Reader Store
忘れられた日本史の現場を歩く
忘れられた日本史の現場を歩く
八木澤高明/辰巳出版
作品詳細ページへ戻る

総合評価

7件)
3.4
1
2
3
1
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ネットで見つけて気になって購入しました、読書には様々な楽しみ方があると思いますが、その一つに、自分では体験することができない、やろうとしても多くの時間と費用がかかるものを体験してくれたものを読むことにあります。この本はまさにそれを体現してくれているもので、日本の各地において廃墟となってしまった場所、現在栄えている「かつての姿」を伝えています。 人々が自由に移動できる権利が得られたのは、明治になってから、本当に動き出したのは戦後からでしょうか、従って、日本の各地の集落には長い歴史が刻まれています、それを実際に現地に行って写真付きでレポートしてくれているこの本は大変興味深かったです。 以下は気になったポイントです。 ・墓石を見ていくと、多くが同じ相川姓であった、明治時代になって平民も姓を名乗るようになった際、相川姓を地主からもらった小作の人々が多かったからである(p27) ・既存の権威が失墜すると、人々はその一つ前の時代の権威にすがるというのは、どの時代でも見られることである(p32) ・飢饉の発生する原因は、東北地方という寒冷地における稲作も原因の一つであるが、江戸を中心に貨幣経済が確立され、日本国内における経済のグローバル化が進んだことにも原因がある、商業資本が発達し、商人が地主化することにより、多くの自作農が小作に転落し、農村が疲弊した(p45) ・キリシタンには2つのグループがあり、カトリック本来の教義が迫害を受けているうちに忘れられていき、仏教は神道と融合した独特の信仰を持つようになった「隱れキリシタン」、カトリックの教義を護り続け、明治になって禁教が解かれた時、その信仰を公にした者たちを「潜伏キリシタン」という(p84) ・畑にしても田んぼにしても、元々林や荒地だったのを人々が何世代にもわたって、木を伐し、石ころをどかして、作り上げた人工物である。人の手が入らないと、いつの間にか「柳、ススキ、セイタカアワダチソウ」に覆われて全くの荒地となってしまう(p124) ・江戸時代には、幕府の政策により天領以外の移民は禁止されていたが、浄土真宗の門徒たちは、親鸞の旧蹟を尋ねるといった名目で通行手形をもらい、故郷を離れた(p125) 2025年4月15日読破 2025年4月15日作成

    0
    投稿日: 2025.04.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    公的な資料に残りにくい歴史をもつ各地を巡る旅。 残りにくいだけならば、例えば「一世風靡した」土地は、もっと取り上げられてもよいのではなかろうか。 ダークツーリズムのような負の側面が強いのは、そのマイナスの魅力に著者が惹かれているように思える。もちろん、読むことを想定されているであろう、読者である我々も。

    0
    投稿日: 2025.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    歴史を振り返りその遺跡などを旅するのは新たな史実を発見することにもつながる。特に社会的に悪行行為、人権的な事件事故など、庶民を犠牲に革命した独裁者の史実では知ることができない。この書で知ったことは多くの地域で昔の女性へ人権は「モノ」扱いが多く悲惨な歴史があったことで、現代では秘話として実在していることだ。

    8
    投稿日: 2025.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    <目次> 略 <内容> 日本史の舞台から少しずれた場所19カ所。多くが廃れた場所である。カメラマン・ノンフィクション作家が彷徨って辿り着いた記録である。時代も中世から現代まで、地域も北海道から五島まで。遊郭が少ないが、これは他にもルポがあるからだろう。これといった発見もないが、感じることはある。

    4
    投稿日: 2024.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白い場所を巡っているが、判明した貴重な話とか、新たな発見などはなく、「だろうか」「かもしれない」が多いルポである。 写真も暗く不鮮明で見辛い。

    0
    投稿日: 2024.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どこにでもありそうな日本の風景。そこに潜んだ実は悲しい歴史。 飢饉、キリシタン弾圧、パンデミックからフクシマまで、土地に込められた強い霊力を探訪する異色のルポルタージュ。

    0
    投稿日: 2024.09.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    見慣れた景色だと思ったけど実は、忘れられた歴史があった。 昔から今に続く風習が残っている所もあるだろうが、誰も住んでおらずに土地だけがひっそりとあるところも。 これは消えつつある風習や歴史の記憶を辿った旅の記録である。 平家の落人伝説のあるところや、拝み屋がある集落。 からゆきさんがいた村。 遠野物語に記されたデンデラ野、姥捨山。 アイヌの集落、夏泊半島。 秩父にある無戸籍者たちの谷。 まだまだあるが、どちらかというと、由緒正しきものではなく、悲劇や血に彩られた哀しい歴史のある場所。 知らないところも多く、とても興味深く感じた。 特に山口県周南市にある郷集落。 ここは、平家の落人集落であり、2013年に殺人事件が起こったところである。 伝説の影響があるはずも…と思うが、実際に起こったこの事件は、『つけびの村 噂が5人を殺したのか?』で髙橋ユキさんが詳しく書いてある。 実際に歩いて、人と話して何を感じたのか…とても生々しく書いてあった事を思いだした。 これだけではなく、他のところも詳しい文献や本などもあるだろう。 上っ面の浅い事しか知らないが、ひとつひとつに悲惨な哀しい歴史があったことを少し感じられた。

    52
    投稿日: 2024.08.25