Reader Store
わたしたちは、海
わたしたちは、海
カツセマサヒコ/光文社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

43件)
3.8
10
12
16
1
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    完成していない浮遊感のある本 なんとなく関係が繋がっているけど繋がりきらない 小説はすべて内容が解決しがちだけど、この本は現実と似ている。理解できそうで理解できない、でもそれが良い

    8
    投稿日: 2025.11.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海が散りばめられたような文章が多く、読み進めていく度、どこに海が出てくるか期待して読んでいた。 海の見え方や楽しみ方は人それぞれの中、いろいろな目線の海を読む事ができる一冊。

    6
    投稿日: 2025.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても綺麗でまさに海のような作品でした。 個人的にはオーシャンズが一番好みです! なかなか海に行くという機会がないので、落ち着きたい時などに手に取りたいと思います。

    0
    投稿日: 2025.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海辺の町で緩く繋がる短編集。 この町は多分私がかつて住んでいた町だ。 山育ちの私は海への憧れが強く、一度でいいからと会社を辞めて移り住んだのだが、経済的にうまく行かずその地を離れた苦い思いがある。 この小説の人びとの様にもう少し根を張れなかったかと悔やむ。 何しろ海の風景描写がいい。 そしてそこで生活をする人達の、あまりの当たり前さ。 更には綺麗に見える風景に垣間見える闇。 それでも生活は続く。 最後の『鯨骨』が本当にいい締め方をしていて、切なさが大半を占めるものの明るさも差しているのが良かった。 が、私の一番は何と言っても『渦』。 主人公の梓がそのまんま私で、何なら恥ずかしい位だった。 ママ活こそした事はないが、夫の偉そうに説教を垂れる感じ、夫からは得られない安らぎを他に求め暴走する場面は分かりすぎる程分かる。 自分が出来てない分、離婚出来てすっきりとした気持ち。 だから星5つ。

    0
    投稿日: 2025.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海の出てくる話を読みたくて買った本。 はじめてのカツセマサヒコさんでした それぞれの話を読み終わると心温まり、毎回“はぁぁぁぁ(ジーン)”となっていた 久しぶりに余韻に浸れる本に出会った ・海の街の十二歳 ・氷塊、溶けて流れる ・オーシャンズ ・鯨骨 か特に好き

    0
    投稿日: 2025.09.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海辺の町を舞台にした、爽やかな連作短編集。心温まる話もあれば、切なさが残るような話もあり、短編ごとに読後感が異なっていて面白かった。カツセさんといえば「どうしようもなく恋愛に依存していく男女の物語」を書くイメージだったので、このような物語も書けるのか! と驚いた。

    0
    投稿日: 2025.05.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海に近いところでのお話7篇。 初めのお話があまり好みではなく、読みにくいな〜と思ったけどそのあとはそうでもなかった。

    1
    投稿日: 2025.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    各お話の読後感が似ていて、ふしぎだった。本当に海のように、さらりとしていながらも、髪や肌にはすこしベタつきが残る、でも気持ちはスッキリするような。切ないお話も多かったけど、梓さんと櫂くんのお話が1番好きだった。 p.260 いつだったか、二人で海岸を撮りに行った日。知らない女の人が、浜辺に座って泣いていた。潮田はその人にカメラを向けることなく、海を撮り続けながら言った。 海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きに行くのかもしれないな。

    1
    投稿日: 2025.05.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    爽やかだけど、なにか残るものがある、そんな切なさ満載の短編集。 同じ街の中で起こるそれぞれのショートストーリーが描かれていて、恋人、友人、親子、名前のつけられない関係など、誰かとの思い出やすれ違い、そして心が届いたと感じる瞬間などが描かれている。 私が今いる場所が海と近いので、潮風や波の音がリアルに感じられ、人と人とのままならなくも、でも愛おしいという繊細な気持ちに触れられたのがよかった。 話としては、短編集の中でも多いほうだけど、どの話も読後感が似ていて、話としてはスッキリしきらないところはあるのに、とても爽やかな印象が残った。 また、タイトルも素敵。 わたしたち、という言葉だけで、孤独な物語が多く語られた本書も、なんだか救われる。 一人ひとり、寄せてはかえす波のような人生を過ごしている。だからこそ、豊かな経験をすることもできる。

    1
    投稿日: 2025.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海辺の町に住む人、海へ行く人、それぞれ何かしらの錘を抱えて、全体的に静かな雰囲気の本。 登場人物は直接や間接的にちょい繋がりがあったけど、時間をかけて読んだのでそこはあまり気にせず、独立した短編として読んだ。 「オーシャンズ」高校生、雫と八百屋のフナさんの話は切ない。

    1
    投稿日: 2025.04.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どのお話にも海が出てくる短編集。どの話も面白くて1日で読み終わった。「海の街の十二歳」女子のタイムカプセルをこっそり開けて中身を見てしまった小学生の男子の話。見てはいけないものを見てしまった時の3人の反応が優しくて温かくて1番好きだった。カツセマサヒコさんの本はこれで3作目。好きだなぁ。

    0
    投稿日: 2025.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    それぞれ海の街で繰り広げる物語、ほんのわずかな気持ちの変化など、とても読んでいて切なくなった。物語が繋がっていて、どんどん読み進められた。これは売りに出さず、手離したくない1冊になった。

    0
    投稿日: 2025.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    テレ東のあの本読みました?で紹介されていたので読んでみた。 1話目が絶望的に合わなくて、ずっとこの2人の話だったらどうしよう挫折しそう…と思っていたら短編集でほっとした。 最後の鯨骨が一番良かったかな。「夫が一番と思っている人より、夫のことを一番だと思ってくれている人の方がよっぽど大切」というのは確かになぁと思った。 ただ、全体的に軽くちょっと悦に浸ってるように感じるところもあり、再読はないかも。

    0
    投稿日: 2025.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱり海っていいな 本作にはたくさんの海が出てくる。 包み込んでくれるような優しい顔をしたり、 冷たい顔をしたり… それでも人間は海が好きだと思う。 それは海が… 「この星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。」 から。この帯の言葉に誘われて思わず購入した海のお話は、人間味溢れ、さらに私の心に波音を響かせるような迫ってくる1冊だった。 ★引っ越した海の街でたまたま再会した元カノに戸惑う主人公を描いた「徒波」。 ★クラスメイトのタイムカプセルを掘り起こした男子たちが思わず知ってしまった手紙の事実とは…「海の街の十二歳」。 ★岬と珊瑚は旅行帰り、迷子を助けることに…「岬と珊瑚」。 ★久々に再会した父親には、自分の子どもと同い年の子どもがいた…「氷塊、溶けて流れる」。 ★雫がずっと働いていた八百屋さんが閉店する。しかし雫にそのことは伝えられておらず、さらに店主大きな秘密も抱えているようで…「オーシャンズ」 ★夫の関係が破綻し、若い男を買い愛情の矛先を向ける妻を描く、「渦」。 ★海に打ち上げられた鯨骨を一緒に見た高校の同級生が、久々に再会すると余命が幾ばくもなくなっていた…「鯨骨」。 特に印象的なのは「オーシャンズ」と「鯨骨」。 救済話は「海の街の十二歳」と「岬と珊瑚」。 本作は読む人によって、みえてくる海の風景が変わってくると思うし、感じ方も様々だと思う! ぜひ多くの人に読んでほしい作品だ。 p.260 海(鯨骨) 「海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きに行くのかもしれないな。」

    2
    投稿日: 2025.03.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海辺の街が舞台の穏やかな、ゆったりとした時間が 流れてるような………………そんな7つの連作短編。 《海》俺は夏の楽しいイメージが先行するが……………… 哀しい、涙、などのイメージもあるんだよね 子供のため、と思っても、 必ずどこかに親の偏った考えが混じる。 確かに!!!!!

    9
    投稿日: 2025.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海を見に行くのに理由なんている? 理由なんていらないよ せつないとき かなしとき くるしいとき つらいとき うれしいとき たのしいときも海に行った 海にはいろいろな感情がある 海はいろいろな感情を受け止めてくれる あの頃、毎日のように行った海 懐かしいあの雰囲気を思い出させてくれた ありがとう、、、 ⚠注意 ・レビューと本の内容は一切関係ありません ・1Qが勝手に思いにふけているだけです

    56
    投稿日: 2025.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「-海は、この星の涙の、行き着く先かもしれない。」 涙をたくさん流し切ったこのタイミングで出会った一冊。 カツセは全てお見通しらしい。 天アンカット、愛おしい。

    0
    投稿日: 2025.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最近、海を見たく、その欲を満たすために読み始めました。緩やかに話がつながり、海を起点に表現が広がっていました。 波や海に関連したフレーズ以外では、「俺はいつも、誰かと疲れていたかったのかもしれない。」「もっと軽率に、心が動けばよかった。」が好きでした。 読み返したいほどではないが、読まなきゃよかったというほどでもない。海を見たい気持ちは少し満たされたような気がします。

    0
    投稿日: 2025.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    あいつも、かつて好きだった雌が、知らぬ間にほかの雄とつがいになり、子供をうみ、それを育てていく様子を、どこかで知ったりするのだろうか。 空腹で目を覚ます。外はもう暗く、携帯の液晶画面のライトだけが、この世の灯りのように見えた。 全席禁煙です、と強い口調で言われて、わかりきっているのに、寂しかった。 会うことが決まった直後から、会いたくない気持ちが強くなってきていた。 東京には、どこに居ても、妻との思い出があった。たかだか二年だが、その間に、本当にいろんな場所に行ってしまった。 俺はいつも、誰かと疲れていたかったのかもしれない。 鳴き声が下手なまま老いていくウグイスがいるなら、生きるのが下手なまま、生きていく人もきっといる。何度も失敗しながら、笑われながら、自分に疲れながら、それでも生きていく人はきっといる。

    1
    投稿日: 2025.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 クラスの女子たちが、タイムカプセルを埋めたらしい。6年3組のぼくは、親友のシンイチとヨモヤとともに、遠くの煙突の麓にある公園まで自転車で行ってみることにした――「海の街の十二歳」 小学校教諭の岬と保育士の珊瑚。幼なじみの二人は休日に近くの海へドライブへ行った。渋滞にはまった帰り道、二人は光るスニーカーをはいた4歳くらいの子供が一人で歩いているのを見つけ――「岬と珊瑚」 高校の同級生・潮田の久しぶりのSNSを見ると、癌で闘病中とあり見舞いに訪れた波多野。数ヶ月後、潮田は亡くなり、奥さんのカナさんから、散骨につきあってほしいと言われ――「鯨骨」 海の街にたゆたう人々の生の営みを、鮮やかに描き出した傑作小説集。書き下ろし1編を含む全7編。 『僕を友人の第一位に挙げるような人生を送った人間が、この世界にはいるはずがないのだ。』 【個人的な感想】 「鯨骨」が1番好きだった。波多野のひねくれた考え方が自分と似ていた。

    0
    投稿日: 2025.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私たちは、どうしても過去を反省して、子供にそれを押し付けてしまったりする。少しでも未来を想像して、視野を広げて行動できるよう心掛けたい。 子供にとっての6年間って、想像を絶するほど、人生のすべてだからな。

    0
    投稿日: 2025.01.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     海辺の街に住む人々に関する短編集。  それぞれは独立しているのですが、それぞれが繋がっている不思議なストーリー。  時間として繋がっていたり、人として繋がっていたり。  人それぞれに人生があって、それぞれに暮らしがある。  そしてその人生は私やあなたに繋がるかもしれないし、繋がらないかもしれない。  読んでいて、不思議な気分にさせられた本作品。  一見、はじめの『徒浪』の登場人物がそのままあらゆる話につながっていくのかと思っていたら、そうでもあり、そうでもないというままストーリーが進んでいく。  しかも時間軸すら結構バラバラだったりします。  まさにタイトル通り、『わたしたちは、海』で過去や登場人物がバラバラのストーリーなのですが、溶け合って1つの海になっているなと感じるお話です。  そんな本作品、読み手によって刺さる作品は違うのだろうなと思うほどに言い方が正しいかはわかりませんがバラエティに富んだ作品が詰め込まれていると思います。  私は、最近、母を亡くしたということもあり、最終章に書かれている『鯨骨』が1番刺さりました。  短編ごとの結末は描かれておらず、あくまで各短編ごとの登場人物たちの未来はどうなったのか?と読者に想像させるタイプの短編なのですが、想像力を掻き立てられる作品で、短編を読み進めつつも、前の短編のあの人どうなったんだろうと思いながら読める作品で、読書ってこういう楽しみ方もできるのかと新たな可能性に気付かされる短編集だなと思いました。  きっとわたしたちは海で、それぞれ独立している話なのですが、最後は時間も他人も関係なく海みたいに溶け合う。  そんな作品だなと思いました。

    3
    投稿日: 2025.01.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    繊細で具体的な情景描写が印象的だった。 それぞれの短編の登場人物たちが抱える、 悩みや葛藤やコンプレックスは、 全く同じでなくても、 いつか自分も感じたことのあるもので、 すべての登場人物たちに親近感を覚えた。 終盤に近づくにつれ、 「わたしたちは、海」というタイトルが腑に落ちた。

    0
    投稿日: 2025.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    元々、カツセマサヒコは好きだったものの連載当時は全てを終えなかったため、初見。 短編小説なのに、比較的しっかりした厚みがあると思ったが、読んでみて納得。これは、短編小説だけど、全てどこかで繋がっていると感じた不思議な作品。本当に情景、会話が思い浮かべられるようなリズムの良い作品。 表紙の綺麗さ、作品全体の軽やかさがとても読みやすく好み。どこか海の風が吹いているのを感じられそうな作品。 海が一つの海流として繋がっているように、読了後、同じ街で沢山の人が生きていて、沢山のドラマが生まれていると思った。例えば、「岬と珊瑚」で彼女たちの人生の次のステップアップのきっかけとなった「誘拐を助けた話」と、「氷塊、溶けて流れる」で出てきた子供の誘拐が繋がっていることなど。 それぞれの視点でないと、それぞれが持つ「本当のこと」は当事者でしか分からないこと。 思わず、海に行きたくなって、鎌倉に行きましたが、どこか聖地巡礼しているような彼らが生きているような気持ちにしてくれました。 ==心に残った言葉== P197 -人生はずっとドン底でもないし、ずっといいことばかりでもない。交互に繰り返しながら、それでもずーっと海は続いてくから、もうそれは人生だなーって」 P198-それぞれが持つ大海原で、また新たな拠り所となるような出会いを経験するかもしれない。 -意味や目的はなくとも、生きている限り、人生は続いていく。いいこともあれば、悪いことも起こる。それらは、交互に繰り返されていきながら、私をあいまいなまま形成していく。 -静かな海だけが私たちを見守ってくれている気がしました。 P259 -海は、この星の涙の、行き着く先かもしれない。

    0
    投稿日: 2024.12.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短編集ですぐ読み終えられた 海より山派だけど、海もいいなあってなった みんなそれぞれ人生があって、でもどこか繋がっててた 読んでてこんなに情景が浮かぶのすごい もっとその後の話も知りたくなった 鯨骨で泣きすぎて恋人に心配された

    1
    投稿日: 2024.12.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最初の徒波が激重すぎて、一旦読むのやめようと思って、湘南の海に行ってから、ちゃんと読まなきゃとその後は一気に読み進めて読了。 (小杉でカツセさんのお渡し会もあったからそれまでに読み進めなきゃと思ってたのもある。) 海は人によって捉え方が変わる。穏やかな時もあればツラく荒い時もある。それは人生と同じ。わたしたち自身が海だから。生活してれば嬉しいことも悲しいことも、海は全部全部受け止めてくれる。

    1
    投稿日: 2024.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    義従兄弟に薦められて読んだ。 各話の扉に小さく英語タイトルが入っており、日本語を直訳したものでないのが面白かった。 登場人物が少しずつリンクしており、読み進めるうちにある小さな海辺の街の人々の暮らしが立体的に感じられた。

    2
    投稿日: 2024.11.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海が見える街で暮らす人たちのそれぞれ。 7編の短編集。 どれも少し切なさや哀しさ、儚さや脆さなど弱いところを感じさせる。 生きているというのは楽しいばかりではなくて、営んでいくうちに積み上がっていく欠片を海に流してまた積み上げて…の繰り返しなのかもしれないと思えた。 徒波〜都会を離れ逃げるように移り住んだ土地で、元恋人に会った…。 海の街の十二歳〜クラスメイトのタイムカプセルを掘り起こしたら…。 岬と珊瑚〜職場からの逃亡を企てる学校教師と保育士が、迷子を見つけて…。 氷塊、溶けて流れる〜絶縁していた父に我が子と同じ歳の子どもがいたという…。 オーシャンズ〜潰れた八百屋に隠されていた七年間の秘密とは…。 渦〜若き青年との擬似恋愛に溺れる編集者…。 鯨骨〜癌になった友人と海岸に打ち上げられた鯨… 空が海で、雲が骨で鯨骨だと言ったことを思い出しながら…。

    48
    投稿日: 2024.11.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「海は、この星の涙の、行き着く先かもしれない。」 本当にそうかもしれないと思った。 人はなんとなく海を見たいと思うことがあると思う。どんな感情でも、そんなことってあると思う。 登場人物の一人ひとりが、自分とどこか似ていた。 わかるなあ、と共感したり、私が思ってたことってこれだな、と気付いたり、あの人に会いたいな、とと今を振り返ってみたり。 どんなタイミングで読んでも、自分にぴったりの作品があるような気がする。この本があれば、心強いな、と思う。

    0
    投稿日: 2024.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「徒波」 「海の街の十二歳」 「岬と珊瑚」 「氷塊、溶けて流れる」 「オーシャンズ」 「渦」 「鯨骨」 海辺の街を舞台にした7話収録の短編集。 カツセさんの文章は心地いい。 海辺の街が舞台だからと言うわけではなく、どの物語も波間にゆらゆらと揺られている感覚に陥る。 時に人の弱さや愚かさも描かれているが、それすらも静かに包み込み、流れに身を委ね生を営んでいる彼等に安心感を覚える。 波の音や子ども達の声、珈琲の香りまでが漂い五感を刺激する。 透明感と静けさ、カツセさんの描く世界観が堪らなく好き。 心が浄化される切なくて愛おしい作品集。

    2
    投稿日: 2024.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前から気になっていた作家さんの連作短編集。 海沿いの街が舞台になっている7つの物語。読みやすいけど、共感できるものもあれば淡々とした話でもうすでに内容を覚えてないものもある。 海なし県で育った私は、海に憧れがあり、海って言葉が出てくるだけでちょっとワクワクする。けど、この作品はなんだか終始重かったな。 海のある風景は本当に美しい。ずっと見ていられる。けど、時に残酷な風景にもなる。

    43
    投稿日: 2024.10.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全部のお話に海が出てくる。 「海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きにいくのかもしれないな。」 短編集だからサクッと読めていいけれど もっと読みたい、この話を詳しく読みたいって思える物語もいくつかあった。

    0
    投稿日: 2024.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    海のある街の短編集。とはいうものの海が直接的に関わってくるわけではなく、本当にそっと寄り添うようにそこにいる、と言った感じ。 一つ一つのお話も全てが別の話、というわけでもなくてほんの少し関わってきているその匙加減が面白いなぁと思った。 ありふれた日常の、なさそうで、でも実は気がついていないだけで本当にすぐそこにありそうなお話。街ですれ違う人も、実は心の中にこういった事情を抱えながら生きていっているのかも、なんて思ったり。

    1
    投稿日: 2024.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    明け方の若者達が良かったので、新作を読みました。海に、海辺の町に、海にまつわる短編集です。 自分がそもそも海に恐怖こそ感じるも、そんなに好きではないとこから、若干ミスマッチ。せつない話で良かったですが。

    15
    投稿日: 2024.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私にとっての海=夏の海水浴。ただただ泳いで遊びまくった思い出しかない。 でも、ドラマや小説に出てくる海の場面には重要なシーンが多い気がする。 告白だったり、鬱憤を叫んでみたり… この物語の海ではそんな情熱的なシーンはないのだけど、その街に静かに溶け込んで、そこでの出来事をそっと見守っているようなイメージ。 7つの短編が少しずつ繋がって、「あの人、今はこんな風に暮らしているんだ」などと思いながら読んだ。 Happyな話、そうではない話…と色々だったけど、この小説での海はずっと「凪」だった。凪の海で寄せては返す波が「わたしたち」なのかな。

    43
    投稿日: 2024.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大きな展開を期待する人には物足りなさがあるかと思います。私は展開されていく作品が好きなので同じ短編でも夜行秘密の方が好みではありましたがカツセさんの作品は安定に読みやすくて好きです。

    1
    投稿日: 2024.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    海の見える街。そこに住む他人同士。どこかですれ違い、どこかで関わりを持ち、けれど通り過ぎてしまうほどの関係の他人同士。 そんな人たちの人生の、ひとかけらを描き出す。 海になぜ人は惹かれるのだろうか。 寄せては返す波をぼんやりと見つめる時間を、人類のDNAが求めるのだろうか。 うまく行かない毎日の中でふと惹かれる波の音と海の色。 寂しい時、泣きたいとき、人は海を求める。世界中の涙が集まって海になったからか。そこからやってきた涙をまた返すために海に行きたくなるのか。 カツセマタヒコの小説の透明な優しさに包まれる。 ただ一か所。氷塊、溶けて流れる。のラストだけは受け入れにくかった。 父親への憎しみを、自分の子どもと同じ年の妹を持つ父親へのわだかまりを、こんな風に溶かして流せるのだろうか、と。 捨てられた母が新しい人生を歩いているとして、夫と息子が勝手に和解していたら、ちょっとイヤだろうな、と思ったりなんかして。

    4
    投稿日: 2024.10.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    Amazonの紹介より クラスの女子たちが、タイムカプセルを埋めたらしい。6年3組のぼくは、親友のシンイチとヨモヤとともに、遠くの煙突の麓にある公園まで自転車で行ってみることにした――「海の街の十二歳」 小学校教諭の岬と保育士の珊瑚。幼なじみの二人は休日に近くの海へドライブへ行った。渋滞にはまった帰り道、二人は光るスニーカーをはいた4歳くらいの子供が一人で歩いているのを見つけ――「岬と珊瑚」 高校の同級生・潮田の久しぶりのSNSを見ると、癌で闘病中とあり見舞いに訪れた波多野。数ヶ月後、潮田は亡くなり、奥さんのカナさんから、散骨につきあってほしいと言われ――「鯨骨」 海の街にたゆたう人々の生の営みを、鮮やかに描き出した傑作小説集。書き下ろし1編を含む全7編。 収録作:「徒波」「海の街の十二歳」「岬と珊瑚」「氷塊、溶けて流れる」「オーシャンズ」「渦」「鯨骨」 出会いや別れ、再会といった、人と人との繋がりにキラキラと淡い世界観があって、特別な時間を過ごしているようでした。 海の街を舞台にしていることもあり、各エピソードには海をテーマにした要素が含まれています。それぞれ独立した短編にはなっているものの、後半につれて、前半で登場した人物がひょっこり登場したりするので、そうした遊び心は面白かったです。 それぞれのエピソードの大半が長い時間を経ての再会、そして再発見の要素が含まれています。 時がたてば、薄れていきそうな思い出でも、その瞬間は特別な時間であり、そこには甘さや苦味、酸味などありましたが、最後はほのかな温かみがありました。 本の帯で瀧井朝世さんが紹介しているのですが、 「さざなみがあって水面が輝くように、揺らぎがあって人生はきらめくかもしれない。そんな揺らぎと光が詰まった作品集」と書かれています。 自分も、特に共感しました。 決して荒れる波ではなく、ちょっとしたトラブルがありつつ、それがさざ波のようになっていて、少し心地よさのあった空気感もありました。 個人的に好きだったのは、「鯨骨」。 高校時代、共に過ごした10年後に再会。その友人は癌を患っていました。その後、友人は亡くなり、その奥さんから散骨に参加しませんかと誘いを受けます。 高校時代での青春と、友人のその後に切なさを感じつつ、散骨の舞台である「海」とのコラボが、なんとも感動を誘いました。 最後は、思い出とともに「鯨骨」が、とても良い演出で良かったです。

    8
    投稿日: 2024.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私も、自分のためにしか泣けなかった。理不尽な死に直面したあの時、多分私はその人を失った自分のために泣いていたんだと思う。悲しかった。辛かった。怒りも込み上げた。そんな感情が涙となって溢れた。だけど彼のためには泣いてあげられなかった。そしてこれからも、私から溢れる涙は一滴たりとも彼のためには流れないのだろう。でもそれでも良いんだと思う。きっと彼も、死んだ後にまで私に用はないと思うから。

    1
    投稿日: 2024.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    話はところどころ繋がっていて短編集みたいな感じです。 登場人物と、物語がちょうどいい。 ぶっ飛びすぎてないし、けど少し特殊な環境の人もいれば日常すぎない日常があり、本を世界に入れるって感覚になります。 海はこの星の涙の行き着く先かもしれない。 ええこというやん。 おっしゃれやん。 友達とたくさん過ごした地元の海思い出すやん。 人に勧めたくなる。 旅行とか自分はこの本読んでて、千葉県のイメージでした。オーシャンビューのホテルでのんびり読みたいな。

    3
    投稿日: 2024.10.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    感想 香りがして音が聞こえる。どこにいても確かに感じる。そんな街で日々を過ごしている人々。ときに優しくときに厳しく。確かに見守られている。

    1
    投稿日: 2024.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    カツセさんの新作! 安定に読みやすい内容と文章。 サクッと読めました! 短編的なもので、各々のストーリーが違う。 けど、所々で繋がってて面白かった

    2
    投稿日: 2024.09.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    クラスの女子たちが、タイムカプセルを埋めたらしい。6年3組のぼくは、親友のシンイチとヨモヤとともに、遠くの煙突の麓にある公園まで自転車で行ってみることにした――「海の街の十二歳」 小学校教諭の岬と保育士の珊瑚。幼なじみの二人は休日に近くの海へドライブへ行った。渋滞にはまった帰り道、二人は光るスニーカーをはいた4歳くらいの子供が一人で歩いているのを見つけ――「岬と珊瑚」 高校の同級生・潮田の久しぶりのSNSを見ると、癌で闘病中とあり見舞いに訪れた波多野。数ヶ月後、潮田は亡くなり、奥さんのカナさんから、散骨につきあってほしいと言われ――「鯨骨」 海の街にたゆたう人々の生の営みを、鮮やかに描き出した傑作小説集。書き下ろし1編を含む全7編。

    4
    投稿日: 2024.09.04