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powered by ブクログ資本主義が生む経済格差や英国政府の緊縮政策による貧困の拡大について「地べた」からの論考が記されている。宗教問題や移民問題に対し島国の日本は対岸の火事のごとく他人事でいることが多いように感じる。しかし、少子化が進む日本経済の労働力を補うには海外からの労働者が必要となってくるのではないだろうか。だとしたら、こういったヨーロッパの地域で起こる問題はもはや他人事でない。明日は我が身としてしっかり向き合っていく必要性を感じた。
6投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ当時イギリスに住んでいた身としては「そんなことあったんだ」と言うニュースがちらほらあり、興味深かった。今回も地べたを這う感じの論調で、これぞみかこ節って感じ。
0投稿日: 2024.11.21
powered by ブクログ2014年〜2021年にかけての混迷するイギリスの状況を、労働者の生活から鮮明に捉えた鋭い考察と社会批評。 この時期のイギリス国内を表す事柄として、ブレグジットをはじめ、緊縮財政下における広がる格差や子どもの貧困、徹底的な自由市場化で能力主義礼賛による社会の屋台骨を支える労働者の軽視など、日本のメディアではあまり知ることができない現状が、著者のブレディみかこ氏が普段の生活で直面するリアルなものとして書かれている。 もちろんこういった流れはイギリスだけではなく他の先進国でも見られる問題で、日本でも少なからず同じような現象は起こりつつあると思った。 緊縮財政がイギリスの社会にもたらした多くの問題を見ると、自由な市場における競争は格差を助長させるがままとなり、良い方向にはいかないのではないかと考えるようになった。
1投稿日: 2022.10.21
powered by ブクログ如何に情報を表層的にしか捉えていなかったかと、強く感じさせる。 日本の報道を通して知った事と、イギリスの現地で暮らし体感している事との差は大きい。 そして一般の庶民の目線から感じる格差やBrexit、緊縮財政の影響は、本当に難しい問題だ。
0投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログ丹念に日々の出来事を文章化するみかこさんの馬力に驚いた.ブレグジェットの話題は日本では詳しく取り上げられないマターではあるが、当地では多くの人の口に出てくるようで凄いと感じた.我が国で憲法改正などのアイテムが普通の人の話題に上がるような雰囲気がでるのかな.コロナ禍の話題では、英国との違いもあるのが当然ながら庶民の暮らしが垣間見れて、楽しめた.
0投稿日: 2022.07.30
powered by ブクログ2014年~2021年に執筆されたコラムや時評を収録している。冒頭に収録されているのは「子どもの貧困とスーパープア」。IS問題、ギリシャ危機、プレグジット、新型コロナなどの影響、一方でグローバリズム、新自由主義、小さな政府による緊収財政。英国から貧困と分断の拡大が進む様子をレポートしている。日本で最近ニュースで流れているような問題は既に何年も前から存在していた。外地からの情報について自分がいかに「無知」であったか。世界のことを知ることが日本を知ることになると改めて考えさせられた。
0投稿日: 2022.07.17
powered by ブクログ2014年から2021年まで各種媒体に発表された政治・社会時評をまとめたものだが、まとめて7年分の時事問題を読むと、大きく社会が変わっていることかと思う。そして、自分がどれだけ忘れっぽいか。。
1投稿日: 2022.06.04
powered by ブクログ著者が小論を語る場所はイギリス、日本と同じく島国だ。でも自分たちの生活やその基盤を担うまつりごとへの眼差し、地べたの活動をあきらめないパワーになんだかちがいを感じてしまった。他の国々により近く囲まれているからだろうか? けれど「自分たちすごい」に頼り、酔って「ガラパゴス化」どころかまつりごとの「良い良いなすがまま」の日本と比べると……とついつい思ってしまう。この差はなんだろうか。とまれ、この小論集では、2014-2021のイギリス(ときに他国)事情が、たっぷり毒も薬もそのまま、「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」のパンクな母ちゃんのしっかりした視線で語られている。ほんとうに必要なのは公助、それは日本も同じだろうな。
0投稿日: 2022.05.23
powered by ブクログ食べ物のトピックが多い印象を受けた。貧しさゆえに朝食を食べられない子どもたち、あるいは貧弱な食生活がもたらす肥満の危険性、などなど。こうした具体的な、目に見えるトピックがマクロな次元での政治や経済と結び付けられて語られる。この手腕こそブレイディみかこの真骨頂であると思う。私自身ブレグジットの騒ぎの時は何がなんだか一ミリも把握できていなかったので、遅まきながらこの本を読んで彼の国そして日本の狂騒を学べたように思う。ひもじい、という切実な感覚を政治と結びつけ、身体をして「生きたい」と言わしめる。ああアナーキー
0投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ「クロニクル」とは年代記。2014年~2021年、英国より。8年は長いか、短いか?・・国民投票の決着は着いた。ブレグジットが決まった。首相はキャメロンからメイへ、そしてジョンソンに。労働党は衰退し、党首も変わった。コロナショックが起き、ロックダウン。繰り返される波に、ウイズコロナの社会実験。2014年の起点から、様々な変遷があった。・・積極財政への転換は道半ば。人々の心が変わるのは少しずつ。緊縮マインドを脱するには足りなかった。この後起きるウクライナ危機。”もったいない”のは、お金ではなく人の命。
0投稿日: 2022.04.29
powered by ブクログ今の日本ひどいなぁ、これからどうなってしまうんだろうと思う毎日だが、ここがダメ、みたいなところはイギリスでも似たようなダメさで、元々が階級社会であったり、移民の人たちが多かったりなので、貧困問題もより深刻な感じだ。「ゆりかごから墓場まで」と言われてた時代は遥かに遠い。 グローバル資本主義が続く限りは、どの国でも貧富の差は広がるばかりなのだろう。本当の意味での先進国はもうどこにもないのか。 イギリスの政治問題、社会問題をブレイディみかこさんのおかげで知ることができ、そのことから日本の問題も考えることができる。立ち位置(地べた)というのか考え方というのか共感できるし、書き方も具体的ですごくわかりやすい。他国の政治なんてわかりやすく書いてくれなければ興味など持てない。すごい書き手だと思う。私が偉そうに褒めるのも何だかだが。 日本にもいてくれないか、誰か。日本の問題をこのように書いてくれる人。私が見つけられてないだけか。女性がいいのだが。
1投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログ2014年〜2021年の間に発表されたブレイディみかこさんの社会・政治時評集。ブレグジットに始まりコロナに終わるさまざまな社会的・政治的な問題への短めの評論が多数集められています。基本は反緊縮、反貧困で、英国の現状は日本の未来を予測する上でも役に立ちます。
0投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ2014: 年子どもの貧困とスーパープア ハラール肉と排外ヒステリア アンチ・ホームレス建築の非人道性 2015年 政治を変えるのはワーキングクラスの女たち 英国が身代金を払わない理由 フェミニズムとIS問題 2016年 左派はなぜケルンの集団性的暴行について語らないのか 左派に熱狂する欧米のジェネレーションY――日本の若者に飛び火しない理由 地べたから見た英EU離脱――昨日とは違うワーキングクラスの街の風景 2017年 『わたしは、ダニエル・ブレイク』はチャリティ映画じゃない。反緊縮映画だ 組合、だいじ。 レフトの経済 HUMAN(不満) 2018年 もう一つのクリスマス 子どもの権利 バッド・フード 2019年 EU離脱はどうなっとんねん――リバタリアン・ドリームの崩壊 ケチは不道徳 あんたらの国 2020年 もっとしなやかに、もっとしたたかに――英労働党が大敗を喫した日に 不安と軍隊 人か資本か パニック 2021年 テクノポピュリズムの限界――二一世紀の禍と正面から向き合うことをまだ先送りにするだろうか 乱れる足並み 長期化するコロナ禍 心のワクチン
0投稿日: 2021.12.30
powered by ブクログプレイディみかこの本なので、読んでみました。この人の感性や政治的な立地点はとても好感が持てました。塩見七海さんと似ているところがあるのは、外国から見ているからですね。 塩見七海さんの描いている散文は、日本のことが多いけど、プレディみかこさんはイギリスのことが多い。良かったのはイギリスの実際がよくわかること。
1投稿日: 2021.12.03
