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テトラド2 統計外暗数犯罪
テトラド2 統計外暗数犯罪
吉上亮/KADOKAWA
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総合評価

6件)
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    近未来警察小説ですが、わたしにとっては祈りの物語でした。「更生させる」と言葉で言うのは簡単かもしれないけど、それを成すためにはものすごい労力とか忍耐が必要だなと思う。そしてなにをどうやってもわかりあえない人間というものもたしかにこの世には存在するのかもしれないと思ってゾッとした。巻き込まれて失われていった人たちを思うととてもつらいけど、残された人たちは亡くなった人たちに恥じないように生きてほしい。それが亡くなった人たちへの弔いだと思うから。最後の皆規のセリフで泣きそうになりました。 そして相変わらず吉上先生の暴力の描写は容赦がなくて背筋が凍る。 続編があるのでしょうか?静真と正暉の物語がまた読みたいです。

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今になって神野さんが自転車を盗んだ理由が分かるなんて。今分かっても何も出来ないのが悲しい。 あの時、永代さんに補導する以外の選択肢は無かったけど、その時理由が分かればどうにか出来たのではという後悔。辛い。 土師家は家を建て替えた時には手遅れなような。 一番人が怖いと思った場面。 百愛部は、皆規さんは静真を選んだと言ったが静真を選ばしたのは百愛部だなと思った。 百愛部は死にたくない、助けてと言いながら自分の影響で他人が死んでも自分は悪くない、しょうがないと言う。 生まれ持った過剰共感能力はしょうがないと思う。育った環境も悪かったのかもしれない。けど、それでもあまりにも身勝手ではないかと思う。 永代さんは怒りに飲まれても理性が大分残ってた。百愛部を殺す前に坎手さんが間に合って良かった。永代さんが誰も殺さなくて、永代さんが死ななくて良かった。 皆規さんが最後、坎手さんに言った「君はもう戻ってこなくていい」の意味が分かって泣いた。 自分はもう助からないから、ここはもう危ないからという意味だと思ってた。それもあっただろうけどそれだけじゃない。 皆規さんは最後の最後まで人を助けてましたね。 そんな人だから慕われる。疑われても信じる人がいる。

    1
    投稿日: 2024.08.31
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    他者への共感が著しく欠如している刑事と、共感に長けた少年が事件捜査に携わるクライムノベル。「共感力を持たない存在は悪か」「先天的な身体機能の障害による犯罪に情状酌量の余地はあるか」など、本作に込められた問題意識は根深い。

    0
    投稿日: 2024.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても面白かった。百愛部の捜索からの永代の逃亡は全くの予想外の展開で驚いた。構成がすごくて一気に読み進めた。 「正義は、状態ではなく行為を指すーー。」という憐のセリフや『人が人間として生きられるのは、自分や子どもたちが次の年、そして何年後と生き続けているだろうと思える環境のなかでだけなのだ』という引用が印象的。ラストが死にゆく皆規視点で語られるのに、希望が満ちあふれているように感じた。

    1
    投稿日: 2024.08.04
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    Amazonの紹介より 「奴がいる地域では犯罪発生率が必ず上昇する?」 不自然な犯罪の多発を目の当たりにした警察官の永代正閏は、統計外暗数犯罪調整課の正暉と静真から、元凶というべき存在を告げられる。他人の感情を増幅させるというその男は、2年前の拘置所火災で正暉と静真、永代にとって掛け替えのない人の命を奪っていた。「共感」が炙り出す罪を理解 し、悪を裁くすべはあるのか。正義のジレンマに真っ向から挑む、近未来警察小説、解決篇! 解決編ということで、もう少し続くと思いきや、2作で完結だったので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。 ただ、これからも続くのでは⁉といった終わり方でもあったので、今後どうなっていくのかも気になるところです。 内容ですが、前作の続きということですが、ここからでも楽しむことはできます。 ただし、登場人物同士の関係性や今迄の事件の詳細がそんなに深掘りされていないので、より楽しみたい方には前作からをお勧めします。 ただし、目を背けたくなるような残虐な描写もあるので、ご注意を。 最初の場面では、東京拘置所の火災シーンが描かれています。前作の始めでも同じシーンが描かれているのですが、こちらは正輝視点です。前作は刑務官の皆規視点だったので、同時進行で何が起きていたのかが描かれています。 そして、前作の続きの時間軸へと戻されます。 犯人はわかっているので、どう確保していくのかが描かれています。 そう簡単にはいかず、犯人との死闘が繰り広げられるのですが、シリアスで緊迫感が漂っていました。 ただ単に犯人を捜して逮捕するのではなく、人間の感情論を哲学的に表現されているのも特徴的でした。善と悪が交錯する中で「正義」という言葉がちらつくのですが、警察がゆえに復讐のためなら殺してもいいのか?とジレンマが発生します。 またこの作品の特徴でもある「人の感情を増幅させる」能力も登場します。剝き出しされた人間の感情の描写が印象的で、その空気感は張りつめていました。 警察官なら、復讐でも相手を殺さずに平常心で保てるのか?ちょっとした凄惨なシーンはありつつも、善悪の狭間の中で動こうとする登場人物達の心情に読みごたえがありました。 ちょっと哲学的なことがありすぎて、難しいかなと思ってしまいましたが、シリアスなSFの世界観が張りつめた緊迫感を引き立っていて、楽しめました。

    5
    投稿日: 2024.07.25
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    第2巻でこの巻が解決編になります。 ミステリーに分類したけど、ミステリー感は薄いのでSFが正しいかも。アニメーション的なお話ではありますが、悪や善についての哲学的なモノローグも多いので、もしも実際にアニメになるとしても、結構難しい内容になるかも。 前編となる1巻では色々事情が明かされなくてモヤモヤしましたが、後編の2巻は展開の派手さもあって楽しめる内容でした。

    23
    投稿日: 2024.06.23