
戦狼中国の対日工作
安田峰俊/文藝春秋
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総合評価
(3件)3.7
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powered by ブクログ戦狼外交とは、中国が西側諸国に攻撃してディスインフレーションを流布する一方で、自国を過剰に賛美するという、習近平政権が展開する戦略である。2017年に展開され、2021年以降深刻化するが、著者はそれに対し、予測不可能性と意思の硬直性という点で恐ろしいという。本書はそんな中国による対外姿勢に焦点を当て、日本はいかに中国と向き合うのかを教授する。本書によると、尖閣諸島の領有権を『使琉球録』を引用して正当化する、外国人インフルエンサーを利用してプロパガンダを展開するなど、日本にとって他人事でない話があげられる。
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作者の安田さんが中国についてよく知っていて、長年追いかけてる事を知り読んだ。 一方的に中国を叩く安っぽい本ではなく、様々な取材を重ねて客観的に書かれている。 戦狼外交してる外交官も、ポーズでそうしてる場合があることや、日本にいる中国人の中には共産党員で情報を流してる可能性があること、農村出身の苦労人の人も高官の中に居ることなどを改めて学んだ。 習近平さんが農村のために色々やってることや、当時から多弁な人が多い中でどっしりとおおらかな構えでいたエピソードも興味深い。まさに呻吟語の深沈厚重の人物である。 中国を裏側から多面的に知れる本。
0投稿日: 2024.07.25
powered by ブクログ中国の勢いと物量で強気に押しまくる戦狼外交は、緻密な計算を伴って大局的な観点から推し進めているものと思われていたが、案外行き当たりばったりで計算なく進められているものだという話である。案外そのように見えなくもないが、末端の事象が記載されているのみで、戦狼外交全体を語るには物足りなさを感じた。しかし冷徹で隙がないと思われていた中国のほつれた穴を見れたようで、興味深い発見も多々あった。
14投稿日: 2024.03.08
