Reader Store

総合評価

9件)
4.3
2
6
0
0
0
  • shifu0523のアイコン
    shifu0523
    "powered by"booklog

    このレビューはネタバレを含みます。

    【収録作品】零れたブルースプリング/ヒツギとイオリ/flick out/ハスキーボイスでまた呼んで 「零れたブルースプリング」 小児病棟に入院中の怜と怜が飛ばした風船に結ばれていた手紙に返信した「満里衣」の文通。「満里衣」として文通を始めてしまった満生も怜も微笑ましい…… と思っていたら。軽い筆致が心に響く。 「ヒツギとイオリ」 全ての感覚を周囲に拡散させる能力を持ったヒツギと、痛みや温度を感じられないイオリの交流。 「flick out」誰かにいなくなれと思われると強制的にテレポートさせられるナオ。これは辛い。 「ハスキーボイスでまた呼んで」 タイムリープもの。これはエモい。

    6
    投稿日: 2025.02.08
  • eu_rasiaのアイコン
    eu_rasia
    "powered by"booklog

    YAというよりもう一段ヒリッとしてて設定も飛び道具的で、己の体感で言ったら初期の乙一読んだときのような感覚の尖った話ぞろいでびっくりしました。BLかTLでも始まるんかと思った「零れたブルースプリング」と読後感がすごく良かった「ハスキーボイスでまた呼んで」が好きかな。

    0
    投稿日: 2025.01.18
  • 蒼のアイコン
    "powered by"booklog

    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっとビターな青春。 お気に入りは「ハスキーボイス〜」 過去から未来へタイムスリップした江維子は、未来の夫から自分がすでに亡くなっていると聞かされて… なぜこの人と結婚したのか判らないけれど、タイムスリップした同じ時を過ごした江維子は過去へ戻り再び夫と出会うことが出来るのか。そして江維子の頑張りが未来をどう変えたのか。 ラストの変わった未来の先が幸せであって欲しいです。

    4
    投稿日: 2025.01.13
  • あさきょのアイコン
    あさきょ
    "powered by"booklog

    青春時代はまさに思春期。思春期なんて常に不機嫌なもの。この4編からなる短編集の主人公たちはみんな爽やかな中学生じゃなくて、世の中を斜めに見てる不機嫌な中学生たちばかりだった。 YA向けの本だけど、どれも40代から50代が10代の頃を懐かしむモノばかりだった。 みなさんの評判通り最初の短編『零れたブルースプリング』と最後の『ハスキーボイスでまた呼んで』がやはりよかった。 『零れたブルースプリング』は文通あるあるモノだけど、昭和最後から平成初期の中学生の話だからドンピシャ世代で中学時代を思い出しながら読み、『ハスキーボイスでまた呼んで』は、まるで1本の映画を見てるような感覚でタイムスリップを楽しんだ。 壁井ユカコさんはお初だったけど、10年前に流行った『2.43清隠高校男子バレー部』を読んでみたい。

    40
    投稿日: 2025.01.12
  • 小春日和のアイコン
    小春日和
    "powered by"booklog

    何も知らずに勝手に長編だと思って読んでたら、短編集だった。なので、1話目の続きをもっと読みたかったなー。 あとは最後の話も好きだった。

    0
    投稿日: 2025.01.03
  • よむよむえっちゃんのアイコン
    よむよむえっちゃん
    "powered by"booklog

    「零れたブルースプリング」 文通にありがちな設定とはいえ、ピュアな2人とその未来の真里衣に涙 でもなぜこのタイトル? 「ヒツギとイオリ」 痛い話はダメ。リタイア 「flick out」 切ない 「ハスキーボイスでまた呼んで」 タイムスリップラブストーリー ハッピーエンドを願う

    0
    投稿日: 2024.12.24
  • かいのアイコン
    かい
    "powered by"booklog

    青春SF短編集。 カラッとさわやかなものではないけども、なんか心に残る。 私としては、『ハスキーボイスでまた呼んで』が一番良かった。『ヒツギとイオリ』は読んでて辛かった。『flick out』は、まさに不機嫌な青春って感じ。『零れたブルースプリング』は可愛らしい青春って感じでした。

    7
    投稿日: 2024.12.13
  • dridawのアイコン
    dridaw
    "powered by"booklog

    もはや自分の中では本ソムリエになっている佐原ひかりさんがオススメされていたので読んでみました。これは四話で構成されるセンチメンタルストリートだ。 壁井ユカコさんは初めて読んだのだけれども想像以上に好きでした。 人生の中ではほんの短い期間である思春期なのにそれから何十年も年を重ねても懐かしく感傷的になってしまうし、その頃の視点と大人になってからの視点への移り変わりがおもしろかったな。自分にとっては初読だけど、壁井ユカコさんはデビュー20周年ということで当時思春期だった読書が大人になったことも考慮してのことなのかな? 読了された方の感想を見ていたらやはり 零れたブルースプリング ハスキーボイスでまたよんで の二つが好きっていう人が多かったですが、自分もそうでした。 ヒツギとイオリ flick out の二つは面白さよりも痛さ(最近使われるイタいやつみたいな意味ではなく身体的な痛み)の方がやや勝ってしまい、ああ伊坂幸太郎の身体的に痛めつけられるやつみたいだーと感じてしまった。 でもとてもおもしろかった。大人にもおすすめです。

    16
    投稿日: 2024.11.23
  • sanzuiradioのアイコン
    sanzuiradio
    "powered by"booklog

    やっぱりこの作家の、壁井ユカコの「冒頭一行目」の圧力にまだ全然惚れているなと思った。 もう作家として追ってそろそろ15年になろうとしているし、その間にこちら側の趣味嗜好も少しずつ変化していて、ジャンルの話をすれば、昔のように「青春のヒリヒリ感」を肌で感じながら読むことはできない。しかし、そこに振り返って思うものは確かにあるなと思った。 青春ならではの、見えている範囲の狭さから来る葛藤や屈託を愛おしいと思う年になってしまったなあと思う一方で、その頃のひりつきを確かに思い出させてくれる、碑のような作品群であったなぁとも思う。

    1
    投稿日: 2024.10.25