パシリによって探偵に必要なスキルを身につけた主人公・岡部太朗がまんま膨大な読書によって小説を書き上げるまでの知識と技量を培ったカモシダさんと重なる。王道の連作ミステリ短編の体をとりながらも、ちょこちょこ挟まる小技がちょこちょこと効いていた。

短編ががたくさん。題名からどういう話か全然わからなかったけど、一話目最初もわからなかった。けど、わかってからは、そういうことか！楽しい！新しい！確かにこの2人の組み合わせいいな！と新しい相棒の形を、見ることができて楽しかった。

※ 甘党の番長と頭脳明晰なパシリ、 肉体派と頭脳派が過ごす高校生活が愉快。 キャラの強い二人がつるむ様子も意外だけど、 立場を超えた関係性が微笑ましい。

神奈川県立Ｎ高校の番長・丸木のパシリである岡部太朗は、「お使い先」で数々の事件に巻き込まれる。丸木のもとに早く戻らなければならない太朗は、最速で事件を解決する!?「ファーストカツアゲ」「最後のあんパン」など、全9編の連作短編集。 パシリに人生をかける岡部くんも良かった！ハチャメチャだけど面白かったです。

中学校の時代、全国模試で１番を三回も取った岡部君はなぜか底辺高校と言われているN高に通い、丸木くんという番長のパシリを仰せつかっている。二人の関係性がいい感じ。岡部君がパシリのついでに日常の謎を解いていく。軽く楽しく読んだ。

ガラの悪い高校の1年生で、暴走族のトップも一目置く存在の番長の丸木のパシリをしている岡部太朗が主人公の連作短編集。 探偵と題名にはあるものの、殆どが岡部君の洞察力で物語が進む。恐れらている丸木にしても、ひと昔前のヒーロー的に描かれる。高校生が主人公だが大人でも何かと気付かされる事が多い。 作者が書店員芸人と知って納得した。歯切れ良い文体が小気味良かった。

「探偵」ものってことで内容も著者もチェックしないまま読んだが面白かった。頭の良いパシリ君が結構闇深そうで、続きが出るのか気になる。

さすが芸人さん！ 会話のテンポが良く、思わず笑ってしまうボケとツッコミの応酬で、あっという間に読み終えた。 正義の番長・丸木くんと、丸木くんにパシリにされている岡部くん。 丸木くんの異様な怪力で揉め事を制圧する爽快さと、岡部くんの意外とグイグイくる推理力&ツッコミが面白くて最高！ 全部で9編の連作短編で、一話さくっと読めるので、笑いとスカッと爽快感を気軽に味わいたい人におすすめです！