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僕たちは星屑でできている
僕たちは星屑でできている
マンジート・マン、長友恵子/岩波書店
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総合評価

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    翻訳者さんの朗読会に行く機会があり、購入&一気読み。 言葉の美しさがあり 朗読でここまで 生命力に溢れて物語が届けられるんだと感動した。 難民となった少年サミーの運命と、イギリスの高校生ナタリーの運命。 絶対的な生命の危機と尊厳の破壊に接しているサミーと、相対的なじりじりゆっくりと困窮や家族の危機に追い詰められるナタリー。 常に2人の状況は クロスしながら 読者に問いかける。 それぞれの苦しみがある。 サミーだけでは辛すぎる。クロスしながら、ナタリーの物語があることで、どこか苦しみ 一辺倒にならない物語がある。 難民の物語。その背景にある戦争や、理不尽な暴力やそこからもたらされる絶望は物語 であっても。 本来であれば、読むだけで 読者としても傷ついてしまうと思う。 しかしこのストーリーは、ナタリーの物語が 寄せては返す波のように 常にサミー の物語に寄り添っていることで読んでいてどこか慰められるような気持ちになる。 物語は クロスする。サミーの話は 別の世界の遠い世界のかわいそうな人の物語ではない。 世界はクロスしていて僕たちは同じ星の星屑で、互いの苦しみは 他人事ではなく。そのことがもたらすものの力をずっと考えさせられた。

    1
    投稿日: 2025.09.12
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    内容は重たいが文章が短いので億劫にならずに最後まで読める。エリトリアという国があることを初めて知った。世界には知らない問題がまだまだたくさんある。

    1
    投稿日: 2024.07.04
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    イギリスの少女と難民の少年が、一つの言葉でつながる、そして交錯し離れていく。軽いタッチで描かれているけれど、情景が目に浮かぶほど。少女の生活もリアルに描かれていて、難民を受け入れる社会の実情が見て取れました。なんとかして国を出てイギリスに、と願う少年の道のりは実に苛酷。日常的にどこかでこんな場面が繰り広げられているのかと思うと胸が痛い。そんなことを思わせてくれた本作、読んで良かったです。

    2
    投稿日: 2024.04.04
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    図書館の新刊コーナーにあって たまたま手に取った1冊 慟哭しました。 というレビューを見たけど まさに 知らない世界の現状を知ることは 時として心の痛みを伴うけれど 同じ地球、同じ時代を生きる者として 知ることは大切なことだと思う 2人の日記のような 行動や会話、思いが交互にテンポよく進んでいく あっという間に読了 苦しさとともに。

    12
    投稿日: 2024.02.21