
総合評価
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powered by ブクログ2.5次元舞台の小説が読みたくて読了。 「ここにいるぼくら」と「モコさんというひと」が該当。両方良かったが、「モコさんというひと」はミステリー要素があり、少し重めだった印象。2.5次元舞台あるあるのリアルさ(細かさ)はあるあると頷くレベルで、感服。 「ここにいるぼくら」はさすが近藤史恵さん、短くも面白かった! 2.5次元ではないが、「おかえり牛魔王」もその後が気になる面白さだった。
0投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログ自分が舞台に上がるなんて、とんでもないけど、 袖幕は好き。 バレエをやってた娘の発表会で 一度だけ袖幕に関われて、とても充実してた。 ゼロから何かを作り上げる歯車、 として機能出来る自分が、 すごく誇らしく嬉しく、楽しかった。 だからダンス・デッサンの瀬木さんに一番共感した。 バレエ衣装作成の、宝石さがしも好きだけど。 だいたい全般、肯定的な物語ばかりで、 安心して読めるアンソロジーでした。 2.5次元舞台を観に行きたくなった。 見たことないけど。 その前に、推し活出来てる人たちが、 そもそも羨ましいかも。
8投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ面白かった~! 30代後半で2.5次元にうっかりはまった身としては 「おおお」 と、唸りつつ読んだ。 知ってる作家さんは近藤氏しかいなかったし、その近藤氏が2.5次元をテーマにして書いていたのも 「近藤氏は何のてんご舞台にはまってはるんやろう」 と、そわそわしてたまらん。笑 なんか、役者さんに取材してこの短編を書きはったんかな? と、思うくらい、ニヤニヤしながら読んでしまった。 ありがとうございます。 笹原氏は初読。 バレエの話なんやけど、いまいち、時制というか関係性というかがつかみきれなくてちょっとアレやった。 アレ。 へ~…、と、思っては読んだ。 バレエの世界は厳しそうなので…。 母と娘の色々な葛藤(というか、母から娘への気弱さ)だけは 「わかる」 と、思って受信した。 わたしは娘と同じことはしていないので、よかった、と、思った。 我が子が親である自分よりも才能があるなんて、親としては嬉しくて仕方がないことやもんね。 ゆりさんは美玖ちゃんのことを同じバレエダンサーとして見ていて、美玖ちゃんはゆりさんのことを「母親」として見ている。 その温度差はどちらにも悲しいもんやなと思った。 ゆりさんは美玖ちゃんのことを誰よりも評価して大切にしているのがわかるだけに、なんとも言えん。 (ので、同じことをしていなくてよかった~、と、思った。笑) ちなみにこのアンソロジーはわたしより先に娘が読んだんやけど、娘はこの短編は 「全然おもんない」 と、やや切り捨ててたので、彼女は美玖ちゃん目線で読むんやろうと思った。それはそう。 せやけど、そうか、娘として以上に同じプロとして評価する母親の心境は、子ども側には伝わらんのやな…、と、思ったり思わなかったり(推測やけど)。 白尾氏も面白かったね~。 こういう切り口か! と、思ったし、派遣ン~。笑 優等生であろうとする岩間さんがわかりすぎるくらいわかった。 たぶん同年代には岩間さんタイプの女性はごろごろいる。 牛魔王として舞台の上で一喝してやった、と、いうポジティブさがいいなと思う。 いやいや、岩間さんもすごい人よ。 すごい人であらんとこうと努力をするからこうなってるだけで(せやからわたしらは、目立ったらあかんという教えの時代)そのへんもひっくるめて、 「わかる」 と、なった。 読了感はよかったな。 明日、岩間さんがまた牛魔王の仮面をかぶれてもかぶれなくても、すこしずつ岩間さんの生活に変化がでるやろうな、と、ふふっと笑ってしまうのは胸がすく思いやった。 雛倉氏は、劇団四季がテーマではないかと娘に訊いてから読んだので、わりととっかかりがよかった。 訊いていなかったら、ビジネスな芸術団体って何じゃい、ってそこが気になってたかも。笑 いや~、この話もよかった。 不思議と瀬木さんにシンクロしちゃうんよね。わたしはべつに、踊れるわけでも俳優なわけでもないのに! たぶん、過去の取り戻せない過ちや後悔をどう償っていくか。 ただその場で花をたむけるだけの一過性のものではなく、一生背負っていくという覚悟をすることに、すこし、覚えがあるからかもしれない。 自分を責めるのは簡単やけどそうではない。 過去も後悔もひっくるめて、未来にするために世界を変える。 いいなあと思った。がんばれ、と、思ったし、わたしも、今できることをやれるようになっていきたいと思った。 (だいぶん遠いな?) 乾氏は、……あれっ、どこかのアンソロで読んだ気がするな?(笑) こちらもてんご舞台をテーマにしていて、面白かった~! 近藤氏の短編は俳優のことで、乾氏はファンをテーマに書いてくれはった。 もうね…。この話を読んで、推しは推せるときに推そうと思った。 わりとあっちこっちへ遠征するのはもう(金額的にも年齢的にも)やめておこうと思ったけど、いやいやいやいやいや、熱量があるならやるほうがいいよ。 冗談でなく、推しの舞台を追いかけて全国行脚なんて正気の沙汰じゃないけど(笑)、だからこそ、いい。 だからこそ、ライフワーク!!! …と、思った。勇気づけられたわ。 でもわたし、もう初老やねんなァ…笑。 体力が、と、いうより、てんご舞台は客層が20代から30代の若い子なので、初老が行くのもご迷惑かなって…笑。 でも、ぜっぷつあーは申し込もうかしら、と、思った。何の話。笑
3投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ2.5次元舞台の話が特に興味深い。見たことないので、勝手に若手イケメンが売りなのかと思ってたけど、キャラに寄せるスタッフさんや自分を出さずになりきるキャストや、ちゃんと見てくれるファンたちでいい舞台が作られてるのね。
0投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログさまざまな舞台をテーマにしたアンソロジー。2.5次元舞台やバレエなど、正直言ってあまり馴染みのないジャンルではあるのだけれど、だからこそ興味深く読めた部分もありました。あるいは演じる立場からあるいは鑑賞する立場から、それぞれの舞台にかける熱意と魅力がいっぱいの一冊です。 お気に入りは乾ルカ「モコさんというひと」。かつて同じ舞台を鑑賞して親しくなったモコさん。しかし彼女のネット上の投稿は、かつてとまったく印象の違うものになってしまった。彼女は変わってしまったのか、彼女に何があったのか。謎をミステリタッチで描いた様にぐいぐい引き込まれます。そして好きなものに対する情熱の素敵さも印象的でした。 白尾悠「おかえり牛魔王」はなかなかにすっきりと胸のすくような気持になる作品でした。桐ヶ谷のような生き方に憧れるけれど、結局は岩間のように無難に振舞うのが楽なんでしょうね。とはいえときどきは本音を吐き出したくなるのかも。
0投稿日: 2024.07.24
powered by ブクログ【日常の中にいる、クララとドロッセルマイヤー】 ミュージカル、2.5次元、バレエ、ストレート・プレイ……様々な舞台を題材に描かれた5編が収録された短編集である。 ただ、「華やかで遠く感じる『舞台』というその空間は、自分という役を生き、誰かの人生に思いを馳せる私たちにとって、意外に身近な場所なのかもしれません。」という扉に書いてある触れ込みって、読んでみたら結局、3編目の白尾悠「おかえり牛魔王」だけの話なんとちゃうのん?と感じた。 毎日定時で退社する、社内の人付き合いも忖度もへったくれもない後輩の派遣社員、桐ヶ谷を探るうちにその演劇の指導者しての並々ならぬ実力に触れ、自らも演劇に助けられた過去を思い起こす岩間。ガチの会社世界とガチの稽古場面がサンドウィッチで描かれた作品にこそ、「意外に身近な場所云々」という表現が似合う。この作品では、僕自身が数年前にバレエで演ったことがある「くるみ割り人形」が演劇として扱われているので、ちょっと気持ちが入ったし。 全体的には、「稽古」も「舞台」も華やかでも遠くもなく、日常の中にある(意外に、かどうかは知らんが)僕にとって、興味深い一冊だった。
0投稿日: 2024.07.14
powered by ブクログ乾ルカさんの作品が載っているとのことで読んだが、少し物足りない内容だった。やっぱり長編がいいな、と思いました。
0投稿日: 2024.07.14
powered by ブクログ近藤史恵、笹原千波、白尾悠、雛倉さりえ、乾ルカによる舞台がキーのアンソロジー。 舞台といっても、バレエもあれば演劇もあり、演者も裏方も観客もいる。スポットの当て方が著者によってそれぞれで、舞台のいろんな面を知ることができて楽しめる。
0投稿日: 2024.07.05
powered by ブクログ舞台をみるのは、好き。舞台に立つ人。みる人。支える人。いろいろな視点から見れて興味深く読んだ。舞台は同じ空間と時間を共有できて、あっという間に同じ世界につれていってくれる。舞台を見に行きたくなる。
5投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログ舞台にかける役者たちの情熱が美しく微細に書かれて、芸術的な短編集だった。 個人的には2.5次元の裏話のようなエピソードが興味深かった。
0投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログ舞台をテーマにした5作の短編。 舞台を見る人なら、いろいろとわかる!と思うことあって楽しく読めると思う。 『ここにいるぼくら』 2.5次元舞台に出演することになった主人公。しかし、その役はシリーズもので、彼はいわゆるキャス変だった。 いやー、2.5のキャス変は私も経験あるからわかるなー。(見る側だよ、もちろん)演者側からの立場として読んでて面白かった。 『宝石さがし』 バレリーナと衣装デザイナーの話。 舞台の衣装って、いろいろなことを考えて作られているのと同時に、演者にとってはその役になるために、舞台に立つ上ですごく大切なんだなって感じた。2人の関係性がとても素敵だった。 『おかえり牛魔王』 本音を我慢している派遣社員の主人公と新しくやってきた空気を読まない派遣社員。新しく来た派遣社員はアマチュア劇団で指導をしていた。 その劇団にいる女の子がよかったなー。普段は大人しいけど舞台ではガラッと変わる感じ。演劇を通して本音で生きることの大切さを感じた。 『ダンス・デッサン』 役者の主人公はいつもアンサンブルで出演していた。ある日名のある役に抜擢されるが、自分でいいのかと葛藤する。 舞台は非日常。私も舞台を見て明日からも頑張ろうっていつも思う。 『モコさんというひと』 舞台を見る人なら一度は経験あるんじゃないかと思う、チケット譲渡。このお話はチケット譲渡で出会ったモコさんが最近SNSで推しについて投稿しないのを不思議に思っていた主人公が、再びモコさんからチケット譲渡してもらうことになった。 チケット譲渡って、基本はその一度きりの関係のことが多い。そんななかでモコさんのような人と出会えるって素敵だなと思った。
8投稿日: 2024.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【収録作品】近藤史恵 「ここにいるぼくら」/笹原千波 「宝石さがし」/白尾悠 「おかえり牛魔王」/雛倉さりえ「ダンス・デッサン」/乾ルカ 「モコさんというひと」 どれも舞台に引きつけられる人たちの話で悪意を持つ人が直接的には出てこないのがよかった。 演じるほうの覚悟も描かれていて、トップスターでないからこその葛藤と矜持がいい。トップスター側も、互いへのリスペクトと舞台への愛情が感じられる話ばかりで、これが現実ならいいのにね…… でも、舞台を見る側としては、そういう人間性を信じたいところもある。 「ここにいるぼくら」【2.5次元×俳優】メインキャラの一人が病気で無期限療養に入ることになり、代わりに2.5次元の舞台にでることになった琴平。2.5次元を知らなかったため、“キャス変”が、いかに大きな波紋を呼ぶか、気づかず引き受けたが、いつもと勝手が違い、なかなか舞台を自分のものにできないでいた。 「宝石さがし」【バレエダンサー×デザイナー】国際結婚し、義母の会社でデザイナーとして働く恵、その友人でバレエ教師のゆり、その娘で海外のバレエ団で挫折を経験したバレエダンサー美玖。美玖の日本での公演のため、恵が衣装をデザインすることになる。 「おかえり牛魔王」【派遣社員×アマチュア劇団】空気を読まず、定時で颯爽と職場から消える美しい派遣社員・桐ヶ谷。派遣社員のとりまとめ役となっている岩間は彼女の事情を知る。 「ダンス・デッサン」【ミュージカル×劇団員】劇団に所属し、日々ミュージカルの舞台に立つ瀬木。アンサンブルに満足していたが、名前のある役をすることになり、葛藤する。 「モコさんというひと」【2.5次元×観客】2.5次元の観劇を生きがいにする真美。モコさんという人とSNSで知り合ったが、コロナ禍を経て変わってしまったように感じる。 本筋とは関係ないが、「宝石さがし」で、美玖が選んだ曲が、ファニー・メンデルスゾーンのMelodie Op.4 No.2とあるのを見て、先日たまたまファニー・メンデルスゾーンの名前を耳にしたばかりだったので、不思議な感じを受けた。
5投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログ2.5次元、ミュージカル、バレエ、アマチュア劇団…とった舞台演目にまつわる五編を収録したアンソロジー。2.5次元舞台に抜擢された売れない中堅役者の葛藤を描く近藤史恵の作品は若干物足りなさはあるものの、抜群の安定感と言えよう。同じ2.5次元を題材に、演者ではなくファン同士のチケット売買をミステリーチックに描く乾ルカの作品は本書の変わり種。ラストにおけるとある人物のSNS投稿に思わず涙腺が緩む。他新鋭三名の作品は文体や世界観に馴染めず、尚且つ筋運びにまどろっこしさを感じる部分もあり、個人的には今ひとつだった。
1投稿日: 2024.03.31
