イザベラ公女は悪役からすっかり聖女へと変わり本来のゲームの展開が変わってくる．恋がわからないユリシスの朴念仁ぶりにはあきれるが．

作者はなかなか文章が達者なようで、結構読ませる。臨時の王になった氷のユリシスがまたまた愛する妹のイザベラのために奔走する。転生者のイザークもユリシスのために頑張るのだが、もう一人の転生者マリアも大人しくしているはずがなかった。この巻で一応の終結なのかな。

　不遇なアレクシス王子。作者に嫌われているんだろうか？この手のテンプレな人物がいると、展開は楽だろうけど。 　そして、ジハユリ。BLのシリーズを持っているだけある。エロくないところが尊い。 　『真実の鏡』が三作目のアイテムと叫んだマリアは次巻でも活躍するのだろうか。 　 　イザーク視点の回想から始めるところといい、チラチラ見せる伏線といい、上手いなこの作者さん。他のシリーズも手に入ったら読んでみようと思う。