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戦争の犬たち(下)
戦争の犬たち(下)
フレデリック・フォーサイス、篠原慎/KADOKAWA
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総合評価

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    1970年初頭、動乱のアフリカ大陸を舞台にした傑作傭兵譚。過酷な独裁者が治める失敗国家ザンガロ。資源も出ない筈だったこの小国に、膨大なプラチナの鉱脈があることを突き止めた英国の採掘企業はその強欲さを剥き出しにし、狂信的な独裁者を実力で排除して傀儡の後釜を据え採掘権の独占を図るべく、手練の傭兵シャノンにクーデター計画を持ちかける。「銀行や現金輸送車を襲うのはただの強盗だが、一国をひっくり返すのはまた別のものだ」と嘯くマンソン卿。本編の9割を埋める緻密な計画と準備、湧き上がるイレギュラーに淡々と対処していく傭兵達。そして赤土のアフリカに流れ続ける血と涙、理不尽と服従の歴史を見つめ続けて来た傭兵シャノンがとった選択とは。 「俺は戦いに行くかどうか、どこで戦うか、どちらの側に立って戦うか、を自分で決めるんだ。誰にも動かされない。政治家が、体制が俺たち傭兵を憎むのは、そのためさ。連中が俺たちを憎むのは、俺たちを支配できないからさ。俺たちが連中の命令を受けようとしないからさ。俺たちは、連中が「撃て」という相手を撃たず、「はじめろ」と言われた時に始めず、「やめろ」と言われた時にやめない。だから俺たちは無法者呼ばわりされるんだ。俺たちは契約によって戦う。どの契約を取るかは自分で決めるんだ」

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    投稿日: 2025.09.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    買ってはいたものの、今まで読んでませんでした。読まず嫌いはいけませんね。最後のツイストは『悪魔の選択』を思い出させます。面白かったなー。

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    投稿日: 2024.06.08
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    マンソン鉱山会社の会長マンソン卿は、アフリカの小国ザンガロに膨大な埋蔵量のプラチナ鉱脈があることを知り、その利益を密かに自分のものとすべく、ザンガロにクーデターを起こし傀儡政権を作り上げた上で、自らが操るペーパーカンパニーにその採掘権を与える計画を企んだ。 そのため、腹心のサイモン・エンディーンに最適な傭兵を探させ、もう1人の腹心マーチン・ソープに、現在は活動していないが由緒のある会社の入手を命じた。 エンディーンは、若いがやり手と評判の傭兵隊長キャット・シャノンを選び出し、真意を伏せつつ、クーデターの計画、武器、兵員調達、輸送、戦闘全てを委任した。 シャノンは自らザンガロを訪れ、現地調査の上でクーデターの遂行は可能とのレポートを提出する。 そして以前からの部下4人を集め、非合法な資金輸送や武器の裏取引の知識を使って準備を進める。 一方でマンソン卿の真意についても探っていく。 100日後、シャノンはザンガロの独裁者キンバを倒すクーデターを起こすべく、ザンガロに向かう。 しかし、アフリカの現地の悲惨さを知っているシャノンには別の考えがあった。 イギリスの作家フレデリック・フォーサイスの軍事・経済小説。1974年発表。

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    投稿日: 2020.05.07
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    細かいんだよね。武器調達の段取りとか。こりゃフォーサイスやるきだったでしょ!と思わせられても仕方ないかも。オススメ!映画のクリストファー・ウォーケンはちょっと線が細すぎない?

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    投稿日: 2018.12.25
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    資本主義が 国家相手にクーデターまで画策し、実施するまで。これがフィクションのようで、半ばフィクションでないのが恐ろしい。戦闘シーンより、それに至るまでが9割を占めている構成が秀逸。

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    投稿日: 2017.09.23
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    中央アフリカの独裁政権を倒すべく様々な備品や武器を調達するべくヨーロッパ各地に散った傭兵仲間。彼らは着々と用意を整える様子は、特にディテイルが書き込まれており、圧巻である。フォーサイス自身が画策した作戦を彷彿させる展開にどんどん引き込まれる。

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    投稿日: 2013.04.04
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    初めてこの本を読んで、十数年後 まさか、自分がプラチナの取引をするとは思わなかった。 初めて読んだ頃は、漠然としたイメージだったが、今思えばアフリカの小国どころの話じゃなくなってると思う。 やはり、当時 そんなイメージを持ったフォーサイスはすげぇ作家だと思う。

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    投稿日: 2009.01.18