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大転生時代
大転生時代
島田雅彦/文藝春秋
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総合評価

16件)
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    『時雨』が再会した中学時代の同級生『杜子春』は自らを異世界からの転生者だと語る。半信半疑ながらも付き合い始めた時雨だったが、突然消息の途絶えた杜子春を探すうちに、『転生者支援センター』にたどり着く。そこで働き始めた時雨は、やがて転生ビジネスをめぐる諜報活動に巻き込まれていく。 ラノベではもはや出尽くした感もある転生もの。それだけ沢山の人が、違う人生を歩むことに興味を持っているということなのだろう。 で本書における転生とは、異次元や時間列を超えて意識のみが別の生命に宿るというもの。元の人格も存在しているので、多重人格者のようになったり融合されたり、あるいは乗っ取るようなカタチになったり…。さらには任意で転生することも可能になりといった具合。 さてさて、転生してみたいという気持ちは理解できるのだが、受け入れてもいいというのはわからない。どう考えてもメリットが浮かばないのだが。それから実体をそのままに、コピーのようなものを転生させればその人格とつながることが可能となると、もう訳が分からない。そもそもゲノム情報に人格は含まれるのか?そして資本主義はそんなに悪いことか?大体悪事と言っておきながらその資金を利用するなんてどうなんだろ。 そんなこんなで、ちょっと理解に苦しむ作品でした。

    0
    投稿日: 2025.08.27
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    こんなに皆が皆転生してたら異世界もこの世界もめちゃくちゃになっちゃうよね!というお話。異世界転生ビジネス儲かりそうだもん。転生してもこっちに元の身体が残っちゃったら意味ないって人もいるだろし、意識が何重にもなるの嫌だろうなあ。

    0
    投稿日: 2025.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もっと明るい突き抜けた話かと思いきや、けっこう暗かった。ラノベ的な転生をいじりまくる話ではなく、SFっぽい流れで、そうきたか、とは思った。

    0
    投稿日: 2025.03.06
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    これをSFファンタジーと読むか生と死の深淵を読み解く哲学と読むかで評価が大きく変わると思う。面白いかどうかで判断すると星ふたつですな。

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    巷にあふれる「転生モノ」 というか 「異世界転生モノ」 どれもなんか 転生が自分に都合がいい感じに おこなわれてるな〜 と思っていたけど 今作ではちゃんと?SFな感じで しくみもふわっとはしてなくて 転生がいいとこどりではないのがよかった とはいえ 文系の頭にはちょっとついてけないところもあり 何週間もかかってしまった しかし マンガみたいに 前世の記憶が残ってることは そう幸せでもないんだな〜 どころか ずっと残ってたら多重人格じゃんか! しかも同時進行で他の次元でも まだ生きてるみたいなことになったら もう自分てなに!? 生きてるけど生きてない 意識があるようでないのと同じ マルチバースの全てに自分がいる みたいな それが全部把握できるかというと そんなのはちゃめちゃに無理! というわけで 人間は転生するかもしれないけど まっさらでお願いします

    0
    投稿日: 2024.12.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小説としては 起承転結がいまいちなので★2つですが、 転生のアイデアとしては面白い。 意識は異世界に転送できるのか? 人間のDNAのゲノム情報を量子ビームに変換して異世界に照射する? 量子力学の時間軸では過去と未来は入り混じっている? 意識は体と別という概念を無理やり科学にこじつけようとしている苦労がしのばれます。量子力学といえば何でも通る?

    0
    投稿日: 2024.12.12
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    異世界転生がもし現実にできるようになったら、という思考実験的なお話。発想は面白いと思うんだけど、ストーリー展開が冗長で退屈。盛り上がりが無く終わり方も中途半端。転生のメカニズムの解説(考察)も、あんなに長々と書く必要ある?

    0
    投稿日: 2024.12.07
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     誇張無しで重鎮と呼べるベテラン作家が世に送り出した「パターン化したご都合主義ではないなろう系」としての純文学。つまらなくはないがそんなに面白くもない。痛烈な転生もの批評にはなっていないし、若い読者の分析としても平凡で、非常に肩透かしだった。全体的に象牙の塔の中でだけ盛り上がる内輪ネタって感じだ。  本格SFとあるけれど、ありがちな量子論という便利ワード一本で説明しておいてどこが本格SFなのか。それこそアニメや漫画が安直に使うネタでしょ、もはや。  そもそも『空想に逃げ込まないで現実に生きろ』みたいな凡庸な説教をこんな厚い小説一冊使って読まされても怠いし、およそ想定された『なろう系読者』に刺さるような説教を補強する物語はないんじゃないか。なろう系嫌いの人が読んで「なろう系って駄目だよねえ」って賢しげに笑う楽しさはあるかもしれないが、そんな狭い界隈の内輪ノリで小説読むなら別の本にお金使った方がいい。不景気だし。  現実がどうしようもないから異世界転生が流行る、という見飽きた分析には独自の角度もなく平凡で新鮮味がない。全体的にハルヒ以降のラノベブームとその後のWEB発小説の隆盛で散々聞いた批判ばかりで、あの島田雅彦が転生ものへ乗り込んできたというイベント感と賞賛する周囲の作家や批評家の群れから期待したものは全然ない。ネットでよくみるラノベ批判にネットでよくみる若者への説教が長々書かれているだけ。古臭い純文学に出がちな古い女性表象(可哀そうな主人公を支えるためにセックスしてくれるアレ)はあるし、急に資本主義批判革命闘士が異世界に現れるし、願望充足を批判するわりに“文学”なるものが脱臭する願望充足には無頓着。なろう系の持つ植民地主義的な側面には批判的なわりに、自分たちが無知無学なラノベを教化してやるぜという純文学の権威主義的な姿勢には無頓着。  老人とその取り巻きのための小説。

    1
    投稿日: 2024.12.07
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    くだらない。 色んな多次元宇宙から、「転生」という形で意識だけが飛んで来ることが事実としてある世界で、それを意識的に行える技術が確立したことで、あらゆる世界を帝国主義の名の下に支配しようとする資本主義絶対主義者。それに抵抗する人たちの。 茶番。 おままごと。 これは、小説ではなく、プロットですか。絵コンテ? とにかく、文章のレベルが低すぎて、自我の肥大した頭でっかちの高校生の日記を読まされている感じ。臨場感も、生々しさも、まるでない。精緻さも、かけらも感じない。 資本主義で破壊される社会は、宗教への帰依が解決してくれると言いたいらしい。 ジェンダー問題とか、難民問題とか、また浅はかにぶっ込んでくるところが、左側から社会の矛盾を捉え出した高校生を感じさせる。 量子もつれとか言葉は使ってるけど SF的なワクワク感は全く得られなかった。 これでも物書きとして食っていける人がいるんだなあ、とちょっと感心。

    0
    投稿日: 2024.11.12
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    杜子春って聞いたことあるなと思って、青空文庫で読み返した。なるほど、ではなぜ三浦杜子春の最期を合わせなかったのかと思ったが、仙人が違うから?それとも実は異世界転生してハッピーエンドで合っているのかな?面白かったです。

    0
    投稿日: 2024.11.11
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    ビューティー・インサイド、ロズウェル星の恋人たち、バック・トゥ・ザ・フューチャーを重ねたりしながら読んでました。資本主義は未来の負債を価値のあるものとして取引している点で転生とよく似ている(178頁)どの世に行っても、新しく見つけた枠組みで儲けを独占したがる人はいて、競争から逃れ皆の幸せを祈る巫女のもとに暮らすような世界ではひとつの肉体を持つことに価値はないようです。

    0
    投稿日: 2024.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤はおもしろそうだと思いながら読んでいたけれど、 結局、なんか盛り上がらずに終わってしまった感じ。 ていうか最後も尻切れ感があって、うーむ。 ただ理解できるかどうかは別として、量子論を知ってみたいなとは思った。 これは思わぬ副産物でしたね。

    1
    投稿日: 2024.11.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やけに評価が真っ二つなので気になって購入 異世界転生を現実にあり得る物理現象と捉えて、そこから起こりうる諸問題に対処するゴリゴリのSFだった 所謂異世界モノを求めた人にはなんじゃこりゃになるのは仕方がない 読み心地としては宇宙戦争モノに近い 杜子春の肉体の消滅にて話は終わったが、二階堂らの暗躍との闘いは道半ばでは…?榎本の解脱で全て解決というわけにはなっていないだろうよ 転生自由化の後の世界をもう少し見せて欲しかった モニカは何度も転生しているけど、杜子春のような精神分裂は起こしていないわけで、毎度死にたての人に転生してる? 暗殺者が送り込まれるほど、何年も前から榎本は暗躍していたか?転移装置が現世側に確立していなかったのに? 設定・解釈・展開はどれも面白いけど、ひとつひとつのツメが甘かったように思う 資本主義ぶっ潰して社会主義化していくのを望んでるのはわかった

    0
    投稿日: 2024.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奇天烈、斬新、ハチャメチャなのに、文章は重厚で説得力があり・・・ しかし、最後が尻切れトンボの感あり。 壮大なエンディングを期待していただけに。 まだ、続くのか!?

    6
    投稿日: 2024.10.10
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    期待して読み始めたが、僕には少し難解だった。 頭の良い人が書いた感じが凄くして楽しめる感じがしなかった。

    1
    投稿日: 2024.10.03
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    【純文学×異世界転生=前代未聞の冒険小説】ある夜再会した旧友は「転生者」だった! ライトノベル的想像力を突き抜けて世界の見え方を変革する、究極の「転生」SFの誕生。

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    投稿日: 2024.07.08