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ミスタッチを恐れるな~伸び悩みの壁を越え、演奏に生命力を取り戻す~
ミスタッチを恐れるな~伸び悩みの壁を越え、演奏に生命力を取り戻す~
ウィリアム・ウェストニー、西田美緒子/ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
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総合評価

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    タイトルはわりとミスリードではって感じだし中身は決して読みやすくはないし、読書コストはけっこう高い。が内容は為になる本。 ミスや練習に対するパラダイムシフトが焦点と言える本だと思う。ミスを豊かな情報ととらえ、誠実に対処する。そのための心身の準備や練習方法について書かれている。 伝統的な音楽教育がしばしばもたらしてきた不幸についてたくさんの例が示されていて、個人的にはそういう言語化も本書の価値だと思った。 音楽教育で不幸になることは往々にしてあったのだと客観的に認識できて、いまの自分が音楽に対して持つ楽しみや技術はかけがえのない幸運なのではと肯定的に感じられるようになった。

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    投稿日: 2019.02.25
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     ミスを恐れず、がしがしやればいい、という意味ではない点で厳しい内容の本。自意識なく認識し、なぜミスったのかを厳密に分析し、フィードバックする、というルーチンが大事とのこと(たぶんそういう主張)。  後半のマスターコースの話題は今一つ理解が難しいところありだが、総じて普段の個人練習への取り組み姿勢を変えるきっかけとなった。

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    投稿日: 2018.08.07
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    偉い人がトップダウンで教えることの弊害を述べた本で、当たり前と言えば当たり前だが、音楽教育では確かに厳格な師弟関係や経典の絶対性が重要視されていると思われる。そのおかげで、音楽教育を終えると辞めてしまう。エリート教育の方策として従来型もあるかもしれないが、特に様々な世代が学ぶにあたっては、指導者と受講者が対等あるいは受講者が主導権を握って、あくまで指導者ではなくアドバイザーとして役割を果たしていくパターンというのを提示。音楽の解釈は押し付けずに、メトロノームにさほど頼らず、先生の前でのレッスンを含む練習でのミスは全く気にしないというかどちらかというとウェルカムというスタンス。そして人前で弾く時に単に緊張の場ではなく、より多くのことをむしろ受容できるチャンスとなる。

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    投稿日: 2017.10.20
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    興味深い学習論。 9章の「マスタークラス」への批判は、そのまま、デザイン教育のエスキスにも合致する。 生徒に恥や屈辱を与えることには、教師のマウンティング以上の何の意味もないのに、いまでも罵声を浴びせ萎縮させる教師は少なくない。残念なことだ。

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    投稿日: 2017.04.01