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アオハル100% 行動しないと青春じゃないぜ
アオハル100% 行動しないと青春じゃないぜ
無月蒼、水玉子/KADOKAWA
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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    元気いっぱいで行動派なほむらちゃんと、一人でいるのが得意で静かなクルミくん。対照的な二人が一枚の写真をきっかけに繋がるのって、素敵だなあって思いました! クルミくんの言うように、ほむらちゃんの写真もすっごい素敵だなあって思う人は、絶対にいると思う!紫陽花のつぼみっていう一つの物に対して、いろんな角度から写真を観れたらきっと楽しい!みんな同じじゃあ、ちょっと味気ないかも。青春仕掛け人の「#アオハルチャレンジ」も、お題はひとつだけど、みんな異なる写真を投稿しているし!って思いました! 26ページでほむらちゃんが「ボキャブラリーが貧困」って言葉を使ってるんだけど、これはほむらちゃんがインターネットで学んだ言葉なのかな?もちろん、「貧困」には「乏しく欠けている」という意味もあるけれど、私が思い浮かんだ別の言い回しは「言葉の引き出しが少ない」や「言い回しが思いつかない」です。なんとなくだけど、「発想が貧困」とか「飯テロ」とか「麻薬たまご」とか使いたくない言葉だなあって思いました。「貧困」というと、どうしても先に「生活に困っている人」が思い浮かびます。「テロ」や「麻薬」に関しては、日常に気軽に溶け込んでよい言葉じゃない気がします。本来の意味で使用するときに、エンタメとして使用されつくされてしまった言葉が正しく効果を発揮できるのかな?って思うからです。 41ページでアイディアを思いついたからって行動を起こすほむらちゃん凄い!ほむらちゃんの勢いって、どこかへ連れて行ってくれるような頼もしさも感じられて元気になれます!大声で否定しちゃったあとも、そのことをきちんと、61ページでクルミくんに謝ることができることも、ほむらちゃんの素敵なところだなって思いました!だからこそ、早苗ちゃんとギクシャクしてるのは、ほむらちゃんにとって、とってもとっても辛いことなんだって伝わってきて苦しかったです。128ページでほむらちゃんが過去のことを「黒歴史」って言ってるけど、向き合いたくないからそう表現してるのかな。過去の経験の積み重ねで今があるっていうのは歴史の授業でも学ぶことだけど、自分自身の経験を「黒く」表現したいくらい塗りつぶして消してしまいたい気持ちなのかな……。 154ページでもちウサギも指摘してるけど、早苗ちゃん本人に確認の許可を取るのが大事!もし、自分の写真が勝手に友達にネットに投稿されてたら、なんだかモヤモヤしちゃうと思います。結果的にビスケは助かったけど、「キヨマサ」さんと二人で会ったことも危ないです。もし「会いましょう」って言われたら、絶対に絶対に会っちゃ駄目!ほむらちゃんもクルミくんも無事で良かったけど、ドキドキしちゃったよ。161ページで「キヨマサ」さんも「ネット上の人と待ち合わせするのはヤバかったかなって」って言ってるけど、「キヨマサ」さん視点でも見ても危険がたくさんあるね。学校で配られたプリントにも書いてあると思うけど、信頼できる大人の人(家族や学校の先生など)に報告して、自分以外にも危ない目にあう人がいないようにするために、警察に情報提供しよう。 インターネットの拡散力が対照的だなって思ったのは、早苗ちゃんが書いた掲示板で早苗ちゃん本人でさえ止められない悪評の【悪】の拡散スピードと、ビスケを助けるための応援の【善】の拡散スピード。どっちもあっという間に広まっていっちゃうの怖いなって思いました。「拡散」って簡単に誰にでもできるから、良いことも悪いことも凄い速さで広まって行っちゃうんだね。 183ページからのほむらちゃんと早苗ちゃんのやり取りが大好きです。お互いに言葉にできて良かったなって思ったし、188ページで「わたしと早苗ちゃんのいまいる場所を、大事にしよう」ってほむらちゃんが早苗ちゃんのことも自分自身のことも大切に想った言葉が大好きです。でも、すっごい悔しい。ほむらちゃんが悪くないって、読者のみんなは知ってる。でも、ほむらちゃんや早苗ちゃんが経験したように、インターネットで広まった悪意がどうしようもない力をもっているのも知っている。ほむらちゃん達にはどうにもできない、それがわかるから悔しいです。 ほむらちゃんの行動力に救われるお話だなあって思いました。クルミくんとほむらちゃんのコンビが第2巻でも読めるの嬉しいです!って、ほむらちゃんとインフルエンサーが大バトル!?次回予告が気になりすぎます!

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    投稿日: 2025.01.05