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M9地震に備えよ 南海トラフ・九州・北海道
M9地震に備えよ 南海トラフ・九州・北海道
鎌田浩毅/PHP研究所
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総合評価

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    2011年の東日本大震災は東北地方から関東までの広い範囲でこれまでに経験したことの無いような巨大な揺れを感じると共に、ビルの高さをも越える巨大な津波によって多くの尊い命が失われた。私の所属する会社も全国に支店があったため、社員本人が亡くなったり、ご家族まで加えれば相当数の被害者が身近に居た事を覚えている。運良く当時は九州地方に赴任していたため、自身が直接揺れを感じた事もなく、友人や家族、同僚からの聞き伝えであるが、その悲惨さは今でも鮮明に覚えている。あれから10年以上が経過した今、我々が直面する危機としては南海トラフや首都直下型地震である。これも発生率の高さが話題になってから久しく時間が経過して、そろそろ東日本の悲劇の記憶も人々から薄れ始めた矢先、2024年の元旦には能登地方を中心に巨大地震が発生した。考えてみると日本は太平洋プレートやフィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北米プレートがぶつかり、トラフや海溝に囲まれた世界でも類を見ない地震の巣窟である。地球の表面積の僅か0.29%の土地に世界中で発生する20%の地震が集中して起こっている場所だ。よって日本で生活する以上は大なり小なり地震の揺れからは逃げる事は不可能だ。 特に大きなマグニチュード7クラスの地震については、そうそう頻繁に発生するものでは無い。だからこそ人々は「まさか今地震で死ぬ事はないだろう」と心の中では思っている。これは地震後の津波被害に遭われた方の多くが抱いた考え方にも共通するところが多いそうだ。 本書はそうした避けられない地震から身を守るための、地震そのものの発生メカニズムから、過去の大地震の発生から試算する次の発生時期の予測まで、地震への備えに役立つ知識がふんだんに記載されている。筆者は地球科学の専門家であり、科学的に(例えば地震の発生の危険性などを)伝導する役割を担ってきた方だ(肩書としては京大の教授を勤められていた)。ただ地震の恐怖を科学的に説明するだけでなく、聞いた読んだ人々がそれを自分事として理解し、備える気持ちが起こさせる事を自らの使命としている。 地震は備えが大切であるが、それは食糧や水の平時からの準備など、物理的な準備にとどまらず、心の準備が必要である事を強く説いている。地震が起こる事を理解し、正しく恐れることが大切だ。恐れがなければ備ができない。本書はその基礎的な知識を我々にインプットしようと試みている。よってどこで発生するか直感的な理解が難しい「南海トラフ巨大地震」は「西日本大震災」、30年以内ではなく10年後、とわかりやすく噛み砕いて伝えることに徹している。私も本書を読みながら、目の前の2メートルある本棚をチラチラ見ながら準備の必要性を感じた1人になれた。きっと恐らく私の場合、寝ている途中で四方八方から本が落ちてきて、それらの重さに幸せを感じながら窒息死するだろう。

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    投稿日: 2025.05.20
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    2030年から2040年の間に南海トラフ地震がくるということが納得できた。 海のプレートが陸のプレートに沈み込むところは歴史的に周期的に地震が発生している 地震が起こると海底が隆起し、その後緩やかに元に戻っており、戻りきったあたりで大きな地震が起きる。それが2035年ぐらい。 本としては数字が多くて、少し苦手だった

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    投稿日: 2024.09.26
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    2030年前後5年で発生が危惧されている南海トラフ地震《西日本大震災》に限らす、日本海、日本海溝、千島海溝、琉球海溝、ひずみ集中帯、隠れた活断層など日本を取り巻く地震災害のリスクを日本の成り立ちから易しく説明した内容。今、いかに大地動乱の時代に生きているかがわかります。地学教育が貧弱になったわが国ですが、この本を読んで地学の知識を補完し、余裕を持って来るべき危機に備えるきっかけにしたいですね。

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    投稿日: 2024.09.23
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    確かにこの10年から15年以内に南海トラフ地震、富士山噴火、首都圏直下型地震の確率は高く回避方法はないという事。南海トラフ巨大地震は今後10年以内、東日本大震災より被害規模は一桁大きい、総人口の半数6800万人が被災する。被災に準備して生きる、生き残るため自発的に動く。なるほど、小豆が大騒ぎする訳です。

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    投稿日: 2024.09.22
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    2024年54冊目。満足度★★★★☆ 著者の本は本書で10冊目ぐらいの読了 研究者による研究者向けの本ではなく、広く一般読者にわかりやすく届けることをモットーに執筆活動を続けておられる 本書は著者が継続的に出版している地震関連本の最新版 地震国・日本に住む誰もが知っておくべき内容であろう なお、著者の自己啓発系の本もオススメです

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    投稿日: 2024.09.09
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    鎌田浩毅さんの著書を続けてもう一冊。3つのM9巨大地震が起こる可能性を説いた最新刊。先に読んだ「首都直下 南海トラフ地震に備えよ」と内容が結構被っていたが、情報量はこちらの方が多い。今年発生した能登半島、千葉県沖、台湾の地震についての分析もある。南海トラフ地震は「約10年後に(3.11の)10倍の災害規模で発生」とキッパリ仰る。とりあえず心の準備から。

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    投稿日: 2024.09.04