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グラフィック版 ソフィーの世界[分冊] 第22章「ヒルデ」/「エピローグ」
グラフィック版 ソフィーの世界[分冊] 第22章「ヒルデ」/「エピローグ」
ヨースタイン・ゴルデル、ヴァンサン・ザビュス、ニコビー、須田朗/NHK出版
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総合評価

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    図書館で借りた。元の小説版は10年以上前に既読。ハードカバーの重たい本だった。全編フルカラー。B5版で大きい。 物語の主人公=ソフィー・アムンセン。彼女の家に哲学講座のハガキが届く。すると空からギリシャ神話の神が現れ、神によって地上の摂理を説明する。こうして哲学が神話から古代ギリシャ~ヘレニズム~中世の神学~デカルト~ヘーゲル~20世紀の実存主義と語られる。20世紀の哲学の紹介はかなり薄く、重要な哲学の紹介がほぼされていない。哲学史の勉強にはなっても哲学の勉強には足りない。この物語は8割哲学の紹介で出来ている。カラーのマンガで紹介がかなり分かりやすい。 主人公ソフィーは激情家。気候変動の問題に非常に関心がありでも活動に参加している。現実の少女環境活動家のグレタ(本書でも言及がある)に非常に影響を受けた人物。なので彼女の哲学の関心は自分の生き方と気候変動と女性の面がかなり強い。 下巻はマンガならではの仕掛けが生きていて技工として面白い。

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    投稿日: 2025.07.16
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    借りたもの。 同名原作小説( https://booklog.jp/item/1/4140802235 )コミカライズ版の下巻。 デカルトから20世紀後半(現代)まで。 現代の哲学が、実存主義の流れ、「あなた(私)はだれ?」という人間存在、自己の存在を問うものであることを強く意識する。 黎明期の世界について考える自然哲学は、自然科学の分野に譲り、抽象的というか、形而上的な……違う、内省的な分野へ移行していくのが面白い。 昨今はその分野も、認知行動……哲学というより、脳科学?神経学?といった科学分野に移行するのかもしれないけれど。 ヨースタイン・ゴルデル氏はニュー・エイジに対して懐疑的。確かに日本でもオカルトブームとそれに乗じたカルト宗教の大事件が起こったので、理解はできる。 ソフィーの世界は結末を迎える。 それはヒルデによって終わりを固定させないものだった。 小説版では車が出てきて、子供心に「何これ?『バックトゥザフューチャー』?」などと思ったけれど。 こちらでは鏡が現れ、コマ割りのイメージを使っている。 これにも「えぇ…」と思ったけど。 わざとショボく(ダサく)している。 ヒルデの世界もまた結末を迎えるが、ヒルデによって『ソフィーの世界』が終わりのない物語になるように願ったように、『ヒルデの世界』もコミックの作者らによって、終わりの無い物語になっている。

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    投稿日: 2025.06.15
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    上巻のときはイラストに気を取られ読みにくさを感じたが、下巻を読む頃には慣れた。メタ構造は原作も同じらしい。 哲学の祖ソクラテスの偉大さにはひれ伏す。 ソフィと同じく「アリストテレスってとんでもないバカよね!」とは思ったな。 下巻では次から次に哲学者が出てきてちょっと置いてきぼり。 薄っすら哲学を理解した気持ちを持てて心が豊かになった。多分気のせい。

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    投稿日: 2025.04.17
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    後半はさらに漫画の枠を飛び出してて、手塚治虫の火の鳥みたいに途中自由な遊び描き感が要所要所に。 58冊目読了。

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    投稿日: 2025.03.30