
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
トリックあり、恋愛あり、冒険活劇要素ありの贅沢な傑作。 犯人は冒頭で運悪く死亡するが、その後に起こる殺人はすべて犯人が事前に仕込んでいたからくり殺人だった。 冒頭の事故はなんと隕石が突然降ってくるというギャグみたいな展開。あまりに非現実的すぎて、夢と現実が混ざっているのでは?と少し勘ぐってしまったほど。 文章がかなり上手く、物語の中に自然に伏線を溶け込ませる技巧やホワイダニットが鮮やかであることは連城三紀彦を思い出したし、解説の阿津川辰海も同様のコメントをしている。そして阿津川という名字が泡坂妻夫の本名厚川から取られていることを今さら知る。
0投稿日: 2025.12.07
powered by ブクログ玩具会社部長の馬割朋浩は、乗車中に隕石が直撃するという奇禍で命を落とす。その葬儀も終わらぬ内に、今度は彼の幼い息子が睡眠薬を過って飲んで死亡する。更に、不可解な死が連続して馬割家を襲う。一族の謎と、ねじ屋敷と呼ばれる馬割家の庭に造られた、巨大迷路に隠された秘密とは? からくり尽くしの中で、探偵事務所所長・宇内舞子と新米助手・勝敏夫が事件に挑む。 プロボクサーを引退して新しい職にありついた敏夫くんと元警察官で男勝りな舞子さんのお話。舞子さん、この時代の人とは思えないぐらい男まさりですごかった。昭和何年をモデルか分からんが、この時代でこの口調。すごい。尊敬に値する。そして、敏夫くんもなんだか助手なんだけど、途中で調査対象の女性に惚れちゃうの男の子だなぁって思った。 まず、話がすごい。会社の調査と妻の素行調査を依頼した人が、その妻と海外出張のために空港に向かう最中に落ちてきた隕石にぶつかって死亡。隕石にぶつかって死亡?!!ってなった。決してSFではない。ミステリーだった。ただ、直接の原因は隕石がぶつかって炎上した車内から逃げ遅れての死亡。妻は助かった。すごい。隕石にぶつかって死ぬ確率ってどのくらいなんだろう。すごい確率だよね? そして、その夫の通夜が終わった日の夜に3才の息子が睡眠薬を誤って飲んでしまった事故で死亡。可哀想な息子。ただ、この子は虫歯だらけだったみたいだから、現代では虐待が疑われるよなぁとぼんやり思った。そこから、妻の不倫相手で死亡した夫のイトコ、そのイトコの妹、死亡した夫の叔父で会社経営者とどんどん死んでいく。 マジで、誰が犯人なのか分からなかった。正直、財産目当てで不倫した魔性の女な妻が犯人かと思った。だが、最後の最後に明かされた事実がすごかった。まさに、この本のタイトルだった。まぁ、だけど犯人の執着というか考え方は恐ろしいよね。そして、そこまでして得た財宝は偽物ぽいし。なんだか苦労して終わってしまった感が否めない。ただ、残された妻は頑張って欲しい。 舞子さんと敏夫くんのコンビなかなか良かった。舞子さんの昔の同僚の狐沢さんもなんだかいいキャラだった。このコンビの活躍はこの話だけなのかな?まだどこかで事件を追ってるなら私の追いたい。舞子さんめちゃ好きだわ。 2025.11.24 読了
0投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログ物語を読み終わったとき、あるいは物語の最中にタイトルの意味についてその秀逸さを知って驚くことが多々あるが、本作「乱れからくり」もそういった秀逸さが際立った作品と言えよう。
0投稿日: 2025.03.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024/9/9読了 これは面白かった! 本作の事件の皮肉で恐ろしい所は、真犯人の意図しない形で事件が進行し、しかも止めようが無かったという所なのだが、“ミステリ的な色眼鏡”で見れば、論理もへったくれもなく、割と簡単に犯人は判る筈なのだ。一族の人間が次々と変死して、最後の生き残りが犯人なんてチープな真相な訳が無いんだし。それが、ねじ屋敷の秘密やら、幕末に遡る因縁やら、敏夫の真棹への思慕の念やらが目眩ましになり、事件本体のトリックも、きちんと手掛かりは描かれていたことが、種明かしの段階で判って、「うわー、やられたー」という悦び(?)を久々味わえた。あとは、とにかくパワフルな宇内さん。約50年前にこのキャラ設定は、かなり攻めたものだったのではあるまいか?
8投稿日: 2024.09.11
powered by ブクログ★5では足りないくらい面白かった。 ネタバレ厳禁なので、予備知識なしに読めてよかった。 これから読もうとしている人はレビューは見ない方がいい。 (いきなり犯人明かしちゃってるレビューがあるので) 主人公はボクサーを諦めた若い男の勝敏夫なのだが、働き口の調査会社で行動を共にすることになる元警官の女傑・宇内舞子のキャラが凄い。 物語(と読者)をグイグイ引っ張っているのは舞子だ。 物語の舞台となるのは、からくり玩具を扱う老舗の会社の経営者一族が住んでいる「ねじ屋敷」と呼ばれる屋敷。 不可解な死が続き警察も入り込んでいる中でさらに次々と起こる殺人事件。 殺人は、各人の生活習慣を見越した上で、必ず行われるであろう行動を利用している。 だが、いくら読み進めても犯人らしき人物が見えてこない。 誰が、何のために、連続殺人を行っているのか分からない。 最後に明かされる殺人の犯人とその「からくり」に納得。 愛一郎やヨギガンジーと異なり、おちゃらけ無しの本格ミステリー作品。 見事に読者を騙すストーリー展開と、仕掛けの巧妙さに脱帽。 補足: からくり玩具に興味がある人は、より面白く読めると思う。 最初にキツツキのオモチャが出てくる。 吸盤のついた足を壁に垂直に張り付けるとキツツキの動きをする。 中に入れてある砂の落下が生み出す力をキツツキの動きに変えたからくりオモチャだ。 メカニカルバンクは、硬貨を乗せると骸骨の手が出てきて掴み、箱の中に入れてしまうやつを持っていたことがある。 本書では「政治家」という、衣装の胸の隙間に硬貨を隠してしまうものが紹介されていて動きを想像してしまった。 本書に登場するもので圧巻は、「ねじ屋敷」に作られた「からくり迷路」だ。 これは文章だけでは理解しにくいので、図で示される。 計算されつくされた壮大な仕掛けが明らかになった時の驚きは半端ではない。
51投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログずっと読みたいと思っていた作品、新装版が出たので手に取りました。からくり人形の奥深さ、類を見ないトリック、思いがけない犯人と最後までハラハラしつつ楽しめます。
1投稿日: 2024.07.26
