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希望のゆくえ(新潮文庫)
希望のゆくえ(新潮文庫)
寺地はるな/新潮社
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総合評価

50件)
3.4
4
19
22
5
0
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    ⭐️希望のゆくえ  今回は寺地さんに人の心の奥底を見せつけられた。読んでいて自分が希望や誠望のようで苦しかった。希望がお菓子の箱を満たしていくことで、自分をも満たしていくように思えて救われる気がした。希望のゆくえは分からぬが、光があると思いたい。

    1
    投稿日: 2025.09.23
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    寺地先生の本だなー。心の奥の見て見ぬふりしてるところをぐいぐい攻めてくる。 母親の描写が辛すぎた。 事なかれ主義。見て見ぬふり。 私もそれで、たくさんの人を傷つけてきたのかもしれない… 文庫版で、ラストの章が追加されてたということで、この章を読めて、少し心が救われた。

    7
    投稿日: 2025.09.03
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    読み進めるほど、心が締め付けられていく。登場人物の抱える課題が次々と浮き彫りになると同時に、その痛みや葛藤が自分自身にも突き刺さってくる。 人間には誰しも、良い面と悪い面がある。本来は混ざり合っているはずなのに、それを二極化させてしまうこと自体が、苦しみを生んでいる。自分にはグレーを許せるのに、なぜか他人には理想像を押し付けてしまう。それも無意識に。 芦田愛菜さんが、「その人自身を信じているのではなくて、『自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっているのかな』と感じて〜(略)」と語っていたけれど、この小説はまさにそれを物語に落とし込んだようだ。 相手に期待してしまうことは、結局自分自身の可能性まで狭めてしまうのかもしれない。 この小説は、読む人によってまったく違う表情を見せると思う。そして、それぞれの感想の中に、その人の本質が隠れているように感じた。

    27
    投稿日: 2025.08.13
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    自分のことも身近な人のことも親しい人のことも本当ってなんだろう 知る、分かる、なんて言葉では表せない 誠実と希望の兄弟も互いのことが分からない 弟が失踪した理由も分からないけど 探して、分かろうと、知ろうとする それ自体が大事なことなのかな、と思う

    1
    投稿日: 2025.07.23
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    希望はどこに行ってしまったのだろう 製菓会社に勤めている誠実は弟の希望が突然失踪したと母から伝えられる 希望を知ってる人たちから少しずつ話を聞いて弟は、希望はどういう人物だったのか少しずつ紐解いていこうとする物語 大体、この人はこんな人だなんてはっきり断定出来る人の方が少ないんじゃないかと思う どんな嫌な人にも柔らかい部分はあるだろうし、優しい人にも意地悪な部分もある 人の中にはグラデーションみたいに色んな部分が折り重なってその人を作っているんだと思う だから、希望についてそれぞれ語られる希望の一部分はさまざまだ ラストの光の章で、希望がこれからの人生を健やかに生きるために自分を持とうとしているのが良かった

    5
    投稿日: 2025.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何を求めているのか見えてしまう、わかってしまうようになるって、よっぽど繊細かつ人を見ていないとできないです 結局どこにいるのかは誰にも教えず、これから縛られない生活を謳歌するであろう希望くん、嫌なことは嫌と言えていてよかった 天ぷらがキライ、は母の天ぷらを毎日食べていたからですね、根が深い・・・

    2
    投稿日: 2025.06.19
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    自分はどんな人間なのか、ちゃんとわかってる人は意外と少ないのかもしれない。親や第三者からあなたはこうだよね、と言われたことが積み重なって、そう思い込んでることもあるかもしれない。最後の「光」で、希望が自分自身に向き合って変わっていく様子がわかって安心した。 自分の価値観で、好きなものを自分の中に積み重ねていきたいと思えた本。

    0
    投稿日: 2025.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    兄の誠実(まさみ)が、失踪した弟の希望(のぞむ)を探す旅。誠実と希望の母親、希望と一緒に逃げるくみ子の父親、希望の保育園の先生で実花子の母親である敦子も、揃いも揃って近づきたくない人々。でもそのひとつくらいは自分に当てはまりそうで、見たくない気持ちになる。 寺地はるなの作品は、私にとってはなんとも心がえぐれる。

    2
    投稿日: 2025.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    正直中だるみ感というか、途中で少し退屈に感じる部分もあった。 でも最後、くみ子の章は胸にズーンと来て、読み返した。 何より心に残ったのはくみ子と希望の別れのシーン。大切な家族が亡くなった日のことを思い出し、胸がギュッとなった。 〜〜〜〜 「くみ子さん、お元気で」 どうかお元気でと背を向けた柳瀬の姿が遠ざかっていく。どのホームに向かうのかだけでもせめて見届けようと首を伸ばした次の瞬間に、もう姿を見失った。 そしてひとりになった。 どこに行こうと思ったあと、どこにでも行けるのだと気づいた。もうひとりでどこにでも行ける。人混みの中に一歩踏み出したら頬をぬるいものが伝った。かなしくはないのに、あとからあとから涙が溢れ出る。 ひとりになった。柳瀬はいなくなった。その事実だけが身体中を巡った。けがひとつ負っていないのに、なぜか胸の奥や指先や頬までちくちくと痛んだ。 とてもきれいだったなんて、生まれてはじめて言われた。こんな自分にもそんなことを言ってくれる人がいた。柳瀬の言葉を、表情を、さっき触れた指の感触を、空っぽの箱に大切にしまった。大切な記憶が増えるたびに、ここに重ねていこうと思った。いつしかこの箱の中には記憶の層ができる。そこにはいくつもの美しい化石が埋まっているに違いない。 〜〜〜〜 好きなシーン長すぎる。笑笑 でもこの1セットで尊いのです。句読点ひとつであろうと抜くことなどできない、ちゃんとそのままを残したいのです。 私が本が好きな理由はいろんな人生いろんな気持ちいろんな知識を知れるから。 そこに、大切な気持ちを思い出せるから。という理由が加わりました。あの日の大切な気持ちを思い出させてくれてありがとうね。 そんな本です(^^)

    1
    投稿日: 2025.03.07
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    読み進めるにつれて、今まで読んだ寺地さんとは ちょっと違うな、重い内容だなと思ったのだけど 読み終えてみると やっぱり寺地さんらしい作品だったと思える、一言では言い表わせない作品でした。

    9
    投稿日: 2025.02.03
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    寺地さんの小説は難しい 難しいのにすごく気になる 捉え所がないのに自分の気持ちの深い所がザワザワする…なんとも言えないこの気持ちを表現するのも難しく「ザワザワ」が的確なのかもよくわからない(^^; 生きづらい…そんな思いを抱えた人達が生きていく術、そしてその未来に少しでも光を見つける…紛れもなく誠実も希望も手探りで自分の人生を生きているのだろう。 傷付いたり居場所を無くしたり放浪したり迷いながら生きていく2人から寺地さんが何を描こうとしたのかどこに着地点を持っていこうとしたのか…その答えは分からない。 寺地さんの小説はいつもそんな気がする! 答えは「あなたの解釈です」と言わんばかり。 そして自分ではいつもコレ!って言葉で表現出来るような答えは出ないけど、自分が日頃感じてる思いや上手く表現出来ない心の中のモヤモヤを描いてくれている…だから惹かれる。 なんとなく気になって手に取る作家さん! また他の小説も読んでみよう

    19
    投稿日: 2025.01.29
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    これはすごい。 寺地はるなさんのこの作品は、読めば読むほど自分の心がざわついてくる。 この物語の章の展開も秀逸だ。 大きな警察沙汰の事件があるわけではないのに、重大なことが少しずつ見えてくる重厚なミステリー小説のような展開で、章を読み終える毎に自分がハッとさせられることに気付かされる。 自分の奥底にある何かを突きつけられるようでいて不安になりつつ、自分以外に対しての距離感のようなものをつい測り直すような気分になった。 読後、不快感とも清涼感ともいえない、なんにも表現できない感覚が続いている。

    10
    投稿日: 2025.01.01
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    製菓会社に勤める誠実はある日母から弟の希望が失踪したと知らされる。母に頼まれ弟を探し始めた誠実は、それまで知ろうともしなかった弟の姿を追ううちに自身の生き方と向き合う事にもなる。 希望と関わった人達と誠実自身の生活が交互に語られる形式で少しずつ希望の姿が現れる。 最後まで希望がどんな人物なのかわからないまま進んでいく。 考えさせられる一冊。

    0
    投稿日: 2024.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    放火犯の疑いのある女性と一緒に失踪した弟の希望(のぞむ)の行方を探す兄を描くお話。 希望が出会った人々を主人公にした短編の間に兄が彼らを訪ねて話を聞くエピソードが挿入されるという形式で、連作短編のような構成になってました。 希望はその名前の通り、出会う人々に希望を与えていくのだけど、裏を返せば彼自身は主体性が感じられない空虚な存在で、彼を主人公にしたエピソードはないものの、希望自身の葛藤も描かれていくところが面白かったです(重い設定のエピソードも多かったですが)。

    0
    投稿日: 2024.12.18
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    そういえば前にも読んだなぁと思いつつ文庫版を買ったので読んだ。大事なことを、解説を読んで初めてそういう意味だったのかと気づいて、なんて浅い読書だったのかと自分にがっかり。でも、あのときはそういう読み方で精一杯だったのかも。 解説を読みたいから文庫版、もありかもと思えました。

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    暗いお話… 失踪した弟を探す兄も暗いし、 母親も嫌な感じ… 登場人物もみんな変わってる感じ… だけど、わたしはこの小説嫌いじゃなかったな。 不思議な主人公をめぐって、 いろんな人出てきたけど、 現実離れしてるような、かといって、失踪とか、意外とよくある話のような気もするし。 だけど、わたしの周りでは起きませんように…

    20
    投稿日: 2024.12.05
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    「真珠はプラスチックやゴミを核として作られている。そして、その真珠は困難を乗り越えて、より美しくなる。人間も同じだ。」という言葉から、誠実は人間の核はゴミなのかよと感じ、希望はその誠実に核があるだけで羨ましいと感じた。人によって捉え方が異なっていて面白い。また、誠実は父のようにならないように生きてきたが、母に父に似ていると言われて絶望し、有沢彗も父のように上から目線であることを美咲に言われていた。このことは、自分は気づいてないけど、親に似てしまうということが暗示されているのではないかと感じた。 希望の依頼を断る勇気がないということが、自分と重なった。自分もなんでもYESマンになって、八方美人のように振る舞う時が多い。核がなく、スカスカ、のっぺら坊である。しかし、捉え方を変えればいまから新しい好きなことを沢山取り込めるという考え方をこの本は教えてくれた。

    0
    投稿日: 2024.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親でも兄弟でも夫婦でも、その人のことをわかっているつもりで全然わかっていない本当の姿がある。 兄の誠実(まさみ)が訪ねる失踪した弟の希望(のぞむ)の関係者たちから見た弟の印象はどこまでも“いい人”だけど、「みんな、僕に自分の望みを投影しているだけなんです。良い息子、すてきな彼氏、いい人。どれでもないのに、いつも勝手に押しつけてくる。でもほんとうの僕は、なにも持っていない」の本人の静かな吐露に深く長い苦しみが滲む。 寺地さんは生きづらさに喘ぐ人間に光を与えてくれる人だな。 希望とくみ子の関係がすごくよかった。

    1
    投稿日: 2024.10.06
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    希望と関わってきた人たちからの話で徐々にわかっていく希望の一面に、誰を信じたらいいかわかんなくなった。

    1
    投稿日: 2024.09.25
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    涼やかで静かで断ることのできなかった希望が 言った 「いやです。ぼくの休みは、僕のものです。」 霧が 晴れた

    0
    投稿日: 2024.09.25
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    「自分」を持つとは何なのか。そんなことを考えた。 兄誠実が、失踪した弟の希望を捜索する中で、様々な人たちの生き方が出てくる。 「自分」を出せない人、「自分」に自信が無い人、「自分」を持っていないと思う人。 多くの人が「自分」を持って、生き生きとした人生を歩みたいと思っている。けれど、その「自分」はどのように見つければいいのだろう。見つけた「自分」は、本当の「じぶん」なのだろうか。 私はこれから多くの経験をする。そんな中でも、自分の意思を考え、尊重し、人と関わり、生き生きとした人生を送りたいと思った。 私がしたいことをする。嫌だと思ったことは、嫌だという。私がありたいような姿を目指し、求め続けるのだ。

    0
    投稿日: 2024.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    希望って書いてのぞむ、彼は自分が空っぽだと思うからこそ、周りの人が自分に勝手に投影する願望に全部イエスで応えてた。私も過去に、人に自分の願望を投影してたなあって思うことあるから、これからは絶対そうしないようにしなきゃーーーーって思った。

    2
    投稿日: 2024.09.21
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    突然失踪した弟・希望ノゾミのゆくえを追う兄・誠実マサミ。希望のゆくえ、ね。 希望を捜し、彼と接点があった人とを訪ね歩く中で、自分が知らない弟の姿に出くわし、そして、弟と過ごした記憶をたどるうちに、誠実もまた自らの生き方を省みざるを得なくなっていく、みたいなお話。 現実を『見ずに済まそうとしてきた』誠実は、なんとなく誰しもそういうところはあるよなという感じで、読んでいてちょっとだけ胸が痛かったが、あのラストで浮かばれたのか、どうかな。 一方、自ら『空っぽなので』という希望の姿は、彼の失踪の謎から始まった話としては身も蓋もない。文庫のために書き下ろされた話でなんとか丸め込んだという印象。 好きな作者さんだし、うまく作られた話だとも思ったが、今回はあまり刺さってこなかった。

    55
    投稿日: 2024.09.08
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    子供の頃から自分に向けられる期待にそうよう生きてきた。誰かに何を頼まれても「いいですよ」と言う。でも、自分の心の中は空っぽ…。悲しい人だな。でも、これから少しずつ「自分」を形作っていってほしい。

    11
    投稿日: 2024.09.02
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    全体的にうっすらとした暗さを孕んでいたけど、だからこそ夜寝る前に読むのにぴったりな小説だった。 そして、影があるから光もあるのだなと。

    0
    投稿日: 2024.07.27
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    弟を探す設定だが、私にはインパクトが小さかったな。掴みどころのない人物像なのかもしれないが面白さが欲しかった。

    5
    投稿日: 2024.07.25
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    みんな、見えてる部分なんて、その人のほんの一部だよね。 家族だってそう。 そういう意味で、ただ事実として、人は基本的に孤独だ。 この本に出てくる親子関係はどれも歪んでいて、読んでいてちょっと苦しくなった。 世の中、そう「毒親」ばかりじゃないと信じたい。

    18
    投稿日: 2024.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書館の本㉛ 放火犯疑惑の地味な女性と行方をくらませた弟「希望」。 兄の「誠実」は弟の行方を追うが、関わったひとたちに話を聞くたびに、希望という人間がどのような人間なのかわからなくなってくる。 その人によく見られたい、頼まれたら断れない、そのような理由で人によって態度を変えてしまったことのある経験は多くの人にあるのではないだろうか。 そのような性格をどう捉えるかという点が、この本にとって重要なポイントであると思う。希望の行方を追うことが、自分自身を振り返ったり、客観的に見るきっかけになった誠実は、今まで目を背けてきた自分の行動を突き付けられて失望する。育った環境は同じでも別の感性を持つ兄弟たちの苦悩が、比較対象でいい味を出していたように感じる。 どちらにせよ家庭環境はあまり良くなかったので、二人とも悩みを抱えているけれど、最後は二人とも前に進んでいくような描写だったのでよかった。 印象的なフレーズ 「大切な記憶が増えるたびに、ここに重ねていこうと思った。いつしかこの箱の中には記憶の層ができる。そこにはいくつもの美しい化石が埋まっているに違いない」

    1
    投稿日: 2024.06.24
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    突然行方不明になった弟・希望(のぞむ)。誠実(まさみ)は、弟を探して出会った人々に「弟はどんな人間だったと思いますか」と尋ねる。「とてもきれいな人でした。いつもやさしくて。」と言う元彼女。誰の頼みにもいいですよとこたえる都合のいい人と言う同僚。探偵のようなことをしているという男は「写真によってずいぶん雰囲気が違うんですね」と言った。元保育園の先生は「印象的な子だった」 。そして、一年以上一緒に逃げていた女性は、「どんな人間かって、そんなに大切なことなんでしょうか?…柳瀬さんは、ただ、柳瀬さんでした」。 最後に誠実は、不気味だとすら思っていた弟のことを理解できたのだろうか。自分の行きたいところに行ってほしいと願う。 子どもを自分の思い通りにしようとする親が何人も出てきて恐かった。

    1
    投稿日: 2024.06.23
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    他人の目に自分はどう映っているのか 彼らは自分に何を望んでいるのか それに応えて分け与えているうち 自分というものが無くなり 空っぽになってしまう 自分は本当は何がしたい? 何が望み? これは希望(のぞむ)を探す兄と 希望(きぼう)を探す希望(のぞむ)の話だ

    3
    投稿日: 2024.06.15
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    自分は空っぽの箱。他人の気持ちに沿うように生きている。 自分って何だろう。他人が自分に求める姿、それに応えようとする自分、でも本当の自分は違うかも知れない。自分って、周りから見える自分も、自分自身での評価も合わせて自分のはず。だから一言で、どんな人なんて片付けられない。 空箱に何かを詰めるのは自分であり、周りの人でもあるのでは。

    13
    投稿日: 2024.06.14
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    歪んだ夫婦・親子の関係に、深く傷つきながら育つ子供。あまりに深い傷を負ったために、彼ら自身の人格もゆがめられてしまっている。大人になってやっと、自分らしい自分を取り戻そうと、もっと自分を大切にしながら生きやすい生き方で生きようと、もがく姿が描かれている。読んでいてつらく、苦しく感じるところも多かったけれど、読んで良かった。

    3
    投稿日: 2024.06.14
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    サラサラと読めるのだが、読んでいく側から流れていって自分の中には何も残らなかった。 失踪した弟とその行方、そして明らかになっていく弟の顔、とミステリ的な展開だが、ヒューマンドラマにしたいのか、ミステリにしたいのかどっちつかずの印象を受けた。自分には合わなかった。

    0
    投稿日: 2024.06.02
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    ちょっと周りにいないキャラだったので、ちょっとピンと来なかった。まあ幸せになりそうな最終章が追加されていて良かったと思いました。

    3
    投稿日: 2024.05.15
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    人をテーマにした一冊だと思う。 兄弟という間柄なのにも関わらず、 その人が本当に僕の弟なのか。 聞いていく人々によって全く違う。 私の弟は一体どういう人間なのか。 それを追いかけていく。 私にとって 人って多重人格だということを再確認した。 ただ、職場や家庭で生きやすい振る舞いをしているだけで。 だからこそ、自分が見ている相手はほんの一部でしかない。

    0
    投稿日: 2024.05.13
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    失踪した弟希望を探す誠実…希望とはどんな人物だったのか?改めて向き合うと知らない顔が次々と出てくる…ちょっと私には不気味に思えた。書き下ろし短編があり、それが少しだけ救いになった。

    0
    投稿日: 2024.05.06
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    今回は正直合わなかった…。 登場する親が毒親ばかり。他にも人を見下す男とか、読みながら嫌悪感が増すばかりで、しんどくなってしまいました。 だけど、こういう親もいるのだろうなと…。 親に価値観や生き方を押し付けられ、劣等感を植えつけられ、そんな親のもとで育った子どもは自己肯定感が極端に低くなったり、過剰に人の顔色をうかがうようになってしまう。 何て窮屈でしんどい人生なんだろう…。 毒親のもとで育った誠実は、見てみぬふりに慣れてしまった大人になる。 そして今、失踪した弟がどんな人間だったのか知らないことに改めて気づく。 弟を知る人に話を聞けば聞くほどますます混乱してしまう…。 『実像とはなんだろう。自分の思う自分こそが実像なのか。人はそんなにも正しく自分の実像をとらえられるものだろうか。外見すら鏡や写真や映像を通してでなければ確認できないのに。』 確かにその人を一言で表すなんて難しい。 みんな幾つもの一面を持っていて当たり前。 最後まで読み終えましたが、個人的に消化不良気味でした。 今回は私には響かなかったけど、寺地さんの作品は自分では言葉に出来ないモヤモヤした気持ちを言語化してくれる。 無自覚な気持ちを掬い上げてくれるのでハッとさせられることも多くて好きな作家さんの一人です。

    9
    投稿日: 2024.04.30
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    全ての人間には、紡いできた物語がある。客観的な壮大さや壮絶さに個人差はあるだろうが、当人が感じた感情や痛みはきっとみな等しい。しかし自分が受けてきた苦痛からしかその痛さを推し量ることが私たちにはできない。そんな当たり前で残酷なことに気づく一冊でした。それを乗り越えることができるかどうか、それを問われているような気がします。

    3
    投稿日: 2024.04.22
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    父親から母親へのDVが日常的に行われている家庭で育つとやはりこの柳瀬兄弟みたいな性格になってしまうのかもしれない。 兄である誠実は見て見ぬふりが得意。見なかったことはなかったことに出来ると思っている。一方弟の希望は相手の要求を何でも「いいですよ」と受け入れてしまう。でも放火犯かもしれない女性に一緒に逃げてと言われて手を取り合って逃げるのはちょっと度を越してるかな。 弟のことを全くわかってなかったと気付いた誠実だけど、私も姉の事ほとんどわかっていない気がする。子供の頃一緒に過ごしていてもその後の人生で考え方も人となりも変わっていくものなのではないかな。 文庫化するにあたり書き下ろした短編を読んで希望の前向きな姿を見られたのは良かった。性格て簡単には変えられないけれど変えたいという気持ちはわかるな。

    1
    投稿日: 2024.04.16
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    今回もしっかり突きつけられます。わたしの中で、突きつけ系作家男性は朝井リョウ、女性は寺地はるな。しっかり痛いの。でも、これは生きている限り必要な痛みだと思う。 本作は、主人公不在で進むストーリーから、朝井リョウさんの『桐島、部活やめるってよ』を彷彿とさせます。じっくり、最後の一文まで、しっかりと希望くんとはどんな人物だったのかを考えさせられます。 p.77 出張の準備は、いつも自分でする。自分のことは自分でやる、そういう自立した夫婦になろうね、と結婚前にふたりで話し合った。 風呂上がりに下着とタオルとパジャマの用意がされていなかっただけで激怒するような、そんな父のような男になりたくはなかった。箸のありかもわからない、洗濯機の動かしかたも知らない。あまつさえ、それを男らしさの証明であるかのごとく、周囲の人間に声高に話して聞かせる父のような男には、死んでもなりたくない。 p.84 誠実と希望。よくもまあ、そんな名前をつけたものだ。 希望。明るい言葉のようでいて、じつはなにもたしかなことはない。先のことはいつだってあやふやだ。すでに何百回と思ったことを、線香をあげながら思う。 位牌の横の写真の父はにこりともせず、真正面を睨みつけている。実家に来た時まず仏壇に手を合わせるのは「そうしなさい」と子どもの頃に嫌けられたからで、そこに意味はない。故人を敬う気持ちなど微塵もなく、ただ機械的にロウソクに線香をかざし、両手を合わせる。 「みっともない」という言葉を、父はよくつかった。世間様に対して、みっともない。 子どもを見ればどんな親かよくわかる、とも言い、だから態はきびしくしろと、妻に命じるような男だった。みずから巣をするのではなく。 お前らがみっともない真似をすれば俺が恥をかく。父の言う「お前ら」には、母も含まれていた。父の意識は常に家の中でなく、外に向く。「世間様」がせいぜい会社の同僚や近所の数世帯のことだと知ったのはいくつの頃だろう。でもその頃にはもう「みっともなくないこと」が自分の行動規範として染みついてしまっていた。 p.258-259 弟さんに対する全員の印象がバラバラなのは、それぞれが自分が見たいものを投影してたからなんじゃないでしょうか」 勝手に期待されて勝手にがっかりされた経験があるでしょ、柳瀬さんあんたにも、という高遠の言葉の意味がわからなかった。 「どういう意味ですか」 「やさしい人だと思ってたのに違った、とか、あなたにはがっかり、とか女に言われたことないですか」 「ああ…・・・・・」 数え切れないほどあるが、正直に認めるのは熱だ。軽く関堪いをしてごまかす。 「そういう時に、勝手に期待してんじゃねえよなんて言えるのは「ほんとうの自分はこうだ』ってのがある人間なんでしょうね。俺はこうだ、こういう人間だ、っていう明確なイメージがある。もちろん思いこみの可能性もあるんでしょうけどね。けど弟さんは違う」 「違う」 「期待に応えようとしすぎる。たぶん相手の欲しがってるものがわかりすぎるんでしょう。自分には関係ないと無視することもできない」 俺の息子は十歳で。唐突に高遠の話が変わったが、誠実は黙って話の続きを待った。 以前は「ガキ」と呼んでいたが、なにか心境の変化でもあったのか。 息子か。どうやら男子だったらしい。 「思ったことをそのまま口にするんです。自分の中で順番とか習慣がかっちり決まってて、それを乱されるとパニックになる。クラスの連中にも興味がなくて、顔も覚えられない。当然空気なんか読まない。人の気持ちなんかはなから知ろうとも思ってないみたいに見える。わかりますか?そういう人間がいるってこと」「なんとなくは、わかるつもりです」 「息子は世間的に「普通じゃない」ってことになってる。生まれた時からずっとはみだし者、邪魔者です。だけど柳瀬さん、あんたの弟さんに比べたらあいつはずっとまともだと思いますね」 「弟はまともじゃないと言いたいんですか」 「他人が欲しがってるものをひたすら差し出し続ける人間は、きっとどんどん心が空っぽになっていくんです。自分の意見じゃなくて相手の言ってほしいことを勝手に淡み取って口にするような、他人の欲求を際限なく受け止めようとするやつは、それこ20 そ燃密かなんかの類に思える。気味が悪い」 弟は妖怪なんかじゃないです、と反論する声が裏返った。すみません、と高遠は肩をすくめたが、申し訳ないとは露ほども思っていなさそうだ。 「・・・・・・希望は周囲からそんなふうに扱われるのが嫌で、消えたんでしょうか」 誠実の呟きに、高遠は反応を示さなかった。ぼんやりと壁のほうを眺めている。 俺は息子が、となかばひとりごとのように高遠が呟いた。 「あいつがあいつで、ほんとうに良かったと思ってますよ、今は」 p.284 の希望が、放火犯の疑いのある女性と共に失踪したらしい。 兄である誠実のもとに、母から突然連絡が入るところから、物語の幕は開く。 ミステリ、逃避行、果たしてどう転ぶのか。続きが気になりぞくぞくする感情と共に、物語に向き合う覚悟を固める。 今回、私は何をつきつけられるのだろう。 寺地はるなは、人間の心の奥にあるものをむきだしにする作家だ。自分では全く意識していなかった、噛いは想像すらしていないものを、彼女の書く物語は洗い出し、 つきつけてくる。 寺地作品には、世間から、「変な人」「だめな人」といったレッテルを貼られていたり、抱えている病気ゆえに周囲から理解されづらい行動をしたり、といった人物が多く登場する。 二〇二一年に刊行された「雨夜の星たち』の主人公は、他人と関わることに不器用で、自分のルールで人生を歩んでいる女性であり、二•二三年本屋大賞にノミネートされた「川のほとりに立つ者は」では、ディスレクシア(発達性読み書き障害)を持つ人物をキーパーソンとして物語が展開する。 彼らに寄り添う人々や、家族との関係性を描いてゆくというのも特徴のひとつであろう。 『ガラスの海を渡る舟』には、今作と同じく「きょうだい」が登場する。自分には秀でたものがないと思っている妹と、才能も何も気にならない兄。ふたりの感情が次第に重なってゆく様子が描かれる。 また河合隼雄物語賞を受賞した「水を縫う」は、世の中の「当たり前」に生きづらさを抱えている人たちの背中を押す家族小説だ。「当たり前」ではないかもしれない、しかし互いを想う気持ちにあふれる家族の姿がそこにはある。 繊細で職く、鴨つきやすい人間の心の切実さをありのまま描くことで、寺地さんは小説を通して私たちに問いかけてくる。明確な答えは示されない。 その答えはあなたが感じることだと、強くて優しい筆致が心に投げかける。 もう知っているように思っていても、この生きづらい世の中で、知られていないこと、知らなかったことはいっぱいある。知ったような気になってはいないかと自分自身を深く見つめ直す機会を、いつも与えてもらってきた。 今作「希望のゆくえ』は、私たちにどういう問いかけをしてくるのか。一体、なにを洗い出されるのか。つきつけられる怖さを感じつつ、物語に没頭してゆく。 p.290 希望は、親のいうことをきくことで、価値観を押しつけられ、断ってはいけないという気持ちを植えつけられた、いわゆるアダルトチルドレンだ。 他人への肯定に常にまわってしまう。期待される言葉を続ぎ出すだけの空つぽな自分。良い息子、すてきな彼氏、いい人、本当は、そのどれでもない。希望はそんな、自分に耐えられなくなって逃げだしたかったのだろう。 私も考える。自分は人に何かを押しつけ、奪いとっていたことはなかったか。 先述した真珠貝のシーンを覚えているだろうか。誠実に対する希望の想いが、最後の最後に明かされる。 「すごいなあ、兄ちゃんは」 この解説を先に読んでいる読者のために、ここでは詳しく書かないでおくが、その一言に込められた希望の切実さは、痛々しすぎる。 希望は、兄を馬鹿にしたわけでは決してなかったのだった。むしろ、誠実を羨ましく思い、空っぽな、真珠になれない自分への絶望を口にしていたのだ。 考えもしなかった希望の想いを知り、誠実は思う。真珠になんか、なれなくったっていいじゃないか。 その言葉に、花丸をつけて、希望に伝えたい。 空っぽということは、今から自分で満足できるものや好きなものを詰めこむことができるんだ、という言葉も添えて。 希望は、体と心が失踪していた。誠実は心が失踪していた。誠実は希望のゆくえを追うことで、自分の心の歪みに目を向け、自分の本当の姿を見つめざるを得なくなった。弟の苦しみを知ることで、弟に今までとは違った感情を覚えることができた。 しかし希望は失踪以後、実際には誠実の前に登場していない。不在という事実と記憶で、実在を得る。いることで知りえなかったものが、いないことで浮かび上がるこの構成が秀逸すぎる。 人は名前を付けるとき、願いをこめて名前を付ける。 「誠実」(まさみ)も「希望」(のぞむ)も、現状ではまったく似つかわしくない。それでも、寺地さんが彼らにこの名前を付けたのには、「失踪した心を見つけることができたその日には、どうか本当の意味で真心のある人間になってほしい。未来に望みがあると思ってほしい」という祈りが込められているのではないかと解釈した。暗闇のなかから光がさしてきた。

    6
    投稿日: 2024.04.11
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    付けも付けたり、兄弟の名前が、兄が誠実(まさみ)で、弟が希望(のぞむ)。これだけで、タイトルの意味がガラッと変わります。 しかも、こんな素敵な名前を付けた両親がまた、なんというか…この父親の酷さはかなり腹が立つ。 というか、それ以外にも、いろいろな家族関係が語られ。最近よく聞く「毒親」という言葉が浮かびます。個人的には、毒親って言葉、嫌いですが。 自分も親でもあるので感じるけれど。。。親も人の子、誰かに育てられた時期があり、誰しも育った環境での接した人の影響は受けると思う。でも、生まれながらの性格も絶対あるし。 例えば、両親が同じように接して育てたつもりでも、兄弟姉妹で、性格が同じになるわけじゃない。 自分自身も、弟とは全然性格違うし、でも似てるところもあるのかもしれない。今思えば、父はザ・昭和の父親だったなあと思う。けれどそれも、何十年経つと、笑い話になってたりする。 寺地はるなさんの作品は、まだ3作しか読んでないけれど、とても読みやすい優しい文体ながら、『自分と他人とは違うということ。人それぞれの生きづらさ、その形も種類も違うということ。でも、それを抱えて生きていって良いのだ』ということが主軸になっている気がします。 やっぱり自己肯定感が低いのって良くないなって思う。(特に日本人はその傾向強いよね) 私は私が好きで(笑ってもいいです)それは別に、自信があるとかそういうことじゃなくって、だって、自分は自分の人生しか歩けないし、自分を一番愛してあげられるのは自分じゃん、と思うからなのです。 基本、ミステリー派なので、グイグイと謎解きを楽しみ、本の中に没頭するのが好きな私ですが、そういった作品の合間に、時々差し込むように、寺地はるなさんの作品、これからも読んでいきたいなあ~と思いました。心がふんわりとリセットされる気持ちがします。

    11
    投稿日: 2024.04.11
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    掴めないような掴めそうな、ふわっとした感じがしました。 嫌いじゃないけれど、一節もやっとすることがありました。 モヤモヤな毒親だらけではありましたが…それらは置いておいて。わいせつ行為で他人に加害したことを母親のせいとか、他人のせいにするのは聞いたことありますがそのことを深くケアせず文中にポッと出てきてスルーされてしまうと、そうなんだと思う男性が野放しになったら嫌だなと思いました。 加害者は女性もいますが圧倒的に件数は男性加害者が多いのと、男性は男性加害者に対して何故か甘いところもあるので、過去に酷い目にあったらわいせつなこともしてしまうよね、なんておかしな見方が広まることが止まらないのは嫌です。 あの一節が必要なものだったのか、やや無神経なのではとモヤモヤしました。 タイトル、シンプルに「きぼうのゆくえ」と読んでいたので実は…のところは読み始めてわかるのが仕掛けになっていてそれは面白かったです。

    1
    投稿日: 2024.04.07
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    世間体ばかり気にして、経歴や見た目をひたすら磨いている自分が苦しくなる でも中身を磨きたい、評価されたいとがむしゃらになってることもまた幸せではないかと思えた。 期待に応えたいと過剰に合わせてしまう弟と重ね合わせてしまった。いつしかそんな自分に慣れてしまったが、私も彼のように変わりたい

    12
    投稿日: 2024.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    弟の突然の失踪から、行方を追う兄は関係者の語る姿を通し弟の複数の顔を知る。本当の弟はどこかー 面白かった。 今時で言う、毒親育ちの兄弟。機能不全家族。 弟の姿追いながら、自分が目を背けてきた事に向き合う。 本当の姿とか、 他人に与えつづけ、自身はからっぽな人とか タイムリーに考えていたことが題材でドンピシャでした。 複数の顔とか本当の姿とか、関わる相手によって変化することは当たり前。どれもが自分自身。 与え続けて自身はからっぽな人… からっぽな人って怖い。相手の欲しい物が分かってしまうから、なんでも与え、なんでも肯定する。寧ろ傲慢では。と感じる。 頼んでもいない事を一方的に与えて、最後疲れて消えるって。どうしていつも被害者側にいるんだろう。 最後からっぽだった弟が気づけて良かった。 兄も自身と向き合えて良かった。 登場人物皆、性格が悪いと寺地さんが言っていたけど全くそんなことは思わなかった。 良い人、悪い人で人間はわけられない。 生きてる中で、いい時もあるし悪い時もある。 明確な答えがないけれど、寺地さんの作品は考えるきっかけをくれる小説。

    3
    投稿日: 2024.03.27
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    人の顔色を窺いながら生きる辛さを感じました。一方、何があったのか知ろうと行動し続けることも時には必要だと感じました。

    3
    投稿日: 2024.03.20
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    登場人物の言葉が、グサグサきたり、若い頃に感じて上手く言語化出来ずにいたモヤっとした感情が思い出されて辛い 断れない人… 一緒に居る人の顔色や機嫌を窺って疲れ果てたり 心が抉られると同時に溜飲を下げる描写もある 悪い人といい人の間にグラデーション 悪い人もいい事をするしいい人も悪いことを心に思い描いたりする

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    寺地はるな『希望のゆくえ』 2024年 新潮文庫 失踪した弟とその兄、そして彼らを取り巻く人々を主人公とした物語。 みんなが家庭、親との歪ともいえる愛と環境の中で育ち、心と未来を見間違えてしまっているような。 弟はなぜ失踪したのか、どこにいるのかを兄が探し始めるとともに、それぞれの過去やトラウマと向き合っていきます。 でもそれぞれがちゃんと過去と向き合い、逃げていたことへは向き合い、また誤解は誤解と受け止め、そして未来や夢の希望を探し始めることができて本当に良かったです。 兄弟(誠実と希望)もお互い認め合い、今頃はちゃんと目を見て話しができているのではないかなと思っています。これは僕の希望だけど。 読了後の浮遊感が心地よい素敵な作品でした。 #寺地はるな #希望のゆくえ #新潮文庫 #読了

    3
    投稿日: 2024.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    感涙エール小説、って帯に書いてあって買ったけど、エール小説では無い気がした。 結局最後まで希望は誠実に何かを与え続けていて、そういう意味では希望は最初から最後まで与えすぎてしまう人だったのかもしれない。でも、これまでと違うのは与えられるだけでなく、与えられた誠実が希望に与えることができたことで、それが大事なんだろうと思った。 寺地はるなさんと言われると昔読んだ「どうしてわたしはあの子じゃないの」が印象的で、そういう本を書く人だと思って手に取ってしまったので少し違くてきちんと読めなかったきがする。今度はまた、心をリセットして読みたい。

    7
    投稿日: 2024.03.18
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    最初は登場人物が誰も好きになれなくて、それでいて胸がざわついて私も誠実と同化して希望を追い求めてしまった。いい人じゃない事、立派じゃない事の方がむしろ当たり前なんだって最後には着地出来ました。オリジナルのラストも良いし、文庫化で新たに付け加えられた部分も良かった。何も重すぎる荷物を背負わなくてもいいんだよと言ってもらえた気がします。

    16
    投稿日: 2024.03.13
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    どんなに幸せそうに見える家族、良い人に見える人でも裏はある。家族なのにそれぞれの見え方は違う。家族のことを知っている、わかっているのか不安になった。

    1
    投稿日: 2024.03.12