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ビリー・サマーズ 上
ビリー・サマーズ 上
スティーヴン・キング、白石朗/文藝春秋
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総合評価

35件)
3.9
7
17
7
1
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    前半は単調ながらも後半にかけて面白くなります。 上巻は読むのに時間がかかりましたが、下巻は一気に読み進められました。

    0
    投稿日: 2025.10.21
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    久々キング長編! 商品固有名詞がいっぱい出てくるとキングだな〜と思う。それが作品にリアリティを出しているのかな。はらはら感はないけれどジリジリと何かがおかしい、どんな過去がと気になる感じからの上巻終わり!ですぐ下巻に手が出ます。

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    キングの作品の中では、呪われた町と11/22/63が大好きだけど、こちらは後作の雰囲気ありということで評判も高くずっと読みたかった。上巻は、ほんの紹介で語られてるあらすじをしっかり追っていく段階で終了。ビリーの自叙伝的な小説は、途中からの書きぶり変化が大きくて翻訳ともども巧いなと思った。後は逃げるだけのところでの突然のアクシデント。物語動く下巻はとても楽しみ、。

    4
    投稿日: 2025.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本の雑誌・2024ベスト・ミステリ部門から。キング作品の良い読者じゃないし、新作を読む前に、読むべき古典がいくつもあるだろうに…とは思いつつ。でもこれ、さすがに面白いですな。今のところ、作中作があまりピンときていないのを除き、本編の求心力は圧倒的。当初の目的である狙撃自体が、本上巻の2/3くらいで果たされてしまうんだけど、さて、そこからどう転がっていくのかってのが見えてこず、先の展開が気になることこの上なし。下巻も楽しみ。

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    約4年ぶりのキング様。作家生活50周年目の作品。 相変わらずクソ長いが、今回は読みやすい。 これはホラーじゃなく、犯罪小説である。 最後の展開は下巻を読ませるためだけど、展開は流石である。まだ上巻なので評価はまだしない。

    0
    投稿日: 2025.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    暗殺者の最後の仕事のクライム小説。 久しぶりに超常現象のない小説のようです。 上巻は凄腕暗殺者の最後の仕事で依頼人が裏切るというオーソドックスな展開の中に、主人公の人生を振り返るような作中作が何かの仕込みのように感じさせます。 ラストに下巻に繋がるであろう少女が登場して、今後の展開を期待させてくれます。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    読書備忘録915号(上)。 ★★★★★ まあね。キングですから。 しゃあないですよ。★の数は。 凄腕のスナイパー。殺し屋。 もう引退したい。最後の仕事。 ターゲットは、逮捕された殺し屋。 収監されているから殺せない。 唯一のタイミングは裁判所に入るため、車から降りる一瞬。 だけど、この物語は殺しの物語ではない! 上巻は単なるプロローグ! 本番は下巻だ!

    42
    投稿日: 2025.05.03
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    ここで終わっても十分楽しんだ、"次回作楽しみ!"って感想書けるだけの一作。あまり上巻の評判いいコメント見ないんですが、全然重厚感ある読み応え。あとのコメントは下巻まで取っておきます

    0
    投稿日: 2025.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    凄腕のスナイパー、ビリーサマーズの破格の報酬の仕事は成功するも自分も始末されそうになる。それを見越しての逃亡計画、詰めの段階で飛び込んできたアクシデント、レイプされた少女アリス。もう一仕事終わったはずなのに、まるで新しく始まったかのような展開。早く下巻を読まないと! 劇中劇のような自叙伝も面白い。

    0
    投稿日: 2025.02.14
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    ●森見登美彦と同じ「物語の中の物語」だーと思った。 ●この物語の最大の目的と思っていたことが上巻半分ほどで達成されてしまって????となった。下巻はどう展開されていくのか…

    0
    投稿日: 2025.02.07
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     引退することにした、暗殺者ビリー・サマーズ。  最後の仕事で引き受けたのは、護送中の殺人犯の狙撃。  報酬は200万ドルというから、1ドル150円で換算すると3億円かぁ。  いや、そうして計算してみると、うさんくさすぎないか、と思うところだけど、ビリーは引退の仕事として引き受ける。  狙撃するためにその街にしばらく住み、そのあいだは新作を執筆中の作家になって街に溶け込め、という。  なんだそれ、あやしすぎないか。  ビリーは指令に沿って、作家のふりをして、実際に書き始める。  警戒されないため、狙撃の腕は一流でも「おバカなおいら」を演じているビリーは、実は文学好きで教養が高い。バカなふりをして、与えられたノートパソコンに文章をつづりながら、興が乗ってくるんだね。    与えられたノートパソコンである以上、監視されているのは確実。  だから、おバカにつづりを間違えつつ、小説みたいなものを書き始める。  そこで語られる、自分の半生。  はじめて人を撃った時、妹が殺されたとき、軍隊に入った時という話を下記進めるにつれ、監視されているとわかっていつつ、ビリーはどんどん没頭していくんだね。  同時に、街での生活も充実していく。  近所に住む家庭と交流し、子ども達とモノポリーをやって盛り上がり、暗殺予定のビルで勤務している女性とも親しくなり、ある晩、彼氏と別れた彼女は酔っぱらってビルとともに過ごす。  ビリー、引退するというから初老くらいかと思ったら、まだ40代くらいなんだね。はっきりと年齢が書かれていたわけじゃないけど。  近所の家族とお祭りに行ったときは、射的でうさぎのぬいぐるみをほしがる娘に、腕前をみせてとってしまうんだね。  潜入中ということを考えると、疑わしいことはやるべきでない、とプロとしてはわかっているのに。  近所に越してきた感じのいいおじさんが、実は暗殺者だった、なんて、ドラマとか少年マンガにありそうな展開だなぁ。  キングらしく、そこかしこのエピソードが、それだけで独立した小説になりそうなくらい、饒舌かつ楽しく語られていく。  これ、どこまで行くんだろうという気もするが、でも面白い。  上巻の終盤になって、ようやく暗殺は実行される。  ただ、クライエントから提示された逃走経路の完璧さにうさんくささを感じ、依頼を完遂したあと、ビリーは待っているクライエント側の逃走車をかわし、身を隠す。  その後、自分のまわりで依頼に関わっていた人間が次々と自殺したり、身をくらませたりする。さては、殺されたか、と。  やはり言われた通り、車に乗っていたら殺されていたかもしれない。  報酬の残金は支払われず、警察は暗殺騒ぎで街中を警戒している。  少なくとも、警察の包囲網が解かれるまでは、隠れ家にこもっていることにする。  そして数日。  嵐の深夜、ビリーがかくれている家のそばで車がとまり、男女が出てくる。  女は意識を失い、ひょっとすると死んでいるのかもしれない。  どうも、襲われたようだが、このまま放置して警察がそばをかぎまわられると困る。  やむなくビリーは・・・。  話がぐるんぐるんまわりすぎて、どこに向かうのかわからない。それでも一つの物語として惹きつけるのが、キングの筆力なのだろう。  下巻も楽しみに読もう。

    0
    投稿日: 2025.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『グリーン・マイル』はとっても面白かった記憶がある。 『ミスター・メルセデス』はあまりに型どおり過ぎて、全然響かず、キングはもう読まないかなとも思った。 けれども本書の評判がブクログでもこのミスでもすこぶる好意的かつ、内容も自分好みな気がして手に取った。 面白い。 作品内序盤でも言及されるように、この話はジャンルとしてはノワール、サブジャンルは”最後のひと仕事”。 ”最後のひと仕事”は決まって失敗するとまで言っており、これまた型どおりを予感させるもので、実際そうなのだが、一捻りとしてあるのが作中作。 周囲を油断させるため、本性を隠し、”おばかなおいら”を装うビリー・サマーズは、これまで幾度となく仕事を請け負ってきたラスヴェガスの住人ニックから”最後のひと仕事”を持ち掛けられる。 このレッドブラフの地(メイスン・ディクスン境界線のすぐ南にある死刑存置州と言っているからメリーランド州か?名言されていなかったように思う)でギャンブルで負けた末、腹いせに殺人を犯した男を始末して欲しいというもの。 ただし、件の男は西海岸でも罪を犯しており、今はロサンジェルスの刑務所暮らし。 いつになるかはわからないが、この地の裁判所での罪状認否のために訪れるときを狙って始末して欲しいというもの。 だが、長い間同じ場所に留まるにはそれなりの理由が必要。 ということで、狙撃場所として用意されたオフィスビルの一部屋でまだ見ぬデビュー作をしたためる小説家として、しばしの間この地で暮らすことになる。。 来たるべき時を待つ中で周囲に溶け込む内に感じるこの地での日常への愛着。 計画関係者達のちぐはぐな言動から、そかはかとなく感じる嵌められている感。 小骨が喉に刺さったような待機の時間が過ぎていく中で、本心から「書きたい」と思ってしまっている自伝小説から見えてくるビリーの過去。 いやー、作中作の特徴はあるにせよ、展開的にはよくあると言ってもいいくらい型どおりな話。 なのになぜか面白い。不思議だ。 語り口なのか、エピソードの出し方なのか。 これぞキングの稀代のストリーテラーぶりか。 ビリーの殺人を請負仕事としてこなすような悪人だが、その内面に正義が感じられるところも好感。 こういう矛盾を抱えた悪人が、その実、苦悩を押さえ込みながら表面的にはさらっと生きていくのが好き。 さて、上巻終盤でこれまたよくあるあるな展開。 ”最後のひと仕事”後の潜伏中に現れた予期せぬアクシデント&闖入者。 この展開をビリーはどう捌いていくのか、物語全体の中でどんな位置を占めるのか。 下巻へつづく。 このミス2025年度版海外編2位。

    45
    投稿日: 2025.01.11
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    殺し屋 ビリーサマーズの物語 上巻最後にストーリーがまた動き出した 海外小説は名前が覚えられない ストーリー展開が早く面白い

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    スティーブン・キングのデビュー50周年記念作品となれば読まずにはいられない。 標的が悪人でなければ請け負わない凄腕の殺し屋ビリー・サマーズ。引退を決意して最後の仕事を受けた。報酬は200万ドル。標的は児童ポルノを作り収監されている男。狙撃する場所に事前に潜伏し、ビリーは作家を名乗って街に溶け込む。そして自分の半生をネタに本当に小説を書き始める。だが、この仕事何かがおかしい。ビリーは安全策として別の身分も用意して3重生活を送る。そして実行当日、標的を仕留めるが依頼人に裏切られたことに気づく。一旦身を隠して連絡を待つが、雨の夜に暴力を受けて車から投げ捨てられた女の子を助けて手当てをしてあげるが…。 いつもスティーブン・キングの長編は人物描写で語られる細かなエピソードが緩慢なのだが、助けた女の子が!というところで、いきなりスピード感を持って上巻は終わる。おそらく下巻がかなり面白いはずなのだが、ちょっと間を置くのが私の癖だ。ここは大事にいかないといけない。しかし、超常的なこととかホラー的な要素は出てこない。正真正銘のクライムノヴェルなのだ。

    1
    投稿日: 2024.12.05
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    だんだん良さが出てくる 表紙も然り 泥沼に足突っ込んでるのに 女の子まで・・・ 久しぶりのワクワク感

    0
    投稿日: 2024.10.29
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    めちゃくちゃ気になるところで上巻終了。どうなっていくのか下巻が楽しみ。主人公である殺し屋ビリーは目的に合わせて、別に2つの身分を用意しているのでビリー自身の人物像が膨らんでどんどんと知りたくなってくる。“お馬鹿なおいら“もある意味別の人物みたいなものだから、さらにもうひとりといっても良いだろうか?いや、でもこちらは現実での理由は重要なことだが、ビリーが書く小説の語りの変化の重要性を考えると別の身分とはまた少し違うか。そんなことを思いつつ下巻に進もう。

    28
    投稿日: 2024.10.07
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    さすがSキング!上巻は4時間程度で読破。状況がさまざま絡み合ってくるのだけれど、ビリーの考察もあり、また変化のスピード感がちょうどいいので、読み手の頭がこんがらがることはなく、状況転換に徐々に慣らされていく。(慣らされた、と気づくのは下巻を読み終えたあと)上巻の終わり方も素晴らしいと感じた。

    3
    投稿日: 2024.08.14
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    上下2段組みのなかなかの分厚さ。 ”アウトサイダー”は挫折してしまったので今回はどうかなとおもい読み始める。 結果、早く下巻が読みたい! このナイフを持った二十歳のアリスにまさか刺されないよね ビリーいや今は正確にはドルトンはあんたの命の恩人だよ。 こらが最後の仕事と決め、(ニックが発注しビリーは狙撃しただし悪人だけど殺す仕事)ばっちしやり終えたのに、ニックからの送金150万ドルはない。 やはりニックは裏切ったのね。ビリーが悪人を狙撃したあと手配された車に乗ってたら100%始末されてたね。 あー、ビリーアホな振りしてなんて賢いんだろう。 惜しむらくは近所のアッカーマン夫妻、その子どもたちと親しくなりすぎたってこと。 きっとシャニスの描いた絵はこの先も捨てられないだろう…。 現実の物語と平行してビリーが自伝的小説を書いていく入れ子方式ってのも面白い。 幼いビリーが妹を殺した母親のクソボーイフレンドを銃殺したのが始まりだったわけね。 でもあのとき殺ってなければビリーが殺されていたんだから正当防衛だよね。 で、母親がネグレストで結局、施設にはいり海軍兵士のなり名狙撃手になっていくまでが上巻。 下巻はきっとニックとの攻防戦になっていくんだろう。 施設で一緒だった初恋?のロニーとの再会もあればいいな。

    1
    投稿日: 2024.07.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    4.5くらい。 暗殺を請け負うという一連の流れは、なんだかオズワルドみたいだなあと感じていたら、現実世界でも起きてちょっとびっくり。 100分de名著でキャンベルの話見てたら、ここでも触れられてて、やっぱ有名なんだなと実感。 暗殺実行に至るまでの、人々との触れ合いはまあまあ面白いし、ビリーがどう切り抜けるつもりなのか想像出来たし、作中作が面白かった。キングの書きたいところだけ、必要なところだけが書かれているという印象。 で、暗殺が起きて潜伏していたら、アリスという女性を助ける。上巻の終わりで新キャラ登場というのは、変化があって良かった。

    3
    投稿日: 2024.07.16
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    (上下合わせた全編の感想です) ▼好みでした。分量あるのに、読み終わりたくないような。スティーブン・キング76歳、凄いです。エンタメ力が凄いのに、そこに皮肉と人間ドラマが濃厚。 ▼ビリー・サマーズという名の、40代くらいの職業的殺し屋がいます。主にいわゆる犯罪組織の親玉などに雇われています。凄腕の射撃手であるらしい。そして、ぼちぼち引退を考えている。このビリーが巨額報酬の狙撃を依頼されるところから始まります。これを最後に引退したい。ラスト・ジョブ・ストーリー。冒頭からダレ場無し。 ▼今回の仕事は、標的は犯罪者。逮捕され裁判を迎える犯罪者。だがとある大物にとって、法廷で言われたら困ることがある。なので、出廷時に狙撃して欲しい。ただ、それは1か月後か、3か月後か、分からない。 ▼その法廷の出入り口が、ばっちり見える高層ビル。いわゆるオフィスビル。その中の、「最高の位置」の部屋をビリーは借りることになる。借りる名義は偽名で、「小説家デビューしようとしている作家が、出版エージェントに言われて、缶詰になって仕事するために数か月ここを借りた」という設定になる。 ▼もともとビリーは、文学好きなのだ。ただ、裏社会では「文学好き」なことは隠している。ひょんなことから「小説家」の設定に身をやつした。ついつい、パソコンに、自伝的小説を書き始める・・・。 ▼ビリーは貧しい家庭の出身。残酷な義父。孤児院行き。海兵隊志願。中東で狙撃兵・・・というキャリア。その精神的風景が描かれる。 ▼そして、とうとう狙撃の日が来る。ビリーは、狙撃後に準備された「逃走ルート」に疑念を持っている。だが、仕事は仕事。狙撃・・・そして逃走・・・。 と、ここまでで、前半が終わってないくらい。 ここから後半、とある少女との出会い、触れ合いと交流が、急旋回主題になって来るんですが、決して無理に紡いだわけではなく。全体に「なるほど」と思わせる構成になっています。 ▼特に、ビリーが少女に自作の小説を読まれる、読ませるくだり。そのどきどき感。高揚感。 ▼読んでいくうちに、職業的暗殺者のビリーにどんどんどんどん、とめどなく感情移入してしまいます。この力業ったら、すごいですね。脱帽です。

    10
    投稿日: 2024.07.13
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    上巻は、依頼を受けた殺し屋が、周到に計画をたてていく過程を描く。 2段組で300ページ以上あるが、ストーリー的には進みは遅い。 しかし多彩な登場人物との濃厚なコミュニケーション、そして主人公の過去が小説中の小説というメタ構造になっていて引き込まれていく。文章が緻密で比喩も上手いし、小説や映画からの引用も多くキングの知識の広さを堪能できる。 ここらがキング作品の好みの別れるところだろうが、完成度が高くて十分に楽しめるし、ラスト近くで急に話が動き出すので下巻が楽しみ。

    0
    投稿日: 2024.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    帯に「すべてのページが面白い」とは言いすぎでは(笑) と期待してしまったので、少し肩透かしをくったものの、作家になりすましたビリーは好印象の素敵なおじさんだ。 そして、ビリーが仕事を終えたことで、物語の様相はきな臭くなってくる。 さて、後半で真相が明かされ、どんな展開になるのか・・・

    7
    投稿日: 2024.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    上巻ではあらすじ以上の事は起こらないのに面白い。 ビリーのなりすまし生活が図らずも、尊いものになってしまい、この仕事を受けたことすら後悔し出すのが可笑しくも愛おしい。 ビリーの人となりは悪人以外殺さない信条とか、一般人に向ける優しい目からも分かる通り善の人だし、後半で隣人家族の娘から貰った愛溢れる絵を捨てずにお守りみたいに大切にする所も微笑ましい。 そんなビリーがどうして暗殺稼業をしているのかを小説にして書いていき、間に作中作として読みながらビリーの過去を知れるという作りになってる。上巻では子供時代までだから核心に迫るような話まではいかないし、暗殺の方も成功するけど一筋縄ではいかないしとまだまだ楽しくなりそう。評判通りの面白さ。

    49
    投稿日: 2024.06.24
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    鬼★5 凄腕殺し屋が引退する最後の仕事、犯罪者たちの人間ドラマが胸に突き刺さる #ビリー・サマーズ ■あらすじ 狙撃が得意の凄腕殺し屋であるビリー・サマーズ、彼は最後の仕事として、あるターゲットの殺害依頼を受ける。現在収監されているターゲットが裁判所から出てくるところを狙撃するという内容だった。 狙撃地点に長期間にわたって潜伏する必要があるため、ビリーは小説家と偽ることにし、近所の人々や同じオフィスの仲間とも交流を深めることで街にもなじんでゆく。しかしビリーは潜伏と殺害準備を進めるうち、この依頼に違和感を感じつつあった。そしてついに裁判所からターゲットが現れるのだが… ■きっと読みたくなるレビュー 鬼★5 今年の海外ミステリーのトップレベル。 さすがはスティーブン・キングですよ、めっっっちゃ面白い。 超ドエンタメな展開、登場人物と入り組んだ環境や背景、まるで映画を見ているかのような会話のやり取り、情緒あふれる厚みのある心情描写、そして壮絶かつ慈愛に満ちた終盤… まぁ褒めるところしかなく、控え目に言って必読です。 物語の筋としては、主人公である殺し屋ビリーが長期間にわたって同じ街やビルに潜伏するのですが、居座っているのをカモフラージュするため、小説家と称してご近所さんと交流してゆく。並行して実際にビリーは小説を綴るのですが、それは彼の自叙伝とも言える内容。子ども時代からの人生を見ていくうちに彼が殺し屋稼業の背景や理由などが明らかになっていく。 ここまでが上巻まで、下巻の筋は楽しみをうばっちゃうので一切言いたくありません。おそらくはあなたが想像しなかった展開がやってきます、ぜひ実際に読んでください。 ●一番の読みどころ「人間ドラマ」 闇の世界で生きている悪者も感じることはみんな同じ。殺人鬼ではない、どこにでもいる普通の人間なんです。仲間と楽しく過ごし、弱い者がいたら助けてあげる。不実を憎み、筋が通ったことをやりたがる。なにかの縁や社会や環境の都合で、その道に入っただけなんすよね… 現代で流行っている特殊詐欺に手を染めてしまう若者たちも、好きで志願したわけではないのかもしれません。彼らを救ってあげられる社会になってほしいです。 ●殺し屋としてのプロっぷりが超リアル 殺し屋ビリーがシブすぎで、めっちゃ愛せる。普段は道化してるけど、実は利口で文学に精通している。さすがは殺し屋で洞察力が鋭く、全く隙がない。甘い奴は命を落としてしまうのが裏社会なんですが、そんな恐慌な世界を生き抜いている様子を見事に描けています。 しかも悪党をやっつける時なんて、超Cooooolなんですよ。感情に任せるのではなく、何故そういった行為がダメなのかしっかりと諭すところがまさに鬼の目にも涙。こんなシブイ男性に私もなりたい。 ●素敵な装画がイイ! スティーブン・キングの装画はイラストレーター藤田新策先生。いつも作品のイメージ通りなんですが、本作は特にすばらしい。背中あわせの二人の「ビリー」、根城となる家や風景など…作品のテーマである「人間」を物語ってくれています。もはや絵画として部屋に飾りたいレベルです。ください(無理) レビュー続きは下巻にて https://booklog.jp/users/autumn522aki/archives/1/4163918329

    94
    投稿日: 2024.06.20
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    上下巻の内、上巻だけを評価というのも野暮だなと思いながら。 主人公の殺し屋が、何ヶ月か先に来るはずの標的を待つ間ひとつの町で暮らし、殺し屋として暮らすわけにいかないからと小説家と偽るものの、元々読書家だったからか自叙伝風フィクションと決めて執筆活動を始めると思いのほか面白くなり、ご近所付き合いもパーティーを開いたり招かれたり、毎週末近所の子どもとモノポリーをやるほどうまく行き、仕事場(執筆と狙撃兼用)として借りたビルの女性ともうまく行き、でもギャラが高過ぎたりいかにも使い捨てな奴が武器を調達してきたりとどーも胡散臭いから誰にもバレないようにもう一つの身分を作って保身を進め、クライアントの真の狙いを探りはじめる中、標的がやってきて色々ととんでもない事が起こってしまって後半へ続く(ちびまる子ちゃん風に)という感じです。 基本的に進行形の文章なので勢いが良いし、でもやはりキングなので心理描写や情景描写が濃密で映画のように思い描けるし、主人公ビリーが悪人のみ標的にしているというモットーが、ご近所付き合いのお陰でじゃあ自分は?という考えが浮かび上がってきつつここまで盛りだくさんなのにまだ折り返しって何?というのが正直な感想です。 ここまで読んでオカルト、ホラー要素がゼロなので、それも大変新鮮です。オカルトの無いキング作品は自分初かも。 連続TVドラマを観ているような読書感。キングファンはもちろん、そうでない人も読み易いかと思います。

    1
    投稿日: 2024.06.12
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    単行本としては上下巻あることを思うと、かなりボリュームが予想される展開。 しかし、キング作品だし、帯に並ぶ激賛通りとなれば 面白くないはずはない・・なのに、展開は実に淡々と。 自己の述懐の様な「入れ子の作中小説」は正直、面白くなく・・と言ったところに、飛び込んできたアリス。 ラストのシーンは次に引っ張るショットの様。 元海兵隊、しかも銃撃には自信満々の彼が引退を期して、とんでもない額の報酬にめくらんだか‥飛びついた仕事。 奇妙不可思議・・【やつ】を狙撃する一瞬を前に、緊張とも静謐とも言えぬ時間が織りなすコミュニティの人脈図・・これが後々何か意味するのだろうと思いつつ・・下巻へ

    1
    投稿日: 2024.06.11
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    上巻読了! 3000円近くとか高いよ!下巻もあるよ!と指咥えてみてましたが、ついに手を出してしまいました。 殺し屋ビリー・サマーズ。彼の最後となるはずの仕事の依頼。その中で出会った隣人、同僚たちとのほっとする関係。上巻最後はおそらく後半のキーパーソンとなるアリス登場。さっぱりまだ展開が読めませんが面白い!キングを読める幸せよ。 下巻に突入します!

    13
    投稿日: 2024.06.11
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    久々のキングの作品。海兵隊出身のビリーが主人公で彼の職業は、悪人しか標的にしないと言うプロの殺し屋。引退の為、最後の依頼を受けた事で、標的を狙う関係上、身分を偽ってある街に潜伏する。小説家と、IT技術者と。潜伏中とはいえそれぞれの街で人間関係を築かざるを得ない状況で実際ビリーは小説を書き始める。背景には息詰まるギャングとの騙し合いがあり、静と動とが交差して行く。警察からも依頼者からも逃げている中で、レイプされ隠れ家の前に捨てられた女性を助けるが、、、ともう、読む手が止まらない。

    12
    投稿日: 2024.06.08
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    SL 2024.5.26-2024.5.30 スティーヴン•キング50周年記念。 ホラーではなさそうだったので読んでみる。 殺し屋のビリーが暗殺の待機中に小説を書き始める。上巻の話が下巻にどう繋がっていくのか期待大。

    0
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ビリー・サマーズ 著者:スティーヴン・キング 訳者:白石朗(しろいし・ろう) 発行:2024年4月10日 文藝春秋 先週土曜日の日経新聞の書評でスティーヴン・キングの新作を知り、驚いた。2021年に発表され、訳本が先月、出ていた。朝、山荘で読んだのだが、それから出かけて地元野菜を買い、その足で地元図書館へ行ってカードを作った。すると、新作コーナーにこの本(上下)があった。大阪の図書館ではありえない、すぐに何十件、何百件の予約が出るのに。早速、借りた。 ホラーだと思ったら、ホラーではなかった(日経の書評をいい加減にしか読んでない証拠)。ミステリーだった。いや、最後の解説を読むと、ジャンル訳するなら「クライム・スリラー」になるでしょうか、とのこと。読み始めると、ハードボイルドタッチに感じたが、全体を通じた流れや最後のオチは、明らかにそれとは違った。クライム(犯罪)ではあるが、スリラー仕立ての普通の小説、というべきかもしれない。 ビリー・サマーズは海兵隊時代にもナンバー1の腕前を持つスナイパーで、殺し屋をしている。過去17回成功し、すべてうまく逃げ延びてきた。今回が最後の仕事。これで引退。依頼主はニック。過去にも5回の依頼を受けている。請負料は前金50万ドル、狙撃成功後に150万ドルという破格の大金。 ビリーが請け負う殺しには条件がある。それは、標的が悪人であること。 2019年、レッドブラフという街が舞台。そこにある22階建てビルの5階が提供される。道を挟んだ2ブロック先にある郡裁判所に運ばれる標的を、ここからなら狙える。チャンスはたった1回。ビリーは小説家としてそこに通い(自宅は別の家をあてがわれている)、自由にウロウロしていても怪しまれない立場でチャンスを待った。 標的はギャンブルに負けた腹いせに何人かを殺したジョエル・アレン。すでに逮捕され、この裁判所に移送される、されないは、罪状の大きさにより決まるが、今はその判断中。22階建てビルのオーナーのケン・ホフも、ニックから金をもらって頼まれたグル。なお、狙撃した後は、市の作業車を装った車を用意するので、それに乗り込んで逃げろとのことだった。だが、ビリーはそれには乗らないつもりだった。乗れば、きっと裏切られ、自分は殺されることだろうとの予感があったからだ。今回はニックを信用していなかった。 ビリーには、2つのトラウマがあった。ひとつは子供時代。母親とビリー、妹の3人で暮らしていたが、そこに母親のボーイフレンドも同居。ボーイフレンドは誰かに腕を折られ、酔っ払って帰ってきた。普段からやばいやつだったので、ビリーはいろいろ調べて彼が隠し持っていたピストルのありかを知っていた。酔っ払って彼がしたこと。幼い妹を殴って殺してしまった。自分も危ないし、妹も殺された。ビリーは、彼のピストルで彼を撃ち殺した。 ビリーは施設送りとなった。そこで過ごし、ある年齢に達した時に海兵隊に志願した。入隊が許され、厳しい訓練にも残り、海兵隊員になれた。なれなかったら帰るところがなかった。 彼は、イラク戦争に行き、ファルージャの戦いに放り込まれた。ファンハウスという建物に突っ込んだ際、友が死に、大けがをしたが、ビリーの狙撃の腕前が窮地を救った。 かつて、こうした小説のトラウマとしては、ベトナム戦争での体験がよく持ち出された。しかし、2019年が舞台であるこの小説では、21世紀に起きたイラク戦争がトラウマとなる。それは、戦場における異常な状況のなかで自らが生死の境を行き来し、大切な人を失ったというトラウマであるとともに、ベトナム戦争とイラク戦争に共通するアメリカの侵略性(ベトナムはトンキン湾でっち上げ、イラクは大量破壊兵器がなかった)に良心が傷ついたという面でもあるのだろう。 3ヶ月待ち、チャンスは巡ってきた。そして、狙撃は成功する。ところが、ニックが用意した逃走ルートに乗らず、自らが用意した第三の身分であるドルトン・スミス(フリーのIT技術者)に変装してなりすました彼は、同じ街に確保していたアパートに潜入して暮らす。彼は警察からもニックからも追われる立場だが、その両者ともがまさかと思うような方法で逃げていたわけである。 案の定、ニックは裏切り、ビルオーナーのケン・ホフを(自殺に見せかけて)殺す。そして、残りの150万ドルは払われない。いったん、街を出ることを決意したのだが、そこに新たな問題が。アパートの前に、夜中、一人の若い女性が車から3人の男に放り出されるように置き去りにされたのである。それを目撃したビリー。女は薬物を使われたのか意識朦朧。このままでは雨に打たれて死ぬ。そうなると警察が事情を聞きに来る。さすれば御用だ。 どうする、ビリー。 彼は彼女を部屋に運んだ。薬物を飲まされ、レイプされていた。外性器の出血を止め、嘔吐物を処理し、濡れた衣類を交換し、体を温めて寝かせた。名はアリス、21歳(運転免許から判明)。横で寝て目を覚ますと、彼女がナイフを手に立っていた。

    1
    投稿日: 2024.05.28
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    上巻で任務達成とは?まだわからない。 三重生活の人間関係を覚えるのに手間取るが、それが済んだと思うと、下巻は新たな登場人物がずらりで不安。

    0
    投稿日: 2024.05.23
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    スティーブン・キングの長編は初! 「ショーシャンクの空へ」「スタンドバイミー」等中編は読んだり、たくさんの映画化作品は観ているのに、何故かキングの長編を読む機会はなかったので、挑戦する気持ちで50周年作品を手に取りました 設定は秀逸で、殺し屋で作家としてカバーで生活するという設定は最高!主人公の子供の頃からイラク戦争の海兵隊時代の話を作家として書き綴り、主人公が形作られるまでの軌跡は楽しく読めた しかし、上巻の200ページまでの待機期間の周りの住民との生活の描写はここまでいるのだろうか?後半に向けて、伏線の回収になると思い我慢して読み進めました ここまでいるかな? でも、上巻の最後のあたりから、物語の速度があがり、下巻への期待が大きくなりました

    0
    投稿日: 2024.05.21
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    淡々と話が進む 途中、すごくハラハラする ドキドキする でも、上巻だけで終わりそうなのに 結局なにもわからない 先日異能機関をよんでからすぐこれをよみはじめたので 全く違う人が描いたかのように違う話で すごいなーと思う。 そして、帯にも書かれてるけど 殺し屋で小説を書く この小説がまたすごくいい。 スティーブンキング自身は どうやって小説を書いてるのだろうと思う 下巻が楽しみ

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    投稿日: 2024.04.29
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    元海兵隊の凄腕スナイパーで殺し屋のビリー・サマーズ。引退前の最後の仕事は、これまでになく破格の報酬だった。指定された条件は、標的が現れるまで待機すること。その間は別人格として生活しなければならない。小説家のデイヴ・ロックリッジとして。 殺し屋としてのビリー、作家としてのデイヴ、さらにもう1人の偽名を使い分けて、奇妙な潜伏が続く。住んでいる住宅街で近所の人々と仲良くなり、ビル内のオフィスでは他の事務所の人々とランチを共にする。作家の振りをするだけではなく、本当に執筆も始めてしまう。 高すぎる報酬や各種手配への疑惑、偽の人格を使った交流、自分の過去を暴き出す小説が、複雑に絡み合って進行する。さすがの一言。下巻へ。

    11
    投稿日: 2024.04.28
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    【50周年記念刊行長篇第2弾!】凄腕の殺し屋ビリーが受けた「最後の仕事」。なんと標的を待つために小説家を装うことに!? 巨匠の企みに満ちたクライム・ノベル。

    1
    投稿日: 2024.03.22