揆への肥後国入り、強かな伊達政宗の太閤検地を成しえた長束正家の才気、家康を迎えた醍醐寺の三月十五日の花見の施行。 歴史小説ではあまり良い人物表現の無かった石田三成が、本作では「秀吉の三杯の茶」のように好ましく描かれていた。 「よきにはからえ」と期限だけ言い渡し、生死の与奪権を持つ秀吉に部下たちは如何に苦境を乗り越えたか…。 現代でも生きている上司に対する下士の苦労が、歴史の事実と併せて大変説得力を持って読ませてくれた。 633ページ!面白かった。

    2
    投稿日: 2024.11.07
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    感想 いつでも手柄は上の人のもの。だけど仕事はその人だけではまわっていない。幹部がいて部下がいて後輩がいて。そんな連携はずっとずっと続く。

    1
    投稿日: 2024.11.01