ホノジロトヲジさんが描いた乙女の本棚の挿絵と、夢野久作の作品である、縊死体が収録された画集です。 縊死体、夢野久作らしさ全開で意味が分かりません。読後の置いてけぼり感がすごかったです。挿絵はとても凝っていて、新聞の紙面風のデザインをよくよく見ると、別の夢野久作の作品のフレーズが隠れていたりして、そこでも楽しめます。妖しさも増々でした。 画集としても、乙女の本棚シリーズの一冊としても楽しめるお得な作品でした。

乙女の本棚シリーズでイラストを手掛けているホノジロトヲジさんのイラスト作品集。 「瓶詰地獄」「外科室」「死後の恋」「人間椅子」「春の心臓」「縊死体」が収録。 縊死体は書き下ろし全文収録で新聞の様な表現が素晴らしい！美麗イラストを堪能できる一冊。

　乙女の本棚シリーズから、ホノジロトヲジさんの「縊死体 乙女の本棚作品集」です。収録されてるのは、夢野久作『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』、夢野久作『死後の恋』、江戸川乱歩『人間椅子』、イェイツ(芥川龍之介訳)『春の心臓』のイラストの中から、ホノジロトヲジさん自身が選んだ作品です。このほかに描き下ろしとして、夢野久作『縊死体』が新たに収録されています。 　作品集の第１弾である、しきみさんの「悪魔 乙女の本棚作品集」と同様、『縊死体』以外の作品については本編を読むことはできません。イラストを眺めながら、あぁ…そうそう、こんなストーリーだったなぁ…と、思い出す感じですので、本編を読まれてからこの作品週を手にしたほうがよいかと私的には感じました。 　で、『縊死体』です。この作品は巻末から読めるようになっており、そのデザインは夕刊を模したもので興味深かったです。ストーリーは、私が恋仲である女性を殺めてしまい、それが新聞で公になることを恐れながらも、まだ発覚していないことを知ることが心地良く感じる私がいます。いつものように新聞を確認すると、そこには意外な展開が待っていました…。 　この作品集も図書館には入らないだろうし、しきみさんの「悪魔 乙女の本棚作品集」とリアル本棚に並べるのもいいのかなって思って、大奮発して手に入れました。結果、大満足です！ホノジロトヲジさんのイラストって、繊細でその独特な世界観がとっても好きです。また乙女の本棚シリーズで、ホノジロトヲジさんのイラストに触れられるといいなって改めて思いました。

乙女の本棚シリーズでおなじみ、ホノジロトヲジさんのイラスト作品集。 あらためて読み返してみても夢野久作や泉鏡花との相性がよすぎて、どれも妖艶＆崇高な雰囲気が醸し出されている！ お目当てだったイラスト描き下ろし短編『縊死体』は、ストーリーにあわせて夕刊を模した仕様になっており、ポップと不気味なテイストの融合がたまらない。乙女の本棚シリーズでの新作も楽しみ。