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ビリー・サマーズ 下
ビリー・サマーズ 下
スティーヴン・キング、白石朗/文藝春秋
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総合評価

50件)
4.3
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21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025年の40、41冊目は、スティーヴン・キングの「ビリー・サマーズ」です。キングの作品を読むのは、「アウトサイダー」以来でしょうか。この作品は、キングお得意の超能力もホラーも有りません。至ってスタンダードです。上下巻、2段組みの構成で合計600ページ以上有りますが、流石にキングです。読ませます。作家人生の最終盤に向かいつつあるキングの最後の傑作と言って良いかも知れません。 主人公は、元軍人でイラク帰還兵の凄腕の殺し屋ビリー・サマーズです。ビリーは、ある人物の暗殺を依頼され、それを最後の仕事と決めて引き受けます。最後の仕事と云うベタな設定ながら、そこはキングです。最後は思いも寄らない所に着地します。 読み所としては、まずは、ビリーが暗殺に向けて、何ヶ月も前から地域に溶け込み、地域住民と触れ合いながら、入念に準備を進める過程が、非常に凝っています。次に、アリスが登場して以降は、別の作品になったかのように変化して行きます。辛い出来事を経験したアリスが、ビリーに助けられ、行動を共にして行く中で、辛い出来事を消化しつつ、新たな人生を模索し、踏み出す過程が描かれて行きます。 そして、作中作品として描かれるビリーの自叙伝が何より素晴らしいです。最後、作中作品であったはずが、本編にシンクロしてクローズするという構成が凄すぎます。 ☆4.9余韻が残るラストも素晴らしい

    0
    投稿日: 2025.11.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    印象的なラストに感動しました。 事件の真相は割と呆気なく分かりますが、それ以上にビリーやアリス、バッキー、ニックなどの魅力的な登場人物が多く、飽きずに最後まで楽しめました。

    0
    投稿日: 2025.10.21
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    上巻のラストからどんな展開になっていくのー!?とワクワクでしたが、静かなのに激しい戦いでした。最後の展開とかデスペレーションとかランゴリアーズを思い出してなんかしんみりだけど前はみている感じで良かった。 あのホテル名が出てきてテンションが上がる笑

    1
    投稿日: 2025.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本を読んだ後、どっと疲労感を感じるほど、著者のエネルギーを感じる作品だった。 また、普段文章を書いたり、趣味で創作している自分にとって、諦めずに読んで良かったと思える内容だった。物語を書くことが如何に素晴らしく意味のあることなのかが伝わり、心に響いて涙が止まらなくなった。勇気を貰える作品。 まず、上巻。高評価やあらすじで期待大の中、退屈さにがっくりした。 愛らしい主人公にアットホームな人間模様、小説への情熱(作中作も面白い)に興味を惹かれるが、展開があまりにも平坦で。起承転結の承がなかなか始まらない感じ。それが二段で長編だから挫折しそうになった。 8割読みかけたところで耐えられないと脳が叫んだ。読書力の限界を感じる。 しかし、下巻から面白いというレビューらのお陰で、諦めずに下巻へ突入。 途端に面白くなった。 まず、アリスのキャラが好きだ。とくに個性的でも強いわけでも美人なわけでもないのに、自然と共感して感情移入する、魅力的なキャラ。恋焦がれて道を踏み外してしまう脆さも含めて、まったく不快なところがない。 アリスや隣家の子とビリーの関係が、俗っぽいロマンスでなく、みずみずしい健全なものであることも好み。だからこそ、ビリーの温かいパーソナリティと職業の葛藤がひしひし伝わる。 アリスを起点に展開はスピーディーに進む。 性加害者を復讐するシーンは爽快。性犯罪を悲劇として軽やかに扱われるのは苦手だが、本作はそんな感じはしない。 また、加害者の少年に情を捨てないシーンも、ビリーの人柄が感じられて印象に残った。 しかし、性被害者の過去は一生消えないので、主犯はもっとやってほしかった。 そんで、イケオジのバッキー。この人の登場から展開がより面白くなった。ニック奇襲シーンも印象的。ニックは最初から最後まで悪人だけど憎めない悪役だった。 ただ…最後まで読んでも、改めて上巻は結構冗長?結構物語として不必要な箇所も多かった印象。 ラストの車のシーンで号泣。ここでモノポリーが登場するのが切ない。ずっとアリスとビリーは破滅に向かっている感じがあったので、結末は予想できたけど、死の瞬間をこうして描写するとは。ビリーは孤独な殺し屋のようで、愛や絆に満ちた人生だったのかと感じた。 ところどころ、長い、飽きる、と感じてしまったのが本音。各巻の後半ほど、体力持たなくなった感じ。 しかし、最後の数ページは筆者の小説を書くことへの思いが溢れていて、涙が止まらなくなり、忘れられないラストになった。

    0
    投稿日: 2025.08.20
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    2025年に読んだ本の中で、最も「読んでよかった」と思った上下2巻であった。 スティーヴン・キングというとホラーの巨匠、話題の映画化小説を何冊も生み出した大作家の印象が強く手を出すのに気遅れしていたが、こちらはこのミス2025年版海外編にランクインしていたため手に取った。 とても面白く上下巻一気に通読(あえて言うなら、ミステリーというよりはサスペンスのような?)。主人公が殺し屋ということもあってアリスを迎えてからの後半は映画レオンを彷彿とさせる部分もあったが、ビリーとアリスの別れ際の情景の美しさが目に浮かび、個人的にはこちらの方こそ映画の大画面で見たいものだと思った。上巻を読んでいるときはまさかこんな流れになるとは思っておらず、やたらビリーの潜伏生活が詳しく語られていて、まさかこれが下巻まで続くのか…?と訝しみながら残りのページ数を確認したりしていた。 ビリーが潜伏生活をするうえで作家として自分の半生を書き起こしていくが、それによってビリーの生い立ちだけでなく人となりが分かり、いつしかビリーに肩入れする気持ちが生まれる。そんなビリーがこの仕事を無事にやり遂げ、穏やかな余生を送れるよう願う気持ちがさらに読むスピードを加速させ、手に汗握らせる。それだけでなく、この物語の形式が結末にも関わるので、さすが巨匠が書くとこれほどまでに完成した作品になるのだなあと感服した。

    0
    投稿日: 2025.08.18
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    今回も、最高でした。書くことの素晴らしさを、登場人物を使って訴えているラストも含め、感動しました。他の作品で使われている、あの幽霊ホテルまで出てくるところも、キングファンには刺さりますね。

    4
    投稿日: 2025.07.27
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    "シャイニング”くらいしかまともに読んだことなくて、キングの何が分かるか!って話だけど、本作は素晴らしかった。当初の状況からはだいぶ距離のある着地を見るけど、大枠で、そもそもの狙撃に端を発する因果応報に上手く収斂されていく結構。上巻ラストで登場する被害者女性が、下巻ではどんどん大きな存在になっていき、そこを絡めての圧巻のクライマックスに。個人的に、作中作にいまひとつ移入しきれず、結果、本作を余すところなく味わい切ったとは言えないのかもしれないけど、それでも良いものは良い。素敵。

    0
    投稿日: 2025.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。話の結末はある程度想像ついたが、最後はこう来たか、と美しい仕掛けに嬉しくなった。あくまで抒情として話が進み、サスペンフルとは程遠いが、冗長を感じることはほとんどない。それに「ビリー」が書いた自叙伝の巧さ、アリスだけに読ませるという仕掛け、ベテランの巧さに感激した。ただ、コロナ下で執筆されたこともあり、関係ないのにコロナに言及があったり、トランプの悪口が多めなのは、時代のせいかもしれないけれど、興が削がれた感じがした。いずれにしても超おすすめだし、11/22/63が読みたくなった。

    4
    投稿日: 2025.07.11
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    さて、下巻に突入。キングの小説しては本当に読みやすい。何時もは、途中で飽きて来て止めようがと何度辞めようが考えるが今回はページが止まらまい。 一部では傑作と言ってる人がいるが、僕自身はそれほどでもないな。ストーリーテリングは流石ではあるが、読みやすいキングより、読みにくいキングの方が、俺的には好き。 あのホテルが出てくるには驚いたが、これも読者サービスなのか? 25/06/10 24冊目。

    0
    投稿日: 2025.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024年スティーブン・キングデビュー50周年記念出版の本作 キングは30年くらい前に「スタンドバイミー」を読んで、「映画とちがうなぁ」と思った記憶しかなく、どんな作風の作家なのかも知らなかったんですけど トランプ大統領、性犯罪、小児の性的身体的虐待、に強くNOを突きつけてました もともとはコロナ前に書かれたようなので、トランプ→バイデン→トランプになったのをどういう気持ちで見ていたのか気になるところ たぶん戦争に対しても批判してると思うんだけど、ビリーの射的能力は戦争で開花しているからなぁ… ただ戦争のトラウマ、なんらかの事件のトラウマに向ける目は優しい 途中から映画「レオン」みたいになったので、下巻に入ったあたりから「どうやって終わらせるんだろう?」と思いながら読んだけど、とてもベストだったと思う ビリーの死亡原因がマージが撃った弾丸というのがとても良かった 息子の仇をとる母親 「物語を書くこと」についても描かれている場面はキングの想いも込められているのかな

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    引退を決めた殺し屋が、最後の仕事として引き受けた依頼を遂行するうちに、思わぬ展開へと巻き込まれていくクライムサスペンス。 悪人をターゲットにした仕事しか請け負わないというポリシーをもつ主人公は、不幸な家庭環境や退役軍人としてさまざまな修羅場をくぐり抜けて生きてきた。それらの過去が、弱者に向ける温かい眼差しとなり、周囲の人々からの信頼を勝ち取っていく。 多少ご都合主義的な展開もあるものの、久し振りに読むキングの切ない長編ということで、懐かしい気持ちになった。 また、本筋とは関係のないところで、代表作のひとつである『シャイニング』を絡ませてきたのは、長年の愛読者へのサービスか。 ホテルや動物たちの動く生け垣などのくだりには、数十年前に読んだ名作ホラーの場面がよみがえってきてワクワクした。

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻はアリスとのプラトニック愛と復讐ロード物語でした。 ビリーが超かっこいいのですが、あんなにいかれたマージを女性という理由だけで生かしておくのはプロ失格です。 オーバールックホテルが出てきて驚きましたが、物語に影響する超常現象がなくてよかったです。 ラストは哀しいながらも美しく幕引きできていると思います。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    スナイパーの話なのに物悲しさを帯びた切ないストーリー。 ボブザネイラーとエライ違いだ。 話の方向性が全く違うけど「極大射程」に匹敵するほど面白かった。続編はあり得ないけど前日談も面白いのでは。

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    読書備忘録915号(下)。 ★★★★★ 【再掲】キングですから。★の数は。 本作はスーパーナチュラルな要素のない普通のクライムサスペンス小説。 改めて、主人公は凄腕のスナイパーで殺し屋のビリー・サマーズ。 殺し屋家業を引退することに。 最後の仕事のターゲットは殺人事件で収監されている殺し屋ジョエル・アレン。 狙撃でターゲットを仕留めるビリーとして、いつどこで狙うか? 依頼者のニックから、裁判所に入る一瞬を狙ってくれと。 ビリーは小説家デイヴィット・ロックリッジとして裁判所が見下ろせるビルに事務所を構える。同じビルに働く若手弁護士、会計事務所の社員ともめちゃくちゃいい関係に。ランチとか一緒に! 住処は、落ち着いた住宅街。近隣住民の家族ともとんでもなく良い関係に。ビールとか一緒に! しかし用心深い凄腕の殺し屋ビリーは、念のためニックにも明かしていないもう一つの偽名、IT技術者ドルトン・スミスとして別の地域で生活することに。 ビリーはここでもアパートメントの住民とちょ~良い関係に。鉢植えの水やりとか! そしてビリー。どうせなら小説家として自らの自伝的小説を書いてみることにした。 小説を通じて、妹を父親に殺されたところから始まる壮絶な生い立ちが語られる。 この小説内小説が、この作品の大きな意味と役割を持つ。 上巻はターゲットを仕留めるまでの半年、小説家デイヴィットとIT技術者ドルトンの穏やかな生活と、自伝小説という形でビリーの生い立ちを描く。 そして、暗殺ターゲットの処理を無事終了。 そうです。まだ丸々下巻がありますよ。 物語はここからでしょう! なぜ、すでに殺人罪で捕まって収監され裁判に掛けられる犯罪者を暗殺しないといけないのか?ターゲットだったジョエル・アレンは何を知っていた? それがバレたらやばい黒幕がいるのか?ニックの背後に? ということは、ビリーもジョエル暗殺を成功したあと消される!当たり前? 暗殺終了後ドルトンとして姿を消すビリー! そしてアリス登場! 街のごろつきにレイプされ瀕死の重傷を負ったアリスをビリーが助けたことで運命共同体に!アリスを妹と重ねるビリー。アリスの回復に全てを注ぐビリー。 そして目的を果たすために動き出すビリー! 自伝小説の後半はどうなる! 下巻の内容は一切割愛! 最後の巻末解説より。 ---------------- 犯罪者を描くクライム・ノヴェルへの愛着をことあるごとに語ってきたキングが、ついに最高の犯罪小説を生み出した本書の価値。 『ドクター・スリープ」以降の一気読みエンタメ路線からギアをひとつ落とし、低重心でじっくりと、小説的な遊びや技巧を凝らして、罪と罰、贖罪と復讐、そして物語を読むことと物語を書くことへの愛をも編み込んで書き上げた傑作と言っていいでしょう。 ---------------- 自伝小説のエンディングと現実のエンディング。 そういうことですね。切ない・・・。 で、上下巻を並び替えて一枚の表紙絵に。と思ったら機能が無くなってる! がびょ~ん! と思ったら、Web版での機能は4/Eでお終いだけど、スマホアプリに機能を追加するから待ってろ!とお知らせに載っていた! 待つしかない!

    47
    投稿日: 2025.05.06
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    二段組、上下巻なのに、リーダビリティが高くて、長さを感じない。 流石のスティーヴン・キング。仕掛けがこんなにもあって、その仕掛けのための描写が細かいのに、全く苦にならず。 ただのミステリー作家ではないので、ビリーだけでなく、アリス、バッキーさらに、マージ(!)の人生まで描いてしまう。 さらに、小説を書くということは、異界に足を踏み入れるということ。その境地も描く。 そして、トランプ政権下の社会情勢も加味して。(キングはトランプ支持者ではないことがはっきりわかる) 久々のキング。盛りだくさんで読者を掴んで離さない力技を楽しめました。

    21
    投稿日: 2025.03.27
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    上下巻かつ2段組みでもちろん十分なボリュームだったが、時間を忘れて読了。ただその量を上回る“濃厚さ”を感じた。展開の速さ、作中の時間の流れの早さはあるが、その一つひとつは読み終えた今でも思い出せるしっかりとしたストーリー。それを一気に読みたいと思わせるだけの魅力。ミステリーにとどまらない重厚な一作。何をとっても最高でした。

    2
    投稿日: 2025.02.24
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    とんでもない長編でした。 上巻は割と低速に、主人公・ビリーの「殺し」の前の生活と、ビリーの描く自伝小説が描かれています。物語が大きく動くわけではないのに、描写からその時間の儚さや楽しさ、悲しさや辛さが伝わってくるため、どんどん読み進めてしまいました。下巻からは打って変わって怒涛の展開。 思いがけないラストは涙なしでは読めませんでした。罪と罰、贖罪と復讐、そして物語を読むことと書くことへの愛が綴られた傑作でした。 ビリー・サマーズが素敵過ぎ。

    21
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    劇中劇のようなビリーが書いている小説,そしてアリスが書き継いだ小説,これが本当だったらいいのにと思った.

    1
    投稿日: 2025.02.18
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    ●劇中作をそう使ってくるか!うまいなーと思った。 ● 「あらゆる出来事にはそれなりの理由があると自分に言い聞かせることはできるが、これは赤裸々な真実にむきあえない連中用の嘘のおためごかしでしかない。すべては偶然の産物、そのあと続く出来事もすべて偶然の産物-それが真実だ。」いまの自分の救いになるなと思ったフレーズ。

    1
    投稿日: 2025.02.07
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    …終わった。なんとも言えない読後感。ずっとどうなるのかドキドキしながらだった。夏別荘の先のホテルはあのホテルなのか?などど考えた。読んだ後に上下巻の表紙の絵の意味が分かる。ビリーの生き様、心に残りました。バッキーはいい人だなー。アリスがこの先どんな物語を紡いでいくのでしょうか?ちなみにこの本をうつ伏せで読んで腰を痛めました。思いのほか体に負担でした。後半は腰の痛みに耐えながら、でも痛みを忘れて読みました。

    2
    投稿日: 2025.02.02
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    旅が終わった。 スティーブン・キングのながい道のり。よく喋るアメリカのおじさん。堪能しました。終了の爽快感と消失感。 今回入れ子小説の扱いが巧み。 ラスト、気持ちよく騙された。 ビリー・サマーズ  アリス・マックスウェル  バッキー・ハンスン 魅力的な主人公たち。 悪人たちが彩りを添える。

    1
    投稿日: 2025.02.02
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    プロの殺し屋スナイパービリー・サマーズ。アリスが登場してからは、この関係性はどこかで見たことが・・・そうだ、映画レオンのレオンとマチルダのようだった。ビリーのもう一つの顔、小説家の描写はミザリーを彷彿とさせるし、シャイニングのオーバールックホテルが出てきた時はちょっと嬉しかった。内容はとんでもない変態小児性愛者とかレイプとか重くて苦しいけど、途中からビリーをどんどん好きになっていったから最後は悲しかった。アリスのその後が読みたい。

    15
    投稿日: 2025.01.13
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    翻訳が少しぎこちないが、原文の良さが出ているように感じ逆に良い。長編だが物語がよく作られていて読み飽きない。

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻の最終盤でとんだやっかいごとに対処するはめになったビリー。 ただそこでのビリーの振る舞いが、主目的は自身の潜伏生活への危険を排除するためだが、半ばやけくそ気味になりつつもやっぱり「善き人」の行動様式。 このアクシデントから思わぬ旅の友が増えることになる。 ということで後半は自分を嵌めたニック、そしてその奥にいる真の黒幕へ落とし前をつけに行くロードノベルの様相。 上巻から時折挟み込まれていた作中作もいよいよビリーの心の奥底に沈むイラク戦争での喪失と対峙することに。 この”ひと仕事”の筋書きはビリーが睨んだとおりだったのか、真の黒幕は誰で何を狙っていたのか、気になり過ぎてどんどんページが進む。 真の黒幕が見え、霧が晴れてしまってからはさすがに既視感が強まり(『拳銃使いの娘』が強くよぎった)ややダレてしまった。 それでも物語の前半出てきたエピソード、登場人物達を置いてけぼりにせず今一度攫うところだったり(とある女性との関係はやや置いてけぼりだった気もするが)、作中作を上手く使ったおしゃれな結末の書きっぷりに、結果ちゃんと最後まで楽しませてもらいました。 このミス2025年度版海外編2位。

    48
    投稿日: 2025.01.12
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    意外な展開が続く 登場人物が頭の中で混乱してしまったので 機会があれば再読したい 超常現象などはないので 肩透かしと感じる読者がいるかもしれません

    0
    投稿日: 2024.12.29
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    最後の仕事を終えるも罠に気づいたビリーだが、レイプされ車から投げ捨てられた女の子アリスを救った翌朝、レイプ犯と間違われるところから下巻は始まる。アリスは回復するにつれてビリーを信頼し、ビリーもアリスに状況を話し始める。そしてビリーはアリスを傷つけた若者たちに復讐し、そして二人はビリーの命を狙う者たちに復讐するが…。ビリーの書き始めた自伝的小説は並行して進んでいく。 意外なラスト!と書いてはあるが、たいして意外ではない。そんなことより、このラストは心に染みる。格好つける必要もない。背伸びする必要もない。自分を追い込む必要もない。クリエーターのキングから、これからを生きる若者たちへのメッセージだ。 アインシュタインも言いました。 「想像力はあなたを自由にどこにでも連れて行ってくれる」。イマジネーションという力の強さは確かである。どん底にいるときに私もこれに救われたことがある。しかし、いつまでもそこだけに頼ってるわけにはいかないのでね。行動も伴わないとね、なんて思ったりもします。

    3
    投稿日: 2024.12.26
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    キングらしく無い作品だった。 全然怖くない。超常現象も登場しない。 うーん欲求不満である。キングにのぞんでいる内容と大きく外れている。

    0
    投稿日: 2024.12.19
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    クライムノベル、ラブストーリー、文学論、作家論、小説のあらゆる要素を網羅した素晴らしい作品。読み進むにつれて思わず笑ってしまったり涙したり。登場人物全てが魅力的でこれほど読み終わりたくないと思った小説は初めて。キング恐るべし。

    1
    投稿日: 2024.11.25
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    誰も死なないで・・・って願ってたのに めっちゃハードボイルドで ハートウォーミングで キングのこういうお話は大好きです 長さが気にならなかったし 終わらないで!!って強く思ってた

    1
    投稿日: 2024.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

     たまに見かけそうなジャンルを、まあよくありそうな結末で描いているだけのはずなのに、読んでいてずっとおもしろい。さすがスティーブン・キングというところ。  「小説」が地の文での最新近況に追いついてしまった時点で嫌な予感はしたが、「作者」が信じたかった展開をはらはらしながら追いかけているうちに、ふと最後に待つ現実を忘れてしまった。書くことについて書かれたことの説得力は抜群で、書かれた人物が書かれたままに生きているという説の正しさは、ここまで夢中になって読み続け、架空の登場人物でしかない存在の生き死ににこだわっている読者だからこそ実感できるという、上下巻2冊もかけてのおもしろい仕掛けだった。さすキン。  そしてここまで読みやすかったのはやはり訳者の方のおかげだとも思う。さす朗!

    1
    投稿日: 2024.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ネタバレになるほど具体的なことは書いていないがなんとなくフィルター付けておこう。 読み終えてからじわりじわりと心に沁みてくる。アリスの心を占めるビリーの存在と、読み終えた読者の心を占めるビリーの存在はきっと同じくらいになっているんじゃないかな。そんなことを感じる読後感だった。 ビリーは殺しの仕事を遂行するために身分を偽る必要があり、小説家として地域に溶け込む。その小説で描かれた内容を読み進めたらきっと上記のような感想を少し分かってもらえるのではないかと思う。そして、この小説が後半のビリーのある描写でとてもグッとくるし、アリスの行動と気持ちにとても心を揺さぶられる。なんだかさらにじわじわと心を占めてくる。 善人も悪人もどちらも多く登場するが、良くも悪くも「悪人」を色々と意識されられる。殺し屋であるビリーや犯罪組織に所属しているもの達は善人ではない。だが、型通りに当てはまらない魅力ある人物たちが多い。そんなところも最初の感想に至った要素だと思う。ただ「悪人」には嫌悪しかない。真実が明らかになった時の不愉快さは相当なものだった。 そんな感想を抱いたが、読む人によって感じることは様々だと思う。でも、もしかしたらこれだけは一緒かもしれない。ビリーは絶対に大喜びしてると思う。

    24
    投稿日: 2024.10.11
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    読み終わったときに、どんな人でも本を書くべきと思わせてくれるような1冊。 長年のキングファンとしては、子供の頃に見たあの場所を数十年ぶりに訪問させてくれて、キングをずっと追い続けていることの喜びを感じさせてくれました。

    4
    投稿日: 2024.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻に入ってから物語は過去と現在を行き来し、そしてだんだん近づいていく。115ページからアレ?と思い、121ページでその名前を目にして思わずニンマリ。それからのもう一つの物語が頭をチラつきだす。上巻ではまったくそんな様子がなかったのに、そうだった、Sキングの本を読んでいるのだと気づく。壁の絵、赤ちゃんのピンクの靴、フラミンゴが不気味に交差してしまった。ホラーの巨匠だなぁと感じる。物語のラストもまた秀逸で美しかった。寝袋の死体ではレイの顔を、最後のシーンでキャリーの腕を思い浮かべてしまった。もなや何もない暗がりに何かを見てしまう。それこそがキングの仕掛けなのかと。面白かった!

    5
    投稿日: 2024.08.14
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    あーこんな結末になるなんて。 ”くそったれマージ”のせいで。息子をやられた腹いせの執念とは恐ろしい。 できるならアリスが書いた小説のラストであってほしかった。 上巻のラストではナイフをビリーの向けてたけど(あの状況下ではやむ無し、多分ビリーがレイプしたんだと勘違いしたんだろうし) でも、このアリス思わぬ”めっけもん”だったね。 スコットランド症候群ではなく、ふたりがほんとに信頼しあい絆を深めていくのにはそんなに時間がかからなかった。 ビリーの良き相棒になっていくアリス。 ニックの裏にいた大悪党のメディア王のクラークじじいを仕留めるためにティーンエイジャーの振りをして大豪邸に乗り込むシーンは手に汗握る展開。 最後にまさかのマージーが現れて致命傷を負わされるなんて。(もちろんビリーは彼女の頭を一発で撃ち抜いたけど) どうにか怪我(腹部に銃弾される)をしながらも生きぬいて モテールでアリスにあの置き手紙を残してのラストだとおもったら、仕掛けがあったのよ。 あれはアリスがビリーの小説の続きを書いた(ビリーのことを誰よりも理解してから書けた内容だった)アリスの願望で、実際はバッキーの家に向かう車の中で死んでしまっていたこと。 でも、意識が混濁する中で妹のキャサリン、養護施設で初恋の相手だったロビン、絵をプレゼントしてくれたシャニスに会えていたんだろうね。 最後はアリスというプラトニックだけどほんとに大切な女性と出会えたこともビリーは幸せだったんじゃないかな。 自分で”悪人”って言ってるけど読んだ誰もがビリーを愛しく思うだろう。 これは映像化されそう。ハリウッドあたりで。 あーでも連続ドラマでじっくり観たいかも。

    2
    投稿日: 2024.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっぱ4.5くらい? アリスというキャラがマニック・ピクシー・ドリーム・ガールっぽく見えた。結局、恋愛感情に近いところまで持ってくのが都合良いなと感じた。なるのもわからんでもないが、好みじゃない。 家族愛というか、命を預けられる運命共同体の関係はわかる。戦場の彼らみたいな。 アリスという若い女性が終盤協力者として活躍するため、必要なのはわかるが、なんだかな、という感じ。 作中作があるので、アリスが書き上げるのは予想がつく。ビリーの末路から逆算すれば。生きて欲しかった。マージがやってくるだろうなと思ったけど、マジで来ちゃった。 クラークのとこは、ドラマのメディア王華麗なる一族でも見た?という感想。ネトフリ出てくるし。現代アメリカを描写しようとするなら、切っても切れないだろうが。ブラックリストやジョンウィックが出てくるのも面白かった。 シャイニングが出てきた時には、ビリーも狂う?と思ったが、大丈夫だったぽい。もっといたらやばかったのかな。 ペドフィリア関係やメディア王ってのも、近年のアメリカの時事ネタで面白かった。 お金があってそんな趣味があれば欲望を満たせる、満たしている奴がいるというのが大々的に知られたわけだし。 1クールドラマくらいの厚さで映像化して欲しいと思ったが、映画になるんだっけ? 面白く作られると良いな。 キングはよく、老人と子供と中年の主人公出すけど、これもその類型だなという感じ。子供はアリス。庇護しなくちゃいけないが、賢くて機転がきく。老人はバッキー。なにかと手助けして、知恵を貸してくれる。

    2
    投稿日: 2024.07.16
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    前半は、”暗殺”を実行するまでにiいかに地域社会に溶け込むかという展開だったので話が静かで、人物描写・ドラマが中心だったが、後半話が一転する。 連れ合いが出来、依頼の謎と生存をかけた逃避行となりロードムービータッチの物語展開となる。 話の動きに加速度がつき、余韻のあるラストまで一気に読める。 ストーリー展開もさることながら、キャラつくりの巧さ、ひいては文章の見事さは当代作家の中でもトップクラスだろう。 このキャラたちにまた会いたいが、無理かな。

    2
    投稿日: 2024.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻序盤でアリスをレイプした男たちに制裁を加える所は、本当に最高!スカッとした! 本当なら3人ともやっちゃえばいいのにとも思ったけど、主犯のカスにぶち込むのが最高。 中盤からビリーが救われていく話になるのは流れとして納得。 初のスティーブン・キングは最高に面白かった。 年末には既に本国ではめちゃくちゃ売れてるらしい本がまた出るらしいのでそれも読みたいな

    39
    投稿日: 2024.07.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半は真相の究明、アリスとの出会い。 なかなかにスリリングでハードボイルド。 アリスが書いた結末であって欲しかった・・・ その後の真実。 後半はちょっと重たくほろ苦く。 著者初作品、昔からのファンはまた違った感想なんだろうとレビューを読むと、過去作品との比較での感想が目立つ。 追々、ホラー以外の作品を読んでみようと思う。 新作も続々出るので、そちらも合わせて。

    5
    投稿日: 2024.06.27
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    鬼★5 今年イチ推し犯罪小説、エンタメ王キングの新作! 控え目にいって必読書 #ビリー・サマーズ 上巻のレビューはこちらから https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4163918310 ●人の幸せって、何? 誰もが一度は憧れる、大金持ち。何でも手に入れられるようになれば、夢のような生活が送れそうですよね。でも…この物語を読んでると、果たしてそうなのかって疑問に思えてくるんですよ。 気さくで優しいご近所さんに囲まれ、ケーキをおすそ分けしてくれたり、夕食に誘われる。懐いた子どもたちとモノポリーで遊び、休日は一緒にカーニバルに出かける。つつましい生活をしながらも、ふとした幸運に恵まれた時に、一緒に喜べる相手がそばにいる。 大金なんてある必要ない。自分のことを大切に思ってくれる人に囲まれてることこそ、幸せなんでしょうね。 ●自叙伝に認められた人生の戒め ビリーが書き記す小説、彼の壮絶な人生が力強くも切なく描かれていきます。そしてストーリーの終盤まで繋がっていくのですが、自らの不幸をしっかりと受け止めているビリーに涙が止まらんですよ。かつて見た映画、パーフェクトワールドを思い出してしまいましたね。 子ども世代への圧力が今後の人生にどのような影響を与えてしまうのか。不運や気の毒だったという言葉では決して片付けてはいけません。現代では是正はされていますが、まだまだ実際にある社会問題です。 ●黒幕と動機 物語の後半、当初はよくわからなかった事情がわかってくる。入り組んでいたようで実は単純。不思議だった情報につじつまが合ってきて、読む手にも力が入ってきますよっ 黒幕の動機がマジで許せない。本作に登場した一連の悪党たちは、なんだかんだ人間味に溢れているけど、こいつはシンプルに鬼畜。こんな奴はビリーは絶対に許さない、やっちまえ!って、ガンガンに応援しちゃいました。 ●ラストシーン もう何も言えない。ぜひ読んでくれ、としか言えない。 ひとつだけ感想を言うと…こんなにもひとつひとつのセリフに愛情がこもっているやり取りは見たことがないです。 ●終わりに 結構な分量のレビューを書きましたが、本作の「メインどころ」については、ほぼ触れてません。実は目一杯語りたい部分なんですが、ぜひ体験して欲しいので、あえてなにも書きませんでした。後半からの展開はマジ必読です。絶対に読んでほしい。 スティーブン・キングが描く犯罪小説、2024年のトップレベルの一冊でした。 ■ぜっさん推しポイント 30年くらい前、まだ自分も調子に乗っていた若い頃のお話。ある友人から受けた行為がトラウマなっています。正直いまだに憎んでいるし、いつかやり返したいとさえ思っています。 しかし、具体的に報復のようなことは絶対にすることはありませんよ。犯罪行為になっちゃいます。ただ犯罪になるからしないのではありません、感情としては別にそこまでしてもいいんです。(若干コワイ話になってきましたが、もちろん犯罪予告ではないよ) では何故やり返すことをやらないのかというと、それは今の私が幸せだからです。妻や子ども、楽しい友人、望む仕事や同僚たち。仕事が終わったらお風呂に入りながら本を読んで、休日は喫茶店のモーニングセットをいただきながら本を読む。お金持ちではないですが、人並みに給金をいただき、健康面も概ね問題ない。 これ以上の幸せがあるでしょうか、昔のどうでもいい過去の恨みなど、今の私には雑音ですらありません。本作のような素晴らしい作品を読むと、ふと自分の人生を振り返りたくなるもんでして。 さて、みなさんは幸せですか?

    87
    投稿日: 2024.06.20
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    サスペンスでもホラーでもない、そしてノワールと決めつけるには惜しい秀作! まさに「ビリー・サマーズ」その人となりの生涯記。 自らかつらをかぶって多重を装っていつつも選んだ職業の一つがフィクション作家・・ソウ小説家なんだけど…自らの戦力武勇経験を綴ったそれは、いつの間にやら等身大の彼が反映し、伴奏し一つとなって昇華している。 アリスは彼によって脱皮し、未来へ歩みを進めていくが・・ビリーはかつての傷がアリスによりかさぶたとなり、治癒し、魂が浄化された如くラストに繋がって行く。 バッキ―はクッキー(あの大笑いのおっさん)に見えてきていいなぁって感じ。 この年になって、今だにこういった翻訳作品を楽しんで読めるようにしてくれたキングに改めて感謝感謝

    2
    投稿日: 2024.06.14
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    犯罪小説ともミステリともカテゴライズが難しい。 でも題名はビリー・サマーズしか考えられない。彼の人生、最後の仕事、アリスとの出会い、物語を紡ぐことの美しさ。 いつもの絶対的な善と悪の対決や怒涛の展開はないのに、話に引き込まれ胸を打つラストが待ってる。読後の今なんだか涙が止まらない。 キングを読める幸福...感謝しかない! そしてシャイニングの景観荘ホテルが登場しててそれも嬉しかった。

    14
    投稿日: 2024.06.12
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    アリスと出会ってからのビリーの物語は上巻とは違ってプラトニックな恋愛小説風。ギャングや警察、FBIにも追われているのに緊迫感を覚えない。淡々とした逃避行の合間に書かれる、過去のファルージャの戦闘生活の回想。でもキングの手にかかれば、命を愛おしみ、物語や音楽を愛する芸術になるのが不思議。最後は切ない。

    12
    投稿日: 2024.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SL 2024.5.30-2024.6.1 アリスと出会ってからはまたひとつ違った物語が始まったよう。ラストは結局こうなるのかといささかせつない。 ラストで、アリスが小説を書いている間に感じていたことを語っている部分、これが作者の思いなんだろうな。物語を紡ぐことはそれほど素晴らしい。

    1
    投稿日: 2024.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ビリーは慌てることなく、事情を説明した。アリスは母親と暮らすビジネススクール(カレッジ)の学生で、アルバイト先のカフェで知り合った客に誘われて出かけると、薬物を混入され、同居人2人とともに3人に恥辱を受けた。彼女を落ち着かせ、アパートにいさせて、ビリーはその男たちの部屋に出かける。そして、帰宅したルームメイトの2人ともども、あわせて3人に復讐を遂げる。2人の男にはスマホを通じて直接アリスにわびの言葉を言わせた。情けない声で泣かせた上で。そして、主犯の男トリップ・ドノヴァンには、尻の穴に電動ミキサーを突っ込んで痛い目にあわせた。それを動画撮影、今後、もしなにかあればこれをネットで公開すると脅した。 ビリーは小説家のふりをしている間、本当に小説を書いていた。ためしに過去の自分を小説にできるかどうか書いてみようとしたのだった。アリスはそれを読み、彼がスナイパーであり、今回の事件を起こした犯人であることも知る。そして、ニックへの復讐に向かうビリーと行動をともにすることにした。 バッキー・ハンスマンはニューヨークに住むビリーのエージェントで、今回の仕事も彼を経由してのことだった。また、偽造のプロで、偽造身分のでっちあげを難なくこなす人間だった。ビリーは全面的に信頼できる彼のところにまず行き、ニックに復讐しようと考えた。するとバッキーも今回の件で狙われていて、すでにNYを離れ、コロラドの山中の別荘にいることがわかり、そちらに滞在した。ビリーはその筋のSNSでホットな話題となっており、首には600万ドルの賞金がかかっていた。自分がもらうはずの200万ドルの3倍もの大金。なぜだ?ニックが出していない、バックに誰がいる?そもそも、総元の依頼主は誰だ? ラスベガスに住むニックの屋敷へ。アリスをモーテルに残し、1人でうまく屋敷に入り込み、取り巻きを排除や殺害しながらニックの許へ。そこで金を払う約束をさせ、今回の本当の依頼主はメディア王のクラークであることを明かされる。クラークは出来の悪い長男ではなく、次男に遺産を引き継ぐことを告げたところ、長男は激怒し、父親が小児性愛者である証拠を持っていると脅す。10歳にもならない少女を犯している動画だった。父親は殺し屋に命じて長男を殺害した。その殺し屋とうのが、ビリーが狙撃した相手だった。クラークは誰にもこの事実を知られたくないので、絶対に口が硬い他の殺し屋に、その殺し屋を殺害させたのだった。さらに、ビリーが狙撃する当日、少し離れたところで火災を起こし、マスコミをそちらにひきつける陽動作戦を行い、自らが所有するテレビが独占して狙撃の瞬間を撮影できるようにしたのだった。 ビリーは、ニックは殺さず味方にした上で、コロラドに戻り、今度はクラークを殺しに出かけることに。アリスも一緒だった。アリスには新たな偽造身分も与えられた。アリスは14歳ぐらいの少女に見えるように変装し、クラーク好みの少女として部屋に入ろうと計画していた。思惑どおりクラークの屋敷に。そして、なんと、アリスがクラークをピストルで撃ち殺した。ビリーはその前に取り巻きの一人の頭を強打して倒していたが、それはかなりの重症で命に関わるような事態になっていた。同じく屋敷で働いていたその母親であるマージは怒り、ビリーを銃で撃とうとした。同時にビリーも銃を抜いてマージを撃った。マージは死んだだろう。ビリーも脇腹をかすめるように撃たれていた、と最初は思っていたが、実はもっと内側へ、弾が入り込んでいて重症だった。 大けがの応急手当をしながら、運転して戻ろうとするアリス。しかし、途中でビリーはついに息が途絶えてしまう。マージが息子を酷い目にあわせたビリーに対して投げかけた言葉が「最低のクソ男」。苦しみに悶絶し、死線を彷徨いながらビリーが何度か発した言葉が「あのくそったれマージ」。しかし、その言葉は単純な罵声ではなく、自身の過去に積まれた悲しみを踏まえた、どこか親しみと優しさが感じられる口調でもあった。 コロラドに戻り、アリスとバッキーはビリーを山に埋葬する。そして、アリスはビリーが書いた小説を完成させる。彼女は大学に戻り、小説家を目指そうとする。

    1
    投稿日: 2024.06.01
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    殺し屋ジャンルでは定番でした 特に驚きやさすがキングとうならせる所は特になく、長かった前半の待機のエピソードは何だったんだろ・・ ま、及第点というところ 50周年でいろいろ出るようなので期待して次作を手に取りたいですね

    0
    投稿日: 2024.05.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夕日に包まれるトウモロコシ畑で、ビリーとアリスが会話する場面の描写はとても美しく、言葉は切ない。邦訳にあたり、なぜ原タイトルがそのまま使われていたのかが分かった。

    2
    投稿日: 2024.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この人がここでこうつながるのかー っていう面白さはありました いろいろな根本の原因は 日本の戦国武将のような アメリカ版というか、事実ありそうな。。 でも、小説の中に、小説を描き そこから話が進展していくところは とてもおもしろいし、興味深かったです。 もっとスティーブンキングに詳しい方や 原本で読むことができるかたなら もっと、キングと作中作の違いがわかり 興味深く読まれるかと思います。 単純な感想は、すごく切ない。です。 異能機関のすぐ後に読んだけど 異能機関もそうだったけど なんか最後切なくなるんだよね・・・ そういえば、グリーンマイルもしかり。 グリーンマイルは映画で何度も泣いたけど 本で読むと 、やっぱり切ない感情だけ残るんだよね・・・

    11
    投稿日: 2024.05.02
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    凄腕の殺し屋ビリー・サマーズ。そのビリーが殺し屋を引退することを決め、最後の仕事を請ける。ターゲットを狙うチャンスは一瞬しかなくそのために身分を小説家と偽りその街に馴染もうとする。殺し屋でありながら近所の人たちと穏やかな交流を始め、その楽しさと騙していることの後ろめたさに心痛めていく。この近所の人たちとの日々の描写がとても良い。その生活と殺し屋としての仕事の後の、特に下巻に入ってからはさらに面白くなっていく。殺しの依頼とその裏にあるものとの闘いと途中から守るものができたビリーの生き様がとにかくいい。上下巻で二段組のボリュームだけど引き込まれてどんどん進んでいく。現時点で今年のベスト。

    4
    投稿日: 2024.04.29
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    上巻とは打って変わって、本巻では四面楚歌の状況に陥ったビリーと、彼が命を救った女性との逃避行が描かれる。もちろん逃げるだけではない。ある場面を境に反撃に転じることですべての謎が明らかになる。その間もビリーの執筆は続いており、作中作を通して彼の辿ってきた人生が垣間見える構成だ。“殺し屋”という究極の犯罪者でありながら、正義感の強い男が成り立つ理由がわかる。うまいなあ。 本作にスーパーナチュラル要素は皆無だが、ある作品の舞台となったホテルの跡地が登場し、ちょっとだけ不穏な空気が漂う。思えば、あの作品の主人公も作家だった。続篇に山荘と絵は出てきたんだったか……? 本書は「作家デビュー50周年記念」刊行第2弾で、今後連続刊行が予定されているとか。とても楽しみだ。

    6
    投稿日: 2024.04.28
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    【キング史上最も美しいラストに涙せよ】予測不能な展開がビリーと読者を待ち受け、涙なくして読めぬ結末が訪れる。帝王最高の犯罪小説にして、その物語愛が横溢する大傑作!

    2
    投稿日: 2024.03.22