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新訳 ドリアン・グレイの肖像
新訳 ドリアン・グレイの肖像
オスカー・ワイルド、河合祥一郎/KADOKAWA
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総合評価

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    映画や舞台で多く上演されている有名な作品。 イメージとしてはホラー小説かと思い読み始めるが、文学的な作品で詰まらない理屈を永遠に繰り返しているだけ。 ちなみに、私のような無学無知な人間には殆ど何を言いたいのか分からないです。 ちっとも、面白く無い。

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    投稿日: 2025.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オスカーワイルド、アイルランド出身。 アマゾンプライムの映画もとても面白かったが、少し内容が違う。 本もとても面白かった。 ロンドンと田舎の邸宅での二重生活やアメリカ人を妻とする流行やゲイが、サンディトンやダウントンアビーのドラマを思い出しました。 アメリカ人の妻をもらうせいで、イギリス人の女性があぶれてる。 貴族のイギリス人とは違い、アメリカ人の富は汚い産業で稼いだもの。 ロンドン人はこうだから。とか、当時の人の考えが知れて面白かったです。 ジキル博士とハイド氏のようにヘンリーとバジルはオスカーワイルドと主人公の二面性。 人は風貌に行いが出る。 鏡は自省する為にある。体型もそう。 もっと鏡を見る時間を増やしてみようと思います。 友達は選ばないとダメ。 ヘンリー卿とは関わるべきじゃないってバジルは警告してたのに! 虫の知らせは正しい。 危険、悪、問題は小さいうちから摘んでおけば、大きくならない。 肖像画はすぐ処分しても良かったのに、ずっと置いてた。 怖いもの見たさ、快楽。 自分は歳を取りたくないから、代わりに歳を取る肖像画は処分出来なかった。 毎日の悪行は些細な顔の変化にしか表れないから、たいして気にならない。 だが、積み重ねるとひどい変化を生む。 火のない所に煙は立たない。 取り繕った外見に騙されないように。 悪い噂と虫の知らせには注意する。 恐れは幻想。 罪を犯すと、良心が次から次へとバレるのでは無いかと悪い幻想を連れてくる。 人は最期まで良心を持っている。 時々、自分の中にヘンリーが出てくるけれど、自分でヘンリーを追い出せる。 面白いストーリー!

    2
    投稿日: 2025.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ビアズリー展からオスカーワイルドに興味を持って読む。 新訳かつ解説付きでかなり読みやすい。 おすすめ。 肖像画が主人公の代わりに年を取り、彼が醜い行いをする度に醜い肖像画へと変化していく。 でも年を取らないのもそれはそれで恐ろしい気もするけどね。 最後は因果応報。ヘンリー卿が元凶かなと思うので、誰と付き合うかって大事。

    5
    投稿日: 2025.06.15
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    濃密で美的な読書体験。美的に生きようとするがあまり、心を堕としていく様はとてもグロテスク。一方でワイルドの哲学が、美への愛がありありと表現されていて、甘美な気持ちになる。 訳者の自己主張というか、エゴイズムみたいなものも滲み出ているのかもしれないけれど、精緻な仕事であるのは紛れもないことだ。こんな仕事がしてみたい。

    1
    投稿日: 2025.06.07
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    永遠の若さを手に入れた美青年ドリアン・グレイ。彼が悪徳に染まり、魂の純粋さを失ってゆくにつれ、彼自身の肉体の代わりに彼の肖像画が醜く老いてゆく…。ドリアンの美をカンバスに留めた画家バジルは彼の堕落に失望し、やがて破滅する。一方バジルの友人で人を煙に巻くような貴族ヘンリーは、ドリアンと意気投合し唯美主義的な享楽へと彼を引き込む。 ドリアン・グレイを挟んで神と悪魔が対立する構図のようにも読めるが、詳細な後書きを読むとバジルとヘンリーはオスカー・ワイルドの二つの側面とも読めるだろう。 ホラー小説のバリエーションとして楽しむことも可能だろう。思えば「ドリアン・グレイの肖像」はブラム・ストーカーの「ドラキュラ」とほぼ同時代の作品である。そういえばドラキュラもまた、永遠を手に入れようとしたキャラクターであった。

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    投稿日: 2025.06.04