
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めちゃくちゃおもしろかった!! まず表紙がいい!このフォントもこの余白も、左上の科博のロゴの感じも最高。 中身は植物が多い印象で、表紙から動物標本の本だと思い込んでた自分はそこだけがちょっと残念だった。 でも内容は濃いし、解説の日本語も綺麗で読みやすくて、さすが科博…! 特に良かったのは トキに添い遂げて絶滅したトキウモウダニ コウヨウザンカズラ シマクモキリソウ シムライノデ ツクバハコネサンショウウオ 何よりコラムが充実してた! "標本の情報は「在データとはなっても不在データにはならない」" "標本の蓄積は、見逃されていた「新種」の発見につながる" こういう話大好き。 植物標本に残されたサナギからDNAを取り出す方法と、植物のDNA非破壊抽出法は、もう凄すぎて感動しかありません。 恐竜研究に興味があって、ある講演で「研究のためにどうしても必要だけど、貴重で美しい化石を自分の手で破壊しなくてはいけないジレンマ」というお話を伺っていたので、古生物界にも早くこんな革命が起きてほしいと強く願った。 トリを飾るQ&Aがまた粒揃いで…! 特に好きなのはこの3つ。 「標本」と「リビングコレクション」の違い 標本を良い状態で保つ工夫 展示されている標本と研究用の標本の違い 2つ目は、自分も資料の保管に多少なりとも携わる仕事なので、科博ともなればさぞや…と畏敬の念でいっぱいに。 最後のもお気に入り。科博の展示物って、エースの子以外は曝涼的な意味でもローテしてるのかなとか暢気に考えてたので、かなり衝撃だった。 クラファンで科博の現状を知って、支援したい!しなきゃ!と思って今も寄付を続けてる。 全体からしたらものすごーく微々たるものではあるけど、こんな研究の一助になれてるのかと思うと心から嬉しい。 自然科学分野が好きな人には絶対読んでほしい。 もちろん科博ファンにも!
0投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログ国立科学博物館は、生きている間に一度は訪れてみたい場所のひとつです。 絶滅危惧種と聞いて思い浮かべるのは、動物や昆虫ばかりでしたが、そうだよね、植物だって、そうですよね。
1投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログ国立科学博物館の研究者が選んだ、絶滅危惧種を中心とした標本を美麗な写真で紹介しています。絶滅してしまってもう二度と見られない生き物の標本から、努力の結果復活を果たした生き物、標本の果たした重要な役割、その歴史など、見所がたくさんな一冊です。
1投稿日: 2024.02.09
powered by ブクログ国立科学博物館が所有している標本の一部を掲載。テーマは「日本の生物多様性」。既に絶滅してしまった標本や、絶滅危惧種の標本掲載はもとより、標本からのDNA採取方法について最新技術の紹介もされている。生きものを現在進行形で人類が絶滅に追い込み続けていることは、目を背けてはいけない事実の一つだ。ニホンオオカミの剥製を見ると、身が引き締まる思いだ。トキが絶滅したことによるトキウモウダニの絶滅、カエルツボカビ病を保菌したニホンオオサンショウウオなど、標本があったからこそ判明したこともたくさんある。標本に関する本『標本バカ』も読んだことがあるが、いくらあっても困らない研究用標本と、展示用に見栄えがする展示用標本が使い分けられているのはこの本から初めて知った。 標本化するのもすごい技術だ。煮たり、皮を縫ったり、虫に食べさせたり…。いつか日の目を見ることがあるかも知れない研究成果に備えて、科博にはたくさんの標本が今も出番を待っているのかと思うと、財産としてしっかり守っていかなければと思う。クラファンで多額の資金がたくさん集まったことも記憶に新しい。この施設を大切に思う人たちの気持ちの表れだと痛感した。
19投稿日: 2024.01.28
