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エレジーは流れない
エレジーは流れない
三浦しをん/双葉社
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総合評価

58件)
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19
4
1
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    男子高校生たちの日常やその中で巻き起こる事件の数々。 会話のテンポがよくおもしろい。日常は続いていく。

    0
    投稿日: 2025.11.24
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    寂れかけた温泉街を舞台に 高校生たちの青春を描く。 父親がいなく、母親がふたりいる。 そんな自分の存在に悩みながらも仲間たちと ドタバタ過ごす、青春譚

    0
    投稿日: 2025.10.29
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    舞台は海と山に囲まれ、少々鄙びた感のある温泉街の餅湯町だ。 主人公の穂積怜は高校2年生で、温泉まんじゅうなどのみやげ物を商う母親の寿絵との二人で暮らしている。 しかし不思議なことに、月に一度のペースでもう一人の母親となる光岡伊都子と1週間過ごすことが慣例となっていた。 伊都子は東京で手広く事業を展開している実業家なのだが、怜と過ごすたために餅湯町にある豪邸にやって来るのだ。 二人の母親を持つ怜は、父親は誰なのかと時々気になるのだが、両母親に尋ねることはしない。 怜には仲の良い友人が4人いて、ドタバタの交友録が綴られている。 5人の高校生の付き合いのやり取りが、三浦しをん女史特有の作風で綴られている。 仲間同士のくだらない会話、親との葛藤を含んだやり取り、町内の家族同士の付き合いなどなど、たっぷりと三浦節で綴られている物語だ。 突然に起こった餅湯博物館に展示されている縄文土器の盗難事件。 彼らは、窃盗犯を捕まえるために行動に出る。 そして怜の父親の秘密などが絡み、ドタバタな暮らしの中で友情や愛情の大切さを表した青春群像劇となっている。

    14
    投稿日: 2025.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重たくなくて楽しい話が読みたいなーと思ってる時に本屋で推されてて購入。 なんとなく話に起伏が足りない感じがして物足りなかった。 話の軸としては ・高校生の日常、悩み(なりたいものがわからない、急に絵を始めたやつが上手くなることに対する嫉妬) ・主人公の怜の家庭環境の話 ・縄文土器事件を仲間と解決する という感じ。 家庭環境のところは「2人のお母さんはどういう関係なんだろう」とか「急に現れたお父さんらしき人はどういう目的でやって来たんだろう」とか興味が惹かれる展開だったけど、それ以外の部分は共感とか盛り上がりに欠ける感じだった。特に前半は大した出来事も起こらないので単調に感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    餅湯温泉の土産物屋を実家とする高校生、怜の視点で物語が進む。 将来の夢や希望もなくただ穏やかな生活を望む怜には2人の母親がいる。出生の秘密を知らない不安や将来への焦りを感じつつも日々が過ぎていく。型破りな友達が事件に巻き込まれるのを助けたり助けなかったり。逆に彼らに守られたりしながら怜は自分の現在と将来に向き合っていく。 怜の友達が揃いに揃って個性的で好きにならずにはいられない。三浦さんが書く青春小説はスピード感があってみずみずしい。

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    複雑な家庭環境をシリアスではなく明るく表現しているのは良かった。 男子のノリが満載で、こんな友情いいなと思いきや、そこに至るまでの前半がちょっと長い。でもこのダルっとした前半があってこその後半かもしれないけど、もう少し家庭の事情が早くしれたほうが一気に読めたかも。

    6
    投稿日: 2025.08.28
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    随分前に読んだため、詳しい内容までは覚えていないが、しをんさんのテンポのよさは相変わらずだったと記憶している。のどかな温泉街に暮らす高校生の怜とその仲間たちの日常を描き、その中で起こる土器の盗難事件や、怜の出生に関する真実等の非日常も描かれている。 全体としてクスっと笑えるところは笑えるのだが、怜に母親が二人いるという設定はそこまで必要じゃなかったのでは?と思ってしまった。それでも、高校生たちのあほらしい会話は読んでいて面白かった!

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    先が気になるワクワク感には欠けて読むペースがゆっくりだったけど、物語に漂う温かさと登場人物のキャラクター&世界観が心地よかった。 主人公の怜がとにかく良い奴で、男の子育児中の身としては「高校生の息子ってこんな感じかな」とあれこれ考えるのが楽しかった。高校生のときに自分が感じていた閉塞感も思い出した。 高校生が読んでも、大人が読んでも違った見方ができて面白いと思います。癒されたい時に読むのが良いかも。

    1
    投稿日: 2025.06.23
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    石段の傍の茂みには間遠に街頭が立っていて 虚しさと慕わしさはいつだって裏表だからだ 定義が伸縮自在と言うか 怒号と慨嘆がバックヤードを飛び交った 昼休みがそろそろ終わる事を告げる予鈴の響きと混じり合って 寂しさに似た幸せの気配が心に満ちた 哀しい歌(エレジー)よりは餅湯の町に似合うもんなと思いながら

    0
    投稿日: 2025.06.22
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     青春は熱さや仲間思いだけでなく、ちょっとした日常や異変に対応していくだけでも青春というもの。何事も経験なく向き合うのだから。 そんなことを読んでて感じました。

    0
    投稿日: 2025.06.17
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    もっちもっち、もちゆ〜 このローカルなキャラクター像とくすりとしてしまうシュールさ。 何かが起きて変貌するという壮大な話ではないけどそこがいいんだよなぁ

    0
    投稿日: 2025.06.11
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    #読了 #三浦しをん どこかにありそうな温泉町とあまりなさそうな家庭環境の高校生。確かに盛り上がりには欠けるが、大半そう言うものだろう。何かなりたいものは、やりたいことは、と聞くけれど、簡単に見つかるはずがない。くだらないことで泣き笑いする日常だけでいいはず。その瞬間はその時しかないし、時は止まらないのだから。なんて思わせてくれるので、高校生ど真ん中で読むか、大分経ってから読むのがいいかも。 エレジー(哀歌)は流れない。

    14
    投稿日: 2025.06.08
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    エレジーは流れない/三浦しをん 読了 2025.01.07 好きな作家の新作の文庫、とのことで手に取った。帯には「のどかな温泉街で暮らす高校生5人、商店街で今日も騒動が巻き起こる」…と書いてあり、まほろみたいな感じかな?短編集ポラリスでいうところの優雅な生活みたいなテンションかな?と思い、読んでみた。 ぜんぜん面白くなかった。他に読んだの『舟を編む(映画のが好き)』や『あの家に暮らす〜』に続き、おいおいしをん、まじか…という気持ちである。 登場人物は多いし、商店街で巻き起こることはいまいち地味だし、まほろシリーズの3冊目の岡一行のバスのくだりみたいな、おもしろみはないのに引き延ばされているような感覚だった。ぬるめ湯かよ!(ラーメンズ) おいおい直木賞作家、4年前から選考員であるにも関わらず、ガッカリだよ! 『きみはポラリス』と『天国旅行』が好きなので、しをんの短編集が読みたいなぁと改めて思った。何冊も持っている過去作は、おもしろいのか不安になってきたな…。 時折ある美しい文に変わらぬ魅力を感じたが、かなり少なかった。まほろのときのような鮮やかな風景描写は少ないし、その気持ちわかるな~という描写も少ない。おおん…。 三浦しをんは好き作家だが、読み返さないだろうしコレクションとして残しておくか悩みどころだ。

    0
    投稿日: 2025.06.05
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    架空の温泉街、餅湯温泉に住まう5人の男子高校生が主人公の青春小説。 部活動に汗を流し、挫折して、男同士の殴り合いを経て、友情を深め、ちょっとヤンチャな仲間と盗んだバイクで走り出す。 そんなことは一つも起きません。 なんなら大きな事件は何も起きません。なぜならぬるま湯に使ったような餅湯温泉だから。 けれど、何も起きない街に生きる高校生たちの苦しみや悩み、ささやかな幸せを軽やかに、クスリと笑えるタッチで描いている。 高校生の頃に感じていた将来への漠然とした不安、漠然とした希望、自分とは何かという疑問、友人への嫉妬。高校生に戻った気分で読めます。

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    三浦しをんの小説として期待すると肩透かしをくうかも。ほんわかとしてるうちに終わってた。自分の青春時代もいろいろあつたはずだけど、小説にかけるようなドラマチックではなかったな。人は迷惑をかけあって幸せになるのかな。 心平の土器、どんなんだろう?

    1
    投稿日: 2025.05.29
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    2025.5.23 読了 三浦しをん好きだなぁ 会話ベースなのが心地よいし、テンポ感というかノリが尚のこと良い

    1
    投稿日: 2025.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三浦しをんが好きだからこそ、この本はちょっとなんか違うな感。おそらく、熱海とかその辺りをモデルになんてことのない高校生の日常を描いたのだろうけど、リアリティにもファンタジーにも寄らずの曖昧なまま最後までいってしまった。 母親が2人いるという奇妙な生い立ちを持つ怜の設定はなんだかワクワクしたのだが、結局それも中途半端に納得させられるような形で解き明かされてしまい、抑揚のない物語だった。 雰囲気的には同著者の「神去りなあなあ」に近いんだけど、日常要素が凡庸なので結果として物語全体も凡庸。なんか惜しい作品でした。

    2
    投稿日: 2025.05.16
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    三浦しをんのエレジーは流れないを読みました。 温泉がメインの観光地の高校生たちを描いた青春小説でした。 でも、三浦しをんの作品とは思えないほど面白くなかった。 登場する高校生は特に魅力的でもなく、物語に起伏もなく、事件は起きるけどそこからなにか展開されるわけでもない。 がっかりしました。

    4
    投稿日: 2025.05.06
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    地上の物思いなど一顧だにせず花火が上がる。 確かにこれは青春小説だ。夢に向かって努力したり、友達と仲違いした後分かりあったり、そんな汗臭い展開はないけれど、若い頃感じていた楽しさや不安、大人になって振り返る暖かさや寂しさが、笑いとともに感じられるオススメの一冊。 誰もに良いところと足りないところがあって、迷惑を掛け合いながら、生きていくのも悪くない。 架空の街だけど、餅湯に行ってみたい笑

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    山も海も温泉もあるのどかな町に住む高校生たちが主人公。みんなみんな愛おしく、あったかい日常。 いやこれはかなり劇的なことなのでは?と思うエピソードだってある。けれどすべてがなぜだか心地よく過ぎていく。作者の筆致に身を任せるってこういうことか。 エレジーは流れない。 読後、ぴったりなタイトルだなと嬉しくなった。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    どこにでもありそうな、自分も経験した気がするような、のんびりとして明るい青春。読んでいると、みんなが幸せに見える。 ということは、幸せはどこにでもありそうで、自分もきっと経験しているんだ。幸せ探しなんていらない。のんびりと明るく暮らしていればいい。 そんな彼らも、いつか離れ離れになるかもしれない将来を考える。だから「さびしさに似た幸せの気配」を感じざるを得ないのだ。 それはそうと、全編を通して流れる「もっちもっち、もちゆ~」を聞いてみたい。聞いたこともないのに、耳について離れない。

    2
    投稿日: 2025.04.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーんなんとなくで終わってしまった。 特にこれといった感想は浮かばないけどまあそういうのがあってもいいかなとは思う。 エレジーって平井堅の歌であったような哀歌ってことだよな?と思いながら開いた本だけど、ずっともちもち流れてたな。たしかに生い立ちの複雑さに比してエレジーのエの字もなさそうだったけどひとえにお母さんたちのおかげだろうなぁよかったね〜という感想だった。 父親はよく分からない程度の存在感しかなかったけどなんだあいつって感想しかないな。 なんで登場してきたんだろうか謎すぎる。 物語の都合とか考えず物語の世界が実在していると考えるとより一層塵芥じゃんと思う。

    3
    投稿日: 2025.04.19
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    2025/04/11 海と山に囲まれた餅湯温泉が舞台の小説。のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、2人の母親がいて両方の家を定期的に行ったり来たりしながら暮らしている高校生。そんな複雑な家庭の事情や段々と近づいてくる進路選択、そんなことをもろともしない自由奔放な友人たちに振り回されながら学校や日常での生活を過ごす様子がゆったりと描かれている。 そんななか、餅湯博物館から縄文式土器が盗まれたとのニュースが入り、生活が進む傍らでその犯人を探そうとする試みも始まる。 またストーリーが進んでいく中で怜の出生についても徐々に明らかになっていく。 ストーリーの展開の仕方がとても秀逸で、シリアスな場面…なんだよね?というところで唐突にくるギャグみたいな展開や、クスリと笑える一文がとてもいい味を出していると思いました!

    1
    投稿日: 2025.04.15
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    最初はなかなか進まなかったが読み終わった後の爽快感が心地よかった。 高校生の時ってこういうことに悩んでいたなぁとかこういうこと感じたなぁと懐かしくなる作品。 各キャラクターも魅力的。 わたしは伊都子さんが好きでした。素敵な大人の女性だった。

    1
    投稿日: 2025.04.10
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    2025.03.29 読了。 男子高校生のわちゃわちゃ感。 男子高校生になったことがないので、リアルかはわからないけどリアルなのではないかと思う。 それぞれに悩みもあるけれど、悲壮感はない。 夢や希望がないことに焦っていた高校時代に読んだら、すごく共感できただろうなと思う。

    0
    投稿日: 2025.03.29
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    大好きな「舟を編む」の三浦しをんさんの作品。 すごく楽しみにしていたのですが、はじめの方はなかなかページが進まず。。半分ほど進んだところから、一気に読み進められました。 高校生男子たちが、終わる頃には少し成長していて何だかいいなと思いました。

    0
    投稿日: 2025.03.25
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    最後の一文をタイトルとリンクさせるあたり、ニクイぜ、イカすぜ。 いくらでも続編とか外伝が書けそうな作品なので、そういうのも読みたいな。と思う。

    1
    投稿日: 2025.03.02
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    鄙びた温泉街を舞台に、高校生たちの日常を描く青春小説。 母親が2人いる謎や、土偶の窃盗事件など絡みつつ、わちゃわちゃとした日々が描かれていく、心がスーッとする作品でした。この続き、読んでみたいなぁ。

    2
    投稿日: 2025.02.11
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    何か壮大な事件とか起こるわけじゃないんだけど、日常で起こるちょっとした出来事だったり、それぞれが抱えている胸の内が描かれていた。 竜人やマルちゃんをはじめとして、見守り、支え、受け止めてくれるみんな。 「そんなにも心を開いたり、だれかを求めたりする局面は、このさきどれだけ生きても自分には訪れないような気がした」とどこか孤独を感じていた怜が、最後には、自分を愛してくれている周りの人々を認めて、自分もまたみんなを愛しているんだと自覚できてよかった。 伊都子のように愛情深くかっこいい女性になりたいなあ。 マルちゃんのいう「不思議な感覚」って多分、離人感(離人症)なんじゃないかなあ。自分も昔頻繁に、その感覚になってたことを思い出した。 読み終えて思ったけど、冒頭の夢で殺しちゃったかもって震えてたの、お父さんのことだったのね。長い間しんどかったろうな。

    7
    投稿日: 2025.02.02
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    しなびた餅湯温泉街に住む男子高校生たちの日常。 ただの日常を描いてるから読み始めは、進まない、、、と諦めかけるが「船を編む」を書いた三浦しをんだからきっと面白いハズと我慢して読む。 ちょっとだけ色々あったけど、結局、特に何もなかった笑。だけど、なんとなく心地良い読み終わり。しなびた観光地、親とのいざこざ、友達とのやんちゃ。自分にもそんな事もあったよね、と思えるからなのか。 哀しい歌、エレジーは流れないこの餅湯温泉街にほっと出来ました。

    9
    投稿日: 2025.01.29
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    読み終わった後は朝ドラを観たような気持ちになる。 絶対的にほのぼのとした世界感だけど、ええ?となるような創作ならではの設定もあり。小説にワクワクドキドキを求める人にはちょっと物足りないかもしれないけど、気持ちを落ち着けたいときにサラッと読むには最適な本。

    1
    投稿日: 2025.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直言って、三浦しをんじゃなかったら途中で匙投げてた! 日常を描いた話だからと言われたらしょうがないけど、あまりにも牧歌的で単調で読むのにかなり時間がかかった。 母親がふたりいる真実も特にびっくりすることもなく。 だけどとにかく文章がうまいのでひっかかりなく読め、そのおかげで最後まで読めた。あと登場人物一人ひとりのキャラが良い。会話もクスっとくる。 だけど内容にパンチがないので、星みっつとさせていただきました。

    1
    投稿日: 2025.01.21
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    架空の温泉地・餅湯町を舞台に繰り広げられる群像劇。 明確になりたいものがなくても、この街で穏やかに暮らしたいって十分な夢だよなあ 十五号から逃げた夜に、竜人と愛美が2人で語らってるのを眺めるシーンが好き!!

    1
    投稿日: 2025.01.15
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    発展途上の「バカで」愛すべき高校生たちのお話。でも、仕事に就いて、家庭をもって、親になって…と、次々にいろんな立場、責任が、しがらみが付いてきても、生涯、発展途上は要求される。ただ、質が変わってくるだけで。 土器の窃盗、しかも「高校生の作品」、公認の二人の母など、そういったすったもんだがストーリーに軽重を付けることでフィクション色が濃くなり、しがらみだらけの私でも(大人でも?)苦しまずに読めた。 「すぐ夢の話」をする大人。まさしく私がそうだ。怜たちと同じ年代の我が息子に偉そうに講釈を垂れながら、当時の私も夢なんてなかった。夢があり、夢に邁進する友達を見て、自分に自分が圧をかけていたけれど、夢がなくてもそこそこ楽しかったし、そこそこちゃんとした大人になった。これでよかったんだ、これでもよかったんだと、私自身がそう思えるのだから、きっとそれでいい。やっぱり三浦しをん、好きだなぁ。

    0
    投稿日: 2025.01.13
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    久しぶりに読んだ三浦しをんさんの本 タイトルからはまったく内容が想像できなかったが 青春ストーリーだった ひなびた温泉街に住む怜君は、二人のお母さんがおり、お父さんがいない お母さんはめっちゃ金持ちで、おふくろは傾きかけた土産物屋 これはどんな事情? お父さんは悪い人なん? から始まって 脳みそ筋肉の友達や、お母さんの家にいる若い男は 愛人?家政夫? などなど、悩みの尽きない怜君の日常がほのぼのと 楽しめる

    2
    投稿日: 2025.01.10
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    青春もの。三浦しをんの青春ものは好きだし、キャラクターに個性があってよかったけれど、複雑な親子関係の中で育った高校生にしては落ち着きすぎかも。 伊都子さんも寿絵さんも素敵な人だし、視点を変えたりして、葛藤してるところが見たかったなぁ。

    0
    投稿日: 2025.01.10
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    何も起こらず淡淡と日常が過ぎて行く あーやっぱ好きだこんな風な作風 三浦しをんさんはよう文学賞受賞してるねぇ もうてっぺんとかないんじゃねえって、商店街の2階の部屋も興味あるし ラストで重吾の一瞬の登場に黒田君の夜行バス登場に なんか面白かったな〜 三浦しをん読み返そうかなって事

    22
    投稿日: 2025.01.07
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    あなたは、”青春物語”と聞いてどんな作品を思い浮かべるでしょうか? この質問の答えは人によってさまざまでしょう。この世に数多ある小説に”青春”を描いた作品も数多存在します。それら全てを読破した方はいらっしゃらないでしょうし、そこに何を求めるかによっても正解は異なってきます。女性作家さんの作品限定の読書を続けて920冊超を読んだ私としては次の作品が思い浮かびます。  ・恩田陸さん「夜のピクニック」: 高校生活最後に行われる”歩行祭”の一夜を描く物語  ・湊かなえさん「ブロードキャスト」: 高校の”放送部”の活動を王道的に描く物語  ・辻村深月さん「この夏の星を見る」: 中・高生たちの”スターキャッチコンテスト”を描く物語 イヤミスの女王とも言われる湊かなえさんが”青春物語”に登場することにはビックリされる方もいらっしゃるかもしれませんが、いずれも負けず劣らず”青春”の熱さを感じさせる、まさしく王道の”青春物語”です。しかし、”青春”のあり方に決まりはありません。”夢や目標”に向かって突っ走るだけが”青春”ではないのです。 さてここに、『のどかを超えて、なにもかもが緩慢な町』に暮らす高校生たちの”青春”を描く物語があります。漠然とした将来への思いの中に、ゆる〜く流れていく時間をまったりと生きる高校生たちを見るこの作品。そんな物語の中に繊細な”青春”の感情を垣間見るこの作品。そしてそれは、”しをん節”全開に展開する物語の中に高校生たちの愛おしい”青春”の日々を描く物語です。 『おはよ』と『声をかけ』、『狭い台所に無理やり据えたダイニングテーブルのそばへスクールバッグを放った』のは主人公の穂積怜(ほづみ れい)。それに『投げない!埃が立つ!』と『コンロの火を止め』『振り返る』母親の寿絵(としえ)に『うっせえ。掃除しろ』と怜が返すも『怜がやんなさいよ。あたし腰痛いんだから』と言われてしまいます。『挨拶をしないと、「あららー、怜ったらなんでスカしてんの?反抗期?」とにやにやするし、声をかければかけたで小言が飛んでくる。やっていられない』と思う怜は『男子高校生が母親と二人で暮らすのはなかなか大変だ』と思います。そして、『ごちそうさま』と食事を終えた怜は『店のシャッターを頭上へと押し開け』『アーケード』へと歩き出します。『のどかを超えて、なにもかもが緩慢な町』という『餅場町』は、『比較的温暖な気候で海も山も温泉もある』『一大リゾート地』として発展してきました。そして、そんな街の高台にある『県立餅場高校』へと通う怜ですが、『寝覚めが悪かった』こともあって『午前中の授業にはまったく身が入』りません。そんな中に同じ『二年C組の教室前方の席で、突っ伏した机ごとがったんがったん揺れている』佐藤竜人(さとう りゅうじん)がさらにひどい様子を見せます。しかし、『昼休みを告げるチャイムが鳴ると』『嵐の海から突如として生還し』、『怜、ジミー、今日は屋上な!』と言うと『購買にダッシュ』する竜人。そして、『ジミーこと丸山和樹(まるやま かずき)と連れだって』屋上へと向かう怜。三人は『気心の知れた幼なじみ』でもありました。『持参した弁当の包みを解』いていると、『階段室のドアがばーんと開き、竜人と二年B組の森川心平(もりかわ しんぺい)が』、さらには『二年A組の藤島翔太(ふじしま しょうた)も登場し』、めいめいが持ってきたものを食べ始めます。そんな中、『そういえばさ』、『さっきの遺跡で思い出したんだけど』と語り始めた丸山は、『餅場博物館から縄文土器が盗まれたって、今朝のニュースでやってた』と続けます。『海辺の丘のうえにある』『バブル期に建てられた鉄筋コンクリート製の偽物』という『餅場城』。しかし、『客などほとんど来なかった』ことから『築城して数年後に』『町立の博物館に転身し』『餅場博物館として活用されてい』ます。『気候もよく住みやすいのは大昔からなのか、丘では縄文時代の遺跡が発掘され、出土品は餅湯博物館に収めら』れたというそれから。『ああ、そのニュースなら俺も見た』、『でも、土器なんか盗んでどうするんだろう。高く売れるもんなのか?』と会話する面々。そんな中『十五万!』と突然叫んだ竜人は『縄文土器についてスマホで検索し』た『フリーマーケットサイト』の画面を見せます。『ほんとだ、レプリカだけじゃなく、本物っぽいのがけっこうある』と感心する怜は、『盗品を売買しようってやつもいるのかもな』と思います。『「俺たちもパクっとけばよかったなあ」とおおいに嘆』き、『あの博物館、警備ゆるゆるだもん。いまからでも行こっか』と呟く心平。それに、『バカ、十五万の土器で道を踏みはずしてどうする』と言う怜に『えー。だって、こっちなんて四十万だよ?』と『竜人のスマホ画面』を指す心平。そして、一同が心平の指すところを注視した『その瞬間、ぴこんとメッセージの着信を告げるバナーが表示され』ます。『いま来れそう?』というその内容を見て『素早くメッセージアプリを立ちあげ』た竜人。『どこ?』、『美術準備室。会いたいなって』、『すぐいく』と『衆目のなか』に応酬する竜人は『じゃな』と言うと『そそくさと屋上から立ち去』りました。『竜人を呼びだした相手はもちろん、彼女の秋野愛美(あきの まなみ)』です。『心平と同じクラスで、藤島とは親戚筋にあたる』という愛美は『元湯町の旅館の娘』でもあります。『校内でも有名』という『竜人と愛美のラブバカップルぶり』ですが、一つ問題があります。竜人が暮らす『餅場』と愛美の暮らす『元湯は対立気味』であり、『本人たちは控えめに交際してい』ます。もし『全開で交際したら』『地球上のすべての火山が噴火するんじゃないか』と危惧する怜。『県立餅場高校』に通う怜たちの”青春”全開な日常が描かれていきます。 “海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わったかつての面影はとうにない。のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、母親が2人いる家庭の中で、迫りくる進路の選択や自由奔放な友人たちに振りまわされ、悩み多き日々を送っていた。そんなある日、餅湯博物館から縄文土器が盗まれる事件が発生する”と内容紹介にうたわれるこの作品。本の帯に”一番身近な青春小説”と記されている通り、高校生が主人公となるまさしく”青春物語”が描かれていきます。 さて、そんなこの作品を三つの方向から見ていきたいと思います。まず一つ目は絶対に外せない”しをん節”全開に展開する物語です。私は三浦しをんさんの小説はほぼコンプリートという状況なのでサラッと”しをん節”と書いてしまいましたが、しをんさんの小説を読まれたことのない方、「舟を編む」だけは知ってますという方には全くピンと来ないと思いますので幾つかご紹介しましょう。  『「あ、これ?」心平はひょいと馬を取りあげ、怜に投げて寄越した。「オーブンで焼く粘土で俺が作って、菜花にあげた。ウマコちゃん」 「蘇我氏かよ」怜は慌ててキャッチしたウマコを眺める』 まずはサラッとダジャレを入れる箇所です。このような言葉にこだわる表現があちこちに登場します。  『これ以上佐藤干物店の雰囲気が悪くなると、干物が縮こまってキーホルダーサイズになってしまうかもしれない』 こんな風に奇妙な比喩もあちこちに登場します。サラッと一箇所二箇所であればどうということはないのですが、繰り返し繰り返し登場するのが”しをん節”の真骨頂です。そして、”しをん節”の奥義は実はこんなものではありません。それこそが”お下劣”な世界を覗き見る表現の数々です。怖いもの見たさでちょっとだけ覗いておきましょう。『右手の中指と人差し指を骨折した』という心平。さて、その理由は何でしょう?  『ふといたずら心を起こし、野球部の守備練習でライトに立っていた竜人に背後から忍び寄った。そして渾身の力で「カンチョー!」をかましたところ、指が折れたのである』、そして心平が『竜人に言い残した言葉は、「おまえのケツは硬すぎる」だったらしい』。 はい、「舟を編む」しかご存知でない方にはキョーレツな表現の登場でしかないと思います。そして、あくまでサラッと何事もなく綴られていくのが”しをん節”なのです。いかがでしょうか?こんな程度?という声が聞こえました。では、秘密兵器を登場させましょう。『唐津の高校生』と喧嘩ムードになった面々。そこで登場します。『とにかく、ちょっと駐車場の便所に来い』と『腕組みして顎をしゃく』る竜人。  『「俺のうんこが太ぇとこを見せてやる」 「いらない」 唐津の高校生はいっせいに首を振る』 いかがでしょう?というか、いきなり『俺のうんこ』ですからね。こういった文章表現が嫌いな方からすると一気に冷めてしまわれるのではないかと思います。この辺り、この作品の★評価にもストレートに反映されているような気もします。とにかくこのキョーレツな表現の総合体がこの作品の何よりもの魅力なのです。”しをん節”が炸裂するこの作品、これはもう読むしかありませんね! 次に二つ目は『祭り』の場面が登場するところです。しをんさんというと、神去山に守られながら自然と対峙し、自然を利用し、自然を守っていく人々の姿を描く「神去なあなあ日常」も有名です。同作には”オオヤマヅミさんの大祭”が圧巻の表現の中に描かれていました。そんな「神去なあなあ日常」を彷彿とさせるかの如くこの作品に描かれるのが『毎年十一月下旬』に『餅湯神社で』行われる『大祭』です。『別名「暴れ祭り」とも呼ばれ』るその祭りは、キョーレツです。どんなものかを見てみましょう。  ・『餅湯町と元湯町を代表して、ふたつの御輿が神社から出発し、それぞれの町内を練り歩く』    ↓  ・『どちらの神さまも御輿を激しく揺らされたり破壊されたりするのが大好き』    ↓  ・『商店街の一角にある小さな祠のまえで御輿をがんがん地面に叩きつけ、河口近くの橋から川に御輿を投げ落とし、引っぱりあげたと思ったら今度は浜辺まで盛大に揺らしながらかついでいって焚き火に投げこみ、いぶされて焦げかけた御輿を仕上げに海へ放りこむ』 なんともキョーレツです。こんなことをしてバチが当たらないのか心配になりますが、『乱暴狼藉をすればするほど神さまが喜ぶという言い伝えなのだからしかたがない』という考え方の先に毎年続けられてきた祭りです。そんな祭りに、参加する高校生たちの姿が描かれていきます。  ・『竜人と心平はもちろん率先して御輿をかつぎ、要所要所で御輿を地面に叩きつけていた。叩きつけられた御輿に男衆が殺到し、押し転がしたり乗っかったりする。そのたびに観客からはどよめきや歓声が上がる』。  ・『「どりゃあ!」と御輿に跳び蹴りを食らわせ、焚き火へ突きこんだ』心平 そんな中に『「おまえもやらんかい」とうなが』された怜は、  『子どもみたいに目を輝かせているおっちゃんたちの気持ちに水を差すのも憚られ、角材でぽこぽこと御輿を叩いておいた』。 なんとも可愛い姿を見せる怜。しかし、そんな怜も『祭りの熱気にあてられ』ていきます…と描かれていう『大祭』は物語の前半部分の一つの山場を作ってもいきます。こういった過激な祭りが”しをん節”との相性の良さを見せるところも間違いなくこの作品の魅力の一つだと思います。 最後に三つ目は、上記した通りこの作品が高校を舞台にした”青春物語”だというところです。まずは、登場人物となる高校生たちをご紹介しておきましょう。  ● 『県立餅場高校』に通う高校生たち   ・穂積怜: 主人公、二年C組、『餅場商店街の「お土産 ほづみ」』に母親の寿絵と暮らす、幽霊美術部員     → 進路 第一希望: 進学、第二希望: 家業を継ぐ   ・佐藤竜人: 二年C組、怜の幼なじみ、野球部、愛美と付き合う、佐藤干物店の息子、脳みそまで筋肉に鍛えあげた男     → 進路 第一希望: 広島カープ、第二希望: 横浜ベイスターズ、第三希望: 楽天イーグルス   ・丸山和樹: 二年C組、怜の幼なじみ、商店街の喫茶店の息子、美術部長、おとなしい性格でやや影が薄い   ・森川心平: 二年B組、怜の小学校からの友人、サッカー部、父親は大手電気メーカー勤務、生命力が強い、皆勤賞     → 進路 第一希望: セミ   ・藤島翔太: 二年A組、元湯町の藤島旅館の跡取り息子、大人(だいじん)の風格、愛美の親戚筋   ・秋野愛美: 二年B組、元湯町の旅館の娘、竜人の彼女、見た目がかわいいのみならず、『気立てがよくて賢いけど素っ気ない』という絶妙な性格 主にこの六人の高校生たちが登場します。進路に悩み、恋に悩み、そして家族との関係性に悩み…とそれぞれの登場人物たちはまさしく高校生の青春を謳歌しながらもそれぞれに陰と陽の側面を見せていきます。ただ、上記した”しをん節”がどこまでも炸裂していることもあって見方によっては全てがすべておふざけにも感じてしまうところが人によっては引っかかりを感じるところかも知れません。もちろん、”しをん節”をこよなく愛する私、さてさてはどこまでも心地よい時間を過ごさせていただいています。 さて、そんな物語の主人公の穂積怜は複雑な家庭環境にあることが匂わされていきます。冒頭、  『男子高校生が母親と二人で暮らすのはなかなか大変だ』 という表現をもって、『餅場商店街』にある『お土産 ほづみ』を営む母親と二人で暮らしていることが説明される怜ですが、  『怜は赤ん坊のころは商店街にはいなかった。桜台の家で、伊都子に育てられていた』。 そんな説明の先に二人の母親らしき人物が存在することが明らかになります。整理しておきましょう。  ・穂積寿絵: 『おふくろ』、『お土産 ほづみ』を営む、四十まえ  ・光岡伊都子: 『お母さん』、桜台の豪邸を所有、やり手の女社長で東京と行ったり来たり、五十代後半 物語では、この両名の間を行ったり来たりする怜の姿が描かれていく中で、幼き日々よりこんな思いを抱いてきた怜の内面が語られていきます。  『おふくろも、お母さんも、俺のことを息子としてどう扱っていいのかわからないのかもしれない』。 二人の母親の間には何があるのか、そんな二人と怜はどんな関係性にあるのか、そして存在が見えない怜の父親とは何者なのか、物語は上記した高校生の青春を生きる怜の日常を描く物語の中に徐々に全体像が明らかになっていきます。また、物語の前半を盛り上げる『大祭』の描写に対して、物語後半では、冒頭で触れた『餅場博物館から縄文土器が盗まれたって、今朝のニュースでやってた』という点に光が当たってもいきます。しかし、そんな物語を支配するのはどこまでいっても”しをん節”全開な物語です。さまざまなものが、さまざまな事ごとが雑多に、”ごっちゃ煮”の如く混ぜ合わせられながら結末へと向かって突き進んでいく物語。書名の『エレジー』=『哀しい歌』のことにサラッと触れる物語には、怜をはじめとした高校生の今を生きる登場人物たちがゆる〜く”青春”を謳歌していく姿が描かれていました。  『のどかを超えて、なにもかもが緩慢な町。警戒するとしたら、トンビに弁当をさらわれないかということぐらいしかない、怜の住む餅湯町』。 そんな『餅場町』を舞台に高校生たちの”青春物語”が描かれていくこの作品。そこには、”しをん節”全開に、すべてを吹っ切って描く三浦しをんさんならではの物語の姿がありました。登場人物である高校生たちの個性豊かな描き方に物語が活き活きと動き出すこの作品。実在するかのように細かいところまで描写される『餅場町』の魅力が伝わってくるこの作品。 人によって好き嫌いが極端に分かれそうにも感じる、兎にも角にも”しをん節”にどっぷり浸るのが吉と感じた、そんな作品でした。

    279
    投稿日: 2025.01.04
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    のどかな温泉町で過ごす主人公は複雑な家庭環境の中にありながら、それを重く悩む事もなく、淡々と受け入れている。周りの大人たちはその事情を知りつつ、温かい包囲網を広げ、同級生たちも協力。ちょっとお馬鹿でお間抜けな高校生活は、明確な夢や深い目標がなくても、キラキラして魅力的。 悩んで苦しんで……という青春物とは違う豊かさが、流れている気がします。題名の意味は、この辺に有るのでしょうか?

    0
    投稿日: 2025.01.01
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    夢に向かって頑張ろう的な圧力、 そんな圧力に負けて、 無理矢理自分に言い聞かせて、 そして 時が過ぎていく・・・。

    1
    投稿日: 2024.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ひなびた温泉街での男子高校生が主人公のお話。 正直、青春もの…ついていけるかなあと思いながら読んだんだけど、主人公にさしての夢も希望も恋人ほしい願望もなく、淡々と過ぎていく日常が主題だったので読みやすかった。 淡々と過ぎていくといっても何かしら事件は起こるわけで。 主人公の場合は、今まで姿を見せなかった父親が訪ねてきたことだったり、餅湯博物館に現れた土器泥棒だったりするんだけど。 最終話あたりで主人公が叫ぶ「夢とか希望がなくて、何が悪いんだー」みたいな叫びが印象的だった。 私もこの年になると「大人が“大きくなったら何になりたい?”とか聞くのなんなん。呪いか?」くらいにしか、思えないので、主人公の達観はある意味貴重だと思った。 でも、別に虚無感満載で生きてるわけでもなく、自分の出自や周囲の愛情を感じて涙を流す主人公には共感しかなかった。 このままいい子で育ってほしいんや…。おばちゃんとしては。 それにしても、作者の三浦しおんさんって女性だったのね。 何か男性ばかり主人公にして書いてたから、てっきり男性かと思ってた。 まぁ、男性が書くにしては主人公が草食すぎるなとは思ってはいたけど。

    1
    投稿日: 2024.12.13
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    青春最高! 進路や家族について悩む。それぞれの家族の形や友情、皆周りの人と支え合いながら生きているのだ 男子高校生の日常のような面白くそして心も温まる作品でもあった。 笑あり、涙あり。 周りの人を大切にしよう、自分を大切にしようと思えた

    0
    投稿日: 2024.12.09
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    餅湯商店街、最高! 三浦しをんさんの青春小説。「神去なあなあ」シリーズもとってもおもしろかったけれど、 気を緩めると、読みながらうっかり吹き出しそうになったり、気づけば口元がニヤッとゆるむので、注意。 全編に渡って、男子高校生の愛すべきおバカさが満載なのだけど、その中にグッとくる場面が散りばめられている。 が、その顛末もやはり、読みながらクスッとなりニヤッとしてしまう展開となるので、とても気持ちのいい、前向きになれる読後感。 いいなぁ。こういう人情味あふれる街も、そこで共に生まれ育った心からの友達も。

    2
    投稿日: 2024.12.08
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    爆笑! 最後まで読んで、やっと題名が腑に落ちて、 お笑いを観ている(読んでいる?)感覚だった! 高校生男子の勢い全開で、ぶっ飛んだ青春小説を読んで、私までスッキリと晴れやかな気持ちになった!ありがとう!

    0
    投稿日: 2024.12.02
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    同じ場所で生まれ育った若者たちの、ミニ冒険ストーリー。三浦さんの作品の中では個人的な好みとは少し違ったけれど、若者ならではの迷走感、瑞々しさが満載で、個性的な登場人物たちの奮闘振りが可愛らしく思えました。

    0
    投稿日: 2024.12.01
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    ひさしぶりに三浦しおん。 山と海に囲まれた温泉街、餅湯温泉。 『こだま』が止まるって、熱海かと… 温泉の商店街の土産物屋の高校生・玲。 玲には2人の母親が… なかなか、玲と2人の母親・寿美と伊都子との関係性がわからない… 玲の父親が誰なのかも… 高校生にもなって、この状況を母親に聞かないなんて…なぜ⁇ どちらかが本当の母かも… 伊都子が本当にいい人でよかったって、ことか。 伊都子がいなければ、おそらく玲はまともに育っていなかったかもしれない。 本当の父・重吾は本当にダメ男だったなぁ。 何のために今ごろあわれたのかも不明。 玲はこれからどんな道を歩むんだろうか… 大学生になった玲をみてみたい。 そして、成長した竜人、心平、丸山たちも。 続編はあるんだろうか…

    16
    投稿日: 2024.11.17
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    のんびりした町で暮らす高校生の、ちょっぴり複雑な事情といろんな葛藤が描かれたストーリー。進路や将来どうしたいかという悩みは誰しもが通る道だけど、主人公の怜は合理的に考える子だからこそ、やってみたいこととやったほうがいいことの間で気持ちがゆらゆらする。でもそれは己の抱える事情に深く踏み入ることができなかったからこその葛藤で、ようやく2人の母と関係を深めたことで頼ることを知り、自分のやりたいことに挑戦しようと決めた時は私も思わず拍手しました。

    0
    投稿日: 2024.11.17
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    のどかで少し寂れた温泉街。ここで暮らす高校生たち。 「もっちもっち、もちゆ~」と頭に残る気の抜けたメロディーが流れるのんびりとした餅湯温泉では、ゆったりとした時間が流れている。 怜は、お母さんとおふくろの2人の母親がいる複雑な家庭で育ち、にぎやかな友人に囲まれながらも、ありふれた高校生らしい日常を送る。 ありふれた生活の中でも、ちょっとした騒動があったり、将来に不安が尽きなかったり、家族の真実を知るのが怖かったり。平穏な生活を望んでいるも、ゆらゆら揺れる感情と共に、青春という芽吹きの季節を生きている。 愛する餅湯の土地で確かに生きている高校生の物語。「もっちもっち、もちゆ~」の音楽と共に育った彼らは、これからも一歩ずつ人生を歩むのだろう。 煌めくような希望に溢れた青春ではないが、微温湯のようにありふれた日常を揺らめく感情と共に一生懸命生きる、そんな物語だった。

    1
    投稿日: 2024.11.10
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    エレジーは流れない もっちもっち〜もち湯〜 主人公を取り巻く友人が、繊細だったり、あっけらかんだったり、誰も似つかぬ個性的で良い関係だなあと思いつつ読み進めていった。 もち湯商店街の危機管理アプリメールの連携の様子は、思わず笑ってしまった。 現代は、近所付きあいなどほとんどなく生活をしている人が多い。そんな中、もち湯商店街は、人情味があってとても温かい。 主人公を含む友人達は、高校卒業しそれぞれの人生を歩んで行く門出前で物語が終わる。 皆なんだか大物になるのでは、と思えてしまう。 三浦しをんさんの才筆を味わえて、時に爆笑し幸せな読書の時間が持てました。

    7
    投稿日: 2024.11.04
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    11月1冊目 最後まで読んでタイトルみると少しうるっとくる。 その時その瞬間をみんな一生懸命でよかった。 町中親戚か?ってくらいお節介なのも 私は結構好きで憧れます。

    0
    投稿日: 2024.11.04
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    読んでいて心地の良い穏やかな作品。 「迷惑のかけあいが、だれかを生かし、幸せにすることだってありえる。すくなくとも、だれにも迷惑を、かけまいと一人で踏ん張るよりは、ずっと気が楽なのではないか」 この言葉に共感を覚えた。現実では干渉が少ない方が好まれ、ネットの世界では干渉が増える現在に比べ、干渉し合いながら生活していたひと昔前の方が生きやすかったのかもしれない。

    3
    投稿日: 2024.10.30
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    私事ながら三浦しをんさんの作品を久々に読みました! 避けていた訳では無いのですが、本当にたまたま触れる機会が少なかったのかと思います。 本作はライトな三浦しをんの物語に分類されるかと思います! 同じ高校生でワイワイということで村上龍さんの『69』や石田衣良さんの『14』が好きな人達には薦められる物語かと思います。 私にとっては遥か昔銀河の彼方の高校生の時代を思い出しました。出来れば怜達の物語はずっと長く続いて欲しいなぁと思いました。 因みに、『エレジー』て何?と思って調べてみたら『哀しい歌』だそうです。 という事は本書は・・・ 海と山に囲まれた寂れそうな温泉街の高校に通う主人公の怜には母親が二人いる? 迫り来る進路の選択を前にして、勝手気ままな友人達に振り回されてそこそこ楽しそうな時間を過ごしていた。 そんなある日博物館の土器が盗まれる!!? 悩み多き主人公、しかし題名のとおり決して寂しい物語では無い!

    44
    投稿日: 2024.10.28
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    海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わったかつての面影はとうにない。のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、母親が2人いる家庭の中で、迫りくる進路の選択や自由奔放な友人たちに振りまわされ、悩み多き日々を送っていた。そんなある日、餅湯博物館から縄文土器が盗まれる事件が発生する。 ——モヤモヤした日常を吹き飛ばす、青春群像小説! とのことでしたが。確かにほのぼのとしていて、古き良き時代を彷彿とさせるような青春は感じるけど。盗難事件にしても、母親がなぜか二人いるくだりも、何となくパッとしない。 三浦しをんさんということで、こちらの期待が大きすぎたか?

    19
    投稿日: 2024.10.24
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    帯にあったが、たしかに青春小説だったし、王道でもなかった。けれど、地方ののんびりした高校生の確かな日常でもあった。平穏に過ごすのにもある一定の努力と工夫はいると思うけど、そんなことよりただ日々を過ごせていた、青春時代が懐かしい。

    2
    投稿日: 2024.10.23
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    ほのぼの系小説だった!めっちゃ良い! 男子高校生のバカさ加減もすごい笑えて愛おしいけど、アツすぎないけど温もりを感じる友情に心あったまるような素敵小説!私にもああいう女子高校生時代あったな〜楽しかったな〜って懐かしい気持ち! 日常にドラマも時間もないし、毎日同じような日常にうんざりしていた頃だったけど、 彩るのは自分自身だし、もっと周りの人とのコミュニケーション大切にしよう!と思った!エレジーは似合わない!

    1
    投稿日: 2024.10.22
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    とても読みやすくてあっという間に読了。 お母さんが2人、というあらすじが気になって手に取った。 男子高校生のゆらめきのある青春の姿と、「愛」を素敵にまとめ上げてくれている。 私はもう母親の視点でしか彼らを見つめられないから、高校生の頃にぜひ読みたかったなぁ。

    6
    投稿日: 2024.10.18
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    面白かったです! と思わず小学生みたく元気に叫びたくなる一冊。 三浦しをんのバカさ加減(いい意味で)や、青臭さ(いい意味で)がふんだんに盛り込まれていて、感動するのに、ところどころで爆笑必至。 こういう、軽めの文体なんだけど、決してラノベじゃないのって何ていうジャンルなんだろうね? 大好きだってことしかわかりませんね。 田舎の男子高校生たちのゆるふわ青春物語なんだけど、泣け泣けという書き方じゃないんだけど、読んでよかった、この子達に会えてよかったとジンと心が震えてしまうお話だったよ。 ちょっとだけネタバレするとね…友達にカンチョーしたら、その友達のお尻が硬すぎて骨折する脳筋男子が出てくるよ! カンチョー相手も自分の尻の硬さを自慢するようなおバカ脳筋男子だよ! もう、サイコーすぎます。

    5
    投稿日: 2024.10.18
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    一気に読んだ。 ほのぼのストーリーかと思いきや、 友だちや商店街の絆とか、母と子の繋がりとか、温泉のようにあたたかった。 他の同級生たちのお話も読みたいなー。

    4
    投稿日: 2024.10.13